アメリカのグローバリズムは病気だ。病院に行ってください。
ファシズムのウイルスを根絶しなければならない
ロシアの特別軍事作戦は、ほぼ決着がついたようで、ゼレンスキーの敗北は時間の問題になってきたようです。そして、シオニスト・ネタニヤフの失脚、脱ドル化という流れになりそうです。ですから、今のところ、ロシアがなにを目指しているのかに、とても興味があります。それで、カラガノフ氏の記事を紹介することにしました。同じ内容ですが、ロシア語と英語の記事があり、一部、内容が異なるところもあります。セルゲイ・カラガノフの「西側諸国は負ける可能性に気づき始めた」(ロシア語版タイトル)、「アメリカのグローバリズムは病気だ。医者に会ってください」(英語版タイトル)です。
笑ってしまったのは、イギリスについて質問されたカラガノフ氏の返答です。
「軍事的脅威はない。彼らはただ習慣的にたわごとをしているだけだ、それだけだ」
余談ですが、エスコバル氏は「カラガノフ教授は、ここイタリアでは「西側諸国を核戦争に引きずり込もうとしている者」というあだ名で有名になった。このインタビュー(次に予定している記事)で彼は自分の立場をよく説明しています。そして、おわかりのように、現実はイタリアのメディア政権があなたに描いているものとは大きく異なります」とコメントしています。
それと、伊藤貫氏の「超富豪オリガーキーに支配されるアメリカ帝国」の文字起こしをしました。どちらかというと、こちらがメインのような構成になりました。アメリカの貧富の差が特にクリントン政権の頃から酷くなったわけ、労働生産性が上がっても働く人々に還元されず、吸い取られる仕組み、超富裕層の蓄財の仕組みなどなど必見です。
セルゲイ・カラガノフ:西側諸国は負ける可能性に気づき始めた
Сергей Караганов: Запад начал понимать, что может проиграть
2 мая 2024, 16:36 Андрей Угланов, Главный редактор АН
セルゲイ・カラガノフ:西側諸国は負ける可能性に気づき始めた
2024年5月2日 16:36 NA編集長 アンドレイ・ウグラノフ
American Globalism Is a Disease. Meet the Doctor.
Argumenty Nedeli
May 3, 2024
アメリカのグローバリズムは病気だ。医者に会ってください。
アーギュメンティ・ネデリ
このインタビューはロシア語で"Argumenty Nedeli"紙に掲載されたものです。
新聞(№17(914)、2024年5月3日)
資料を使用する際は、出典argumenti.ruを引用すること。
※インタビュー記事ですが、です・ます調は冗長になるので、だ・である調でまとめています。
ウクライナと交渉することの何が危険なのか?
誰と交渉することに意味があるのか、交渉の条件はどうあるべきなのか?
トランプとバイデン、どちらが優れているのか?
なぜヨーロッパはアメリカより悪いのか?
一極体制が崩壊したとき、アメリカは大国であり続けるのか、またそのような大国はいくつ存在するのか?
なぜ私たちは欧米のエリートだけでなく、多くの国民からも嫌われているのか?
欧米の抑圧から脱却しつつある世界で、内紛を回避する方法はあるのか?
特別軍事作戦(SMO)の本当の目的は何なのか?
中央ウクライナと"ザプクラ(西ウクライナ)"は必要なのか?
核兵器の使用はどのようにして世界を第三次世界大戦から救うことができるのか?
セルゲイ・カラガノフ外交防衛政策評議会名誉議長、高等経済学校世界経済・世界政治学科研究部長が、Argumenty Nedeli編集長アンドレイ・ウグラノフにこのほか多くのことを語っている。
ロマンチックな時代は終わった
Q こんにちは、セルゲイ・アレクサンドロヴィッチ:ウクライナの紛争地帯で起きている出来事を背景に、現在、交渉について語られることが多くなっています。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官もこれについて話しています。しかし、ウクライナ側が交渉について話すことさえ禁じているのであれば、交渉はどのように行われるのでしょうか?
また、戦場での明らかな成功を背景に、なぜ交渉が必要なのでしょうか?
A 我々はウクライナと戦争をしているのではなく、欧米の集団と戦争をしている。同時に、西側諸国は自分たちが負けるかもしれないと気づき始めている。だからこそ、欧米諸国は交渉の必要性をますます強調している。ゼレンスキーでさえ、本気にしてはいけないが、最近、交渉について考えてもいいと口ごもった。
これは非常に危険な罠である。交渉は平和のためにしかありえない。この点に関する私たちの立場は、ロマンチックすぎるように思える。過去数年間、我々はロマンチックで理想主義的な過ちを十分に犯してきた。二度と繰り返したくはない。
もちろん交渉には賛成だ。しかし、その条件と目的を明確に定義しなければならない。これまでのところ、我々はそれを明確にしていない。
私の考えでは、まず第一に、NATOの軍事機構を1997年の国境に戻すことである。ロシアに与えた経済的損害に対する賠償金の支払い。ウクライナの全領土の非武装化だ。ウクライナのどの地域がロシアに、どの地域が他の国に、そしてどの地域が中立を維持するかは、交渉の対象かもしれない。しかし、西側諸国の"友好的な"降伏という点では同じだ。
米国は、ロシアからの核による反撃に直面する可能性があることを認識し、彼らが言うように、徐々に逃げ始めている。我々は、彼らに比較的名誉ある撤退を与えると言うことができる。彼らは今、戦争に使われる最後の500億ドルをウクライナに渡している。しかし、これが何の役にも立たないと分かれば、彼らはプログラムを縮小して静かに立ち去ろうとするだろう。このような条件を確保する必要がある。しかし、私たちのアジェンダが決まるまでは交渉はできない。
良いアメリカ大統領はいない
Q 11月にはアメリカで選挙があります。トランプとバイデン、どちらが我々にとって好ましいでしょうか?
多くのロシア人や政治家でさえ、なぜかトランプがほとんど我々の仲間だという意見を持っています。
A これはとんでもない誤解だ。トランプは現在のアメリカのエリートの一部だ。最も現実的な部分だ。彼は国民的であり、グローバリスト志向ではない。しかし、彼の手は縛られている。そして、反ロシア制裁の最初の、最も厳しい波はトランプによって開始されたことを思い出してほしい。バイデンは、彼が踏んだ道をたどっただけだ。アメリカは費用がほとんどかからないため、ウクライナの手で我々との戦争を続けたいのだろう。
Q 説明してください。
A ウクライナを支援するためのアメリカの10億ドルは、かなりの額だと思われる。実際、彼らにとっては小銭だ。そして彼らのために、私たちは戦争に大金を費やし、血を流し、手を縛られるのだ。我々の仕事は、この戦争をアメリカにとって明らかに採算の合わないものにすることだ。今、ヨーロッパと合意するのは不可能だ。彼らはアメリカ人よりも反ロシア的だ。アメリカ人はまだ、多くはないが、合理的な評価を持っている。ヨーロッパ人にはまったくない。したがって、トランプにもバイデンにも希望はないはずだ。
いつの日か、10年後か20年後、大きな戦争を避けられれば、アメリカは"大国"のポストから確実に退くことができるだろう。それが私たちの目標であるべきだ。
Q 「スラブ人の別れ」の行進曲に合わせて、ロンドンとル・アーブルを出港するアメリカの輸送船の姿が目に浮かぶようです。
A アメリカ人が永久に撤退する必要はない。もちろん、私たちはすべての敵を吊るし上げるが、人類にとって最大の脅威と最も恐ろしいイデオロギーの源はヨーロッパにあったことを忘れてはならない。アメリカ人は何度も何度もその毒蛇の巣に引きずり込まれてきたが、その際、しばしば極めて立派に振る舞ってきた。ここ数十年、特に我々が愚かにも崩壊したとき、アメリカ人はグローバリズムの帝国主義を注入された。彼らはその病気を治す必要がある。そして、徐々にそれが起こりつつある。
Q アメリカ人がウクライナから静かに平和的に這い上がっていくためには、どのような条件を整えればいいのでしょうか?
A 多くの点で、これはアメリカの内部的なプロセスであり、我々が影響を及ぼすことはできない。世代交代とエリート層の交代が起こっている。アメリカの優秀な人々はすでに、過去70年、特に過去30年にわたって築き上げてきた帝国が、あまりにも多くの犠牲を払い、採算が取れなくなってきていることに気づいている。だからこそ、彼らはウクライナ危機から抜け出す道を探し始めている。しかし、グローバリズムの帝国主義と勝利主義の圧力がまだ非常に強いため、今のところ自分たちの中だけでしかない。
我々は、少なくともあと一世代、あるいは二世代のアメリカ人は、この状況に耐えなければならないだろう。いや、むしろエリートたちがそうだ。20年は確実だ。そして、もし彼らが崩壊しなければ、最適な構造を持つ大国のひとつになる可能性は否定できない。
※勝利主義:自分が関わっている教義、宗教、文化、社会制度は他のものよりも優れており、最終的には他のものすべてに勝利しなければならないという個人または人々のグループの確信
Q そのうちのひとつとは?
A 私の考えでは、世界と自国の利益を重視する大国は三つか四つになるだろう。
Q それはどこですか?
A ロシア、中国、アメリカ、インドだ。ヨーロッパはこれに参加すべきではない。なぜなら、ヨーロッパは大国にはなれないし、退化し、復活する見込みもないからだ。もちろん、ヨーロッパは我々の文明の一部である。しかし、その偉大さは過去のものだ。アメリカはまだ復活できる。そのためには、できれば不名誉なことなく、彼らが撤退できるような一定の条件を整える必要がある。
Q そして彼らが去る前に、さらに金を吸い上げようとしています。帰るときには、何か役に立つものをつかんで持ち帰らなければならない。
A 私はもっと帝王学の考え方をしている。我々は、前世紀の50年代と60年代、そして90年代に、世界システムにおける西洋の支配の土台を、知らず知らずのうちに切り崩してきた。それは軍事的優位性であり、それに基づいてイデオロギー・システム、文化、政治、金融を構築し、世界の富を自分たちに有利なように吸い上げることを可能にした。これが現在の緊張の主な原因であり、西側のエリートたちだけでなく、国民の一部も我々を憎悪している。彼らはまた、そこから賃借料を受け取っている。他者から奪って不当に金持ちになったとしても、誰が好き好んで貧乏になろうというのか?
彼らはそれが私たちのせいだと信じている。そして第二の問題は、私たちの愚かさと理想主義のせいも含めて、彼らが抱いている万能感だ。一刻も早くそれを取り除く必要がある。そしてもう一度言いますが、地球を核の大惨事に陥れることなく、アメリカ人がその座から離れられるようにしなければならない。
しかし、もうひとつ忘れてはならない重要なことがある。我々は世界を解放した。かつて西洋に抑圧されていたすべての文明に自由を与え、いまや私たちの目の前で立ち上がりつつある。それは素晴らしいことだ。しかし、これらの文明は互いに競い合うことになる。しかもかなり激しく。そして、この競争が軍事的な対立に発展しないようにする必要がある。つまり、西側諸国を押し戻し、西側諸国が我々に押し付ける戦争を防ぎ、人類の平和的発展のための条件を作り出す必要がある。そして私は、残念ながら、核抑止力と威嚇の信頼性を回復する以外に道はないと考えている。
特別軍事作戦の目標の一部はすでに達成されている
Q あなたは、ウクライナに関する交渉をできるだけ早く開始することに賛成するグループがあると言いました。そのグループとは何ですか?
A 特別軍事作戦には非常に多くの宣言されていない目標があったが、それはすでに達成されている。
Q 例えば?
A 例えば、裏切り者や西洋主義者を社会から叩き出すことだ。もちろん西洋主義は残っている。それはそれでいい。我々は汎ヨーロッパ文化の一部なのだから。
第二の目標は、1990年代にわれわれの改革が大失敗したために生まれたコンプラドール階級(買弁)を破壊することだ。当時は、お金を稼いだ人がそれを欧米に持ち込むシステムがあり、その結果、欧米資本に奉仕する階級が生まれた。
第三の目標は、"バリューチェーン"への参入を期待するのではなく、全国的な軌道の上に経済を再構築することだ。これはもともと、まったく愚かなリベラルの考えだった。もっと言わせてもらえば、馬鹿だった。国際的な分業体制に参加し、今あるものを売り、儲かるから既製品を買う、などというものだ。
我々の目標は、このシステムに適合することだった。それは深い知的過ちだった。そう考えた人々は愚か者だ。
もうひとつは、現実の世界を知らず、自分の持っているわずかな知的知識に頼っていたため、ある時点では私たち全員がそうだったということだ。今、神に感謝し、私たちはこの世界を理解し始めている。しかし、社会には、特に社会の上層部やエリート層、そしてエリート層の中間層である上層インテリ層や中・小ブルジョワジーには、もう一度あの頃のように暮らしたいという願望がある。なぜなら、当時は良い暮らしをしていたからだ。しかし今、新しい条件のもとで豊かに暮らし始めた層が他にもいる。90年代に終身雇用の生活から追い出された人たちほど豊かではないかもしれないが、かつてのエリートたちのように盗みを働くことなく、驚くほど自分たちの力を発揮し、十分な収入を得ている。この層は、さまざまなレベルの政権にかなり強く存在している。
そして、"過去の人々"は、わが国にとって重荷だ。彼らを追い出し、再教育する必要がある。現在進行中の戦争や草の根運動も含めて、これはすでに起こっている。そしていかなる場合でも、このような条件付きの愚かな交渉を始めるべきでない。そうすれば、エリートたちの再教育のプロセスは即座に止まってしまうからだ。
Q 欧州では、昨年のウクライナ軍の攻勢失敗後、紛争凍結交渉が始まりました。そう、クリミアはロシアのものです。我々は今いる場所で立ち止まる。勝ち取ったものを受け取れば、ウクライナに残ったものはNATOに含まれることになる。これにより何が起こるでしょうか?
A これは、勝利の手から敗北を引きちぎることを意味し、私たちの国民に多くの負担を強いることになり、そこで戦いながらも死んでいく私たちの優秀で勇敢な男たちの何万人もの命を奪うことになる。従って、これはどんなことがあってもやるべきではない。
もうひとつは、我々は作戦を練ったり、話し合ったりすることはできる。しかし、決して凍結すべきではない。我々はウクライナで戦争をしているが、ウクライナとは戦争をしていないことを理解する必要がある。我々は西側諸国と戦争しているのだ。そして、西側との交渉は、その降伏や撤退の条件について行うことができる。そうでなければ、我々は負けてしまうからだ。この種の長い紛争では、人口的、経済的に大きな可能性を持つ側が勝つ。
これまでのところ、我々は素晴らしい仕事をしており、この短期間では勝っている。あと1、2年だ。しかし、これ以上は無理だ。だからこそ私は、核抑止力の強化を主張する。それがなければ、第三次世界大戦につながるような紛争が世界で相次ぐことは避けられないだろう。
Q なぜ指導者たちは、今起きていることの最終目標をまだ挙げていないのでしょうか?
A 私はすでにこれらの目標を挙げている。声高に発表しないのは間違いだと思う。チャソフ ヤルのような戦術的目標は名指しされるべきだ。なぜなら、そのための戦いで我々の仲間が死んでいるからだ。しかし、現在進行中の戦争がある。経済戦線での戦争、市民の精神と願望をめぐる戦争、西側諸国が我々と戦う意思と準備を断ち切るための戦争だ。それこそが重要だ。
※チャソフ ヤルは、ウクライナのドネツク地方のバフムート地区にある都市で、チャソヴォヤル都市コミュニティの行政の中心地
Q セルゲイ・ラブロフは最近、ハリコフを緩衝地帯に含めるべきだと明言しました。これらはすでに戦略的な目標であり、戦術的な目標ではありません。
A 戦術的目標ではなく戦略的目標の発表を遅らせたのは間違いだったと思う。我々は内部で議論をしており、いくつかの選択肢がある。私の同僚たちの間では、ドニエプル左岸全域とウクライナ南部がそのような目標として挙げられている。それがオデッサとミコライフであることは間違いない。これらの目標が達成されるまでは、軍事作戦を止めることはできない。
右岸の一部とキエフについては論争がある。私の同僚のほとんどは、精神的にも技術的にも後進的で、反ロシアイデオロギーの温床となっている中央・西部ウクライナはまったく必要ないと考えている。これらの地域は野卑で嫉妬深い地域だ。
ロシア帝国やソビエト連邦の一部であったときでさえ、ロシアにとって重要な何かを生み出したことはない。しかし、いずれにせよ、こうした関心分野の創造について語る前に、まず言っておかなければならないことがある。まず西側の戦争支持の意志を打ち砕き、これ以上の戦争支持は法外な費用がかかることを認識させる必要がある。これまでのところ、残念ながら、それはできていない。
この戦争は、西側ブルジョアジーの一部に損失をもたらすが、原理的には西側に利益をもたらしている。そして、アメリカは間違いなく利益を得ている。他のあらゆる分野でのエリートたちの破滅的な失敗からヨーロッパの人々の目をそらし、軍産複合体に資金を投入している。
この点で、アメリカは理想的な立場にある。彼らが"ウクライナを支援するため"に割り当てた金額の大部分は、実際にはアメリカ経済に直接流れ込んでいる。アメリカの"ディープ・ステート"とその国内のエリートたちが、これが彼らにとって利益をもたらすものでなくなり、損失をもたらしたり、彼らの直接的な重要な利益を脅かすようになったことに気づくような状況を実現する必要がある。
現時点では、我々はウクライナとの戦争に勝利しているが、西側諸国には勝っていない。この問題はこの方法では解決不可能である。もっと高いレベルに引き上げる必要がある。すでに述べたように、より野心的な目標を設定する必要がある。そして、より強力な圧力手段のスイッチを入れる。
世界平和を守るための核弾頭
Q では、どうすればヨーロッパに脅威を与えることができるのでしょうか?
すべての西ヨーロッパ諸国は、第二次世界大戦後の劣等感を持っています。当時、ごく少数の例外を除いて、彼らはすべてヒトラーの連合軍の一員でした。彼らは皆、我々と戦った。我々は、スラブ系のチェコ人や同胞のブルガリア人さえも含めて、彼ら全員を揺さぶりました。もちろん、彼らは私たちを決して許さないだろう。ヒトラーから解放してくれた我々に仇を討つという考えを改めさせるために、我々は彼らを何で脅せばいいのでしょうか?
A まず第一に、彼らはヨーロッパのファシズムとナチズムの敗北の仕返しをしたい失地回復論者(報復主義者)国家であることを率直に言うべきだ。よく知られている例は別として、ドイツ国防軍の一員としてロシア領内で戦ったフランス軍は、北アフリカでドイツ軍と戦ったフランスのマキ・パルチザン(第二次世界大戦時のドイツ占領下フランスで活動したレジスタンス組織のひとつ)やド・ゴール将軍の軍団にさえ圧倒的に劣っていたことを思い出してほしい。ヨーロッパ全体が我々と戦争していたのだ。彼らは敗北し、復讐に飢えている。さらに、彼らのエリートたちは、解決不可能な問題から国民の目をそらすことを必要とする無数の問題を抱えている。
Q どうすれば彼らは冷静になれるのでしょうか?
A これは非常に深刻な問題だ。というのも、この70年間、世界、とりわけヨーロッパは、戦略的寄生という現象を発展させてきたからだ。彼らは、戦争は自分たちを脅かすものではないと考えるようになっている。それを思い知らせる唯一の方法は、核兵器を使う用意があることを示すことだ。
核のエスカレーションには少なくとも12段階ある。核攻撃は絶対に必要かもしれないが、私は決して核攻撃を望んでいるわけではない。軍事的には、核兵器の使用は絶対に有利だからだ。ヨーロッパ人の抵抗の意志を打ち砕くだろう。しかし、それは私たちにとって途方もない道義的損失である。
我々はトルストイやドストエフスキーで育った人間だ。何万人ものヨーロッパ市民が核の炎で殺されることは、私たち自身にとっても大変なショックである。しかし、そうせざるを得ない状況もあるだろう。
第一に、ヨーロッパ人とアメリカ人の酔いを醒ますために。そして第二に、世界が世界大戦に向かうのを食い止めるためだ。
これまでは、核兵器への恐怖という導火線が組み込まれていたため、そうならなかった。しかし、その恐怖は1970年代から1980年代にかけて消え始め、2000年代にはほとんど完全に消え去った。人類は、特に西欧諸国は、自衛の意識を失った。他の道徳規範の変化と相まって、西側の人類は危険な存在になっている。だから、揺さぶりをかける必要がある。
これは非常に不愉快な話であり、議論することさえ難しいことを私は理解している。しかし我々は、ロシアの安全保障という基本的な利益を確保するという目標だけでなく、世界を救うという目標も目の前にあることを認識する必要がある。それらは互いに切り離すことができない。これこそが、私たちロシアの偉大な使命の本質だ。
Q しかし、彼らも同じように考え、核兵器をどこで使うことができるかを考えることができます。そして今、その戦場はウクライナです。しかし、彼らにとってウクライナは完全に外国の領土であり、惜しむべきものではありません。しかし、我々にとっては、すぐ隣で、しかも多くの点で自国のものと考えている土地での核爆発は絶対に容認できません。
A 実際、それは不可能なことではない。ソ連が核攻撃による報復能力を獲得した後、米国がソ連領土への核攻撃を計画したことはなかったという事実を私は知っている。ソ連が侵攻してきた場合、同盟国、特にドイツの領土で核兵器を使用することを考えていた。極端な場合、ソ連の同盟国の領土で使用することも考えた。この問題に直面したとき、ドイツの指導者たちは完全にパニックに陥った。
ウクライナへの核攻撃後の報復攻撃については、悲しい話だ。しかし、今のところ、アメリカでさえ真剣に検討していない。NATOのウクライナ侵略を支持するヨーロッパ諸国への核攻撃に対抗して、ロシアの軍隊と領土に大規模な通常攻撃を仕掛ける、と言っているのはハッタリだ。これは絶対的なハッタリだ。なぜなら彼らは、それに対するロシアからの核ミサイルの第二波があり、ヨーロッパを含む世界中の米軍基地に対する第三波、第四波があり、何万人もの米軍兵士が犠牲になることを完全に理解しているからだ。これは彼らにとって絶対に容認できないことだ。だからこそ、我々は真っ向から厳しい態度で臨む必要がある。
Q では、ウクライナに核攻撃を仕掛けるという選択肢もありますか?
A 理論的にはそのような選択肢はある。しかし、核ドクトリンを変更しなければ、NATOによるベラルーシへの核兵器使用もあり得る。それは断じて受け入れられない。したがって、原則と仮定に基づく核兵器の使用という時代遅れの理想主義的なドクトリンを、むしろ早急に変更する必要がある。また、軍隊の配置も変える必要がある。この点については、すでにいくつかの措置がとられている。
我々のドクトリンでは、核兵器を使用できるのは、我々の国家と国体に対する致命的な脅威が発生した場合のみであるとしている。しかし、我々はすでにベラルーシの領土に核兵器を配備している。そしてそれは、この致命的な脅威のずっと前に使用されるべきだ。
この分野での政策を明確に変更しなければ、我々とヨーロッパ全体が長い戦争に突入する運命にあることを、我々は最終的に認識しなければならない。そして、我々は疲弊し、おそらく敗北する運命さえある。しかし、最も重要なことは、世界が第三次世界大戦に巻き込まれる運命にあるということだ。我々はこの脅威を阻止しなければならない。これが我々の国家的課題である。そして第二に、人類の救世主としてのロシア国民の任務である。我々は常にそうだった。
Q アメリカとの核戦争が起こらないことは明らかです。彼らは自分たちを愛しすぎている。しかし、ついにレールから外れてしまったヨーロッパとは、あらゆることが可能です。どのような順番で攻撃すべきなのか?
ポーランド、ドイツ、イギリス、チェコが最初に名乗りを上げました。そしてもちろんフランスも。
A 私は本当にそうなってほしくない。そう、我々は彼らを地獄に送っている。しかし、我々は自分たちのために地獄への扉を開けている。ひどい選択だ。しかし、戦いを避けられないのであれば、ゴールは明らかだ。
あなたはポーランドとドイツの名前を正しく挙げた。次はバルト三国とルーマニアだ。
※この部分は英文と内容が異なっています。英文部分は以下のようになっています。
A:そのような事態にはなってほしくない。そう、我々は彼らを地獄に送るだろう。しかし、そうすることによって、我々自身が道徳的に大きな損失を被る道を開くことになる。核兵器は神の武器だ。恐ろしい選択だ。しかし、神は狂気と放蕩にまみれたソドムとゴモラを火の雨で罰した。我々がそのような手段を取る必要がないよう神に祈ります。しかし、それは国と世界を救うことだ。
あなたはポーランドとドイツの名前を正しく挙げた。次はバルト三国とルーマニアかもしれない。しかし、繰り返すが、そんなことは断じてない!
Q なぜルーマニアなのですか?
A ウクライナへの軍事物資の主な流れがルーマニアを経由しているからだ。それに、そこには補給基地もある。アメリカ人が言うように、個人的なことではなく、単なるビジネスだ。
※この部分も英文と内容が異なっています。英文部分は以下のようになっています。
A:ウクライナに大量の軍事貨物が流れているからだ。ルーマニアは訓練センターを設置している。アメリカ軍の大部隊を受け入れている。さらに、ルーマニアの領土には補給基地もある。ルーマニアの部隊は、ナチス・ドイツとともにわが国を侵略した最大の部隊のひとつだったことを思い起こさなければならない。そして、残虐行為を行った点では後者と何ら変わりなかった。ドイツ人については、彼らのとんでもない犯罪に対する私たちの寛大な寛容さが無制限でないことを理解してもらわなければならない。我々は最終的に、ヨーロッパが二度と我々を脅かすことができないようにしなければならない。まあ、いつの日か、我々はヨーロッパのいくつかの国々と協力し、友人にさえなるだろう。我々は、自分たちの中にある最良のヨーロッパのルーツを否定しているわけではないし、南と東、大ユーラシアへの私たちの主要な道に沿って、彼らを連れて行くつもりだ。
Q イギリスについては?
A 第二波の標的だ。あるいは第三波。軍事的脅威はない。
彼らはただ習慣的にたわごと(糞、汚いトリックをして、密かに害を与えること)をしているだけだ、それだけだ。
Q ロシア人とウクライナ人はひとつの民族だとよく言われます。でも、ウクライナを南部、東部、中部、西部と分けて、まったく違うメンタリティの人たちが暮らしています。その中で、まだ私たちとひとつの民族である人はいるのでしょうか?
A 西ウクライナはヨーロッパの進歩の遅い周縁部だ。オーストリア・ハンガリーとポーランド。彼らは偶然私たちのところに来た。
中央ウクライナは、ポーランド人、ハンガリー人、トルコ人、ロシア人、リトアニア人、スウェーデン人が常に横切った領土だ。8世紀もの間、そこには国家が存在せず、彼らは古代に自分たちがかつて属していたキエフ大公国のことなどとっくに忘れている。
そして、東ウクライナと南ウクライナはロシアの一部だが、ファシズムに感染している。これはとりわけ、我々自身の過ちの結果として起こったことだ。この領土はすべてロシアに返還されるべきだが、長い再教育が必要だ。
そして中央ウクライナは、願わくば(神よ、お許しください)彼らだけで暮らせるように。
西ウクライナではなおさらだ。しかし、重要なのは、ソビエト政権の過ちを繰り返してはならないということだ。大祖国戦争後、ブリャンスクとスモレンスクの暮らしは、ウクライナの近隣地域よりもずっと悪かったことを思い出してください。ウクライナの地方はまず最初に復興した。このようなことはもはや必要ない。ウラソバイト(ウラソフ、ソビエト軍指導者、中将。大祖国戦争中、彼はナチスドイツ側に協力した)に資金や資源を投じるべきではない。彼らが私たちのものになったとき、私たちは彼らを助けるだろう。それまでは、ロシアに逆らった敵対的な民族、敵対的な国として彼らと付き合うべきだ。もちろん、精神的に我々のものである人々、我々の同盟国は除く。しかし、それは言葉ではなく、行動で証明されなければならない。国民が団結していると言うとき、私は尋ねたい。ウラソバイトたちは我々と一体だったのだろうか?
彼らは国籍的にはロシア人でありウクライナ人だが、私たちの敵だった。我々はこの幻想を捨て去る必要がある。遺伝学、教育、文化において、我々が非常に親密であることは明らかだが。しかし、そこでファシズムのウイルスを根絶しなければならない。外科的手段も含めて。
この資料を使用する際は、出典としてargumenti.ruを引用してください。
超富豪オリガーキーに支配されるアメリカ帝国〜トップ0.01%層が牛耳る米国政治─の差は世界最悪!!!
伊藤貫セミナー Ito Kan Seminar (公式)
皆さんこんにちは、伊東貫です。今日は2回目の伊東貫セミナーです。
それで前回と今回と次の回で拝米主義、つまりアメリカを崇拝してアメリカ人の考え方、アメリカ人のやっていることを猿まねするのは、それを僕は拝米主義と呼んでるんですけれども、拝米主義は日本の亡国につながる、もしくは拝米主義は日本の自滅行為であるということを説明させていただいてるんですけれども、その一回目が政治的軍事的に、拝米主義はなぜ日本の自滅につがるのかということをバランスオブパワーの理論とか、それから核戦略の理論、特に中国、北朝鮮、ロシアが戦術核兵器をどんどん増やすとアメリカは通常戦力がどれほど優越していても東アジアの軍事紛争に介入できなくなる。で、アメリカの政策っていうのは北朝鮮、中国、ロシアがどれほど多数の日本をターゲットとする核弾頭を生産しても、すでに二度も核戦争犯罪の犠牲になった日本人にだけは、自主的な核抑止力を持たせない、これがアメリカ政府の対日政策の最も重要なポイントなんです。アメリカがそのような対日政策を続ければ日本の立場は、ますます危険なものになっていく。
日本のエスタブリッシュメントと呼ばれている外務省にしても防衛省にしても自衛隊にしても保守派の政治家にしても、ひたすら、アメリカを崇拝していますから、アメリカの言いなりになって、アメリカが言ってくる、命令してくる武器を自衛隊が買って、それで自衛隊が米軍の下部組織として動けるようにすれば、アメリカ様は日本をずっと守ってくれるだろうと、そのように考えておられるんですけれども、そのような拝米主義は日本の自滅、日本の滅亡に繋がる、そういうことを説明しました。
今回は経済問題に関して、拝米主義は日本の自滅行為であること、アメリカ経済のやり方を猿まねするのは間違いである。それからアメリカの要求してくる通りに日本の経済構造を変え、日本の経済政策を変えても日本の経済は決して良くならない、むしろ悪い方向に行く、従って経済政策における拝米主義、アメリカを崇拝して言いなりになっているというやり方は間違いである。これを2回目の伊東貫セミナーのテーマとします。
それから3回目は、ちょこっと小難しい議論が入る文明論的そして哲学的に拝米主義は日本人にとって間違いである。文明的、文化的、価値観、それから哲学的な視点から、もちろん哲学なんかいらないとおっしゃる方も多いと思うんです。けれども哲学的な視点から見ても拝米主義は日本の自滅につながる。それを次の、この拝米主義は間違いであるというシリーズで述べます。
今日は経済政策において拝米主義アメリカを崇拝して、アメリカの言いなりになるというのは、もしくはアメリカに一生懸命、自発的にアメリカの猿マネやってる、アメリカの猿真似主義は間違いであるということを主にふたつに分けて説明します。
ひとつはアメリカ経済では最近40年間、少なくとも6割の国民は実質所得と実質生活水準が低下しています。この6割の人が生活水準と実質所得が低下しているのか、それとも8割の人が低下しているのかっていうのは経済学者によっていろいろ議論がありまして、6割だっていう人もいれば、実は9割だっていう人もいるんですね。それで、アメリカの中央銀行であるフェデラル・リザーブでさえ、確か10年ぐらい前に最近30年間、9割のアメリカ国民の実質生活水準が低下してきているというレポートを出したぐらいですから。要するに学者によってね、色々統計の取り方なんていうのは、自分が何かを証明したいと思う時にどういう統計の取り方をするかによって、6割の生活水準が下がっているのか、9割が下がっているのかというのは、いくらでも結論が出せますから。
でもひとつ、ただひとつ確実なことは少なくとも6割のアメリカの国民の実質所得と実質生活水準は下がっていますし、しかも、トップ1%、もしくはトップ0.1%のアメリカ人は、もう目の玉が飛び出るような巨額の富を得ているわけです。彼らはこの0.1%、もしくは0.01%の人たちは、貧乏な人で数百億円数千億円持ってて、すごくお金持ちの人は数兆円、数十兆円持ってるわけです。そういう数十兆円持ってる人たちは毎年、数兆円ずつね、自分の財産が増えてたりするんです。
で、その一方、例えばボトムアメリカ国民の下半分の人たちは、一人当たり100万円の貯金さえ持ってない人であると。要するに100万円以下のお金しか扱ったことのない生活の不安定な人たちなわけです。ボトム3割っていうのはほとんどもう現金なんか、要するに、もらったら全部すぐなくしちゃう、すぐ使ってしまうという人たちなんです。ですから、アメリカは世界一、少なくとも先進諸国、もしくは中心諸国、中ぐらい発展してる国ですね、先進国と中心国を見る限り、アメリカの貧富の差っていうのは世界最悪です。これは今日説明します。
けれども、意図的に作った政策で、すごく自然に普通に経済運営してたら、世界一貧富の差がひどい国になってしまった、そういうことではなくて、政治家とそれから有力な経済人、財界人、それから、かなりの多数の経済学者が意図的に故意に、貧富の差がどんどんどんどん最近30年間拡大していって、ついに世界最悪の状態になるようなところに持ってったわけです。で、それを今日説明しまして、その貧富の差を、格差ができた原因を説明した後に、そのような数兆円数十兆円持ってる人と、それから数10万円のお金にも困るような人たちが共存する社会では政治的にどういう現象が起きるのか、それから、これは非常に多くの人が言ってることなんですけれども、今のアメリカは実は民主主義ではない。
これはもう表面的には民主主義をやってるように見えるけれども、実際はもう民主主義なんかチャラになってる、要するに見せかけの民主主義ですね、本当はごく一部の一握りの特権階級が政策を全て決めてて、その特権階級、特に0.1%ですね、そのトップ0.1%にますます富と政治権力が集中するような体制になってる、これを政治学者や経済学者はオリガーキー、寡占状態と呼ぶんですけれども、要するにごく少数の人たちが富と権力を握るというのがオリガーキーですから、オリガーキー状態になってると言うんですけれども、僕はそれは正しいと思います。
※オリガーキー:少数者が権力を握っておこなう独裁政治
それで、要するに日本人がアメリカを崇拝してアメリカの経済政策を猿マネすると、こういう表面的には民主主義をやってるようで、実はオリガーキーである0.1%が、0.01%が全てを決めてしまう。社会は0.1%か0.01%のために運営されている、そういうことになっちゃう、それを説明します。
最初に貧富の格差がこれほどひどくなった原因を言います。最初に、すごく分かりやすいことで、まず課税率です。誰が税金を払ってるのか、そうすると、アメリカでは実は税金を払ってるのはミドルクラスなんです。超お金持ち、要するにトップ100人とか200人とかトップ400人の人たちは課税率がものすごく低いんです。トップ10人ぐらいトップ10人もしくは20人に焦点を当てると、この人たちは財産がどれほど増加しても実際の課税率は1%か2%じゃないか、自分の財産がどれほど増えても1% か2%分ぐらいの実質の税金しか払ってない。それが原因なんですね。だから金持ちになればなるほど、税金、課税率がどんどんどんどん低くなっていくという、なんていうか悪趣味なジョークみたいなんですけど、そういう悪いジョーク、バッドジョークみたいなことが現実になってるわけです。
例えば、皆さんご存知のAmazonのジェフ・ベゾス、それから時々世界一になったり二番目になったりするイーロンマスク、それから世界一の投資家と言われてるウォーレン・バフェット、それから、乗っ取り王として有名なカール・アイカン、それから、金持ちのくせにラディカルな左翼にお金をばらまいて社会に色々問題を引き起こしているジョージ・ソロス、今言ったような人たちは財産が何兆もしくは何十兆円あろうと、しばしば所得税を1ドルも払ってないという状態なんですね。そういう時に彼らの資産を見ると全然減ってないんですよ。資産が減ってなくて数兆円、数十兆円あるくせに、最も優秀な会計士とか法律弁護士を雇うと、自分の得た利益を全て会計上のトリックによって課税されないように分類し直すことができる。そうすると今言ったベゾスにしてもイーロン・マスクにしてもバフェットにしてもソロスにしても、あれほどお金持ち、数十兆のお金を持ってるくせに、所得税はゼロで逃げる、そういうことができるんです。
その最大の原因となってるのが収入を現金で受け取るか、それとも株で受け取るか、これが違いなんです。株主、巨大な富を持ってる人たちは自分たちで会社を経営してますから、そこから自分の収入を現金でもらうのではなくて株でもらうことができるわけです。それでその自分の企業、自分が運営、経営してる企業の利益は全て株主のところに行くように利益を注ぎ込む。一番いい簡単な例が、いわゆるオープンマーケット、バイアップとバイバック、自社株の買い戻しです。自社株の買い戻しでこれをやると自分の持ってる株価はどんどんどんどん上がります。それから一株あたりの収益もどんどんどんどん高くなるように会計を操作することができます。それによって自分の財産は毎年数千億円もしくは数兆円増やせるわけですけれども、それは株ですから、本人が売るという決断をしない限り自分の財産が毎年数千億ずつもしくは数兆円ずつ上昇しても一切税金を払わなくて済むわけです。
※自社株買い:上場企業が自らの資金を使って、株式市場から自社の株式を買い戻すこと。
株式市場から自社の株式を購入してその株式を消却する(無効とする)ことで、会社の発行済み株式総数が減少し、1株当たりの価値は高くなる。(日本証券業協会 用語集より)
あのザッカーバーグ、Facebookのザッカーバーグなんかはずる賢こくて、それであの何十兆も儲けた後は、今度はザッカーバーグ・ファウンデーションかな、なんか慈善行為だとか言ってね、自分で財団を作るわけです。自分の財産をそこに移してしまうわけです。そうすると資本利得税とか相続税とか譲渡税とか贈与税かな?とか、そういうのが全くかからなくて、自分の財産を税金逃れのために財団に移して、その財団から自分の都合のいいように、時々自分のお小遣いになり何なりを引き出すようにする。それと同時に税制上の特権を得ながら、その
財団から何百億円もしくは何千億円も政治家なり別の組織にばらまいて、自分の経済利益と政治的な影響力を強化していく、増大していくということができるわけです。全部、だから、所得税とかキャピタルゲイン税を払わないで、そういうトリックめいたことができるわけです。
例えば、プロパブリカという調査団体によると彼らが調べたところ、ウォーレンバフェットは、2014年から2018年まで資産は、いくらかな、240億ドル、日本円にするとどのぐらいかわかんないですけども、何兆円かな、とにかくそのぐらい増えたんですけれども、彼が実際に払った所得税っていうのははたった、2300万ドルだったから、彼の実際の自分の財産が増えた増加額と彼の実際に払った課税額を比べると、なんと自分の財産が増えた分の0.1%しか税金として払わなかったということができたそうです。
それからAmazonのベソフはもうちょっと良心的でありまして、彼も同じように彼の税金を2014年から18年まで計算してみたら、財産はone hundred bilionだから1000億ぐらいかな、増えたんだと思うんです。ですけれども、1500億かな、とにかく増えたらしいんですけれども、彼は9億ドルしか払ってないから、彼の課税率は0.9%だった。とにかく、その計算がちょっと円に直すとどのぐらいなのか、早く計算できないんですけど、とにかくこの文書では、0.9%の税金だけ払って他の課税から逃れている。
そうするとどういうことかって言うと、お金持ちが自分の所得を現金で受け取らないで、全部自分の会社の株で受け取る、そして自分の会社の利益も全部自社株の戻しという形にしてつぎ込む、自分の持ってる株の値段はどんどんどんどん上昇していくわけですね。だけど、そういう操作をしている限り、自分は所得税を現金でもらったのに比べて所得税を全く払わなくていい。もしくは、0.1%なり0.9%で済む。
それでアメリカのミドルクラスの人たちは、年収例えば5万ドルとか6万ドルとか8万ドルとか10万ドルとか、そういう人たちは二重(?)、連邦所得税と州の所得税とそれからカウンティと言って、ちっちゃな村とか町とか、そういうちっちゃなコミュニティの不動産税なり住民税を入れると、典型的なミドルクラスというのは、20数%から22か3%から28%ぐらい払ってるわけです。そうすると年収600万とか800万、1000万の人たちは20数%から30%ぐらい税金を払うんですけれども、特権的なお金持ち何兆円何十兆円も持ってるような人たちは0.1%なり0.3%、0.5%で済ましてしまう。こういう税制になってますから、これはもう金持ちがどんどんどんどん財産を増やしていくということになるのは当たり前なんです。
で、もうひとつ、重要なことを申し上げますと、1947年から1974年まで約30年ぐらいですか、アメリカ人の一人あたりの労働生産性は約9割上昇したんです。だけどその時、アメリカのミドルクラスとそれからワーキングクラス、労働者階級の個人所得も約9割上がってるんです。ですから、1947年あたりから1974年、75年ぐらいまでのアメリカというのは公正な社会だったんですよ。
要するに、自分が働いて自分の労働生産性が上昇した分だけ自分の実質所得も上がっていく。これはフェアですよね。ですから最近のように国民の6割7割8割の実質所得と実質生活水準がじりじりじりじり低下していく、そういうことは起きなかったわけです。ところが1978年ぐらいから現在まで労働生産性は80数%上昇しているんですけれども、国民の平均的な実質所得は最近約40年弱ですね、30数年間、35, 6年間で4%か5%しか上がってないんです。要するに、その前の30年間と最近30数年間を比べると、一人当たりの労働生産性がどれぐらい上昇しても、7割上昇しても8割上昇しても自分の実質賃金はたった4%か5%しか上がらないという非常にアンフェアな不公正なシステムになってしまったわけです。
なんでそんなことになったかって言うと、先ほど申し上げましたように1940年50年60年70年までは会社っていうのは株主のためだけに存在しているものではなくて、従業員のため、それからその会社自体のために存在している。そうすると1940年代から70年代中頃までのアメリカの会社の経営っていうのは、企業が利益を得ると、その半分は株主に配当なり自社株の買い戻しという形で半分は株主に返すけれども、残りの半分は研究開発費と設備投資とそれから社員の賃上げ、要するに実質所得の増加の方に回す。そうすると利益の半分は株主、それから利益の残り半分は社員とそれから会社の発展のために使うという50%、50%ぐらいの運営をしてたんですね。ですから普通の国民の生活水準も毎年上がってったわけです。
ところが最近40年間特に悪くなったのが1990年代のクリントン政権以降です。今のような貧富の差が目に見えて拡大していくという政策を意図的に始めたのがクリントン政権なんです。クリントン政権っていうのは民主党で、庶民の味方であるようなポーズを取りながら、実はウォールストリートの金融業者に金儲けをさせるのが一番大切だと。
で、クリントン政権の時にゴールドマン・サックスの会長のロバート・ルービンを最初に国家経済会議の議長にして、その後、財務長官にして、ルービンの後はローレンス・サマーズっていう、これまたハーバードの教授でハーバードの学長もやった男ですけれども、ハーバードの教授とか学長をやりながら、ヘッジファンドっていうのありますよね、あの非常に危険な取引をバンバンやって普通のミューチュアル・ファンド、投資信託なんかよりもはるかに荒っぽいやり方で金を稼ぐファンドなんですけれども、その経営にも参加してて、大学教授のくせに毎年30ミリオンだから44億円収入得てるんですよ。
そういう金融業者をやりながら経済学者もやるような男を財務省のナンバー2に持ってって、二人ともこういっちゃなんですけれども、要するに、すぐイスラエルのパスポートをもらえる立場の人です。そういう風に言えばお分かりだと思います。そういうグループに所属してる人たちで、この彼らはもう意図的にトップ1%もしくはトップ0.1%に富と所得が集中する政策を始めました。
彼らの時から、どの企業も株主の利益を最優先するために企業を経営するんだと。従業員の賃金は抑えた方がいい。これを意図的抑えつける。会社がどれほど儲かっても従業員にはそのおこぼれというか利益を分配しないということを意識的にやり出したんですね。
それ以降は、クリントン政権以降は、先ほど企業が利益を得た時に5割は株主に戻して5割は従業員と会社の発展のために使うという風に申し上げましたけれども、クリントン政権から後は、アメリカのごく通常のパターンっていうのは9割以上が株の買い戻し、もしくは配当という形で株主に戻す。それで5%とか6%で設備投資とRND研究開発費。それから従業員の賃上げにいく。そうすると従業員がどれほど一生懸命働いても企業が得た総利益のうちのどんなにいい場合でも数%、2%しか自分たちの賃上げに来ないわけですね。だから当然のことながら実質賃金停滞という状態になります。
しかもクリントン政権の時に中国をいわゆる最恵国待遇ですか、要するに、他の自由主義諸国と同じように扱うということをやりまして、それで何が起きたかって言うと、中国に対して圧倒的に生産設備なり他のサービス業でも、要するに、中国に企業の活動の場所を移してしまう。そうするとますますアメリカ国内で投資しなくなりますよね。
そうすると中国に移した分は、これ本当にクリントン政権から急速に進んだんですけれども、労働組合と従業員を会社は脅しつけることができるんです。要するに、お前たちの賃金は上げない。お前たちが賃金の上昇を要求するんだったら、我々はいつ中国に活動拠点を移してもいいんだ、中国に移す、お前たちは全員失業するぞと、要するに、あの頃から労働組合がどんどんどんどん弱くなって、それでレーガン時代まではアメリカの労働者っていうのは22%ぐらいが労働組合に入ってたんですね。だけど今はもうたった10%なんです。ですから、労働組合の立場がどんどんどんどん弱くなって発言力がなくて、そうすると、労働者の賃金も低いままに抑えられるということが始まりました。
例えば 2010年代のオバマ政権の時は9割以上どころかS&P500というアメリカを代表する500の企業が毎年得る企業の純利益ですね、その純利益の100%が自社株の買い戻しと、それから配当に使われてしまう。そうすると、企業の設備投資とか社員の賃上げに回す分はゼロだと。これオバマ政権なんです。
要するにね、民主党っていうのはすごい政党で、共和党よりも実はえげつなくて、で、あのね、アメリカで一番お金を稼いでる投資銀行とかヘッジファンドは自分たちの政治資金の7割8割は民主党に流してます。共和党に行くのは良くて2割か3割。それでトランプなんかものすごく嫌われてますから、ほとんど0に近いんですよ。ヘッジファンドとか投資銀行から政治資金っていうのは。で、それぐらい民主党の方がウォールストリートのトップ0.1%、もしくはトップ0.01%層のお金持ちから巨額の利益を得てきたということが事実です。
※ヘッジファンドや投資銀行の7〜8割は民主党に献金している。
ちょっと長くなるので急いで喋りますけれども、政治的なロビー活動って、皆さんご存知でしょ。実は僕自身もワシントンのロビイストの事務所と一緒に仕事をしたことがあるので、あんまり悪口言えないんですけれども、このロビーによる議会の支配とそれから各種のロビーによる政治資金の支配というものも最近30年間で、もう非常に強力になっていまして、例えば1973年に下院議員なり上院議員から引退した人は、議員を辞めた後にロビイストになる比率がたった3%だったそうです。
ところが現在は下院議員の4割か5割、それから上院議員の5割か6割が議員を引退した後にロビイストになります。しかもロビイストと名乗らなくても下院議員と上院議員の数割がビジネスコンサルタント、もしくはストラテジックアドバイザー、なんか、ね、ストラテジックアドバイザーなんて、なんかすごく気取った名称で何やってるかわかんないんですけども、とにかくコンサルタントとかアドバイザーになって、結局はロビイストと同じように仕事をする。その結果、結局ね、下院議員の6割か7割が実質的にロビイストになって、上院議員の場合は9割がロビイストの仕事をしてるということになります。
これが何で問題なのかって言うと、ロビイストっていうのは少ない人でも一年に1億円ぐらい稼ぐんです。議会の委員会の小委員長をやった人たちは一人で毎年数億円、もしくは実力のある人は10億円稼げるんですね。重要な委員会の、だから小委員会の委員長レベルでそのぐらい稼げるんです。で、重要な委員会の予算委員会とか厚生委員会とか厚生労働委員会とか、そういうところのポジションを取った人はもう十数億、議長レベルの下院とか上院の議長レベルの人は20、30億円稼げるわけです。
そうすると、どの議員も自分が辞めた後にロビイスト事務所に雇ってもらえば自分の所得が1億2億5億6億と毎年もらえるポジションに行ける。そうするとどうなるかって言うと、先ほど言いましたように、少ない下院で5割か6割。上院では8割か9割がロビイストとしての仕事について、自分が引退した後、数億円か、もしくは10数億円、20億円儲けよう、儲けるチャンスがあると思いますから、自分が現役で議会の議員をやってる時に、すでにロビイスト事務所、自分が将来雇われるロビイスト事務所なり業界団体と話をつけて、こうこうこういう法案をあんたのために通してあげるから僕が引退した後はよろしくねと。5億円ぐらいちょうだいねと。そういう要するに、もう紙に書かなくてもそういう約束ができるわけですよ。そうすると何百人もの下院議員と上院議員が実際の予算を設定したり、それから法律を設定する時に、必ずそこの利害関係のある業界もしくは企業と相談して、あんた、一体どういう法律が作って欲しいの、あんた、どういう予算が欲しいのと言って、彼らの言う通りに法律なり予算を決めるわけです。
そうするとものすごく妙な現象が起きて、それは何かって言うと、アメリカっていうのはものすごく単純なように聞こえる法案を通しても、その法案が数百ページの分厚い文書になるわけですね。まして予算案とか言うと数千ページなんですよ。数千ページの予算案を一人一人の下院議員と上院議員が読むかっていうと、誰も読まないんですよ。だから、アメリカ議会っていうのは毎年予算案を通しますけども、その数千ページの細かい字で書いてある予算案をきちんと見る、読む連中なんかいないんですよ。ジャーナリストだって読まないしね。新聞記者だって。
そうするとどうなるかって言うと、予算案に、数千ページの予算案に細かくて素人にはよくわかんないような、これこれの場合にはこういう状態にあって、こういう活動をする企業にはなんとかかんとかとか、こういう優遇措置を与えるとか、それから税金をこうこうこうすれば、こういう状態の時は免除してあげるとか、そういうのが予算案に数千数万と入ってるわけです。で、これ結局、誰も上院議員も下院議員もきちんと目を通さずに、そんなことやってる暇ないですから、だから、で、通しちゃうわけですね。そうすると特殊利権グループがやりたい放題です。
要するに、自分の、自分たちの通して欲しい法案なり予算案の場合は、大抵、大きな委員会の小委員会レベルの人、小委員会の議長とか、それから有力議員と話をつけて、その数人の有力議員と話をつけることに成功すれば、巨大な予算案の数千ページに、それを入れておいて、誰も気がつかないままに特定の業界だけ、ものすごく得すると。で、そういうことをやって、毎年、だからロビイスト達っていうのは毎年ね、えっと4ビリオン、5ビリオンダラーだから、6000億か7000億ぐらいのお金を受け取って、議員に流して、自分たちに都合のいい法律なり予算をつける。
最もいい例が、アメリカの税法でありまして、アメリカの税金の法律っていうのは8万ページあるんです。もちろん誰も読まないわけです。他の国は他のヨーロッパ諸国にしても日本にしても、税金の法律っていうのはせいぜい、5000ページか6000ページ、7000ページぐらいで済むわけですよ。だけどアメリカだけ8万ページもあるわけですね。
そうすると当たり前の話だけど、誰も注意を払わないわけですね。そこに毎年こうこうこういう場合は税金がかからないとか、こうこうこういう風にすれば税金を払うのは10年後でいいとか、そういう、いくらでも誰も読んでも理解できないようなちっちゃな項目が何万も隠れていて、結局ね、それで得するのはごく一部のトップ1%かトップ0.1%の有力者です。そういうロビイストと弁護士を雇って、そのロビイストが弁護士に合法的に議員を買収させて、それで、そういう自分にとってだけ都合のいい税金の法律を作る。で、これをアメリカは最近、えっと、30数年間、最近もう40年かな、40年ぐらいだね、40年ぐらいこういうやり方を続けてきたわけですね。そうすればもちろんトップ1%に利益が集まるに決まってるんです。
えっとね、レーガン政権まで、毎年の国民の所得の増加ってありますよね。今年は国民全体の所得がこれだけ増加したっていう数字がありますよね。それでレーガン政権までは国民全体の所得の毎年の増加額の20%程度が、20%もしくは25%程度がトップ1%に吸い取られてたわけです。これだって、日本人から見るとひどいもんですけれども、少なくともレーガン政権時代はせいぜい20%、25%程度だった。
それがクリントン政権になった途端にトップ1%が45%、毎年の国民所得が増加すると、45%はトップ1%が取る。で、次に、その次のブッシュの息子の政権になると65%がトップ1%のところ行っちゃうと、なんとあの素敵なオバマ、ね、(笑い)素晴らしい理想主義者のオバマ大統領、我々のホープ、グレートモラルポボット(?)、道徳的な高邁な精神に溢れたオバマ様、オバマの時代になったら、なんとトップ1%が取った比率は、国民の毎年の所得増加の95%になってしまった。それ以降はトランプにしてもトランプ政権にしてもバイデン政権にしても似たようなもんで、もう毎年90数%の国民所得の増加っていうのは全部トップ1%に吸い取られてしまう。これがアメリカの経済運営です。
2016年とそれから2020年の民主党の大統領予備選に出たら、誰も名前を知らなかったサンダース上院議員、サンダースは実は民主党員じゃないんですよ。彼は実はアメリカ社会党っていうね、社会党員なんですよ。それが民主党の予備選に飛び込んだらものすごい人気を博して、一応、2016年の予備選ではヒラリーに負けたということになっていますけれども、実は2016年の民主党の予備選で投票した白人の票だけを見るとサンダースの方が多かったんです。ヒラリーは南部の黒人、南部に黒人いっぱいいますよね。南部の民主党っていうのは票の半分ぐらい黒人に頼ってるっていうとこが少なくないんです。ジョージアとかアラバマとか南部の黒人票っていうのは党の命令で動くんです。
それから南部の投票っていうのは影で何やってんのかわかんないっていうところがかなり多いんですよ。ですから北部の州よりも南部の方が投票がちょっと、あのなんていうか、いかがわしいというか、本当にどこまで票の計算がなされてるのか怪しいところがあるんですけれども、とにかくヒラリーは南部の黒人票をもう圧倒的に取りまして、そのおかげで彼女は大統領候補になることができたんです。しかし民主党の普通の白人だけを相手にしてたらサンダースに負けてた。
これはなんでかって言うと民主党のごく普通の白人の投票者はみんな気がついてるんですよ。これはおかしいと、なんか変なことが起きてると。これはもう社会主義者のサンダースに投票して、直してもらわないとどうしようもないと。ヒラリーじゃ絶対だめだということが分かってますから、白人の投票者だけだとサンダースが勝ってた。
ご存知のように2016年に出てきたのはトランプで、トランプも職業政治家ではないですよね。普通の共和党からは16人のいわゆるプロフェッショナル・ポリティシャン、職業政治家が出たのに圧倒的に人気を集めてトランプが大統領候補になって当選した。それも共和党の普通の投票者が、プロフェッショナル・ポリティシャン、職業政治家はインチキだと、こんな連中信用できないと分かってたからアウトサイダーのトランプに投票したわけです。そうするとすでに2016年の時点で民主党ではアウトサイダーのサンダースが、少なくとも白人票は多数を取ってた。共和党ではアウトサイダーのトランプがノミネートされて勝った。
このことをご覧になっても分かるように、すでに2016年の時点でアメリカ国民は、我々は騙されてる、我々はアメリカ政府に騙されてる、アメリカの政治家とマスコミに騙されてる、そういう風に2016年の時点でアメリカの投票者は気がついてたんです。こんなにね、貧富の差がどんどんどんどん広がるのはおかしい、アメリカ国民の全体の所得がどれくらい増えても、その95%はトップ1%が持ってってしまう。これはおかしいとみんな気がついてたわけですね。そのぐらいアメリカの経済政策っていうのは歪んだものになって、非常に不正で不道徳なものになっています。
次に、このような不正で不道徳な経済政策を実行して貧富の差が世界最悪の状態になったアメリカで、一体どういうことが起きてるかっていうと、先ほど説明しましたように、アメリカという国が民主主義を実行しているようで、実はオリガーキー状態になってる。一握りの金持ち、特に0.01%に所属する金持ちたちが政府の政策を決めているという状態になったことを説明します。
これは単にこの0.1%、もしくは 0.01%が政府の政策を決めてるだけではなくて、これが重要なことなんですけれども、この0.01%はマスコミとシンクタンクとそれから政治資金ネットワークの重要な部分7割か8割を支配してまして、それから金融業も支配してます。そうすると、この0.01%、特にこの0.01%の中でイスラエルロビーに所属している人たちは、マスコミシンクタンク、民主共和両党の政治資金ネットワーク、それから金融業、これを支配してますから、アメリカを支配してるわけです。この人たちが、この0.01%が。そうすると単に金持ちがますます金持ちになる、金持ちのところに全て利益が吸い取られてしまうということだけではなくて、アメリカの戦争政策、外交政策にも、その影響が出てるんです。
これは他のYouTubeの番組で説明したんですけれども、湾岸戦争がブッシュのお父さんの時に湾岸戦争というものが起きまして、ブッシュの父親はある程度賢い人だったから、クエートからイラク軍を追い出した後、それ以上深追いをしなかったんです。もうイラクは負けたんだから、これ以上深追いしてイラクを占領するようなことをやらない方がいいと。
※湾岸戦争(1991年):イラクのクウェート侵攻に反対するアメリカなどが,多国籍軍を結成して軍事攻撃を行い,イラクを破り,クウェートを解放した戦争。(山川出版社 ヒストリストより)
しかしその次のクリントン政権になると、この0.01%層グループに所属するイスラエルロビーの最も強硬な連中、彼らは、この最も強硬な連中は、ネオコンに所属してるんですけども、このネオコン連中に大量の資金を出してるのがウォールストリートの金融業者です。
※ネオコン:ネオコンサバティズム(`Neo-conservatism,`新保守主義)を略。
自由主義、民主主義、グローバリズム(アメリカナイゼーション)を理想に掲げ、人類普遍の価値観として世界に広めていこうとする思想で、そのためには武力も辞さない。ブッシュ(息子)政権を背後で操っていたのは、ネオコン派の人間だった。
このネオコングループ、それからイスラエルロビーの最強硬派はクリントン政権に、アメリカはイランとイラクとシリア、この三つの国を叩き潰すべきだということを持ちかけて、クリントン政権はそれを呑んだんです。確か1996年だと思いますけれども。現在イスラエルの首相をやってるネタニヤフもこのアメリカを使って、アメリカを利用して、イラク、シリア、イランを叩き潰すという政策に大賛成して、それでクリントン政権はそれを実行に移すようになって、議会でイラク・レジームチェンジ・レゾリューション、イラクのレジーム・チェンジ体制転換をさせるための決議というのを通しまして、それでイラクにものすごく苛烈な経済制裁、医療品制裁を押し付けて、それで5歳以下のイラクの子供を62万人死亡させて、それから15歳以下のイラクの子供は80数万人で、イラク全体で約150万人の人間を餓死もしくは医療品不足で病死させたんですね。
こういう残虐な政策もそのクリントン政権とその背後にいるイスラエルロビーとネオコンの強硬派、そしてその強硬派に大量の資金援助をやっていたウォールストリートの金融業者、こういう連中がいないとあの悲惨なイラク制裁、それから150万人の死亡、特に62万人の5歳以下の子供の死亡というのはありえなかったんです。だから単に貧富の差が非常にひどくなって世界最悪の貧富の差、グロテスクな貧富の差ができると、例え表面的には民主主義をやってるように見えても実質的にはオリガーキーの状態になってしまう。
このオリガーキーのことを皆さんがディープステートと呼びたければそれは結構です。結局ね、このディープステートっていうのはこの0.01%の超お金持と直結してまして、それと同時にこのディープステート自身がネオコンやイスラエルロビーと一緒に働いて、それから軍産複合体も仲間に入れて、それからFBIとCIAのトップの連中ですね。こういう連中がアメリカの戦争政策まで支配するようになった。
だから今のアメリカっていうのは、民主的なように見えて、それで、これ、共和党でも事情は同じですから、共和党の有力者もすでにクリントン政権時代にイラクに対して戦争を仕掛けるということを決めてたんですね。例えば、第一次ブッシュ政権、ブッシュの息子政権の最初の国務副長官になったアーミテージなんかは、もうね、ワシントンで1998年あたりから、イラクと戦争する、イラクと戦争するってね、叫んで歩いているんですよ。僕はそのこと覚えてますから。なんだこいつ、なんでこんなことやるんだと。
※アーミテージ:ブッシュ(息子)政権で第13代アメリカ合衆国国務副長官を務めた。知日派で知られ、日本の政治家や官僚と太いパイプを持つ。
そしたら2001年になってアフガニスタンから囲われてたアルカイダが、ニューヨークとワシントンでテロ攻撃をやる。そうすると、このアルカイダはアフガニスタンにいる、アフガニスタンを基盤としているということを知っていたブッシュ政権は、9.11、9月11日の事件が起こったその2日後に、我々はイラクと戦争すると決めてるわけですね。不自然でしょう。イラクのサダムフセインはあの9月11日の事件とは何の関係もないんですよ。だけどブッシュ政権は9月13日には、我々はもちろんアフガニスタンのアルカイダを叩くけれども、それと同時にサダムに対して、イラン、イラクに対して戦争を仕掛けると決めてるんですね。
これなんでかって言うと、その後ろにネオコンとイスラエルロビーとトップ0.01%のオリガーキー勢力がいて、それでブッシュ政権、ブッシュ自身もチェイニーもこのオリガーキーから大量の政治資金をもらってますから、言うこと聞いちゃうんです。そうすると、ご存知のように2003年のイラク戦争ってのは全く何の必要性もない、何の正当性もない戦争だったんですけれども、そういうことも、こういう事態も起きてしまう。
そうすると貧富の差がね、皆さんね、特にアメリカのように極端な貧富の差が出現すると、必ず政府も政治も、政治も政府も腐敗します。もうそんなね、一人で何十兆円何兆円、何兆円何十兆円も動かせるやつがゴロゴロ何百人もいる、もう政治家は全く言いなりなっちゃうんですよ。
その最大のね、あのね、最大の原因をひとつ説明しますと、アメリカでは政治資金規制法というものが表面的にはあるんです。アメリカは表面的にはデモクラシーですから。民主主義ですから、表面的には政治資金規制法というものが存在しているんだと、まあ素晴らしいと。ね、政治資金規制法で我々政治資金を規制してるから立派な民主主義をやってるんだ、そういう風におっしゃるんですけれども、3年半前の、4年前の2000年の大統領選挙で使われた政治資金っていうのは、確かね1兆、1兆8000億円かな2兆かな、とにかく1兆8000か9000か2兆円ぐらいのお金が使われたんです。
我々日本人にとってはもう全く全然想像もつかないようなお金ですよね。最近なんか自民党がキックバックをやって、けしからんとか言ってね、なんかみんな騒いで5年間で5億円も、ね、なんかキックバック受け取ったらしいと、ひどいと。1年間に1億円でしょ。ところがアメリカはもう1年の選挙で何兆円も使うわけですよ。そうするとなんかね1億2億5億10億っていうのは、どうでもいいような金額なんです、アメリカでは。
とにかくこの1兆8000、9000か2兆円使った政治資金のうちのたった5%が政治資金規制法によって管理されてるお金なんです。じゃ、残りの95%は何かって言うと、政治資金規制法の適用されない政治資金なんです。だから、そういう法律作るんだったら全部適用されなきゃおかしいのに、そのごく一部、1/20の金額に政治資金規制法を適用して、その政治資金規制法を適用すると、自分の支持する政治家に一回の選挙で出せるお金は、確か、ちょこっと違うかもしれないですけど、確か6000ドル、もしかしたら6500ドル、6500ドルぐらい、とにかく6000ドルレベルなんですよ。そうすると日本円で言うと80万か90万ぐらいですよね。で、そのぐらいの規制はあるんです。
だけどその規制を守ってるのはたった5%なんです。残りの95%は金額を一切規制されない、要するに出し放題、出せる人は出し放題、それから、もらいたい人はもらいたい放題というシステムなんです。これはなんでこんな変てこなことになってるのかというと、トリックが二つありまして、政治家はポリティカルアクションコミッティーという、パックって言うんですけれども、ポリティカルアクションコミッティーというのを設定して、そこに政治資金規制法で規制されたお金を受け取ることができる。その場合は誰が出したかを、全部誰がいくら出したかを政府に報告しなければいけない。でも、これはたった5%の部分なんです。
※政治活動委員会(Political Action Committee:PAC):アメリカの政治資金管理団体、アメリカの企業や労働組合などは、政党や政治家へ直接献金することが禁止されているため、PACという政治資金管理団体を設立して資金を調達し、それを通じて政治献金を行なっている。特定の候補者に属して選挙活動を行うPACへの献金は、一人当たり年間5000ドルに制限されている。
※一方、2010年に連邦最高裁判所が、特定の候補者に属さないPACについては献金額の制限を撤廃した。それにより生まれた政治資金管理団体が、スーパーPACと呼ばれる。
スーパーPACは、献金額の上限がなく、原則的に献金者を公表する必要もない。献金すると税制上も優遇されるため、富裕層からの政治献金の受け皿となっている。
その普通のノーマルなポリティカルアクションコミティとは別にスーパーパックというのがあって、スーパーパックの場合はスーパーですからなぜか不思議なことに、6000ドルとか8000ドルとか1万ドルとかそういう制限はないんです。そうすると政治家は国民の前でいい顔するために一応は合法的なポリティカルアクションコミティを作って見せるんですけれども、有力政治家っていうのは必ずスーパーパックを作るんです。
スーパーパックはもうそのスーパーパックを通じて政治家が100万ドル受け取ろうが500万ドル受け取ろうが1000万ドル受け取ろうが、そのことは、もう一切お咎めなし、要するに無制限に誰からでもお金を取れるという、あのね、表面的にはなんかねスーパーパックと普通のパックはその活動をコーディネートしてはいけないとかいうもっともらしい規則がある、法律があるんですけれども、そんなのね誰も守ってないんですよ。だって同じ政治家が運用してるパックとスーパーパックでしょ。でね、スタッフだって同じ奴が行ったり来たりしてるわけですよ。ですから全部ごまかしで、公式にはコーディネートしてはいけないとか、そんなこと言ったって結局は、その政治家を応援する政治活動のためにお金使ってるんですから同じことなんです。そういうね、ザル法って言うんですか、あってもなくても要するに誰も守らなくていい法案。それがスーパーパックなんです。
しかも厄介なことにアメリカの税金の法案には、501C、501Cという類別がありまして、このアメリカの国内の税法の501Cという制度を利用すると誰でもこの501Cを使って自分で社会福祉のための団体とか環境問題のための団体とか人権のための団体とか、それからLGBTのための、とにかくいわゆる社会でもっともらしく聞こえる名称をつければ、この501Cという名称のノンNGOですね、ノンガバメント・オーガニゼーション、もしくはノンプロフィット・オーガニゼーションNPO、これは、こういう人たちは、ここが重要なんですけれども、誰からでも、匿名に、無制限に、何十億何百億何千億円でも受け取れる。
※ 501C:アメリカ合衆国の内国歳入法第501Cの規定により、課税を免税される
要するにこの501Cという名前の組織を作るだけで、ウォールストリートの一番巨大な金持ちから何十億何百億受け取ろうとも、誰が出したかということを政府に報告しなくていいんですね。これはだから501Cっていうのは素晴らしい人権問題とかフェミニズム問題とか恵まれない身体障害者のためとかね、そういう素晴らしい名目を持ってる団体なんだから、匿名でお金を寄付する心の美しい、自分の名前を隠して、匿名で寄付したいという心の美しい人を保護するために匿名でいいんだということになってまして、アメリカの数十億数百億数千億数兆円数十兆円持ってる人たちは、この組織を利用して匿名で自分の言うことを聞く501C オーガニゼーションに何十億何百億何千億とお金を移して、そのお金を有力政治家、特に大統領ですね、大統領ももちろんスーパーパックを持ってます。だから大統領が運営しているスーパーパックにアメリカの大金持ちは匿名で10億円でも50億円でも100億円でも300億円でも、とにかく自分の出したいだけ大統領に現金を、巨額の現金を渡すことができるんです。
もちろん大統領はなんとかかんとかの501Cノンプロフィットオーガニゼーションから、これだけホワイトハウスにお金が届きましたっていうと、もちろん誰が出したか知ってるわけですよ。誰がどういう理由で、自分に50億100億200億300億出してきてるのか分かるわけですよ。そうすると、そのお金を出した人に都合のいいように自分の政策を変更したり、それから財務省なり国務省なりペンタゴンなり総務省に命令してそのお金を出した人に都合のいいように自分の政策をどんどんどんどん変えていくわけですね。
その場合も大統領は、え、誰が出したか知らなかったと、そんな話聞いてないよと、私のスーパーパックがその501Cのなんとかっていうところから何十億円を受け取ったってことも僕は気がついてなかったと、そう言えるわけですよ。しかも出した本人はもちろん大統領に電話して、あの件はよろしくお願いしますと、なんとかかんとかという501Cを通じて、あなたのとこに30億50億100億を出しましたから、あの件はよろしくお願いしますって、ちゃんと電話して言っとけるわけですよ。
だけど彼も自分の名前は絶対出てこないから、自分がどの政治家を、要するに大統領だけじゃなくて有力な上院議員でも有力な下院議員でも下院議長でも、自分が誰を買収したのかということは一切問われないわけですね。FBIも国税庁もそれを質問する権利はないんです。だから結局アメリカ人がよく言うのは、"This is legalized bribery"、"legalized"っていうのは"合法化された"、"bribery"っていうのは"賄賂"のことです。ですから、"This is legalized bribery system"、合法化された賄賂のシステム。
結局何を言いたいかって言うと、アメリカ政府が、アメリカが大統領選挙の時に1年で数兆円のお金を動かしても、そのうちの95%は政治資金規制法に規制されてないですし、それからその規制されてない95%の7割は匿名資金なんです。だからアメリカでね、政治資金がこれだけ使われたって言っても誰が出したのか、ちゃんと追跡できる金額っていうのはせいぜい3割なんですよ。残りの7割、1兆数千億円か、今年は多分3兆円ぐらい動くと思いますから、2兆数千億円、今年のアメリカのワシントンとニューヨークで動く2兆数千億円の政治資金っていうのは、一切匿名です。誰が出したかわかんないお金です。それがアメリカ政治を動かしてるんです。だから、これ民主主義ですか? それから、これ、法による統治、法治主義ですか? これ、民主主義でもないし、法治主義でもないでしょう。
だけど、貧富の差がこれほどひどくなってしまうと、こういうことが平気で起きるんです。ちょっと、もう長くなってきたので話を切りますけれども、例えば、3年4年前の大統領選挙の時に、6人、一人当たり、一人で150億円か200億円以上の政治資金を使った人間が6人いました。6人ともイスラエル系の人間です。この6人のうちで一番お金を使ったのがブルームバーグで、ブルームバーグは確か1年で1800億円か2000億円ぐらい使いましたね。その次に使ったのがソロスで、ソロスは確か900億円か1000億、もしかしたら1100億円ぐらい使ってました。その次に使ったのが Facebookのザッカーバーグで、ザッカーバーグは700億円ぐらい使ってました。ブルームバーグは自分が大統領になりたいから、大統領の予備選で1800か1900億円ばらまいて結局うまくいかなかった。
ザッカーバーグの場合は郵便投票を、自分が郵便投票をプロモートする、パブリックサービスをする、国益のために公益のために自分は600億円か700億円か、多分700億円だと思うけど出して郵便投票をプロモートしたいと言って、それでオバマ、バイデンキャンペーンのトップだったデイビッド・プラフという男を雇って、このプラフにこの600億円か700億円ばらまかせて、それでプラフはそのうちの使ったお金の9割は民主党のアクティビスト、活動家と言われる連中にばらまいて、その連中が郵便投票を、これ、バロットハーベスターって言うんですけれども、郵便投票を本物か偽物か、それは分からないんですけれども、とにかく一人当たり数十票数百票を集めてくる。それでいっぱい郵便投票を集めてくれたら、それによっていっぱいお金あげる。お金もらって何十票何百票も集める係とか、それと郵便投票を実際にチェックする、開いて、それがバイデン支持かトランプ支持かというのを決める。
ところが郵便投票自体、その署名が本物であるのか、それから投票に付属している身分証明書のコピーが本物であるかどうかっていうのは誰もチェックしないわけです。だけどその票を数える人たも9割はザッカーバーグがばらまいたお金で雇われた人たち。そういうことやったわけです。
だからザッカーバーグはそういうことをやることによって、アメリカの大統領戦に巨大な影響力を行使したんです。で、皆さんは、すごいなと、一人で千数百億円とか700億円とか、よくそんなに使えるものだとお考えになるでしょうが、僕もそう考えたんだけど、次の年になって気がついてみたら、ザッカーバーグは一年の大統領選挙で1800億円か2000億円使っても、彼の、その選挙の年の財産っていうのは1兆円増えたそうです。
※ 2020年の大統領選出馬で1800億〜2000億のカネを使ったのは「ザッカーバーグ」ではなく「ブルームバーグ」です。
だから、例え、2000億円、大統領選挙で無駄遣いしても、彼の資産っていうのは8000億円増えてるんですよ。2000億円ばらまいた後。ザッカーバーグの場合はもっとすごくて、ザッカーバーグが700億円ばらまいた時に彼のFacebookの会社の株っていうのは、確かね7兆円ぐらい値上がりしてるんです、あ、そうそうそう、7兆円、7兆円値上がりしてるんです。そうするとザッカーバーグは700億円も郵便投票を偽造するのか、それとも正当な郵便投票を集めてたのか、それは僕には分からないですけれども、700億円も使ったのに、彼がその年に自分の増えた財産のたった1%。だから、ザッカーバーグにとっては700億円なんていうのは、本当にね1円玉を"ピン"っていう感じの、ね、あっ1%、自分のその年に増えた財産のたった1%をお遊びで使っただけだと。
だからブルームバーグとかザッカーバーグとかソロスみたいな巨富を持っている人たちにとっては、毎年の自分の財産が黙っててもどんどんどんどん増えるだけですから、そのうちの例えば、1/5なり1/10なり1/100を政治でばらまいても、あっそう、そんなのね、あのね小銭ですよ、小銭。ポケットマネーね。もう、ちっちゃいね、チップみたいなもんですよ。チップ出しただけと。そういう感じの金額でしかないわけですね。
そうすると、政治に巨大な富を持つ一部の人たちが介入して、その人たちが一人で何百億何千億も1年で使う。で、名前を出す場合もあれば匿名で何百億動かすという場合もある。だけど、一切、法には触れないし、しかも、そういう人たちの資産は、そういう無駄遣い、政治、我々から見ると途方もない無駄遣いをしたような後でも、自分の財産は着々と増えてるわけです。
そうすると、ご理解いただけると思いますけれども、アメリカのように貧富の差が最悪の国になると、政治も必ず徹底的に腐敗します。これがアメリカの経済政策の行きついた結果でありまして、で、アメリカっていうのはこういう、意図的に貧富の差がどんどんどんどん拡大するようなシステムを30数年前から、クリントン政権時代から作って、それで国民を苦しめて、一般庶民を苦しめて、7割少なくとも7割の人の実質所得レベル、実質生活レベルを引き下げていって、その一方、トップ0.01%に所属している人たちは、ディープステートと、ディープステートの連中と一緒になってやりたい放題。で、法律なんかあってなきがごとし、こういう状態になってる、なってしまうわけですね。
ですから、日本でアメリカを崇拝されておられる拝米保守の皆さんも、アメリカの経済政策をパクっとね、飲み込んで、すぐさまそれを真似してみるというようなことはおやめになった方がいいと思いますし、アメリカの経済政策を真似するだけでしたら、少なくとも4割の日本国民はどんどんどんどん貧しくなりますし、そういう4割の人の多くは結婚できない、子供も作れないという状態に置かれますから、日本の子供はますますますます減って、で、結局アメリカの猿真似をしてたら、ね、4割の人たちが永久に貧しい生活しかできなくて、子供持てなくてということで、日本人、日本という国自体が滅んでいく。少子高齢化のために滅んでいく、そういうことになると思います。ですから、アメリカの経済政策を真似するのはやめた方がよろしいと、よいのではないかというふうに私は思うわけであります。
どうもありがとうございました。
──おわり
最後までお読みいただき、ありがとうございました。