なぜ今だにビッグバン理論を信じているの? ビッグバンは作り上げられた物語:ウォル・ソーンヒル
宇宙の膨張は既知の物理学では説明できないほど加速しているように見える
今回紹介するウォル・ソーンヒル氏の「ビッグバン、またもや破綻」(2019年5月)という動画では宇宙が膨張しているとされる根拠になっている赤方偏移について主に解説されています。
赤方偏移は距離の指標とされ、そこからビッグバンや宇宙は膨張しているという仮説が導き出されています。その仮説の前提になっている赤方偏移=宇宙膨張という考え方が誤りであることを証明する発見をした人がいました。それがホルトン・アープ博士でした。
ホルトン・アープという人について、cosmic coreというサイトの「天文学─赤方偏移と非膨張宇宙」を引用します。
その後、二冊の本を書いた。
『クエーサー、赤方偏移と論争』『シーイング・レッド──赤方偏移、宇宙論、アカデミック・サイエンス』だ。いずれも「赤方偏移=速度」のドグマを否定し、膨張宇宙神話をズタズタに引き裂いた。
彼は結局、その物議を醸す発見を理由にブラックリストに載り、出版を拒否され、望遠鏡の使用も認められず、研究を続けるために米国を離れることを余儀なくされた。 それ以来、アープの研究は50年にわたり弾圧され続けている。
これは、ガリレオの時代の司祭たちが、間違っていることが証明されるのを恐れて、彼の望遠鏡を覗くことを拒否したのとあまりにもよく似ている。アープとガリレオは共に尊敬される科学者であり、その分野では人気のあるリーダーだった。 しかし、両者とも、これまでの定説を覆すような観測を行った
わたしたちは、ビッグバン、ブラックホール、ダークマターとか言うと、既成の事実のように思っています。そのように教えられるし、習うし、書籍・雑誌や新聞やテレビなどあらゆるメディアが “既成の事実"であるかのように、何の疑いもなく"教えて"くれます。ところが、このような主張をしている主流の科学者は、例えば、以前は、金星は地球と似て水があるとか言っていたのです。しかし、そのような予測の失敗についての事実は、滅多に私たちの目に触れることはありません。そして彼らが間違っていたことに対して弁明した事実もあるのかないのか知りません。ウィキなど見ても、そうした"失敗"には触れません。これが科学のあるべき姿勢なのでしょうか?
ソーンヒル氏は「これらのオリジナルのアイデアがどこから来たのかをある程度知ることができるような歴史的背景を教わることはありません」と言います。私たちにとって"常識"となっている事や、それらの仮説がどういう背景で出てきたのか知りません。あまり考えてみることはしません。暗記しているだけです。書かれていることを"理解"することに気を取られて、その背景についてまで気が回らないのかもしれません。
宇宙は膨張していると言われています。肥満体になっているということでしょうか。そうするといつかはしぼみますね。この"膨張"という言葉も曖昧です。何が膨張しているのか? 空間ですか? 何らかの物質ですか? そのエネルギーはどこから来るのでしょうか? そもそもそのエネルギーとは一体何なのでしょうか? ダークエナジーとかいう発明品? それで、ここらへんのことを解説している記事をネットで調べてみました。分かるような分からないような。いろいろな見解や説があるようですが、実はよく分からないというのが実情のようです。よく分からない難解な説明を聞かされて、あげく最後はよく分かっていないというオチがつくのが、この手の記事の定番です。結局よく分からないという結論を伝えるまでの内容がまた長い。それらを解説した記事も、早い話が、こういうことになっている、されている、ある説では、理論では、、、
これって、あの人が言ってたから、テレビで言ってたから、と同じではないですか? もちろん、そこには、有名な、とか、権威の、とか、お墨付きが前提で、難しい理屈がつきものです。
話が横道にそれますが、ウイルスというもの自体が存在証明されていないということをご存知ですか? 全てがひっくり返るような肝心なことが曖昧にされているのです。今回の流行っている得体の知れない?風邪騒動でもわかるように、テレビによく出てくる専門家ほどあてにならない人はいません。ただ、グローバルな詐欺ですから気付きにくいところはあります。何年か前、グローバリズムってよく言ってた時のことを覚えていますか? ですから嘘もグローバルです。まさか世界中のメディアがグルで騙している?
その通りです。
[要旨]
ハッブル宇宙望遠鏡のデータに基づく新しい科学的研究が最近発表され、他の多くの論文が近年報告してきたことが確認された。いわゆる宇宙の膨張は、既知の物理学では説明できないほど加速しているように見える。しかし、プラズマ宇宙論や電気的宇宙論は、天体の年齢や距離を評価する宇宙物理学者の手法の基礎(土台)にあるものに疑問を投げかけている。物理学者ウォル・ソーンヒルが語るように、非常に遠くにあり、巨大に見える天体が、実は近くにあり、微弱である可能性があり、現代の宇宙論やビッグバン自体に疑問を投げかけている。
ウォル・ソーンヒル:ビッグバン、またもや破綻
Wal Thornhill: Big Bang Busted Again
“宇宙の加速度的膨張"についてのウォル・ソーンヒルとの議論
数週間前、ハッブル宇宙望遠鏡のデータに基づく新しい科学的研究が発表されましたが、それは、他の多くの論文が近年報告してきたことを肯定するもので、それは、仮説上のビッグバン爆発後のいわゆる宇宙の膨張が、既知のあらゆる物理学で説明するにはあまりにも速く加速しているように見える、というものでした。
もちろん、地球上の科学者がこのような矛盾したデータに最初に気づいたのは数十年前のことです。一方、この問題は、現在では宇宙の約75%を構成すると言われているダークエネルギーと呼ばれる新しいタイプのエネルギーの発明につながりました。
宇宙ニュースでも何度もお伝えしているように、ダークエネルギーの発明の影響を考慮しても、ハッブル望遠鏡のデータは問題をさらに深めています。いわゆる初期宇宙と後期宇宙の見かけの膨張率には不一致があります。
この発見に関するphys.orgのレポートを簡単に読ませていただきます。
「この食い違いは、ここ数年の科学論文で確認されていたが、測定技術の違いが原因なのか、それとも測定が不運だったために生じた可能性があるのかは、これまで不明だった。最新のハッブル望遠鏡のデータでは、この不一致が単なる偶然である可能性を10万分の1にまで下げている。これは、1年も前に発表された3,000分の1の確率という見積もりから大きく前進したことになる。これらの最も正確なハッブルの観測は、この不一致を説明するために新しい物理学が必要かもしれないという考えを強化している」
さて、エレクトリック・ユニバース・コミュニティのメンバーが常に知っているように、電気的宇宙におけるプラズマ宇宙論は、ビッグバンがなかったことを常に提唱しています。天体物理学で最優先の問題は、望遠鏡や探査機によって得られた生のデータだけではなく、そのデータをどのように解釈するかということです。実際、プラズマ宇宙論や電気的宇宙論は、天体の年齢や距離を評価する宇宙物理学者の手法の基礎(土台)に挑戦してきました。
非常に遠くにあり、非常に明るく、したがって非常に巨大に見える天体は、実は非常に近くにあり、非常に暗い(かすかな)ということがあり得るのです。
そして、そのことを示す信頼できる科学的証拠が数多く存在します。
そこで今日は、サンダーボルト・プロジェクトのチーフ・サイエンス・アドバイザーであるウォル・ソーンヒルに、これらのことを含めてお話を伺いたいと思います。
ウォルさん、まずはこの新しいハッブルデータに関するNASAの公式報告書の内容と、あなたの考えを聞かせてください。
ソーンヒル:
今年4月26日付けのNASAの報告書にはこう書かれています。
「NASAのハッブル宇宙望遠鏡を使用している天文学者は、宇宙の膨張率を測定するための二つの重要な技術の間に食い違いがあることを明らかにし、重要な閾値を超えたと述べている。最近の研究は、宇宙を形成してきた力を説明するために新しい理論が必要かもしれないというケースを強化するものである」
彼らはさらに
「……科学者たちは、彼らが予測するものと彼らが観測するものとの間の興味深い(好奇心をそそる)違いに遭遇した」と述べています。
しかし、これは宇宙時代を通じてのパターンであり、基本的な問題は、ビッグバン理論とその膨張する宇宙という概念の起源に帰着します。
ところで、科学は文化的な活動であり、残念ながら学生たちは、これらのオリジナルのアイデアがどこから来たのかをある程度知ることができるような歴史的背景を教わることはありません。
しかし、根本的には、ビッグバン理論は支配的な文化である西洋ユダヤ・キリスト教神話から直接生まれたものであり、その結果、独自の創造物語を持たなければならなかったのです。
これは、地球上のすべての文化が、それぞれの創造物語を持っていることの特徴です。
そのどれもが、最近まで認知されていなかった一部の学者によって理解されてきました。しかし、実は、世界中で創世記にまつわる本が出版されているのと同様に、作り上げられた("捏造する"という意味もある)物語は科学とは何の関係もありません。
実は、それらの世界的な創造神話の起源を理解することで、初めて宇宙を理解することができます。なぜなら、それらは私たちが何としても理解しなければならないことを伝えようとしているのですから。
ナレーター:
興味深いことに「スペース・ニュース」に対して寄せられる視聴者からのコメントで最も多いもののひとつは、宇宙論に関する主流のドキュメンタリーやテレビ番組は見るに耐えられないというものです。なぜなら、もっと有望な代替案が存在するにもかかわらず、有名な科学者がそれを認めないことを、彼らはあまりにも痛感しているからです。
ビッグバン・セオリーに関して言えば、発見されればされるほど大きくなる難解な問題にもかかわらず、宇宙の起源について最も妥当な物語であるという姿勢がいまだに見られるのは、私には信じられません。では、もし私が宇宙論者に「なぜ今だにビッグバン理論を信じているのですか」と尋ねたら、どんな答えが返ってきそうですか?
ソーンヒル:
私は最近、科学番組、特に宇宙論系の番組を見るのが辛くなりました。なぜなら、多くの事実と呼ばれるものが提示されますが、それは事実ではなく、単なる推測に過ぎないからです。
宇宙膨張のアイデアは、アインシュタインが、とても素晴らしいアイデアだと取り上げてくれたようです。もちろん、その事は彼に、重力理論を含む独自の宇宙膨張の理論を作り出す余地を与えました。それをエディントンが拾ってくれたのです。
エディントンはクエーカー教徒でもあり、科学と結びついた強い宗教観を持っていましたが、アインシュタインの考えを支持(擁護)した人でした。もし、エディントンがいなかったら、アインシュタインは忘れられて(しぼんで)しまっていたかもしれません。なぜなら、彼の論文は、現在提出されたとしても、最近の査読を通らないかもしれません。
宇宙の膨張はハッブルの研究に基づいています。もちろん、ハッブルは遠方の銀河の赤方偏移を測定することで宇宙の膨張を発見したと言われています。しかし、それは正しいとは言えません。
彼の考えでは、この赤方偏移と距離の関係の発見には、膨張の考え方は最も可能性の低い答えであり、何か新しい物理学が必要だろうということだったのです。しかし、そんなことは誰も教えてくれません。
そのため、このいわゆる発見を記念してハッブル望遠鏡があるわけですが、彼の研究に起因する様々なことを最近聞いたとしたら、彼はきっと墓の中できりきり舞いしていることでしょう。
宇宙の膨張という考え方は、まさに意味がないのです。なぜなら、私たちは空間を三次元で理解しており、三次元の位置の概念だからです。空間には、物理的に、拡大したり、縮小したり、ねじれたりするようなものはありません。
それは単に余分な次元を追加することによる数学的概念に過ぎません。ここで明らかにしなければならないのは、数学で使われる次元は、私たちが観測し、この宇宙に存在する三つの物理的次元とは必ずしも関係がない、ということです。
これらの次元は単なる自由度であり、その自由度は、次元を増やせば増やすほど、数学者は好きなものを発明する自由を手に入れることができます。そして、これが起きたことです。
ナレーター:
冒頭で述べたように、予想外の発見を受けて物理学者が発明したもののひとつにダークエネルギーがあります。しかし、先ほども述べたように、宇宙が膨張しているという考え方は、赤方偏移と距離が等しいという仮定が有効かどうかにかかっています。天文学者の故ホルトン・アープがこの問題を研究したことの重要性については、何度もお話ししてきました。
では、なぜ科学の発見に照らして、膨張宇宙が必要ないのか、その理由を説明してください。
ソーンヒル:
NASAの報告書には「……伸びる宇宙を通過するときに赤くなる銀河の光の測定値 ※1」と書かれています。
※1この部分の全体の文章は「科学者は"宇宙距離のはしごcosmic distance ladder"を使って、宇宙で物事がどれだけ遠くにあるかを判断している。
この方法は、近くの銀河までの距離を正確に測定し、その星を道標として、さらに遠くの銀河へと移動していくものである。天文学者は、これらの値と、伸びる宇宙を通過するときに赤くなる銀河の光の測定値を合わせて、宇宙が時間とともにどれくらいの速さで膨張するか(ハッブル定数として知られる値)を計算する」
しかし、もちろん、伸びる宇宙というのは、非物理的であり、物理的な意味はありません。
「赤化※2は、宇宙が時間とともにどれだけ速く膨張するか、ハッブル定数として知られる値を計算するために使われます」
※2 星間赤化:星間塵による光の散乱によって、透過力の弱い短波長側の光が強く減衰し、長波長側の光に対し選択的に弱くなる現象。可視領域だけで考えれば赤っぽく見えることに相当するため、可視領域でなくても赤化という。
しかし、ビッグバンを信じる人々が彼のデータを見ようとしなかったため、現代のガリレオと呼ばれた注目に値する天文学者ホルトン・アープは、これらの高度に赤方偏移した天体からの光が離散値(連続していない)で発生することを発見し、それは宇宙ではなく、クエーサー内の物質で何かが起こっていることを意味していると述べています。
しかし、もちろんこれは彼の研究が見向きもされなかった理由のひとつです。そして、スブラマニアン・チャンドラセカールは、もちろん却下された投稿論文の上部に「これは私の想像を超えている」とまで走り書きしています。まさにその理由で発表されるべきだったのです。
そこで、次に報告書に書かれていることを紹介します。
宇宙望遠鏡科学研究所とジョンズ・ホプキンス大学(メリーランド州ボルチモア)の主任研究員でノーベル賞受賞者のアダム・リースは「初期宇宙と後期宇宙の間のハッブルテンションは、宇宙論においてここ数十年で最も刺激的な進展かもしれない」と述べています。続けて「このミスマッチはどんどん大きくなり、今では本当に偶然では片付けられないところまで来ている。このような不均衡(差違)は、偶然に起こるということは、もっともらしくない(考えにくい)」
言い換えれば、これは、もっと金を送れ!と言っているのです。そして、もっと観測できない粒子や不思議なエネルギーを発明すればいいのです。
アインシュタインの重力理論で、深宇宙で見られるものが実際に説明できるという考え方の原点に立ち返って見ようとは、どの段階でも誰も言っていません。なぜなら、その答えは簡単で、説明できないからです。
銀河は、重力に反応しているかのような振る舞いをしたり回転したりはしません。
さらに言えば、アインシュタインの理論は重力の力を排除してしまったのです。
ですから、あなたは、落ちるはずのないときに地面にぶつかったときに感じるのは何なのか、という疑問を持たなければなりません。
アインシュタインの宇宙観には多くの問題があり、それを真に受けた人がいることが驚きです。そして、彼の相対性理論について読んだことのある人は、どの本棚にある他の本よりも多く、その本を読み終えて、何かを理解した人は少ないと言えるでしょう。
その理由は、彼の、観測者はすべて等価であり、等価な慣性系 inertial frame of reference を持っているという考え方はありえないからです。
なぜなら、ニュートンがバケツの実験で発見したように、回転するバケツの中の水は、宇宙の他の部分の物質を意識している(承知している、気付いている、知っている)ように見えるからです。
No rotation of bucket nor water: water surface is flat バケツも水も回転しない:水面は平らである
Rotation of bucket, not of water: water surface is flat 水ではなくバケツの回転:水面は平らである
Equal rotation of bucket and water: water surface is curved バケツと水が同じように回転する:水面が曲がる
Rotation of water, not of bucket: water surface is curved バケツではなく水が回転している:水面が曲がる
つまり、もし残りの宇宙がそのバケツの周りを回転していて、バケツが静止していたら、ニュートンが見たのと同じように水は上がってきます。
彼はそれを理解していましたが、どこかで人々はそれを忘れてしまいました。本物の物理学が行われていた古典物理学の時代には、地球上の物質と、恒星と呼ばれる宇宙の残りの部分の物質との間につながりがあるはずだと認識されていました。
しかし、それが失われた結果、質量、長さ、時間、エネルギーをもはや定義することができなくなったのです。これらはいずれも物理的に常識的な方法で定義されたものではありません。そのため、物理学の文脈を設定する必要があり、そうでなければ、物理学をするのをやめることになります。
報告書はこう続けます。
「この新しい研究では、天文学者はハッブル望遠鏡を使って、大マゼラン雲にあるセファイド(ケフェウス、ケフェイド)変光星と呼ばれる70個の脈動する星を観測した。セファイド変光星と呼ばれる特別なクラスの脈動する星は、その固有の明るさに対応した予測可能な割合で明るくなったり暗くなったりする。天文学者がその値を決定すると、これらの星からの光を測定して、銀河までの正確な距離を計算することができる」
さて、この挙動、セファイド変光星は、これまで一度も検証されたことのない極めて複雑なモデルに依存しています。星の周期と明るさの変化は、星の電気的モデルによって説明する方がはるかに単純で、星の光球の見かけの大きさと明るさの両方を一緒に変化させることができます。
セファイド変光星:この型の変光星には変光周期が長い星ほど絶対等級が明るいという性質があり、これを周期光度関係と呼ぶ。この関係を用いると、その実視等級と変光周期を測定することで距離の測定に用いることができる。いわば宇宙の灯台であり、年周視差などで正確に測ることの出来ない数千光年以上の測定が可能である。
ここで指摘すべきことは、恒星の標準ガスモデルには、非常に多くの特殊な条件や仮定が組み込まれているため、微調整することでほとんどすべての観測結果を再現できる可能性があることです。
注意しなければならないのは、セファイド変光星は、直径と温度が放射状に脈動し、安定した周期と振幅で明るさが変化する星の一種だということです。
セファイド変光星の光度と脈動周期には強い直接的な関係があり、銀河系や銀河系外の距離を測る宇宙の指標として重要な役割を担っています。
大マゼラン星雲は、我々の局部銀河群のメンバーです。天の川銀河の中で私たちに二番目に近い銀河で、18万光年の距離にあります。
※ 局部銀河群:地球を含む天の川銀河(銀河系)が属する銀河群。局所銀河群ともよぶ。半径300万光年の広がりの中にあって約50個ほどの銀河からなる。おもな構成銀河は、天の川銀河、アンドロメダ銀河(M31)、大マゼラン星雲、小マゼラン星雲、M33である。それらは大きく二つのアンドロメダ・グループと銀河系グループに分かれる。ほかに矮小銀河が多数あり、最近の観測技術の向上によりその数は増えつつある。
赤方偏移は278km/sと低く、我々から遠ざかる速度として解釈されます。赤方偏移z※3に換算すると約0.001で、これはおそらく本当のドップラーシフトでしょう。しかし、より遠くにある銀河の高い赤方偏移が、我々から遠ざかる速度のドップラー効果によるものだと単純に考えることはできません。
※3 赤方偏移z:赤方偏移量zを測定すると、その天体が地球から後退する速度を求めることができる。天文学では、遥か遠方にある銀河等の距離を論ずる時は、赤方偏移量zを指標にする。赤方偏移zは、0以上の値で、最大は∞(無限大)である。今現在(あるいはすぐ目の前)は、赤方偏移していないので、赤方偏移量z=0となる。そして遠いところ、宇宙マイクロ波背景放射はz≒1,000、宇宙の誕生当時(ビッグバン)はz=∞に対応する。
実際の観測量である赤方偏移量zから距離を求めるためには、採用する膨張宇宙モデルを求めねばならないが、現在まだ正確な値は求められていない。(抜粋)
セファイド型変光星は、遠方の銀河でも高い赤方偏移で同じ条件で動作しているだろうという前提があります。
エレクトリック・ユニバースでは、これらの天体が高い赤方偏移を示すということは、それらの天体に含まれるエネルギー、つまり原子の中の陽子や電子の質量が異なるだろうということを示唆しています。
より軽くなり、放出される周波数やエネルギーが低くなるため、事実上、赤方偏移が起こります。さらに、原子的な現象であるため、量子化されます。しかし、このことはまだ認識されておらず、非常に驚くべきことです。
つまり、セファイド変光星を単に距離の測定に使うことはできません。赤方偏移は、ドップラーシフトではなく、固有の量子化された赤方偏移の可能性も考慮しなければならないからです。
※ セファイド変光星は"距離の測定に用いることができる。いわば宇宙の灯台"とされている
ホルトン・アープがそれをやったとき、宇宙は静止しているように見えると考えました。というのは、謎だったのです。もし、宇宙が重力によって動いていると仮定すれば、全体が内側に崩れていくはずだからです。
しかし、彼は、これは重力が引き合うだけでなく、反発することもできるバランスのとれた力でなければならないことを発見し、これが、少し前に電気的宇宙論が解決しようとした難問でした。
※「重力が引き合うだけでなく、反発することもできるバランスのとれた力」については、「何が重力を引き起こすのか? 重力は反発する」を参照してください。
──おわり
資料
以下は公式ウェブサイトにあるホルトン・アープ博士の『反論』と題された論文です。NGC4319 とマーカリアン205という銀河について最初に書かれています。公式の発表はごまかされているということですが、その背景がどうなっているのか、
「天文学─赤方偏移と非膨張宇宙」より引用させていただきます。
「z値が劇的に違うのに、物理的につながっている。 宇宙の反対側にあるのではと思われるほどのz値だ。NGC4319(z値 0.004526)は地球から約8000万光年、マーカリアン205(z値 0.070846)は地球から約12億光年の距離にある。これは馬鹿げている。
この物理的なリンクは、アリゾナ州オロバレーのアマチュア天文家ジョン・スミス氏が2002年4月に取得したものである。NASAも2002年10月にこれらの天体の画像を撮影しており、そのリンク先を見ることができる。 しかし、NASAの科学者は『これら二つの天体の間にいかなる関連も見出せない』という」
「z値とは、観測されたスペクトル線の波長の分数増加のことである。太陽の通常の波長は、z値=1という標準的なベンチマークを与える。もし、ある星の波長が “通常の波長"の1.56であれば、z値は0.56となる。この理論では、この天体は光速の56%の速度で私たちから遠ざかっているはずだと考えられている。これは、0.56×30万km/secになる。
このことから、v=czという簡単な式が導かれた。
v = 星の速度、c = 光の速度、z = 赤方偏移
zの数字が大きいほど、遠い天体であると考えられている。この式は全くの思い込みである。アープがこの説を徹底的に否定した!」
『反論』(ホルトン・アープ)
銀河系外赤方偏移の性質と現在の宇宙論モデルの妥当性をめぐる議論が続いているが、私は多くの誤解を招く表現がなされ、広く公表されてきたと考えます。以下に、より顕著な例を挙げ、重要な観測結果についてより詳細な情報を提供することを試みます。
NGC 4319 とマーカリアン205──なぜ宇宙のブリッジを隠すのか?
1971年、パロマー山の5メートル望遠鏡で、赤方偏移の低い銀河 NGC4319 と赤方偏移の高いクエーサー、マーカリアン Markarian 205 の間に光り輝くブリッジ(橋)が発見された。これは、赤方偏移は必ず速度や距離の尺度になるという仮定と矛盾しており、宇宙が膨張しているという仮説が無効となるものでした。従来の天文学者はこの証拠に激しく抵抗したが、この例や他の多くの類似した例について証拠が蓄積されるにつれて、結果はますます隠蔽され無視されるようになった。
2002年10月のことである。宇宙科学望遠鏡研究所は、NGC4319/Mrk205の写真に橋がなく、存在しなかったとするプレスリリースを発表した。このように、重大な証拠があり、それが最終的に覆されていることを、私たちは突然知ることになる。しかし、ちょっと待てよ。この写真にはブリッジが写っている。もし、あなたがウェブ画像をダウンロードして、かすかなレベルでコントラストを上げると、そこにあります。実は、NASAの"証拠"写真は、銀河の外側の渦巻き状の腕が見えるほど濃く印刷されていないのです! ブリッジには細い芯があり、臍の緒のようなもので、解像度の高いHSTがそれを見分けることができるようになったのです。同じNASAの写真から、多くの非専門職の人がすぐに非常に優れたブリッジの写真を作りました。プレスリリースの写真と、アラバマ大学のジャック・スレンチック氏による同じ写真のディーププリントを比較したものを掲載します。
銀河の背後にはクエーサー?
Mrk205は、クエーサーの距離に関するもう一つの長年の論争に登場します。赤方偏移の大きいクエーサーのスペクトルには、赤方偏移の小さい吸収線がしばしば見られるので、クエーサーは吸収線を発生させている銀河の背後からかなり離れたところにあるはずだと長い間主張されてきた。そこで、一部のパルチザン(熱心な支持者)は、明るい Mrk205のスペクトルに NGC4319からの吸収線がないか、積極的に探した。最初は全く見つからなかったが、ついに弱い線が見つかり、これで Mrk205が銀河の奥にあることが証明されたと発表した。しかし、その線が予想より10倍くらい暗いことには、ほとんど触れていません。つまり、クエーサーは銀河の10%後ろ(90%前とも言える)にしかないことが示された。
これは、もちろん、ある天体が低赤方偏移の吸収体のちょうど後ろ、あるいはエンベロープ内に存在する可能性があることを示すものです。以前は、異なる赤方偏移のクエーサーが同じ視線上にある場合、吸収線はほとんど常に低い赤方偏移のクエーサーからのもので、高い赤方偏移のクエーサーは常に低い方の後方にあるという議論をしていた。しかし、もし高い赤方偏移のクエーサーが低い赤方偏移のクエーサーよりも小さければ、局所クエーサーが示すように、高い赤方偏移のクエーサーは低い赤方偏移のクエーサーの大きなエンベロープのすぐ後ろにある、あるいはその中にある可能性もあります。天文学者たちはしばらく夢中になって、視線に沿ってどんどん離れていくクエーサーを測定し、クエーサーの周りにある、あるいは視線の間にある大きな雲を導き出していた。面白いことに、赤方偏移の距離であれば、直線的な次元で非常に大きな雲を導き出したので、この方面の研究は中止された。
宇宙は介在するガス雲で満たされているのか?
赤方偏移の低いクエーサー、特に赤方偏移の高いクエーサーのスペクトルに見られる多くの吸収線系は、赤方偏移の高い核から観測者に向かって冷たいガスが放出されている場合に自然に発生するものだろう。これらの活動核は、観測された速度で断続的に物質を放出することが分かっており、これは観測的に予想された結果です。クエーサーから観測者までの膨大な経路を無数の冷たい雲が満たしているという従来の図式は、局所空間の組成を知る限りでは、とても立証しにくいものです。一方、放出核の近くにある雲は、赤方偏移の分布によって支持されている。いくつかのケースでは、大きな負の赤方偏移での吸収は、クエーサーに近いことによる励起の証拠を示しており、それはクエーサーがずっと離れた赤方偏移の距離にあることを除外するものです。
また、冷たいガス雲で満たされた空間(原始銀河)は、電波(水素探査)で見えてしまうため、さらに除外されるだろうし、若い星形成銀河が多くなりすぎてしまう。
3C273
銀河系に最も近いところにあるひときわ当惑させる構造物は、空で最も明るい見かけの等級が高いクエーサー、z = .158の有名な3C273です。1966年以来、この最も明るいクエーサーは、赤方偏移が52倍も大きいにもかかわらず、局所超銀河団の中心に位置していることが証明されている。ハッブル宇宙望遠鏡が紫外線スペクトルを撮影した後、3C273の赤方偏移に達する吸収線が予想外に多く含まれていることが、誇らしげに発表されました。私はその発表の席で「おとめ座銀河団のすぐ後ろに、その10倍もの赤方偏移の雲が、遠くの背景である3C273の方向に伸びているなんて、ありえないでしょう」と言いました。これは、原型となるクエーサーとともに、さまざまな赤方偏移の物質が実際におとめ座銀河団に存在していることを示す証拠のように思えました。この点については、それ以来沈黙が続いています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。