石の球状体の急速な電気的形成

目次

序論:石の球状体の急速な電気的形成、その結果の拡張性、球体の内部および外部構造と自然界に存在する凝結物との類似性

序論:石の球状体の急速な電気的形成、その結果の拡張性、球体の内部および外部構造と自然界に存在する凝結物との類似性

Introduction: The Rapid Electrical Formation of Stone Spherules, the Scalability of the Results, and the Similarities of the Internal and External Structures of the Spheres with Naturally Occurring Concretions
序論:石の球状体(小球)の急速な電気的形成、その結果の拡張性、球体の内部および外部構造と自然界に存在する凝結物との類似性

1. ヴェマサットVemasat研究所による発表結果

2004年、プラズマ物理学者 C.J.ランサムとウォル・ソーンヒルは、様々な鉱物や砂に対する電気アークの影響を検証する独立した実験を行った。底の平らなクレーターを含む様々なタイプの丸いクレーターとともに、多くの材料上の電気アークは小さな球状体も作り出した。これらの石の球体は、多くの種類の鉱物を使って電気的に形成されただけでなく、5~30秒というさまざまな電圧と持続時間でも形成された。小球体は地表、地中、クレーターの縁に現れた。

プラズマ放電によるクレーター周辺の球状体を伴う王冠のような特徴

テストされた鉱物の種類は、太陽系の岩石質惑星の表面に共通するもので、二酸化ケイ素、酸化鉄、滑石、炭酸カルシウム、溶岩砂、ヘマタイト(赤鉄鉱)である。

典型的なプラズマ生成小球体と銅BB(ボール・ベアリング、玉)の比較

著者らが特に興味を持ったのは、ヘマタイト粉末に電気アークを放電させることで急速に形成された、青色で1mmの小さなヘマタイト球状体である。この結果は、当時火星探査機オポチュニティが火星から持ち帰った、火星表面に豊富に存在する"ブルーベリー"の画像と一致した。

ヘマタイトに接触したプラズマ放電によって形成された小球体の集合
一粒のヘマタイト"ブルーベリー"と、二粒が結合したもの。写真は60倍で撮影
火星の"ブルーベリー"

“ブルーベリー"を形成するこれらの実験結果は、クレーターの電気的生成とともに、火星だけでなく、太陽系のすべての岩石体に電気的傷跡があることを示す強力な証拠であることを明らかにした。惑星、衛星、小惑星も同様に、お馴染みの丸くきれいで底が平らなクレーターで覆われており、不思議なことに落下物の破片はない。

この結果は、IEEE、APS(米国物理学会)、オープン天文学ジャーナルによって発表された。

その後スティーヴン・スミスは、ニュージーランドのモエラキ・ボールダーズ、最近発見された中国の凝結物、火星の"ブルーベリー"に関する広く読まれた論文を書いた。彼は凝結物 concretions(コンクリーション)の構造と周囲の岩層から得られた証拠の両方を専門的に検討し、それらの形成について電気的で堆積物ではない説を大胆に主張した。
「従来の理論は、もっぱら化学と力学のみに基づいている。しかし、球体を生成するもう一つの現象がある ── 放電である。……放電は球状の層を作り、赤道(水平面)と極をはっきりさせる傾向があるが、それは電磁力がそれを作り出す電流に対して垂直に"絞る squeezes “からである」と彼は書いた。

ニュージーランド、サウスアイランドの波に打ち寄せる石の球体 ニュージーランドのモエラキ・ボールダーズ

2008年4月18日
ニュージーランドの海岸で奇妙な丸い硬い石の団塊が発見された。
永劫の間に沈殿した"凝結物"なのだろうか?
それとも電気による説明の方が正しいのだろうか?

NWで長年、カニの凝結物を収集しているティム・フィッシャーは、極に沿ったカニ凝結物を持って、それを割るのに最適な場所(この場合は水平面の膨らみに沿って)を示している。

NWで長年、カニの凝結物を収集しているティム・フィッシャーは、極に沿ったカニ凝結物を持って、それを割るのに最適な場所(この場合は水平面の膨らみに沿って)を示している。

上:ワシントン州のリンカーン・クリーク層から産出したカニの化石の一例で、保存状態がよく、化石を含む凝結物によく見られる放射状の層形成(外皮)が見られる。


上:ワシントン州のリンカーン・クリーク層から産出したカニの化石の一例で、保存状態がよく、化石を含む凝結物によく見られる放射状の層形成(外皮)が見られる。

1.1 ヴェマサットの結果の拡張性 scalability

C.J.ランサム博士の論文「Z-pinchプラズマによる隕石衝突クレーターの実験室モデリングLaboratory Modeling of Meteorite Impact Craters by Z-pinch Plasma」では、レーザーと金属表面への火花加工を使用して、サブミリスケールのクレーターを再現した略歴が書かれている。ランサム博士の研究は、実験に使用する物質の種類を拡大し、直径1センチ以上のクレーターもシミュレートした。結果の拡張性について、C.J.ランサムは次のようにまとめている:
「ディーツは地球上の稲妻規模の放電にしか言及していないが、アルヴェーンは実験室での結果を20桁以上も外挿(推定)し、深宇宙で見られる効果を含めることができると指摘した。ペラットは、実験的なプラズマ効果は14桁以上拡張可能であることを示した。また、実験室でのプラズマ実験が宇宙物理学的現象にスケールアップできる可能性を指摘する者もいる」

プラズマ放電によりケイ酸マグネシウム上に生成したクレーター内の球状体
マーズ・グローバル・サーベイヤーからのNASA写真 M1501228a

ランサムとソーンヒルは、「プラズマによって生成されたクレーターと球状体Plasma-Generated Craters and Spherules」の中で、次のように述べている:
「球状体は多くの材料で作られた。この研究で特に興味深い物質は、水酸化ケイ酸マグネシウム(タルク)、二酸化ケイ素などである…… 一度確定されると、特定の材料と条件下で常に球状体が生成されることがわかった。さまざまな炭酸塩や酸化鉄もテストした。実験では個々の球状体と結合した小球の両方ができた」

ラボで作成した溶融球体

テストされたさまざまな材料で得られた結果のスケーラビリティと一貫性の両方から、ラボで作成された石の球体は、凝結物の研究にとって深く動揺させるような意味合いを持っている。自然界に存在する凝結物の大きさは、微小なものから、谷底に20フィート(約1.5メートル)の凝結物が転がっている観光地まで様々である。

カンザス州ロックシティにある、砂岩と炭酸カルシウムが融合した一対の凝結物の上に座る著者と末娘のメアリー

.1.2 実験室で作成した石球で観察された特徴のリスト

プラズマ放電を用いた実験室での石球の生成は、これまでのところ、表面のクレーター状の乱れの生成に必要なパラメータと一致しており、多種多様な形態を生み出している。
前述のように、ラボの球体は、固体、中空、融合ペア、溶融マルティプル(集団)、さらには平らな平面を持つ半球になることもある。その他の特徴としては、はっきりとした極、極の印(波紋の可能性もある)、水平面の帯や膨らみ、放射状の層、丸い外側の傷跡、滑らかな表面、滑らかな半球と粗い半球の違いなどがある。

表1:実験室と自然の凝結物の比較。Paulina Westによる

実験室での凝結物は、窪みの中に見られる個別の球体であることもあれば、電気痕の周囲に多数形成されることもある。実験室での凝結物は表面に形成されることもあれば、表面下に形成されることもある。

凝結物についてのより詳細な科学的説明には、団塊層の中に並んで見られる外的構造の段階的な説明が含まれることがある。凝結物は丸く、ある大きさを超えると楕円形になり、扁平になり、さらに板状または無定形になる。下の例では、凝結物は団塊から丸太状になり、石化樹木と間違われやすい。

NDにおける凝結物の進行する形態。
画像:ノースダコタ地質調査所

「砂岩の継続的な凝結物の成長によって形成された一連の形態。
ノースダコタ州南西部には、多くの中間的な形状を持つ四つのタイプすべてが存在する。
Parsons (1980)より。
画像はNDGSのBob Biekによる

漸進的な形態の再現は、実験室での実験が自然を模倣したもうひとつの分野だが、現時点ではまだ予備的な結果である。

ある条件下では、さまざまな時間プラズマ放電に曝された溶岩砂は、一貫して〜.3mm以下の壁を持つ単一の中空球体を形成した。

異なる実験条件下では、溶岩砂から作られた実験室のフルグライトは、細長い形とはるかに厚い壁を示した。

1.3 実験装置

「Z-pinchプラズマによる隕石衝突クレーターの実験モデリング」の中で、C.J.ランサムは実験装置について述べている:
「プラズマは、実験と実験の間に垂直方向に移動可能な放電プローブを備えた容器内で生成された。プローブから試料までの垂直距離は1cmから30cmに設定できた。また、プローブは実験中に10cmの経路で移動可能だった。プローブは水平方向に対してプラスマイナス1cmの移動が可能である。いくつかのテストは交流で行われ、他のテストは直流で行われた。

パルス放電を使用しない実験の放電時間は1秒から20秒だった。サンプルは、直流実験では陰極または陽極として機能するように切り替え可能な金属プレート上に置かれた。試料容器は金属トレイ、薄い非導電性トレイ、または端に導体を使用した非導電性トレイのいずれかだった。サンプルは通常4mmから12mmの間だった。我々は粉末と固体を使用した。

ほとんどのプラズマ放電は、12,000ボルトの120mAの電源で作られ、電圧ダブラー(入力電圧の2倍の電圧を出力する電子回路)で動作させることができた。より小さな電圧と100,000ボルトのマイクロアンペア放電コイルを使って、さまざまなプラズマを発生させた」

Zピンチ略図
イメージ:スタンフォード大学 via Atomictoasters.com

溶岩砂(ここでは方解石を含む)は、ある条件下では球を形成しなかった。
その代わりに、フルグライトが生成され、線または平面の周りに大まかな対称性を示した。

???放電は、球状の層を作り出し、はっきりとした赤道と極を作ることができる。これは、電磁力がそれを作り出す電流に対して垂直に"絞る"ためである。

???プラズマ放電は、クレーターの周囲に王冠のような球体を形成したり、地表の上に散らばったりする。

電気現象のスケーラビリティにより、多様な鉱物において石球の生成が成功したことから、また、実験室での形態が自然形態と類似していることから、私たちは現在、凝結物だけでなく化石を含む凝結物についても、完全に電気的な説明が可能かどうかを問うことを目的としている。

この論文の目的は、ヴェマサット実験室での電気実験から得られた知見を、地球上のいたるところで見られる豊富な化石を含む凝結物に応用することで、ヴェマサット実験室での成果と出版物をさらに発展させることである。特に、凝結物に包まれた三次元の軟体化石に関心が集まっている。

イリノイ州マゾン・クリーク層のカブトガニの化石。画像:T.V. Testa

2. すべての大陸と海底で発見された凝結物中の軟体化石

軟体(生物の)化石 soft bodied fossil とは?

軟体化石とは、無脊椎動物の古代の遺骸が石の中に保存されたものである。無脊椎動物の化石には、クラゲ、ミミズ、昆虫、クモ、殻から伸びた二枚貝、ムカデ、抱卵中の卵、多くの甲殻類などが含まれる。また、茎、花、葉、花粉粒など、植物のライフサイクルの繊細な痕跡が保存されていることも指す。軟体化石は、鋳型や痕跡である場合もあれば、生体組織が鉱物化した場合もある。

これらの化石は、ラミネート層で一つにまとまった状態で保存されていたり、三次元的に保存されていたりする。


チャールズ・ウォルコットによる、分裂する、または分離するクラゲの化石の版画。
ウォルコットは次のように記している。
「図1. 分裂傾向が強く発達した標本の傘外面(クラゲの傘の外面)図…図1b。
図1の側面図。
図2. 分裂が進行し、本来は二つの個体であるものが一つの葉しか残っていない、摩耗した標本。
図3. 分裂が進行し、二つの部分を繋ぐ葉が一つしか残っていないように見える標本の傘外面図」

動物や植物の構造は極めて素晴らしく精巧に保存されているため、生きている標本と同じように、生物の内部構造を研究するのに役立つ場合がある。軟体化石の中には、石化しているにもかかわらず、微細な細胞の細部まで保存されているものもある。

左はマツ・アルノルディPinus arnoldii(始新世の絶滅種の松)の化石化した胚珠、右は受粉段階の現生するマツムゴPinus mugo。画像:ルース・ストッキー
左:透過偏光で観察した卵殻化石、アルゼンチン。写真 via scielo.org.ar

軟体化石は、組織が保存されている場合、脊椎動物の化石を指すこともある。
例えば、『ベアガルチ(モンタナ州中央部に位置する石灰岩豊富な地質レンズ状層):例外的な石炭紀(約3億5900万年前~2億9900万年前)のプラッテンカルク』の中で、ジェームズ・W・ハガドーンは「静脈、皮膚色素、内臓色素、腸内容物、性器、その他の軟組織が保存されていることから、この堆積物から多数の分類群の生活習性、摂食戦略、性的二形性(色、形、大きさ、構造など、同じ種のオスとメスの外見の違いのこと)、栄養構造、進化の歴史を再構築することができた」と報告している。

ドイツのホルツマーデン頁岩生物相は、胚を抱えた、あるいは出産過程にあるメスのイクチオサウルス(魚竜)の多数の標本で有名である。

彼は後に、
「浅黒い肌の色パターン、無傷の静脈系、肝臓、脾臓、眼の色素も多くの(魚類の)標本に見られる(Grogan and Lund 1997)。さらにまれに、筋肉がリン酸化されることもある(Lund et al. 1993)」と付け加えている。

モンタナ州ラーガーシュテットのベアガルチに生息する雄と雌のサメ(Falcatus falcatus)。
標本体体長14.5cm。写真:H FeldmanおよびC Maples、インディアナ大学ブルーミントン校、James W. Hagadorn提供

これらもまた、型、鋳型、あるいは石化した遺物として保存されることがある。中国では、澄江県茅天山の澄江生物群から発見された軟体動物の化石の走査型電子顕微鏡(SEM)による研究により、節足動物や蠕虫の腸管構造が明らかになり、軟部組織が化石内部に厚い鉱化膜として保存されていることが分かった。この膜は酸化鉄と黄鉄鉱の微小球体で構成されている。

中国では軟体動物の化石の内側に黄鉄鉱または酸化鉄の微小球が見つかった。

2.1 凝結物中の軟体化石はすべての大陸と海山で商業的に大量に発見されている

軟体化石を含む凝結物の集合体は世界中で見つかっており、海底の70%まで覆っている海底平原もある(ただし、貝殻を核とすることがほとんど)。
以下のリストは代表的なものである。

アフリカ:2010年に発見されたモロッコのフェズアタ層には、1500もの軟体化石が含まれており、その一部は細胞以下の詳細まで保存されている。掲載した凝結物は長さ約1メートルで、不十分なアフリカを含む:2010年に発見されたモロッコのフェズアタ層には1500体の軟体化石が含まれ、その一部は細胞以下の詳細まで保存されている。この凝結物は長さ約1メートルで、不完全なタリーモンスターを含む。
このビデオはイェール大学が公開した。

『石の中を泳ぐ:キンバリーの驚異のゴーゴー化石』ジョン・ロング著

※タリーモンスターは特徴的で奇妙な解剖学的構造をしており、ほとんどが葉巻型の体、歯のついた口のような付属物で終わる細長い口吻、二つの長い茎のある目、三角形の尾びれが特徴。体の中央付近には硬い横棒があり、それを貫通して有茎眼を支えていた。化石は、古代の海洋環境で形成された鉄鉱団塊(シデライト)の中に扁平な輪郭として保存されており、デリケートな軟組織や細かいディテールの保存に優れている。
数十年にわたる研究にもかかわらず、タリーモンスターの分類は依然として激しい科学的議論と論争の的となっている。そのユニークな体型は、既知のどの動物門にもきれいに当てはまらないため、長年にわたってさまざまな解釈がなされてきた。ミミズ、軟体動物、節足動物、コノドント、被子植物、そして脊椎動物にさえ例えられてきた。

オーストラリア:西オーストラリアのゴーゴー層には、オルドビス紀の魚類や甲殻類を含む凝結物が豊富にある。この動画はイェール大学により公開された。オーストラリア:西オーストラリアのゴーゴー層は、オルドビス紀の魚類や甲殻類を含む凝結物が豊富である。

ヨーロッパ:フランスのモンソー・レ・ミン遺跡では、数十年にわたり三次元化石の優れた標本が採集されており、古代の節足動物、甲殻類、クモ類、環形動物の内部構造を研究する上で貴重な資料となっている。
イメージ:nos-photos-de-famille.comから

アジア:凝結物に保存された膜を持つ、完全な関節を持つ魚の化石は、中国の未知の場所からのもの。

画像:エリック・L・ピーターズ博士 fiercereptiles.orgより


アメリカとイギリスの凝結物は、石炭層と非常に関連している。
中国の主な石炭層地図:米国エネルギー省、エネルギー情報局、国別エネルギープロフィール。中国。1995年2月。

北米
マゾン・クリークの生物相には、400種以上の植物と320種以上の動物が凝結物に保存されている。

南アメリカ:ブラジル北東部のサンタナ層の凝結物には、広範な軟組織が保存されている。

南極大陸:ジェームス・ロス島の細粒堆積物の層位(明らかに他の層と区別される地層の並び)には、直径5~244cmの凝結物がある。これらにはカニなどの化石がよく保存されている。

太平洋の海山とインド洋の海底:インド洋、大西洋、太平洋の海底でマンガン団塊が発見されている。これらの団塊は凝結物であり、その核は固体であれば何でもよいが、生物であることが多い。生物核の中には、海綿や繊細な微化石の放散虫や有孔虫のような柔らかい体のものもある。

写真提供:コロンビア大学、ラモント・ドハティ地質観測所

3. 故意に省かれた変数:電気

経済学でも科学でも、モデルやシステムの入力にある変数が省略されている場合、正確で価値のある結果が得られないという問題がある。

アレック・ロールズは、国連によるAR5(気候変動に関する政府間パネル[IPCC]第5次評価報告書)の最終草案のレビューで次のように述べている。

「私は経済学を専攻しており、統計学者が “省略変数問題"(意図的な場合は “省略変数詐欺")と呼ぶものについてはよく知られている。

統計分析から説明変数が省かれると、その説明力が含まれる相関変数に誤って帰属してしまう。この問題は[分析]の最も高いレベルで顕在化し、分析の各段階に組み込まれる」

システムまたはモデルとしての地質学は、地球表面の特徴の大部分は現在の力が原因であるという公理から始まる。重力の影響下にある河川や水、風、火山、地震、氷河の動きはすべて過去に作用しており、システムへの主要な入力を構成している。このモデルでは、分析のすべてのレベルにおいて、これらの要因は、地形のはるか下にある鉱物や水の堆積物とともに、現在の地形を形成する主な力であると予想される。

地質学はまた、深層時間を導入するシステムでもある。
数千万年、数億年、数千万年というスパンが、現在の力が私たちが目にする大陸、山、谷、盆地、海、砂漠を形成するのに十分な時間をどのように持ち得たかを説明するために必要とされ、想定されている。地質学の教科書によれば、科学的方法が適用できないため、地質学はハードサイエンスではない。"実験"はすでに遠い、アクセス不可能な過去に行われたと言われている。しかし、地質学者が科学者としてできることは、その結果を検証し、現在の地質モデルへのインプットを認識した上で、もっともらしい仮説を立てることである。

したがって、この調査(研究)は現代的な意味での地質学ではない。なぜなら、そのような入力や変数だけに限定されていないからである。

※ 大まかな分類として、自然科学(生物学、化学、物理学など)を “ハードサイエンス"と見なし、社会科学 (経済学、心理学、社会学など)は通常 “ソフトサイエンス"と呼んでいる。


「NOAA(米国海洋大気庁National Oceanic and Atmospheric Administration)の使命は、深海から太陽の表面まで、地球環境の変化を理解し予測することである」
この声明は、地球が閉鎖系ではなく、宇宙環境と継続的かつダイナミックに調整されていることを認めているように見える。

むしろ、この調査は、これまで省略されていた変数、すなわち電気を認めているのである。具体的には、地球を取り巻く宇宙空間でのメガアンペア・プラズマ現象によって引き起こされる宇宙規模の電気である。

このようなプラズマ放電の規模の大きさを感じさせる日常的な体験として、読者は北半球と南半球の美しいオーロラを思い浮かべるかもしれない。これらのオーロラは、上層大気の薄い空気を励起する電流によって引き起こされ、励起されたガスが別世界のような心地よい輝きを放つ。オーロラは様々な形態を通して、しばしば見る者に畏敬の念を抱かせ、人によっては霊的体験に近いものとなる。

我々の調査にとって重要なことは、これらのオーロラは他の惑星でも観測されるということである。特に、ガス惑星は、その極に飛び跳ねるような壮大なオーロラを持っており、これらのオーロラは地球の何倍もの大きさがある。

地球は"イオ・スポット"のおよそ4倍の大きさである。イメージ baen.comより

さらに、ガス惑星では地球サイズの巨大な稲妻が猛威を振るっており、宇宙船や、時にはAMラジオでさえも拾うことができる絶え間ない稲妻信号が存在する。

1989年3月の太陽嵐の後、オーロラはフロリダとキューバの南まで見ることができた。
ケベック州とアメリカ北東部の送電網は故障し、ラジオ衛星は破壊され、電流は石油パイプラインに沿って裂け、CME(コロナガスの噴出)は実際に北米の多くの地下に電流を発生させた。

太陽系で観測されるこの種の宇宙規模の電気的な力について、岩石中の証拠を検証する。
プラズマと電気を用いて、一般的な物質を堆積させる、刻み込む、削って形づくる、あるいはその他の方法で作り変える実験室技術と実験が、地球の歴史を理解する上で説明能力を持つことが認められている。

ここで検討される技術やプロセスには次のようなものがある:
1. 球体や表面の傷跡を作る実験室、
2. 砂、土壌、岩石に対する稲妻の影響、および
3. 低温核変換。
4. プラズマ蒸着とエッチング、電解採取プロセス(一般に浸出と呼ばれるプロセスを経て溶液中に置かれた鉱石から金属を電解析出させること)もざっと言及されている。

外因性フルグライト(稲妻が砂地や珪酸質の土壌に落雷したときに形成され、その強烈なエネルギーによって物質が溶けて激しく噴出し、球状、糸状、または空気力学的な形状を作り出す)の研究:稲妻と切れて地上に垂れ下がった電線が岩石、土壌、砂に与える影響。

稲妻が地表に落ちると、高温で表面物質が溶け、アークとその電界によって驚くべき形が造形される。クレーターや球体を形成するヴェマサット研究所による実験装置には調整可能な変数が多いように、自然の雷によるフルグライトの形成にもフルグライトの形成に影響する変数が多い。自然の大規模な放電現象で起こり得る変数には、極性、電荷の差、電流の流れ、物質の導電率、持続時間、強度、および周囲からの電荷容量がある。

表面下で形成される落雷はフルグライトと呼ばれ、地表に沿って移動し、液化した物質を投げ上げる可能性のある稲妻は外因性フルグライトと呼ばれる。C.J.ランサムらによる実験結果とともに、砂、岩石、土壌中の強力な稲妻によって生成されたフルグライトは、科学的手法にはるかに近い方法で地球の表面全体を研究する機会を提供している。なぜならそれはリアルタイムで起こり、再現可能だからである。我々は、砂、岩石、土壌に及ぼす電気的影響の基本的な特徴を記すことで、化石を含む凝結物が発見された前述の五つの場所の地層と比較することができる。

3.1 砂への稲妻の影響

海岸や砂漠で雷が落ちると、きれいで乾燥した砂からフルグライトが生成される。このフルグライトは、歩いて到達しやすく、下草がないため発見されやすい。また、周囲が緩い砂地であるため、無傷で回収することも容易である。そのため、最も身近で研究しやすい。
砂のフルグライトは中が空洞で、しばしば枝分かれした管状で、内部はガラス質、外部は砂粒が表面に融合したものである。表面には、フルグライトに融合した小石や岩石の大きな破片の礫岩が含まれることもある。フルグライト内部の融解した石英層と、軽く融解しただけの外層との間の遷移岩はすべて、少なくとも部分的にはフルグライトの中心から放射状に温度が下がった結果である多くのグラデーションを持っている。

3.2 稲妻の岩石への影響

アクセスしにくいフルグライトは、稲妻が山頂に落ちたり、地下の岩層に入り込んだりしたときに形成される。このようなフルグライトは、歩いて到達することが困難で、周囲の岩石に融合している。岩石中のフルグライトは、JSディラーやアレクサンダー・フォン・フンボルトのような初期の探検家によって言及され、オレゴン州や中央アメリカの山頂で発見された。
「シエラネバダのフルグライト」の中でクリストファー・A・リビーはこう書いている:

「多くの火山岩の組成はフルグライトの形成に好都合であるようだ。この仮説は、オレゴン州のカスケード山脈の火山峰のうち、マウント・ティールセン、サウス・シスター、ザ・ハズバンド、スリー・フィンガード・ジャックの頂上でフルグライトを観察したことによって補強された。これらの地域のフルグライトは、これらの峰の上部、数フィートにある黒っぽい火山岩の上に、黒または緑がかった泡状の外皮(堅い表面)として現れる。

1984年と1985年の夏、私は、フルグライトがカリフォルニアのシエラネバダの花崗岩の峰に比較的よく見られることを発見して驚いた。
セコイア国立公園とキングスキャニオン国立公園で、私は以下の花崗岩の頂上でフルグライトを見つけた:
サンダー・マウンテン(13,588フィート= 4,142m)、シュガーローフ(8,002フィート)、ホエールバック(11,726フィート)、マウント・スチュワート(12,205フィート)、ビッグバード・ピーク(11,602フィート)、グレイシャー・リッジのピーク12,416(フィート)、グレイシャー・リッジのピーク11,840(フィート)。
シエラネバダのフルグライトは、オレゴンのものと外観が似ている。─ 岩石の表面には黒、緑、または白の泡状の外皮がある。この外皮は、最上部の岩の上に、山頂のブロックを流れる岩脈として、また最上部の岩の下のポケットの中に現れる。フルグライトは山頂のおよそ2メートルに限られているようだ」

3.3 稲妻の土壌への影響

2002年4月20日、テキサス州デントンで稲妻が変圧器に落ち、地上に垂れ下がっていた電線が切れた。観察者によると、落ちた電線は住宅地の芝生を約60フィート横切るように蛇行し、30分間スパークし続けたという。電線は(稲妻からの追加エネルギーとともに)粘土質の土壌にガラスのような長い溝を作り、その溝は道路で終わり、コンクリートの縁石の一部を吹き飛ばし、液状化させた。
ノース・テキサス大学のジョージ・マクシーは、この出来事に関する査読付き論文の中でこう書いている:

「切れて地上に垂れ下がった電線によって生成されたフルグライトや類似の構造物は、火成岩と変成岩の両方の特徴を持っている。ガラス質の内部は火成岩起源であり、地殻状の外部は接触変成岩の構造である」

熱傷瘢痕の周囲から採取された土壌サンプルには、直径1~6mmの中空の石の球体が多数含まれていた。上の写真では、パイプの上部にオレンジ褐色の"変色"が見られ、草が酸化した跡が残っている可能性がある。

土壌媒体中にフルグライトが形成された例は他にも記録されている。これらのフルグライトは、山の頂上にある外因性フルグライトのような、緑色、茶色、あるいは白色の泡状の外皮であると説明されている。ニューヨーク州オスウィーゴのフルグライトには、噴出クレーターの近くに"ドレープ状またはシート状"のものがあり、緑色、茶色、灰色、白色の球体があった。"ワイヤー"や中空の融解した滴のような多くの繊細な形は、地上に到達する前に空中で冷えて形成されたと考えられている。外因性フルグライトの両面の質感の違いが指摘された。

表2:一般的な土壌と砂の融点

酸化鉄/溶岩砂 ………………………………………………………… 1377-1566°C
二酸化ケイ素砂 ……………….. 1600-1725°C
粘土質の土壌 …………………… 1000°C
炭酸カルシウム ………………… 825°C
赤鉄鉱 ………………………………. 1566°C

4. 核変換と関係する温度

一般の議論では常温核融合には汚名が着せられているが、読者の中には2009年にアメリカ海軍が低エネルギー核反応の生成に成功したと発表したことをすでにご存知の方もいるかもしれない。米国エネルギー省が常温核融合は誤りであり、再現することはできないと発表した1989年以来数十年間、他の科学者たちはあまり感謝もされず、資金も提供されないまま、この問題に取り組んできた。

その中には、水野忠彦博士(上写真)と高橋亮人博士もいる。彼らは、中性子、過剰熱、X線、元素組成の変化から核変換が起こったことを示す長年の研究結果を発表している。例えば、343K、10気圧の電解液中でパラジウムPd棒にコーティングされたセシウムCsはプラセオジムPrに核変換した。その方法は一般的に、パラジウム棒に重水素を詰め、電解液中で電気を流すというものである。ロッド(棒)に重水素が充填されているのは、理論的には原子を可能な限り近づけるためであり、格子の利用によって核融合を"補助"し、二つのH原子が一つのHe原子に核融合することで余分な熱が得られると期待されている。ヘリウムと過剰な熱を生み出そうとする一方で、その代わりに発見されたのは、その効果の本当の原因は、より重い元素の核融合と核分裂にあったということだった。

パルスが伝搬してからしばらく経ったときの導体の状況を考えてみよう。
定常波は図に示すように各セグメントを反対に分極する。
局所的な初等放射双極子の形成。

他の科学者たちも、ワイヤーを使って低温で核反応を得ることに成功したことを報告し、発表している。
例えば、ギリシャの科学者テオファネス・E・ラプティスは、"焦電気性の(自然に電気的に分極し、大きな電場を含むある種の結晶の性質)核融合"、つまりワイヤーを爆発させる研究を行っている。彼の実験では、過渡パルスを"負荷のかかった"ワイヤーに流す。その結果、ワイヤーがまず中央で破断し、その後ワイヤーの残りの半分に沿って対称的に破断することが観察された。彼の仮説によれば、反応はワイヤに沿って、あたかもアンテナのように特定の高調波で起こる。この反応は「X線、さらには中性子の放出の原因」である。
(スライドはオンライン・プレゼンテーションからのもので、許可を得て使用している)

アテネ国立技術大学金属微細構造研究室で分析されたワイヤ試料。
爆発するワイヤ実験による螺旋状プラズマの形成

「このような実験の背後にある肝心かなめの問題は次のとおりである:初期エネルギーはプラズマ形成、運動エネルギー、フラグメントの高活性化エネルギー(白色発光)の両方をサポートするか?」
テオファネス・E・ラプティス


キャプション:「ここでは、導体がフラグメントの激しい噴出で完全に崩壊する最も印象的な爆発現象を見ることができる。フラグメントの軌跡が白色に発光していることに気づくはずだ。通常、銅はスペクトルの緑色付近で発光することから、エネルギーが集中していることがわかる」
テオファネス・E・ラプティス

これらは驚くべき結果であり、そこから低エネルギー核融合プロセスで潜在的に働いている特定の原理を観察し、推論することができる。成功した原子核融合実験では、共鳴と重い元素の両方が存在していることがわかる。しかし、充填された重水素や爆発するワイヤーは、現在の化石の研究においては一般的にしか役に立たない。骨や貝殻や組織について、"押し固めた(詰まっている)“とか “密集している"という言い方はほとんどできない。特に骨や木材は非常にスポンジ状で多孔質であり、重水素が充填されたパラジウム棒や針金のようなものではない。

4.1 より自然に近づく:粉末ニッケルを用いた核変換の進歩

安定した低エネルギー核反応を得るためのアンドレア・ロッシの最近の研究は、自然界の条件にはるかに近い:ロッシ博士は粉末ニッケル、微量触媒、ミニ水素タンクを使用している。ロッシ博士の報告によれば、ニッケルの融点では反応は停止する。なぜなら、その温度ではニッケルはもはや反応に必要な粉末の形をしていないからである。ニッケルの粒状状態は、地表の土、砂、シルト(沈泥、砂よりは細かいが粘土よりは粗い沈積土)に近い。
そして、ニッケルは地殻の中で最も一般的な元素の一つである!

ロッシ博士はその成果を発表し、2010年10月にはイタリアのバルセロナで、資格のある証人に対し、実際に稼働するエネルギー触媒(E-cat)のデモンストレーションを行った。それ以来、ロッシ博士は家庭用装置のさらなる開発と製造にすべての時間を割いており、彼の革新的なエネルギー源に関する理論的な議論は後回しにした。
米国特許庁は、常温核融合は「永久機関」であり「有用性が実証できない」として、冷温核融合エネルギー源に特許を与えていない。しかし、ロッシ博士は欧州特許を取得し、できるだけ安価な装置の製作に取り組んでいる。発明家としての彼の狙いは、低価格によってより多くの人が利用できるようにすること、そして、彼の発明が市場に出回るときにはすでに合理化され機械化された生産が行われていることによって、競合他社やリバースエンジニア業者に先手を打つことである。非常に政治的な雰囲気や、販売前の製品について十分な議論ができない法的な取り決めがあるにもかかわらず、我々は、E-catが地球科学に与える影響については、慎重に検討を進めている。

※ E-Cat:イタリアの発明家アンドレア・ロッシが開発したとされる常温核融合炉、エナジー・カタライザーEnergy Catalyzer (E-Cat)(エネルギー触媒装置)で、ニッケルと水素が関与する低エネルギーの核反応によって余剰熱を生成する装置と説明されることが多い。ロッシの会社Leonardo Corporationは、E-Cat Powerと呼ばれる製品を販売している。この製品はNGUパワーセルを利用し、ゼロ点エネルギーを利用することで、10ワットの連続直流電力を24時間365日10年以上発電する。
この技術は2024年9月にイタリアのラティーナで公開デモンストレーションが行われ、E-Catを搭載した電気自動車がバッテリーの充電量を増やしながら200km以上走行したと報告されている。
このような主張にもかかわらず、E-Cat はかなりの懐疑論に直面している。国際特許出願は「一般に認められた物理法則に反する」と判断され、独立した専門家の査読を経たテストでもその動作は検証されていない。
批評家たちは、装置が外部電源に誤って接続される可能性や、核反応があると主張されているにもかかわらず測定可能な放射線がないことなど、実証実験における潜在的な欠陥を指摘してきた。
この装置は、査読を受けていないさまざまな報告書やテストの対象になっているが、独立性や厳密な方法論に欠けるとして批判されている。

変換された銅粒子の構造についての出版物はいまだ保留中である。
銅粒子の形状について、また反応後に小球状体を観察したかどうかという質問に対して、アンドレア・ロッシ博士はこう答えている:
「銅はSEM(走査型電子顕微鏡)とSIMS(二次イオン質量分析)によって検出され、アモルファス粒の形で発見された。しかし、これはまだ調査中の問題であり、その影響は当初想像していたよりもはるかに複雑である」

※ SEMは詳細な表面イメージングを提供し、SIMSは精密な化学的・同位体的情報を提供する。

表3:報告されているE-catの動作温度

最も低い安全な安定反応…………… <200°C
最近の運転温度の上昇………. 600-1000°C
ニッケルの融点…………………. 1455°C

化石質の凝結物を構成する一般的な鉱物の融点(表2)と、ニッケルから銅への反応の動作温度(表3)を比較すると、核変換のプロセスは、これらの鉱物を液化させる温度よりもかなり低い温度で起こりうることがわかる。化石化が電気的効果であるとしても、砂、炭酸カルシウム、酸化鉄が溶けるとは限らない。これが凝結物が堆積したように見える理由であり、厳密には稲妻によるフルグライトのようには見えない。また、実験室で生成された石の球体の一部は、Zピンチの強まる方位磁場中で、より低い温度で形成されたようである。

電気表面の傷跡の周りに散らばった球体。
ジョルジュ・キュヴィエ

フランスの博物学者で脊椎動物古生物学の創始者であるジョルジュ・キュヴィエは、当時の数十人の地質理論家のうち何人かを、地質学的な難問に対する抽象的な解決策を見出す独創的な能力について、皮肉を交えて褒め称えた。
キュヴィエは、「何人かは、それらを調べるつもりで広範囲に旅行さえしている」という事実を大いに称賛した。

5. 方法

5.1 隣接する別の郡との境界線を利用して調査する地理的地域を定義する。

本研究では、注意深く定義された地域のみをマークし、常に実際の証拠に注意を向けるようにし、古いものに取って代わる新しい"システム"を作ることはしない。

これはジェームズ・マクスウェルJames Maxwell とジョルジュ・キュヴィエGeorges Cuvier の両方の基準と方法を満たすものである。

この調査の対象地域は、イリノイ州ラ・サール郡、イリノイ川西岸のピオリア郡とフルトン郡のマゾン・クリーク層、ユタ州エメリー郡のサン・ラファエル・スウェルとその周辺;ユタ州エメリー郡のサン・ラファエル・スウェルとその周辺地域、カンザス州オットワ郡のロック・シティ、太平洋海山中腹地域(水深3,000m以下)、オレゴン州北西部のコロンビア郡とワシントン郡のキーシー層、ワシントン州カウリッツ郡とルイス郡の隣接するリンカーン・クリーク層などである。

イリノイ州、ユタ州、ワシントン州、オレゴン州、ミッドパシフィック海山、カンザス州

5.2 地球の衛星画像と稲妻による電気的傷跡、および人工のリヒテンベルク図形を比較する。

実験室で生成された石の球体が円形のクレーターの傷跡と関連している一方で、球体は他の電気的傷跡の形成と同じ材料でも形成されることがすでに観察されている。それらはテキサス州デントンの稲妻と送電線が残した長い火傷痕の周りの土壌に存在し、また、地上の稲妻が残した枝分かれしたリヒテンベルグの傷跡の周りにも発生していることが報告されている。

歩道の稲妻の傷跡の写真。notjustrocks.comのSamuel Trommler, Jr.より

5.3 調査地域へ移動。現地の層序を調べ、フルグライト、外因性フルグライト、岩石中の高温の他の証拠との類似性を調べる。

5.4 既知の電気的プロセスに基づく新たな質問をする。

技術は急速に進歩しており、プラズマや電流を使って物質を堆積させたり、表面に彫刻を施したり、表面に傷をつけたりする方法はよく研究され、応用されている。電界や電流の中で形成された結晶やメッキの性質や外観を、自然界の結晶や岩石の性質や外観と比較する機会があふれている。例えば、電解採取は、いくつかの珍しい形の結晶を作り出す簡単なプロセスである。
下の写真は、ワイオミング州コーディ近郊のサーモポリス層から採取された凝結物の内部構造の詳細である。

※ 電解採取:原鉱石を必要に応じて予備処理を行ってから、硫酸などの適当な溶媒を用いて目的金属を抽出し、不純物を分離、精製したものを電解浴に入れ、電気分解を行い、カソード上に目的金属を析出させ、採取すること

多数の小さな空洞と充填空洞を含む球晶構造のプルモース(羽毛状の)繊維。(斜め反射照明)╳8.8

5.5 周辺の地質の四つの特徴を観察し、説明する:
1.) 横方向の連続性-横方向の連続性がない場合と、数百~数千平方マイルにわたって横方向の連続性がある場合;
2.) 洞窟の位置;
3.) 個々の層または物体におけるウランの存在;
4.) 微小球の存在。

本論文は拡張可能な形式で書かれており、現時点では説明なしで、景観のこれらの特徴を記す。

5.6 この地域の先住民の化石伝説を記録する。

化石化の肝心かなめの問題を考察するもう一つの鍵は、先住民文化の世界的な伝説や神話を研究することである。これは、ウォレス・ソーンヒルとデイブ・タルボットが『神々のサンダーボルト』や『エレクトリック・ユニバース』で行った太陽系の歴史に対するアプローチである。
アドリエンヌ(エイドリアン?)・マヨール Adrienne Mayors は、これはフランスの偉大な博物学者であり脊椎動物古生物学の創始者であるジョルジュ・キュヴィエ(1769-1832)がその著作「地球表面の変革と、それによって動物界に生じた変化についての言説 Researchches on the Revolutions of the Globe」の中で用いた調査方法でもあると強調している。
彼の古生物学への多くの基礎的貢献のひとつは、絶滅の事実を確立したことである。それなしには、地殻から方向性のある歴史を読み取ることはできない。彼は過去の口承伝説や伝統的な伝説を考慮に入れ、世界的な大災害と再生、場合によっては天変地異説で終わる一連の時代を目撃する、すべての神話を貫くテーマが確かに存在することを発見した。

いくつかの大陸の化石神話に関する研究の多くは、卓越した学者であり著者でもあるアドリエンヌ・マヨールの仕事を通してここに紹介されている。特にサハラ砂漠と南米については、もっと研究が必要であることは確かであり、彼女は北米での研究が完全なものではないことも指摘している。それでも、ヨーロッパでは、初期のギリシャ人とローマ人は、ゼウスとアフロディーテとタイタンの戦争によって巨人、怪物、大型獣が石に変えられ、宇宙の雷の激突によって、巨人、怪物、大型獣の時代が終わったと信じていたことは注目に値する。これらの戦いが起こったとされる伝統的な場所は、地中海で最近発見された主な化石と一致する。

北米インディアンの化石伝説においても、雷Thunderbeings※と稲妻は見事なライト・モチーフとなっている。稲妻は、インディアンにとって世界をより安全にするために、大きな生物を石に変える贈り物として与えられたとされる。

Thunderbeings:北米インディアンの化石伝説においても、雷と稲妻は見事なライト・モチーフとなっている。稲妻は、インディアンにとって世界をより安全にするために、大きな生物を石に変える贈り物として与えられたとされる。Thunder Beingsはアルゴンキン族の神話に登場する強力な嵐の精霊で、空に住み、雷や稲妻を引き起こす。特に美術作品では鳥と強く関連付けられているが、伝説では擬人化された天空の存在、巨大な鷲、あるいは人間の頭を持つ鳥のような両者の中間的な姿として登場することもある。Thunder Beingsは危険な精霊で、その力で人を殺すこともあるが、角の生えた大蛇の宿敵でもあり、大蛇から人々を救うこともある。

注意点もある。
入植者が到着した当時の北アメリカには、2,000を超える部族と言語があったと推定されている。正確な地域の部族からプレ・コロンビアン(コロンブスがアメリカ大陸を発見する以前)の神話を探し出すのは、膨大な困難を伴うだろう。しかし、一般的な地域から伝説の化石を見つけることは、それなりの進歩が期待できる。

5.7 ペトログリフと絵文字の存在と種類を記録する。

ジョルジュ・キュヴィエが古代先住民の神話や伝説を収集したときに始まった、地球表面を理解するための学際的アプローチは、後の学者たちにも受け継がれている。
2000年、オレゴン州ポートランドで、天文学者、物理学者、神話歴史学者の小グループが集まり、太陽系における電気効果の証拠について議論した。その中には、プラズマ物理学者でノーベル賞受賞者ハンス・アルヴェーンの同僚であるアンソニー・ペラットも含まれていた。彼のプレゼンテーションでは、ボードに積み重ねられた矢や棒人間(円と残りの体が直線で表現された人間あるいは動物の絵)のようなもの、放射状の車輪のようなものが描かれた。神話学者たちは、それが見慣れた岩絵の人物であることを確認した。
ウォル・ソーンヒルによるキャンベラ・タイムズの記事はこう続く:

「彼は……ロスアラモス国立研究所の巨大な Z-pinch 装置の実験で起こったプラズマ不安定性をスケッチしていた。一瞬、地球上の総発電所の80倍の電気エネルギーが、糸巻ほどの体積に集中する。

彼は、その形は一部の科学者しか知らないと思っていた。しかし、どうやら古代のペトログリフ・アーティストたちは、宇宙の雷のライフサイクルをスケッチしていたようだ!
その学際的な会議は、先史時代のペトログリフの正確な位置、外観、方向を記録するために、学者やボランティアの世界的なネットワークを動員した。現在では何十万ものペトログリフのデータがあり、明確なパターンが浮かび上がってきている。それらは、磁南方向の下空が遮られるように配置されている。古代の芸術家たちは、放電の中心で致命的な放射光から身を守っていたのだ。固い岩に刻まれた奇妙な図形とプラズマ不安定性との対応はほぼ完全である」

その後2003年12月、アンソニー・ペラットは IEEE会議記録誌に「古代に記録された大電流、Zピンチオーロラの特徴」を発表した。この論文は、研究室のプラズマ形成と世界中の岩絵とを比較したものである。

「古代に記録された大電流、Zピンチオーロラの特徴」

この論文では、プラズマ不安定性の変化する形態の主要な形状を、世界中のペトログリフと注意深く比較し、完全な類似とは言えないまでも、非常によく似ていることを発見した。驚くべき可能性は、岩絵を描いた人々が、上空の大気を流れる何百万アンペアもの電流によって引き起こされたオーロラの目撃者であったということである。

上の画像は『Thunderbolts: The Tutorial DVD』の厚意によるもの

これらの岩絵と、化石を含む凝結物が発見された地域の位置は、この研究でも紹介されている。

機材:ノートパソコン、カメラ、シボレーピックアップトラック、32フィートキャンピングトレーラー、顕微鏡、塩酸、スケール、ラミネートシート、ビーカー、タイル用ウェットソー、サンドペーパー、油性マーカー、ジップロックバッグ。
ヴェマサット・ラボラトリーのセットアップは前述の通りである。
第1部終了。

上の画像:「2000年8月10日、カンザス州の雷雨上空のスプライト。対流圏雷雨からの強力な稲妻放電に反応して、高度50~90kmの中間圏で観測された。
スプライトの本当の色はピンクレッドである。
画像をクリックすると拡大する。
Credit: Walter Lyons, FMA Research, Fort Collins, Colorado」
下の画像:おもちゃのメデューサ by Safari

──おわり
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Posted by kiyo.I