ウクライナで起きていたこと②

政府は、歴史を塗り替え、ネオ・ナチズムを強力に推進

元ウクライナ最高評議会議長は公言しています。
「私自身は直接民主主義の大ファンだ。ちなみに、直接民主主義を実践した最も偉大な人物は、1930年代のアドルフ・アロイスイエビッチ(ヒトラー)であることをお伝えしておこう」

ちなみに、ナチズム崇拝者はこの人だけではありません。ゼレンスキーもファシズムの匂いがプンプン漂ってきます。参謀本部顧問は「ウクライナの繁栄のためには、ロシア人を一掃するか、クリミアから追い出すべきだ」と公言しています。

子どもの口にテープを張っている写真には驚きました。書いてあるロシア語の文字からすると、もしかしたら、抗議の意思表示なのかもしれません。今、声高に叫ばれている「ウクライナを守れ」ということは、こういうファシズムの価値観やネオナチによる虐殺の現実を守れということですか?

今回翻訳した中に、ウクライナ現政権の指導層の方々の恐ろしい発言が記載されています。僕には何を言っているのか分からないところがいくつもありました。ロシア語に堪能な方がいらしたら、教えて欲しいところです。

※幸運なことに、教えて頂ける方に出会いました。おかげさまで、文中の「民族的・言語的差別」にある写真に写っているロシア語の意味が分かりました。記事の最後にまとめました。

子どもが口にテープを貼られている

「ウクライナとドンバスで起きた事件の真相」②

前回の「ウクライナとドンバスで起きた事件の真相①」の続きです。

ウクライナ正教会に対する迫害

裁判、鎚

正統派ウクライナ正教会(UOC)に制限を課し、信徒が所属する宗派を変更するプロセスを容易にする多数の法律が採択された。
2021年4月4日、プリプニ村(チェルニフツィ州)の教会を過激派が占拠した。

正統派ウクライナ正教会への迫害

正統派ウクライナ正教会 Ukrainian Orthodox Church (the UOC) の司教がSBU(ウクライナ治安局)に「会話」や「尋問」のために呼び出され、さまざまな口実で拘束され、捜索を受ける事件が多数報告されている。
2021年5月9日、ザボロティエ村(リブネ州)で”ウクライナ正教会 Orthodox Church of Ukraine(正統派ウクライナ正教会とは別のネオナチの支援を受けた組織)”の信者が地区代議員の支持を得て、教会を占拠した。

教会の暴力的な押収、破壊行為、放火、強盗、

2016~2019

教会の暴力的な押収、破壊行為、放火、強盗、教会の所有物の破損、身体的暴力、聖職者や礼拝者の脅迫を伴う事件が相当数記録されており、多くの場合、過激派が参加している。国内のいくつかの地域では、情報機関が教会や教区の行政機関、正統派ウクライナ正教会司祭の家などで大規模な捜索を行った。

当局の提案により、ウクライナのメディアで、司祭や教会の信徒に根拠のない政治的非難を加えるなど、正統派ウクライナ正教会の信用を落とすキャンペーンが行われた。

ミハイルチャ村(チェルニフツィ地方)の教会

2020年12月12日、ミハイルチャ村(チェルニフツィ地方)の教会で、扉を殴打して占拠しようとする試みがあった。

国際連合人権高等弁務官事務所(OHCHR)やウクライナへのOSCE特別監視ミッション(OSCE SMM)を含む国際監視組織は、教会や宗教団体が正規のウクライナ正教会からネオナチの支援を受けた正規でない “ウクライナ正教会" に強制移転させられるという、全体的にネガティブな傾向や個々の目立つ事件に繰り返し注意を喚起してきた。

民族的・言語的差別

民族的・言語的差別、子どもが口にテープを貼られている
Я ХОЧУ ГОВОРИТЬ ПО-РУССКИ
「僕はロシア語で話したい」※

少数民族に関するキエフの政策の不可欠な部分は、彼らの強制的なウクライナ化であり、ロシア語を話すコミュニティの権利の重大な侵害を含め、人口のかなりの部分を言語の面で差別していることだ。

民族的・言語的差別、子どもが口にテープを貼られている

2017年以降、同国の立法は、政府サービス部門、教育、メディアにおいて、ウクライナ語以外の言語の使用を禁止する政策を進めてきた。

ХОТИМ ГОВОРИТЬ НА РОДНОМ ЯЗЫКЕ
私たちは自分たちの言葉で話したい
母国語を話したい
ХОТИМ ГОВОРИТЬ НА РОДНОМ ЯЗЫКЕ
「我ら人間は母国語で話したい」※

2017年9月には、学校、カレッジ&大学で使用される言語はウクライナ語のみとする旨の教育に関する法律が可決された。少数言語(ロシア語は含まれない!)は、就学前教育や初等教育で使用することができる。この法律は、何百万人ものウクライナ国民の言語の権利を侵害するものだ。


2019年4月、国家言語としてのウクライナ語の機能支援に関する法律が成立し、私的コミュニケーションと宗教儀礼を除く社会生活のあらゆる分野でウクライナ語を使用することが義務づけられた。

また、同法は、欧州連合の言語と同様に、先住民の優遇措置も想定している。そのため、国民の大多数が日常的に使っているロシア語は、二重の差別を受けている。

2022年1月、印刷メディアの分野での国語の使用を規制することを目的としたウクライナ法「国語としてのウクライナ語の機能の確保に関する法律」の第25条が施行された。

独立メディアとジャーナリストへの迫害

ウクライナのジャーナリストに対する襲撃のほとんどは、その独立した立場が直接の原因となっている。しばしば、襲撃は「死の部隊」メンバーや他のウクライナ過激派や親ナチス組織によって、ウクライナ当局の直接命令の下で手配され、実施されている。

現在のウクライナの特徴として、殺人犯の有罪が完全に証明された場合でも、ジャーナリストや国民議会議員がその人の有罪を争うことなく釈放を求めるキャンペーンを広く展開することがあげられる。

ジャーナリストへの迫害

 ルスラン・コツァバ

ルスラン・コツァバ Ruslan Kotsaba

ジャーナリストのルスラン・コツァバは、加害者は責任を問われることなく、数々の暴行を受け続けている。
ウクライナの「S-14」「死の部隊」がジャーナリストを脅迫するために使われていることはよく知られているが、その事実は一度も否定されていない。

オレス・ブジナ

オレス・ブジナ Oles’ Buzina

有名なジャーナリストで作家のオレス・ブジナは、2015年4月16日にキエフで殺害された。

ウクライナとロシアの友好を公然と提唱し、ウクライナの連邦化、独立、ウクライナ文化のバイリンガル化、ロシア語とウクライナ語の包括的発展を支持した。

彼の殺害の事実が立証され、犯人が特定されたにもかかわらず、犯人は5年間も逃亡したままだ。また、ウクライナのウラジミール・ゼレンスキー大統領は、2019年にブジナの母親が訴えた後、面会を拒否している。

2017年から2019年だけで、ウクライナジャーナリスト全国組合はジャーナリストに対する250件の暴行を記録した。

アナトリー・クリヤン、アントン・ヴォロシン、イゴール・コルネリョク、アンドレイ・ステーニン、アンドレア・ロッケリ、セルゲイ・ドルゴフ、Vyacheslav ヴェレミヤ、パベル・シェレメトらの殺人事件の捜査は全く進展していない。

ANATOLY KLYAN, ANTON VOLOSHIN, IGOR KORNELYUK, ANDREI STENIN, ANDREA ROCCHELLI, SERGEI DOLGOV, VYACHESLAV VEREMIYA, PAVEL SHEREMET etc.

アナトリー・クリヤン

アナトリー・クリヤン Anatoly Klyan

2014年6月30日、ドネツク地方での任務中にチャンネル1(ロシア連邦のテレビ局)のカメラマンが殺害された。

アンドレイ・ステーニン

アンドレイ・ステーニン Andrei Stenin

ロシヤ・セゴドニャ・メディア・グループの特別写真特派員。仕事中に乗っていた車が激しい銃撃を受け、高速道路で放火された。

イゴール・コルネリョク、アントン・ヴォロシン

イゴール・コルネリョク、アントン・ヴォロシン Igor Kornelyuk, Anton Voloshin

VGTRK(ロシア最大のメディア企業)のジャーナリストは、難民に関する報道を撮影中、ウクライナ軍からの迫撃砲の直撃を受けた。彼らは死後、勇気勲章を授与された。

パベル・シェレメト

パベル・シェレメト Pavel Sheremet

チャンネル1など、ロシアのテレビ業界で約10年間活躍したジャーナリスト。最後の5年間はキエフに住み、ウクライナ・プラウダ紙とラジオ・ベスティに勤務。2016年、キエフで自動車爆弾の事故により死去。

独立メディアへの迫害

不都合なジャーナリストに圧力をかける方法として、刑事訴追がしばしば利用される。例えば、2015年以降、独立系オンラインジャーナル、ストラナUA の編集長である I. グジバは複数の訴追の対象となり、その結果、国を離れてオーストリアに亡命を余儀なくされた。 
元兵士でオープンウクライナ通信のオーナーである A. メディンスキー、独立系ジャーナリストの Y. ルカシンと V. スカッコは全員、犯罪捜査の対象になっている。
一般に保釈の権利がなく、公判前勾留されている人々の中には、D. ヴァシレッツ(2018年から自宅軟禁)、V. ムラヴィツキー(2018年から24時間自宅軟禁)、P. ボルコフ(2019年3月にすべての容疑について無罪になった)がいる。

ウクライナ法違反を理由に、当局は「不都合な」報道機関に対し、定期的に制限的な措置を講じている。

独立メディアへの迫害

2021年2月2日、野党「生活のための党」の代議員で V. メドベチュクの仲間である T. コザク氏が所属する国営テレビのニュースチャンネル、112 ウクライナ、ニュースワン、ジークは、ウラジミール・ゼレンスキー大統領が出した命令に従って放送禁止にされた。

これらのテレビチャンネルは、公式路線とは異なる見解をあえて放送したために放送を停止された。4月、キエフ当局はこれらのチャンネルをインターネット上でも放送禁止にした。

このような行動の結果、何百万人ものウクライナの市民が情報にアクセスする権利を制限された。

悪名高き「ピースキーパー」サイト(マイロトヴォレッツ)

ウクライナでは、公然とプライバシーの権利を侵害するリソースが平然と運用されている。

14歳の少年2人を「ウクライナの敵」として掲載した

2019年1月、マイロトヴォレッツ MYROTVORETS(ピースキーパー)のウェブサイトは、14歳の少年2人を「ウクライナの敵」として掲載し、新たな低レベルに沈んだ。

法律を守る独立したメディア領域に対するウクライナ当局の弾圧は、公然とプライバシーの権利を侵害し、国内で自由に活動するリソースである悪名高いウェブサイト、マイロトヴォレッツに反映されている。

このサイトは「分離主義者」または「ウクライナの敵」とされたウクライナ人と外国人の違法に収集された個人データを公表している。記者、政治家、文化人、そしてロシアの外交官までもが含まれる。現在、このオンラインリソースは、ウクライナの諜報機関や過激な民族主義組織によって「分離主義や祖国への反逆」だと非難された人々に、心理的圧力をかけるために活発に利用されている。

最も深刻なケースは、2015年に作家でジャーナリストのオレス・ブジナ Oles Buzina の居住地などの個人情報が公開されたことだ。この情報がウェブサイトに掲載された直後、彼は殺害されたからだ。さらに、多くのメディア関係者が「ウクライナの敵」のリストに含まれていることを理由に、銀行口座の凍結を発表した。

歴史の改ざん

キエフ政府は、歴史を塗り替え、ネオ・ナチズムを強力に推進することにかけては、どの分野でも一貫している。それは、偉大な愛国戦争の出来事に関するウクライナ国民の歴史的記憶を破壊するために、ナチズムに対する勝利におけるソ連の役割と貢献を意図的に減少させる、歪んだ歴史のバージョンを推進している。

ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領は2021年のビデオ演説で、戦勝記念日に際して「高ぶる感情を避け、平静を保つ」よう市民に要請した。

ジューコフ元帥の胸像が急進派によって取り壊される

▲ハリコフにあるゲオルギー・ジューコフ元帥の胸像が急進派によって取り壊される(「ジューコフある所に勝利あり」と言われた対独ナチス戦勝利の立役者)

脱共産主義運動の一環として、過去5年間で52,000の地名が変更され、987の村や町が改名され、2,500以上のソビエト時代のモニュメントが撤去された。

ドンバス住民とロシア市民に関する公式ウクライナ当局者とジャーナリストの発言

ウラジーミル・ゼレンスキー

ウラジーミル・ゼレンスキー(ウクライナ大統領):制裁リストに入れられたロシア国民に対して、2021年。

あなたは彼らを人と呼ぶのか?
面白い……
人類 human race を代表する者がいて、人類の代表者がすべて人とは限らない。
その中にはしゅ species(人類、人種?)もいると思う。
全員を指しているわけではなく、これは私の意見だ。
もし私が間違っていたら、法執行機関は存在せず、すべての人々が平和に暮らしていることだろう。

※ロシア語訳
人と呼ぶのだろう?
面白い……
人の代表がいる、人の代表が全て人ではない、個人もいる、そう思う。
全員のことではなく、個人的な意見だ。
なぜなら、もし私が間違っていたら、法の執行もなく、すべての人々が平和に暮らせるからだ。

ポロシェンコ前大統領

ウクライナのペトロ・ポロシェンコ前大統領、ドンバス住民に対して、2014年。

私たちには仕事があるが、彼らにはない。
私たちには年金があるが、彼らはそうではない。
私たちは子ども手当を支給するが、彼らはそれを受け取らない。
私たちの子どもは学校や幼稚園に行くが、彼らの子どもは地下室に座っている。
これこそ、私たちがこの戦争に勝つための方法だ。

エヴゲニー・ニシュチュク

ウクライナ文化大臣 エヴゲニー・ニシュチュク、2016年

東部と南部の状況は、精神的な奈落の底である。
さらに、ドンバスのザポロジェの人々の遺伝的起源を見ると、そこの人口は外から持ち込まれたものだ。
そこには、この土地に遺伝的に帰属する人はいない。
意図的に連れてこられた人たちなのだ。

オスタップ・ドロズドフ

ウクライナのチャンネルファイブでドンバス住民について語るオスタップ・ドロズドフ、2019年

子供の頃、動物園に行ってそこにいる動物、特に有蹄哺乳動物を見るのが好きだった。今はもうそんなことをするには年を取りすぎていて、私にとっては、今はすべての答えを持っていて、すべての” t ”を消し、” i ”に点を入れている。
※??私は今、すべての答えを手に入れ、すべての” t ”に印をつけ、” i ”に点線を引いた。

※ロシア語訳 子供の頃から動物園に行き、動物たちの行動を見るのが好きで、特に鳥小屋では鳥たちの行動を見るのが好きだった。しかし、私はすでにそれを少し脱却し、決心してすべての i の点を打った。

ウクライナ当局者が語る、ドンバス住民とロシア市民
ウラジーミル・ゼレンスキー

ウクライナ大統領ウラジーミル・ゼレンスキー、DPR(ドネツク人民共和国)とLPR(ルハンシク人民共和国)(ドンバス)の住民について、2021年

一時占領地である現在のドンバスに住んでいて「我々の大義は正義であり、ロシアに加わるべきだ、我々はロシア人だ」と考えているならば、ドンバスに留まるのは大きな間違いであると思う。
そろそろロシア連邦の中で自分の居場所を探した方がいい。

イリーナ・ファリオン

ロシアとロシア人の破壊を訴えたことで有名なイリーナ・ファリオン元ウクライナ最高評議会副議長(ロシア調査委員会は、この件に関して刑事事件まで起こしている)、2018年

ウクライナ人が「モスクワ口調」の乱暴者をすべてあごで蹴っていたら、戦争はとっくに勝利に終わっていただろう。

ドミトリー・ヤロシ

元右派指導者、ウクライナ人民代議士ドミトリー・ヤロシ参謀本部顧問、2014年

我々は、クリミアでロシア人に対抗するために行動している。
なぜなら、ロシア人がバンデラ(ネオナチ)を称えることはなく、我々のギリシャ・カトリックの信仰、反乱の歴史、我々の言語を尊重することはないからだ。
ロシア人は常にロシアを尊敬し、愛している。彼らは同化することができない。
したがって、ウクライナの繁栄のためには、ロシア人を一掃(滅ぼす)するか、クリミアから追い出すべきだ。

アレクサンドル・トゥルチノフ

元ウクライナ最高評議会議長、元国家安全保障・防衛会議長官、元ウクライナ大統領代行 アレクサンドル・トゥルチノフ、2018年

核軍縮は我々の歴史的な過ちだった。

アンドレイ・パルービ

元ウクライナ最高評議会議長 アンドレイ・パルービ、2018年

私自身は直接民主主義の大ファンだ。
ちなみに、直接民主主義を実践した最も偉大な人物は、1930年代のアドルフ・アロイスイエビッチ(ヒトラー)であることをお伝えしておこう。

──つづく

▼ウクライナ政権は8年間、民間人を殺傷してきた

第二次世界大戦の時、ヨーロッパはアメリカが解放したと思っている方が多いかもしれません。アメリカ映画の影響もあって、ほとんどの方がそう信じていると思います。アメリカが参戦したのは、ナチスドイツのロシア侵攻が失敗したことが明らかになったときでした。ドイツはその時までイギリスとかフランスと戦っていませんでした。ロシアに四分の三以上の戦力をつぎ込んでいました。戦略的にあり得ないことです。ヨーロッパを解放したのは当時のロシア人の莫大な犠牲で成し遂げられたことです。ごまかされているので、ほとんどの人は知りません。そこにも、今日のロシア嫌いの根っこがあります。

「僕はロシア語で話したい」と「我ら人間は母国語で話したい」

見出しの「民族的・言語的差別」にある写真の上から1番目と3番目の写真について、ポーランド在住で言語学の博士号をお持ちの方からポスターに書いてあるイラストと言葉について説明していただきました。なお、最初、記事を書いた時、誤訳してしまっていたことをお詫びいたします。

民族的・言語的差別、子どもが口にテープを貼られている

手前に大きく写り込んだロシア語は Я ХОЧУ ГОВОРИТЬ ПО-РУССКИ が正しい綴りです。ПО-РУССКИ はハイフンで繋がれた一語で「ロシア語で」という熟語で副詞です。ロシア語でも英語でも前置詞はもともとは副詞だったのです。手書きのものにはハイフンはありません。話言葉の上ではハイフンは読まれません。正しい訳は「僕はロシア語で話したい」というものです。

「我ら人間は母国語で話したい」

後ろに乱立するウクライナ国旗は、ロシア語を公用語から追放した日を記念した集会のものでしょう。手前の二人と後ろの男女はおそらく,この政府決定に抗議するために集まったロシア語話者のウクライナ人です。紙の左下隅の絵はアルファベット教本でアズブーカと呼ばれます。多くの場合、Абв…とAだけ大文字で書かれているのです。!のように見える記号のようなものは、上が鵞鳥筆(羽根ペン)の絵で言語や芸術一般を意味するものなのです。ベートーヴェンはこの筆を握っていますね。その下に描かれた丸い玉は墨壺です。ЯЗЫКЕ の色と教本と筆と墨壺の色は同じですね。ЯЗЫК はヤズィク(ズィはズーズー弁のズィ)と発音し,人間を人間たらしめる天賦の能力である「言葉、言語一般」を意味します。実に哲学的表現ですね。訳は ХОТИМ 我ら人間は欲する ГОВОРИТЬ 話すことを НА ~によって РОДНОМ 母国の ЯЗЫКЕ 言葉で、というもので「我々」を意味する二人称複数代名詞 МЫ(ムィと発音)が省略されております。МЫ を入れると「我々」とはこの美女「二人」の意味にもなります。無いことが重要なのです。なぜなら「人間である我ら」の意味にしかならないからです。このお二人は言語学者でもあり、憲法学者でもあります。
したがって「我ら人間は母国語で話したい」という意味になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Posted by kiyo.I