エジプトの奇妙な隕石(ヒュパティアストーン)が太陽系の形成神話を打ち砕く

地質学の理論のいくつかは、まったく間違っている

1996年に東サハラで見つかったヒュパティアストーンと名付けられた隕石があります。この隕石は奇妙で見たこともない鉱物の組み合わせからできていたことが分かりました。やっかいなのは、この発見がこれまでの地球を含めた太陽系の成り立ちを説明してきた理論では説明できなくなることです。そのため、この隕石は太陽系の外からひょっこりやってきたと解釈されているようです。

ネットでは「エジプトの奇妙な石、超新星爆発由来であることが判明 ヨハネスブルグ大の研究」や「エジプトで発見された謎めいた隕石"ヒュパティアストーン"は太陽系に存在しない構造をしていた」という記事を見つけることができます。後者の記事には「地球の大気圏や地表での衝突のような衝撃で、そうした"もとからあった物質"が変化したものだとは考えにくい。ではこの石がどこからきたものなのか? その起源はまだわからない。太陽系の遠い彼方からやってきた彗星や隕石の可能性もあるが、この石をまだ完全には研究できていないため、その構成物ははっきりしていない」と解説しています。

どちらかというと、ロマンをかきたてるような表現にならざるを得ないのでしょう。しかし、今回紹介する動画で、ピーター・マンゴー・ジャップ氏は、そうした見解に異を唱えます。

要旨
今日、地球上で発見された隕石の中で、間違いなく最も不可解な隕石に関する科学的研究が「太陽系の現状をガラリと変え(混乱させ)」太陽系の形成と歴史に関する天文学者の基本的な考え方に挑戦している。
2013年以来、地球上の科学者たちは、エジプト南西部のリビア砂漠のグラスフィールドで見つかった岩石片、ヒュパティア(ハイパティア)ストーンを研究している。
この2部構成のプレゼンテーションの第1部では、サンダーボルトの同僚であるピーター・マンゴー・ジャップが、エレクトリック・ユニバース・モデルに対するこの物体の巨大な影響を探りながら、ヒュパティアストーンの検証を始める。

ピーター・マンゴー・ジャップ:ヒュパティアの石が太陽系神話を打ち砕く
Peter Mungo Jupp: Hypatia Stone Shatters Solar System Myths

私たちが今日見ている太陽系の時計仕掛けの予測は、数え切れないほどの長い時間をかけて遡ることができるというのは、何世代もの天文学者がほぼ同意してきた考え方です。惑星と太陽は、渦巻くガスと塵の円盤を中心に、重力崩壊と降着の過程を経て形成され、何十億年もの間、それぞれの軌道は乱されることなく保たれてきたとされている)

私たちの住む地球では、6500万年前に巨大な小惑星の衝突によって恐竜が絶滅して以来、何百万年にもわたって現在のような地質学的プロセスが続いていると推定されています。このような太陽系45億年の歴史は、何十年にもわたって教育用教科書に掲載され続けてきました。しかし、この図式は、ますます増え続ける証拠に基づく危機を前にして、徐々に変化しています。

太陽系が星雲の崩壊によって形成されたという説は、科学者が発見した何千もの太陽系外惑星系には当てはまりません。奇妙な逆行軌道を描く惑星や、地球と太陽を隔てる距離のほんのわずかな親星の周りを回る木星サイズの惑星などです。

実際、太陽系が劇的な変化を遂げ、形成後とはまったく異なる場所となったことを、科学論文の主流はますます頻繁に認めています。最近、300以上の多惑星系に属する約1000個の太陽系外惑星を調査した科学者たちは、驚くべきパターンを発見しました。それは、恒星を共有する惑星が、まるで"さやの中の豆"のように、常に同じような大きさの惑星を持ち、軌道の間隔も一定であることです。

この発見が我々の太陽系を理解する上でどのような意味を持つかについて、最近のPhys.orgのレポートは報告しています。
「……太陽系では、内惑星は驚くほど大きな間隔と多様なサイズを持っている。太陽系の豊富な証拠は、木星と土星が太陽系初期の構造を破壊し、その結果、現在のような間隔の広い四つの地球型惑星が生まれたことを示唆している」

サンダーボルト・プロジェクトを追ってきた人ならご存知のように、何十年もの間、我々のグループの責任者は、数十億年前までとはいかないまでも、このような太陽系構造の崩壊を提案してきました。これらの大災害は、ランダムな衝突ではなく惑星間の電気放電に象徴されます。

惑星間の電気放電

岩石質の惑星や月には、奇妙なクレーターのパターンやその他の特徴が見られ、数十年にわたる実験室での放電実験によって容易に再現することができました。

放電実験、クレジット:CJ Ransom、カリストのヴァルハラ・クレーター
放電実験(クレジット:CJ Ransom)、カリストのヴァルハラ・クレーター
放電実験、クレジット:CJ Ransom、火星の「ブルズアイ」クレーター
放電実験(クレジット:CJ Ransom)、火星の"ブルズアイ"クレーター

惑星の表面から取り除かれた物質が、太陽系の彗星、小惑星、メテオロイド(流星物質)を形成したのです。

科学的発見によってますます支持されるようになった"ラディカルな見解"

今日、地球上で発見された隕石の中で最も謎の多い隕石に関する科学的研究が、太陽系の現状を"ガタガタと揺らし"、太陽系の形成と歴史に関する天文学者の基本的な考え方に挑戦しています。

2013年以来、地球上の科学者たちは、エジプト南西部のリビア砂漠のグラスフィールドで見つかった小さな隕石、いわゆる"ヒュパティアストーン"の破片を研究してきました。

リビア砂漠のグラスフィールド
ヒュパティアストーン

2015年、多くの研究チームが、この物質が既知の隕石や彗星の種類に基づいて特定できないことを発表しました。今年1月にphys.orgが報じたように、ヨハネスブルグ大学のチームによる新しい科学的研究は「……太陽系が形成された物質に関する従来の見解からかけ離れた、不穏な答えが導き出された」と報告しています。

ヒュパティアストーンを構成する鉱物のマトリックスは、既知の隕石や彗星に似ておらず、奇妙で見たこともない鉱物の組み合わせからなる"フルーツケーキ"と表現されています。また、破片に含まれる塵の材料は、太陽系星雲説の核心部分を混乱させるものです。phys.orgが記述しているように、
「一般に、科学は、太陽系の惑星は最終的に宇宙空間にある巨大な古代の星間ダストの雲(太陽系星雲)から形成されたと言う。その過程の最初の部分は、掃除の行き届いていない部屋で、ほこりの塊が凝集するようなものだろう。また、科学的には、太陽系星雲は均質である、つまり、どこも同じような塵であったとされている。しかし、ヒュパティアの化学は、この考え方を翻弄する」

研究責任者であるヤン・クラマー教授はこう述べています。
「まず第一に、コンドライト〈球粒隕石〉隕石(および地球、火星、金星のような惑星)では珪酸塩が優勢であるのに対して、ヒュパティアのマトリックス(母岩、母体)には珪酸塩鉱物が存在しないことだ。それから、エキゾチックな鉱物の包有物もある。もしヒュパティア自体がプレソーラー(太陽が形成される前)でないとすれば、この二つの特徴は、太陽系星雲がどこでも同じ種類の塵でなかったことを示すもので、太陽系形成について一般に受け入れられている見解を揺るがし始めている」

この2部構成のプレゼンテーションのパート1では、サンダーボルトの同僚であるピーター・マンゴー・ジャップが、エレクトリック・ユニバース説に対するこの物体の影響を探りながら、ヒュパティアストーンの検証を始めます。

▼ここからピーター・マンゴー・ジャップ

ヒュパティアストーンは彗星か、それとも宇宙の雷なのか?
さて、ヒュパティアストーンは、化学的にユニークな炭素質テクタイト(隕石が地表面に衝突してできたとされる、ガラス質の小さな黒っぽい石)で、地球外のものと考えられています。

1996年、エジプトの地質学者アリ・バラカットが東サハラで1オンス(約28グラム)の小さな石を発見しました。

ヒュパティアが発見された場所
ヒュパティアが発見された場所

それ以来、科学者たちはこの不思議な石がどこで生まれたのか、その起源を探っています。

ヒュパティアストーン

最近、ヨハネスブルグ大学のヤン・クレイマー教授の研究チームが、その化学組成が地球上のものにも、彼らが研究してきた彗星や隕石にも類似していないことを発見しました。そのため、彼らはこれをカイパー小惑星帯の後方に存在する深宇宙からの地球外のものであると結論づけました。

ダイヤモンドをちりばめた宇宙の石は、科学者たちを困惑させ、文字通り歴史を塗り替えるかもしれない
ダイヤモンドをちりばめた宇宙の石は、科学者たちを困惑させ、文字通り歴史を塗り替えるかもしれない

それは推定では2,900万年前のリビア砂漠のガラスが散乱したフィールドの中で発見されました。

ヤンのチームは、ヒュパティアストーンは彗星核の破片が大気中のガスと結合して衝突した残骸であると提唱しています。リビアの砂漠のガラスと同時に関連して起きていることから、この石は火球(爆発流星)の一部であり、ガラスを形成した空中炸裂で分解・爆発した可能性があります。研究チームの化学分析によると、この破片はカイパー小惑星帯の後方にある深宇宙の地球外のものであることが示唆されました。

カイパーベルト

通常のコンドライト隕石では、少量の炭素とそれなりのシリカが含まれると予想されますが、ヒュパティアのマトリックス(母岩、母体)は大量の炭素と異常に少量のシリカを含んでいます。

コンドライト隕石、ヒュパティア
コンドライト隕石、ヒュパティア

さらに珍しいことに、多環芳香族炭化水素(PAH)と呼ばれる非常に特殊な炭素化合物を多量に含んでおり、これは星間ダストの主成分で、太陽系形成以前から存在していたと研究チームは主張しています。

炭素の宇宙的な複雑さ:多環芳香族炭化水素
炭素の宇宙的な複雑さ:多環芳香族炭化水素
宇宙空間における炭素の複雑さ:多環芳香族炭化水素
宇宙空間における炭素の複雑さ:多環芳香族炭化水素

さらに、ヒュパティアのマトリックスに含まれるPAHs(多環芳香族炭化水素)のほとんどは、1マイクロメートル以下のダイヤモンドに変化しており、これは地球の大気や地表に衝突した際の衝撃で形成されたと考えられています。

ヒュパティアのマトリックスに含まれるPAHs

炭素同位体のデータは、炭素13の含有量が高いため、小石の起源を地球の石炭や炭素質コンドライト(球粒隕石、たくさんの球粒〈丸い粒〉を含む石質隕石)とすることにはなじみません。

炭素13の含有量が高い

植物や動物の化石を含む、いわゆる化石燃料の表層堆積物では、炭素12が標準的です。しかし、もっと良い説明はないのでしょうか?

私は、彼らの結論は、可能ではあるが、唯一の説明ではないと考えています。私は、この論争の的になっている理論に対して、疑問のあるケースを構築していくつもりです。私が思うに、このチームの基礎となるパラダイムには、疑わしいものがあります。

まず、この小石が2,900万年前のものであるという主張は、ウラン、トリウム、カリウム・アルゴン法などの年代測定法に依拠しています。この方法では、同位体の半減期が無限に長い年月にわたって一定であることが要求されます。

親同位体の相対的減少と娘同位体の7回の半減期を通じた増加
親同位体の相対的減少と娘同位体の7回の半減期を通じた増加

地球を再訪したすべての大災害のシナリオに当てはめると、これは誤りであると私は思います。シンクロトロン(電子・陽子などの加速装置)や他の多くの放射線は、原子の内部構造を変化させ、その結果、半減期を変化させる可能性があります。

半減期が直線的であることは、長い時間をかけて検証することは不可能であり、非常に狭い時間のサンプリング、つまり今に基づく外挿(〈未知の事柄を〉既知の事柄から推定すること)に過ぎません。

放射性同位元素の崩壊

この科学的に証明された事実を強く否定する兆候があります。

リック・ファイアストン
リック・ファイアストン(右)

例えば、私がインタビューしたリック・ファイアストン氏は、バークレー国立研究所のサイクロトロンを運営していた同位体の世界的な専門家で、同じコバルト60の同位体が劇的に異なる半減期を持つことを例として明らかにしました。その理由は、原子核の内部変化を示唆する以外には説明がつかないといいます。

コバルト60
・コバルト60は、コバルトの放射性同位体です。
・同位体とは、特定の化学元素の変種を指します。
・コバルト60は原爆にも使用されています。

安定同位体の半減期を変えるのに、宇宙からの放電現象が関係しているのでしょうか?

大きな疑問です。
つまり、言い換えれば、ヤンの研究チームは、ヒュパティアの小石が太陽系以前の未変化物質の集合体の一部であるとする数百万年の時間を使った説明を裏づけるために、疑わしい年代測定方法を用いたのです。彼らは、この物質は太陽や地球、太陽系内の他の惑星が形成される前から宇宙空間に存在していたと主張しています。しかし、何百万年もの時間をかけてゆっくりと絶え間なく変化することは全く証明されておらず、本当の意味での説明を避けてしまうことが多いのです(むしろ争う余地のない説明を巧妙に避けています)

斉一説、現在が過去への鍵
斉一説、現在が過去への鍵

このような斉一説の概念は、すべてが徐々に起こり、現在の世界でだけ目撃されるというものです。地球や太陽系の発展において、しばしば極めて急激な変化を引き起こす破滅的な出来事が観測されていることと相容れません。大量絶滅や惑星の混乱は、急激な化学変換の一例です。

古いものは若いのかもしれない。

さて、デビアス社の元ダイヤモンド地質学者であるルイス・ヒッシンク氏に話を聞いたところ、とても興味深い内容でした。彼は、古典的な地質学の理論の枠からの脱出を啓発してくれました。

ルイス・ヒッシンクのクレイジー・ワールド
ルイス・ヒッシンクのクレイジー・ワールド
(※このサイトは"壊れて"いるようです)

ヒッシンク氏は、オーストラリアのキンバリー地方でダイヤモンドが生成される際に、アボリジニの神話に出会ったことがきっかけで、ダイヤモンドの生成に目覚めたといいます。

アボリジニの神話

突然のひらめきを得ることができたのは、オーストラリアのキンバリー地方で近ごろ(新しく)形成されたダイヤモンドを説明するアボリジニの神話に出会ったときです。

ヒュパティアストーンにダイヤモンドが含まれていることも、これで説明できるかもしれません。ルイスは、世界最大のダイヤモンド鉱山として有名なアーガイル(菱形の格子柄の意)鉱山から、約150km離れたカナナラ付近の沖積平野にまで探査の範囲を広げていました。

アーガイル鉱山

近くの川から漂砂ダイヤモンドが発見されましたが、その場所はまだ特定されていませんでした。磁気異常は、ダイヤモンドが集中している場所を示していました。

カナナラ付近の沖積平野

そして、ギジャ族とミリウン族の現地の承認を得て、この地の興味深い伝説が明らかになりました。

ギジャ族とミリウン族

オーストラリア先住民の伝説によると、ダイヤモンドパイプのあるアーガイルの地面から、巨大で輝くバラマンディ(魚)が飛び出してきたといいます。

バラマンディ
バラマンディ
バラマンディが描かれた洞窟壁画

遠く離れたカナナラの磁気異常地点は、アボリジニが “地中に潜った"と主張する場所でした。どちらの場所も、深いダイヤモンドパイプの周辺にダイヤモンドが豊富に存在していました。

※ダイヤモンドパイプ:採掘可能な大きさと十分なダイヤモンド鉱量を持つ火山パイプに含まれるキンバーライト(キンバリー岩、カンラン石と雲母を主要構成鉱物とする、超塩基性の火成岩 )を指す言葉。パイプの大きさと形は、溶けたキンバーライトが通過した岩盤の構造的弱点の位置によって決まる。柱状、板状、不規則な形があり、採掘が十分に深いところでは、ダイヤモンドパイプは面積が減少し、岩脈状の形状を持つことが分かっている。
※火山パイプ:深部火山の激しい超音速噴火によって形成された地下の地質構造。ダイアトリーム(火山ガスの爆発的作用によってできた火道。周りの岩石を破砕して一方向にのびる)の一種と考えられている。火山パイプは、マグマが固まった深くて細い円錐形("にんじん型"と表現される)からなり、通常、キンバーライトとランプロアイトの二種類の特徴的な岩石のうちのひとつから大きく構成されている。これらの岩石は、マグネシウムを豊富に含む火山の深部マグマ源の組成を反映している。火山パイプは比較的珍しい。ダイヤモンドの主な産地として知られており、そのために採掘される。

バラマンディ伝説はナンセンスだったのでしょうか?
それとも、巨大なプラズモイドが元素の変換を起こし、ダイヤモンドが大規模に生成されるのを目撃したのでしょうか。

巨大なプラズモイド

さて、それはともかく、ルイス・ヒッシンクは、地球の地形を変えるには何百万年もかかるとする現代地質学のパラダイムに疑問を投げかけ始めました。

現代地質学のパラダイム
標準的な地質学のイラスト

19世紀の古典的な地質学者ハットンやライエルは、ゆっくりとした侵食作用と穏やかな化学変化が地球の地質力学の安定したツールであると主張しました。斉一性理論は、地球上で起こったことで、今日目撃されていないことはないと断言します。もし、これらのパラダイムが正しいのであれば、何百万年も前にダイヤモンドが作られたとされる出来事を、どうして歴史上のアボリジニが目撃できたのだろうかとルイスは考え込んでしまったのです。

オーストラリアのアボリジニーにとって、ダイヤモンドは永遠ではない
オーストラリアのアボリジニーにとって、ダイヤモンドは永遠ではない

ルイス・ヒッシンクは「我々が大切にしている地質学の理論のいくつかは、まったく間違っているかもしれない!」と結論づけたのです。ヨハネスブルグ大学の仮説に対する我々の最初の反論は単純明快です。

サハラ砂漠の年齢は2,800万年とは懸け離れています。その証拠に、1850年代に描かれたデビッド・ロバーツの絵には、コムオンボ神殿やスフィンクスなど、古代エジプトの破壊現場が半分砂に埋もれている様子が描かれています。

コムオンボ神殿、デビッド・ロバーツ
コムオンボ神殿、デビッド・ロバーツ
大スフィンクス、ギザのピラミッド、デビッド・ロバーツ
大スフィンクス、ギザのピラミッド、デビッド・ロバーツ

この砂の堆積と地震による被害は、明らかに歴史的な出来事です。さらに、サハラ砂漠が比較的低年齢であることを示す直接的な証拠は、1850年にバルトが発見した、砂漠の初期の居住者が描いた牛の群れの絵です。

サハラ砂漠が比較的低年齢であることは、バルトによる1850年の牛の群れの絵の発見によって示されている
バルトによる1850年の牛の群れの絵の発見

描かれている動物は、もはやこの地域には生息しておらず、多くは絶滅しています。

砂漠に住んでいた人たちが描いた牛の群れの絵

この絵の近くからは、新石器時代の道具、器、武器なども見つかっています。牛の絵には角の部分に円盤が描かれており、これは4〜6千年前のエジプトで描かれた円盤の絵に似ています。

4〜6千年前のエジプトで描かれた円盤の絵

馬が引く戦車の絵は、現在の馬が生存できないような場所で発見されました。サハラの東部と西部の両方で発見されました。

馬が引く戦車の絵
馬が引く戦車の絵
馬が引く戦車の絵

このように人口が密集し、家畜が放牧され、しかし今日では何千キロにもわたって広大な砂地が広がっている場所に、人間は住んでいました。古文書「パピルス・イプワー」にも、エジプトの砂漠ができた災厄の時期が記されています。

パピルス・イプワー

「砂漠は国中に広がり、ノモス(古代エジプトの行政的かつ社会的な地域単位であり、現代の県や郡に相当するもの)は荒廃した」という言葉があります。これは、砂漠のガラスやヒュパティアストーンが発見された砂の創造が、ごく最近の創造であることを示す証拠です。数千年前のものであり、2,800万年前の出来事によるものではありません。
第2部にご期待ください

──おわり

地球は奇妙な太陽系に存在する、エイリアン・ワールドが示すもの ※1

Earth Resides in Oddball Solar System, Alien Worlds Show

私たちの太陽系は、宇宙の中では変わり者なのかもしれない。NASAのケプラー宇宙望遠鏡のデータを用いた新しい研究によると、ほとんどの場合、同じ恒星の周りを回る太陽系外惑星は、同じような大きさで、軌道の間隔も一定であることがわかった。

一方、私たちの太陽系では、惑星の大きさや隣人同士の距離に幅がある。最も小さい水星は地球の約3分の1、最も大きい木星は地球の約11倍の直径がある。また、個々の惑星、特に内惑星の間隔も非常に異なっている。

このことは、我々の太陽系が他の太陽系とは異なるメカニズムで形成された可能性があることを意味すると、研究チームは示唆した。

“怪物惑星"発見で形成説に疑問 ※2

'Monster’ planet discovery challenges formation theory

惑星形成理論では存在しないはずの巨大惑星が、遠くの恒星のまわりに発見された。この新しい研究成果は、英国王立天文学会の月刊誌「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」に掲載される予定だ。

この"モンスター"惑星 NGTS-1bの存在は、このような小さな星の周囲にこのサイズの惑星は形成されないとする惑星形成の理論に挑戦するものだ。これらの理論によると、小さな星は岩石質の惑星を容易に形成することができるが、木星サイズの惑星を形成するほどには物質が集まらないということである。

異なる恒星の周囲にある惑星は、さやの中の豆のようである ※3

Planets around other stars are like peas in a pod

モントリオール大学の天体物理学者ローレン・ワイスが率いる国際研究チームは、同じ恒星の周りを回る太陽系外惑星は、大きさが似ていて、軌道の間隔が一定である傾向があることを発見した。このパターンは、ケプラー望遠鏡が発見した惑星系をW.M.ケック天文台が新たに観測したことにより明らかになったもので、ほとんどの惑星系が太陽系とは異なる形成史を持つことを示唆する可能性がある。

※4 太陽系の現状を揺るがす地球外生命体ヒュパティアストーン ※4

Extra-terrestrial Hypatia stone rattles solar system status quo

2013年、研究者たちは、エジプト南西部で発見された小石が、間違いなく地球から来たものではないことを発表した。2015年までに、他の研究チームが、希ガスと核プローブ分析に基づき、"ヒュパティア"ストーンは既知のどのタイプの隕石や彗星にも含まれないと発表している。

(この石は、西洋初の女性数学者であり天文学者であるアレクサンドリアのヒュパティアにちなんでヒュパティアと名付けられた)

しかし、もしこの小石が地球から来たものでないとしたら、その起源は何なのか、また、小石に含まれる鉱物はどこから来たのかを知る手がかりになるのだろうか。ヨハネスブルグ大学の研究チームがこの小石を微量に分析した結果、太陽系が形成された物質に関する従来の見解からかけ離れた、驚くべき答えが導き出された。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Posted by kiyo.I