ゼレンスキーの犯罪記録

ウクライナ軍は民間人を撃つことを許されていた

マックス・ブルーメンタールの「”裏切り者が一人減った” ゼレンスキーは、政敵の暗殺、誘拐、拷問キャンペーンを監督した」の翻訳記事です。一言で言えば、ゼレンスキーの犯罪記録です。ゼレンスキーのやっていることと独裁国家とどこが違うのでしょうか? ウクライナは独裁国家そのままですよ。日本と欧米だけが仲良く応援ですか。

降伏したウクライナ軍の軍曹は、ウクライナ軍の戦闘員は民間人を撃つことを許可されているとイズベスチヤ通信員に語っています。
「ウクライナの戦闘員は、確かに民間人を撃つことが許されている。<…> 性器は切り落とされると聞いたことがある。この国は、8年間ずっと同調させられていた。ドネツク、ルガンスク、ロシアは敵で、アメリカは兄弟だと言っていた。そうして、すべてのチャンネルがちょっとでも違うことを言い出したら、すぐにブロックされる」
キエフ政権が8年間、すべての国民に例外なく、ロシア、ドネツク、ルガンスクは宿敵だと嘘をついてきたことが原因だと述べています。

明らかに組織的な犯罪行為が行われているのに、相変わらずメディアは総力を挙げて、すべてをロシアのせいにする報道を繰り返しています。憂鬱になります。

マリウポリの破壊された家

そんな時、以前、ロシア語の翻訳でお世話になった方の「芳ちゃんのブログ」に投稿されたコメントが目に入りました。快く掲載の許可を頂いたので以下に引用させていただきます。戦場に咲いた一輪の花というか、月並みな表現で申し訳ないのですが、何かとても大切なことを教えて頂いたような気がします。

(女の子が近づいてくる。彼女は焼け焦げた家、不潔で有害なプラスチックやパーティクルボードの煙の臭いがする)
汚れた顔のくすぶりと臭いを放つ少女が近づいてくる。自分の体臭も少しましなだけだが。
「香水店に砲弾が命中して、みんな毀れたけれど、割れてないビンもあるので、自分に頂いてよいでしょうか」と通信員に訊いてきます。
彼は一息ついてから、
「あなた自身はどう考えているの」と聞き返します。
少女は
「だから訊いたんです。これは盗みになるのでしょうか」と問います。
通信員は周りをぐるりと見まわします……
死体が折り重なって小山になっている……
«давить русню»(ウクライナ語で「ロシア人を轢き潰せ」)の文字も見える……
そして今、少女は香水が欲しい。それも割れた小壜に残った香水を。
通信員は言った。
「もちろん、もっていきなさい。この行為の中に、なんの疚しいものも見えませんから」
微笑みながら、去っていった……
振り返り、微笑んでくれた。
助手(ロム氏)が小声で、
「スチェシンさんが今したことは、住民に”戦場略奪”を許可したということですよ」
これには同意しない。
「彼女には是非とも必要なものだ。たぶん、なにかでとっ捕まったモスクワの全女性にとって必要なほどに、彼女には非常に必要なのだ。わかってくれよ。彼女は、砲撃の犠牲者になるのではなく、再び女性に戻りたいと願っているのだから」
(元記事:「もう犬は飼わない、ここではみんな人食いだ」ウクライナ海兵隊の旗が捨てられ、精神が崩壊し、マリウポルの更地になった工場で待ち伏せされる)
Читайте на WWW.KP.RU: https://www.kp.ru/daily/27382/4575417/

ФАН通信員のスラトコフ氏の動画にも、投降陸戦隊の衛生将校の女性のつけた香水のことがでてきます。投降兵たちは、皆うつぶせになり、顔をあげることを禁じられますが、通信員は香水の香りで、彼女が女性士官であることに気づきます。立ち上がらせインタビューを始めます。
兵科は何だ?
―「衛生兵」
専門教育を受けたか?
―「否」
速成コース修了か?
―「然り」
女性というものは、どこにあっても女性だね。良い香水つけてるね。
ー「ありがとう」
名前は?
―「ナターシャ」
投降するに恐怖はあったか?
―「なかった」
今必要なものはあるか?
―「どういうものですか」
つまりその女性としてだ。
―「今のところありません」
……こんな会話がありました。 彼女は睫毛も丁寧に手入れしております。

ロシアの従軍通信員の書く文章には、品性を感じます。

ゼレンスキーは、政敵の暗殺、誘拐、拷問キャンペーンを監督した

“One less traitor”: Zelensky oversees campaign of assassination, kidnapping and torture of political opposition
MAX BLUMENTHAL AND ESHA KRISHNASWAMY·APRIL 17, 2022

「裏切り者が一人減った」ゼレンスキーは、政敵の暗殺、誘拐、拷問キャンペーンを監督した
マックス・ブルーメンタール、エシャ・クリシュナスワミ

上の写真。3月3日にドニプロで行われた左翼活動家アレクサンドル・マチュシェンコの拷問をアゾフのメンバーが記録した。下の写真。メディア対応でポーズをとるゼレンスキー大統領。

上の写真。3月3日にドニプロで行われた左翼活動家アレクサンドル・マチュシェンコの拷問をアゾフのメンバーが記録した。下の写真。メディア対応でポーズをとるゼレンスキー大統領。

民主主義を守ると言いながら、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキーは反対派を非合法化し、ライバルの逮捕を命じ、国中で反体制者の失踪や暗殺を指揮している。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、自国の対ロシア戦争を民主主義そのものをめぐる戦いであると位置づけている。3月16日に行われた米国議会での入念に練られた演説の中で、ゼレンスキーは次のように述べた。
「今、我々の国の運命が決められているのだ。ウクライナ人が自由になれるかどうか、民主主義を守れるかどうか、我が国民の運命が」と。

米国の企業メディアは、ゼレンスキーに好意的な報道を浴びせ、ノーベル平和賞への推薦キャンペーンを展開し、4月3日の2022年グラミー賞授賞式で、彼とウクライナ軍への派手な音楽の賛辞を送るよう鼓舞することでこれに応えた。

しかし、西側メディアは、ゼレンスキーと彼の政権の高官が、ロシアに協力していると非難されたウクライナの地方議員の誘拐、拷問、暗殺のキャンペーンを認可していることに目を背けている。戦争が始まって以来、何人かの市長やその他のウクライナ人高官が殺害されたが、その多くはロシアとの段階的緩和交渉に参加した後に、ウクライナの国家工作員によって殺害されたと伝えられている。

内務省のアントン・ゲラシェンコ顧問は、ロシアとの協力で告発されたウクライナの市長の殺害を支持し「ウクライナの裏切り者は一人減った」と述べた。

ゼレンスキーはさらに、戦争の雰囲気を利用して、一連の野党を非合法化し、主要なライバルの逮捕を命じた。
彼の権威主義的な布告は”親ロシア”派と非難された多くの人権活動家、共産主義者や左翼の組織者、ジャーナリスト、政府高官の失踪、拷問、そして殺人を引き起こした。

ウクライナの治安部隊SBUは、公式に認可された弾圧作戦の執行機関として機能してきた。CIAからの訓練と、ウクライナ国家が支援するネオナチ準軍事組織との密接な連携により、SBUは過去数週間、その広大な拷問地下牢群島(※ソルジェニーツィンの「収容所群島」)を政治的反体制者で埋め尽くしてきた。

一方、戦場では、ウクライナ軍が捕虜となったロシア軍に対して一連の残虐行為を行い、そのサディスティックな行為をソーシャルメディアに誇らしげに公開している。ここでも人権侵害の加害者は、ウクライナ指導層の上層部から承認を受けているように見える。

ゼレンスキーは、欧米の崇拝する聴衆の前で民主主義の擁護について美辞麗句を吐いているが、彼はこの戦争を、政敵、反体制派、批判者を血祭りに上げるための劇場として利用している。

「戦争は、政府に批判的な意見を表明する反対派を誘拐、投獄、殺害するために利用されている」と、ウクライナの治安機関に殴られ迫害された左翼活動家は今年4月にコメントしている。
「我々は皆、自由と命のために恐れなければならない」

拷問と強制(無理強いの)失踪はウクライナSBUの"常套手段"

2013年から14年にかけてのユーロマイダンの政権交代作戦により、米国の支援を受けた政府がキエフで政権を握ると、ウクライナ政府は親ロシア的あるいは国家主義的に不十分とみなされた政治的要素の全国的な粛清に乗り出した。ウクライナ議会による”共産主義の解体”法の可決は、左翼的要素への迫害と、政治的発言による活動家の訴追をさらに容易にした。

ポスト・マイダン政権は、同国東部の親ロシア派分離主義者との和平解決を主張するウクライナ人、ウクライナ軍による人権侵害を記録した人、共産主義組織のメンバーなどへの復讐(激怒、報復)に焦点を合わせている。反体制派は、超国家主義的な暴力、投獄、さらには殺人の脅威に常にさらされてきた。

SBUとして知られるウクライナの治安機関は、マイダン後の政府の国内政治弾圧キャンペーンの主要な執行者としての役割を担ってきた。国連高等弁務官事務所(UN OHCR)やヒューマン・ライツ・ウォッチなどの親欧米の監視団は、SBUがほぼ完全に無許可で政敵やウクライナの反体制派を組織的に拷問していると非難している。

国連OHCRは2016年「こうした紛争関連の被拘束者に対する恣意的な拘束、強制失踪、拷問、虐待はSBUの常套手段だった……元ハリコフSBU職員は『SBUにとって、違法なことはすべて機密扱いにするか、国家の必要性のせいにすることで説明できるため、法律は事実上存在しないのである』と説明している」

悪名高いネオナチC14部隊の創設者イエベン・カラスは、彼の一団や他の極右派閥がSBUと親密な関係を築いてきたことを詳しく述べている。SBUは「我々だけでなく、アゾフや右翼セクターなどにも情報提供している」。カラスは2017年のインタビューでこう自慢している。

キエフ、ロシアとの交渉のためにウクライナの市長を暗殺することを公式に支持

ロシアがウクライナ国内で軍事作戦を開始して以来、SBUは、ロシアからの人道的物資の受け入れを決めたり、ロシア軍と交渉して民間人避難のための回廊を手配したりした地方公務員を追跡して捕まえてきた。

例えば、3月1日、ウクライナ支配下のルガンスク市東部のクレミンナ市のヴォロディミル・ストルク市長は、軍服姿の男たちに誘拐され、妻の話によると心臓を撃たれたそうだ。

3月3日、明らかに拷問を受けたストルクの写真が掲載された。殺害される前日、ストルクはウクライナの同僚に親ロシア派と交渉するように促していたと伝えられている。

ウクライナ内務省の顧問であるアントン・ゲラシュチェンコは、市長の殺害を祝い、自身のテレグラム・ページでこう宣言した(下記参照)。
「ウクライナの裏切り者が一人減った。ルハンスク州クレミンナ市長、ルハンスク議会の元副議長が殺害されているのが発見された」

ゲラシュチェンコによると、ストルクは “人民裁判の法廷"で裁かれたとのことだ。

クレミンナ市長ヴォロディミル・ストルクの暗殺

▲ウクライナ内務省顧問アントン・ゲラシュチェンコによる、”裏切り者”クレミンナ市長ヴォロディミル・ストルクの暗殺を祝うテレグラムの投稿。

ウクライナの悪党が一人減ったな。
ルハンスク州の元議員、ヴォロディミル・ストルクが殺害されているのが発見された。
2014年、LNRのメンバーとして活躍。そして、占領から解放されたルハンスク州の一部へ。先週は、ロシア連邦とLNRとの通信の確立を提唱し、そのために代議員を招集するなど、積極的に親ロシアの立場をとっていた。
2022年3月1日、彼の友人によって、迷彩服を着た見知らぬ男に殺されたという調書が提出された。
死因は(事前に)心臓付近への銃創だった。
ウクライナの国家機構全体、つまりウクライナ保安局、内務省、検察庁、裁判所は、8年前、分離主義者のストルクに対して何もできなかった。
なぜなら、彼はたくさんのお金を持っていたからだ。ロシア連邦からの庇護のために、すべてを負担しなければならないのだ。
しかし、ロシア軍がクレムリーニッツまで15キロの行軍をしたとき、ヴォロディミル・ストルクは軍事法廷で裁かれることになった。
どうやら、正体不明の愛国者たちによって、軍国時代の法律に基づく公敵として殺害されたようだ。
https://archive.ph/HDyUm

そのため、ウクライナ政府関係者は、ロシアに協力することを選択した者に対し「そんなことをすれば命を落とすことになる」というゾッとするメッセージを発した。

3月7日、ゴストメル市長のユーリ・プリリプコが殺害されているのが発見された。プリリプコは、ロシア軍と交渉し、住民を避難させるための人道的回廊の設置に乗り出したとされるが、市長執務室と長年対立してきたウクライナの超国家主義者にとっては越えてはならない一線であった。

次に、ウクライナ北東部クピャンスク市のゲンナディ・マツェゴラ市長は3月24日、ウクライナ情報機関SBUの工作員に人質にされた娘の解放をゼレンスキー大統領と政権に訴えるビデオ(下)を公開した。

クピャンスク市のゲンナディ・マツェゴラ市長

ウクライナの皆さん、ウラジーミル・ゼレンスキー大統領、SBU長官、国防大臣、ウクライナ最高評議会の人権担当委員に対する私の訴えを聞いてほしい。
私はクピエンスク市の市長、ゲンナディ・マツェゴラです。
私はあなたに訴えています、ウラジーミル・アレクサンドロビッチ。
私たち家族は悲嘆に暮れています。
娘のダリア・ジェンナードヴナ・マツェゴラは 行方不明です
彼女は2002年に生まれました
この20日間、彼女は友達とイワノ-フ ラキウシク州にいました。
3日前、彼女はイバノ-フランキフスク州のSBUの地域部門の職員によって拘束された。
そして今、彼女が滞在していた家族は、3日間彼女に会っていない。
彼らは、警察と検察庁に苦情を申し立てました。
私は、数日前にウクライナ連邦議会の人権委員会の代表者に訴えました。
そして、さらなる文書がすでにウクライナ最高評議会に到着していることを確信したのです。
昨日、SBUの代表が、彼女は今日中に家に帰すと私たちに納得させました。
今、私たちは娘に対する報復の脅しを受けています。
ウラジーミル・アレクサンドロビッチ、もしあなたが、私が市長として公的な犯罪を犯し、武器を持たずに一人で立ち向かい、武装した軍隊と対峙しなかったと信じるなら、私を裁いてください。
私の命を奪う必要があるなら奪ってください。娘を救うのを手伝ってください。
娘に何かあったら、あなたに責任を取ってもらいます。
https://videopress.com/v/JjOO47L8

そして、ロシアとの第1回協議の後、キエフで白昼堂々殺害されたウクライナ交渉団幹部のデニス・キレフ氏。キレフ氏はその後、ウクライナの地元メディアで “反逆罪"で告発された。

ゼレンスキー大統領の「協力者には結果が伴うだろう」という発言は、こうした残虐行為が政府の最高レベルによって認可されていることを示している。

ゼレンスキー

今現在、ウクライナの様々な町から11人の市長が行方不明になっている。西側メディアは例外なくキエフの言い分を踏襲し、すべての市長がロシア軍に逮捕されたと主張している。しかし、ロシア国防省はこの容疑を否定しており、行方不明の市長についてキエフの発表を裏付ける証拠はほとんどない。

ゼレンスキーは政治的敵対勢力を非合法化し、ライバルの逮捕と電撃的戦争プロパガンダを許可した。

今年2月、ロシアとの戦争が勃発すると、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は一連の政令を発し、キエフの政治的敵対勢力と反体制的言論に対するキャンペーンを正式に決定した。

3月19日の行政命令で、ゼレンスキーは戒厳令を発動し、11の野党を禁止した。禁止された政党は、ウクライナの左翼、社会主義、反NATOの政治勢力の全てからから成っていた。その中には、生活のための党、左翼野党、ウクライナ進歩社会党、ウクライナ社会党、左翼連合、社会党、シャリー党、我々のもの、国家、野党ブロック、ヴォロディミル・サルド・ブロックが含まれていた。

しかし、アゾフ・ナショナル・コー(※以前はウクライナの愛国者と呼ばれていた)のような公然たるファシストや親ナチの政党は、大統領令によって手つかずのまま残された。

ゼレンスキー大統領は「分裂や結託を目的とした政治家の活動は成功せず、厳しい対応を受けることになるだろう」と述べた。

反対派を一掃すると同時に、ゼレンスキーは前代未聞の国内宣伝活動を命じた。テレビのニュース放送をすべて国営化し、すべてのチャンネルを24時間放送の「ユナイテッドニュース」というひとつのチャンネルに統合して、"戦争の真実を伝える"というのだ。

次に、4月12日、ゼレンスキーは主要な政敵であるヴィクトル・メドベチュクをウクライナのSBU治安部隊によって逮捕したことを発表した。

テレグラムチャンネルでは、SBUがメドベチュクを何週間も刑務所の地下室に監禁し、戦場でのウクライナの損失から目をそらすために今写真を公開したのではないかと推測している人が多くいる。知る由もないが、否定はできない。
メドベチュクの顔には明らかにあざがあり、ゼレンスキーのSBUのチンピラから殴られた結果であることは明らかだ。この画像について、NYTのページやCNNの24時間メディアサーカスに質問が載ることはないだろう。戦争支持のシナリオを崩すようなことは許されないから。

メドベチュクはウクライナ第二党”生活のための愛国者”の創設者で、同国のロシア系住民の事実上の代表者である。プーチン大統領との親密な関係もあって”親ロシア”とされる”生活のための愛国者”だが、新議長はロシアのウクライナへの”侵略”を非難している。

国家が支援するネオナチ”アゾフ大隊”のナショナル・コーのメンバーは2019年3月、メドベチュクの自宅を襲撃し、反逆罪で告発し、逮捕を要求した。

2020年8月、アゾフのナショナル・コーはメドベチュク氏の政党の代表を乗せたバスに発砲し、ゴム被覆鋼弾で数人を負傷させた。

ゼレンスキー政権は2021年2月、メドベチュクが支配する複数のメディアを閉鎖し、トップの対立候補への攻撃をエスカレートさせた。米国国務省は大統領のこの動きを公然と支持し、米国は「ロシアの悪質な影響力に対抗するウクライナの努力を支持する……」と宣言した。

その3ヵ月後、キエフはメドベチュクを収監し、反逆罪で起訴した。ゼレンスキーは「情報分野におけるロシアの侵略の危険と戦う必要がある」という理由で、有力なライバルを監禁したことを正当化した。

メドベチュクはロシアとウクライナの開戦時に軟禁を免れたが、再び捕虜となり、戦争が終わった後のロシアとの捕虜交換の見返りとして使われる可能性がある。

ゼレンスキーのもとでは「戦争は反対派メンバーの誘拐、投獄、殺害にまで利用されている」

2月24日にロシア軍がウクライナに進駐して以来、ウクライナの治安維持機関SBUは、国内のあらゆる政治的反対勢力に対して猛威を振るっていた。内部の政治的な反対運動があった場合、そのすべてが繰り返し実行される。ウクライナの左派活動家は、誘拐や拷問など、特に過酷な扱いを受けてきた。
ある活動家は、アゾフのメンバーが「ナイフで私の髪を切った」と言ったが、国家保安員は彼女の夫アレクサンドル・マチュシェンコを拷問し、銃身を頭に押し付け、民族主義者の敬礼「スラバ・ウクライナ!」を繰り返し唱えるように強要した。

「そして、頭から袋をかぶせられ、両手をテープで縛られ、車でSBUの建物まで連れて行かれた。そこで彼らは私たちに尋問を続け、耳を切り落とすと脅した」とマチュシェンコの妻はドイツの左派系出版社ジャンジウェルトに語っている。

アゾフのメンバーとSBUの捜査官は拷問セッションを録画し、マジュシェンコの血まみれの顔の画像をネットで公開した。

アレクサンドル・マチュシェンコの拷問

3月3日にドニプロで行われた左翼活動家アレクサンドル・マチュシェンコの拷問。アゾフのメンバーが記録し、ドニプロ市がテレグラムに掲載した

マチュシェンコは「侵略的な戦争または軍事作戦を行った」という理由で投獄され、現在は10年から15年の懲役刑に直面している。国家に支援された超国家主義者に殴られ、肋骨を何本も折られたにもかかわらず、彼は保釈を認められていない。一方、ドニプロでは、他の数十人の左翼が同様の容疑で投獄されている。

SBUによって標的にされた人々の中には、ウクライナの非合法レーニン主義共産主義青年同盟のメンバーであるミハイルとアレクサンダー・コノノビッチがいた。両者は3月6日に逮捕・収監され、”親ロシア、親ベラルーシの見解を広めた”罪で告発された。

その次の日には、SBUは放送ジャーナリストのヤン・タクシュールを逮捕し、反逆罪で起訴。続けて、人権活動家エレーナ・ベレジナヤ。2014年5月2日、オデッサ労働組合会館前の反マイダン抗議者に対する超国家主義者の暴徒の攻撃で、父親のミハイルが焼死した人権擁護者のエレナ・ヴィアチェスラヴォワ。反逆罪で起訴された独立系ジャーナリスト、ユーリ・トカチョフ、その他数え切れないほどの人たち。障害者の権利活動家オレグ・ノビコフは、”分離主義”を支持したという理由で、今年4月に3年間の投獄。

戦争が始まって以来、ウクライナの治安機関によって投獄された人々のリストは日に日に増えており、ここに写し取ることができないほど膨大な量となっている。

▼@realGonzaloLiraさんのアカウントは凍結されてしまいました。

https://twitter.com/realGonzaloLira/status/1512783497605361665?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1512783497605361665%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fthegrayzone.com%2F2022%2F04%2F17%2Ftraitor-zelensky-assassination-kidnapping-arrest-political-opposition%2F

オレグ・ノビコフは私の住むハリコフ市の反対運動家で、過去にゼレンスキー政権によって迫害された5/04/22午前6時にウクライナ治安局(SBU)によって誘拐され、知らない場所に連れて行かれた。オレグは身体障害者で、3人の幼い子供がいる。(写真は以前の逮捕時のもの)

おそらく最も悲惨な弾圧事件は、ウクライナ政府の支援を受けたネオナチが、プロのMMAファイター(総合格闘技)であるマキシム・リンドフスキーを誘拐し、チェチェンのジムでロシアのファイターとトレーニングしたという罪で残酷な拷問を加えたことだろう。リンドフスキーはユダヤ人で、足にダビデの星のタトゥーを入れており、東ウクライナの戦争に反対する発言をソーシャルメディアでしていた。

キエフでは、地元の過激派がウクライナの有名なMMAファイター、マキシム・リンドフスキーを捕まえ、残忍な拷問をした。彼の過失は、チェチェン共和国のクラブ “アクマット"でトレーニングを受けたことです。

ウクライナのSBUは、国境を越えて反対派の人物をも追っている。ジャーナリストのダン・コーエンが報じたように、最近禁止されたシャリイ党のアナトリー・シャリイは、最近SBUの暗殺未遂のターゲットになったと語っている。シャリイは、米国が支援するマイダン政権に率直に反対しており、民族主義者からの長年にわたる嫌がらせに耐え、亡命せざるを得なかった。

今年3月、リバタリアン(政治信条の自由主義者)政治家でありネット評論家である彼は、友人である”イゴール”から面会を求める電子メールを受け取った。その後、彼はイゴールが当時SBUに拘束されており、シャリイの居場所を知らせるためのおとりとして利用されていることを知った。

シャリイは、ロシアにシンパシーを持つウクライナ人議員の暗殺を支持した内務省顧問アントン・ゲラシェンコが創設した”国家の敵”という悪名高いマイロトヴォレッツの公開ブラックリストに載せられている。著名なコラムニスト、オレス・ブジナを含む数人のジャーナリストやウクライナの反体制派は、このリストに名前が載った後、国家が支援する暗殺部隊に殺害された。

また、今年2月の開戦以来、一般のウクライナ人も拷問にさらされている。一般市民が街灯に縛られ、性器を露出させられたり、顔を緑色に塗られたりする動画がSNSに無数にアップされているようだ。戦時中の法と秩序の執行を任務とする領土防衛のボランティアによって行われたこれらの屈辱的な拷問行為は、ロシアシンパとされる人々からロマの人々、泥棒とされる人々まで、あらゆる人を標的にしてきた。

▼これも凍結されてしまいました。

https://twitter.com/Geopol2030/status/1506003332015398918?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1506003332015398918%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fthegrayzone.com%2F2022%2F04%2F17%2Ftraitor-zelensky-assassination-kidnapping-arrest-political-opposition%2F

ロマ(「ジプシー」)は難民としてキエフを離れ、国境の町リヴィウに行ったが、そこでウクライナ人による差別に直面している。このように、電柱に縛られている。
ウクライナの人気テレグラム・チャンネ ルは、この行為を称賛し、犠牲者を嘲笑している。

https://twitter.com/TheUN_voice/status/1510670788499685377?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1510671456698396674%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es2_&ref_url=https%3A%2F%2Fthegrayzone.com%2F2022%2F04%2F17%2Ftraitor-zelensky-assassination-kidnapping-arrest-political-opposition%2F

BREAKING:キエフのストリートビュー:別の女性がこのように柱に縛られている。顔は緑色に塗られていないが、ズボンは脱がされている。

これがゼレンスキーがウクライナの市民にもたらした人権である

ウクライナのSBUはCIAから拷問と暗殺を学ぶ

ユーロマイドンのクーデター後にロシアに亡命した元SBUのヴァシリー・プロゾロフ氏は、政治的反対を鎮圧し、ロシアシンパとして告発された市民を威嚇するために、マイダン後の治安機関が組織的に拷問に頼っていることを詳述している。

元SBUのプロゾロフ氏によると、ウクライナの治安機関は2014年以降、CIAから直接アドバイスを受けたという。
「CIAの職員は2014年以来、キエフに存在している。彼らは秘密のアパートや郊外の住宅に居住している」と彼は言う。
「しかし、彼らは、例えば、特定の会議を開いたり、秘密作戦を企てたりするために、頻繁にSBUの中央事務所にやってくる」

以下、ロシアの RIAノーボスチがプロゾロフをプロファイリングし、2019年の特番で彼の暴露を取り上げた。

ロシアのRIA ノーボスチがプロゾロフをプロファイリング

リシチャンスクの学校の壁に描かれたファシスト鉤十字は、大隊”トルネード”の過激派が残したものである。ここで、学校の教室と地下室で、彼らは拷問し、レイプし、殺害した。
同様の残虐行為で告発されたのは、”アゾフ” ”エイダ―” 両大隊の武装勢力だったが、裁判にかけられるのは”トルネード”の武装勢力だけだった。

▼ロシアの RIAノーボスチが報道したプロゾロフの暴露記事

ジャーナリストのダン・コーエンは、ロシア企業との金融関係のためにSBUに逮捕され、今年3月にキエフ市街にある治安部隊の悪名高い本部で拘束されたイゴールというウクライナのビジネスマンを取材した。イゴールは、ロシア人捕虜がSBUの将校に指導される領土防衛ボランティアにパイプで叩かれているのを耳にしたという。ウクライナの国歌が流れる中、ロシア人捕虜はプーチンへの憎しみを告白するまで残酷な目に遭わされた。

そして、イゴールの番が来た。
「ライターで針を熱して、それを爪の下に入れられた」と彼はコーエンに語った。
「最悪だったのは、ビニール袋を頭からかぶせられて窒息状態にさせられたときと、カラシニコフ銃の銃口を頭に突きつけられて、質問に答えろと強制されたときだ」

2013~14年のユーロマイダン・レジームチェンジ作戦後にSBUの初代長官となったヴァレンティン・ナリヴァイチェンコは、ジョージ・W・ブッシュ政権時代に在米ウクライナ大使館の総領事として、ワシントンとの密接な関係を育んできた。この間、ナリヴァイチェンコはCIAにスカウトされたと、SBUの前任者で、退陣したヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領のロシア志向の政権下で仕えたアレクサンドル・ヤキメンコは語っている。

2021年、ゼレンスキーはウクライナで最も悪名高い情報機関の人物の一人、オレクサンデル・ポクラドにSBUの防諜部門を率いるよう任命した。ポクラドは”絞殺魔”というニックネームを持つ。これは、上司の政敵を反逆罪でハメるために拷問やさまざまな汚い手口を使ってきたという評判にちなむ。

今年4月、SBUの残忍さを示す鮮明な映像が、ドニプロ市でロシアシンパとされた男たちをSBU捜査官が殴打する映像(下図)として公開された。

ウクライナSBUはドニプロペトロフスクで一般市民を逮捕している。

「ロシア兵を捕虜にすることは決してない」ウクライナ軍、戦争犯罪を誇示

西側メディアが開戦以来、ロシアの人権侵害疑惑に注目しているのに対し、ウクライナ兵や親ウクライナのソーシャルメディアは、現場での処刑や捕虜の拷問など、サディスティックな戦争犯罪を誇らしげに公開してきた。

今年3月、”ホワイト・ライブズ・マター”という親ウクライナのテレグラム・チャンネルは、以下のように、ウクライナ兵がロシア人捕虜の婚約者に電話をかけ、捕虜を去勢すると言って彼女をなじる動画を公開した。

捕虜を去勢すると言って彼女をなじる動画を公開

ウクライナ兵が死んだロシア兵の携帯電話を使って、その親族をあざ笑ったり、威張り散らすことはよくあることのようだ。実際、ウクライナ政府は、米国のハイテク企業クリアビューAIの悪名高い侵害的な顔認識技術を使って、ロシア人犠牲者を特定し、その親族をソーシャルメディアで愚弄することを始めている。

https://twitter.com/raczylo/status/1508046216420020225?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1508046216420020225%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fthegrayzone.com%2F2022%2F04%2F17%2Ftraitor-zelensky-assassination-kidnapping-arrest-political-opposition%2F

ウクライナ兵が遺族に電話をかけ、嘲笑し悪態をつく。現代の携帯電話を知っている兵士は、デバイスのロックを解除する前に生きていたに違いない。これも捕虜の #戦争犯罪 のレパートリーだ。

今年4月、親ウクライナのテレグラムチャンネル”fckrussia2022”は、片目に包帯を巻いたロシア兵を描いた動画を投稿し、拷問で目をえぐられたことを示唆し、彼を”片目の”豚と揶揄した。

ここ数週間でソーシャルメディアに登場した最も陰惨な画像は、拷問を受けたロシア人兵士が殺される前に片目をえぐられた写真だろう。添付された投稿には、"ナチスを探している “というキャプションが付けられていた。

処刑されたロシア兵

親ウクライナのテレグラムチャンネルで配信された、捕らえられ、拷問され、処刑されたロシア兵の写真

今年4月には、ハリコフ市郊外でウクライナ兵が無防備なロシア人捕虜の脚を撃っているビデオも公開された。ウクライナと米国の支援を受けたグルジア軍団の兵士が公開した別のビデオでは、キエフ郊外の村の近くで、負傷したロシア人捕虜を現場で処刑する戦闘員の姿が映っていた。

捕虜となったロシア兵を処刑

ウクライナとグルジア軍団の戦闘員は、捕虜となったロシア兵を処刑した後、ビデオで喜ぶ。

これらの兵士は、上官の”神のご加護”によってつけあがらされたのだろう。負傷したロシア兵捕虜の野外処刑に参加したグルジア軍団のマムラ・マムラシビリ司令官は、今年4月、自分の部隊が自由に戦争犯罪を犯していると自慢げに語った。
「そうだ、我々は時々彼らの手足を縛る。グルジア軍団を代表して言うが、我々は決してロシア兵を捕虜にしない。一人も捕虜にしない」

同様に、ウクライナ軍医療サービスの責任者であるゲンナディ・ドルゼンコは、ウクライナ24とのインタビューで「ロシアの男は人間以下でゴキブリよりひどいから、全員去勢するように命令を出した」と述べている。

ウクライナ当局は、アゾフによって拷問され殺された女性をロシアの犠牲者として示す

西側メディアが自国やウクライナ国内でのロシアの人権侵害に目を向ける一方で、ウクライナ政府は、ロシアをさらに非難するために偽の画像や偽のストーリーを仕込むなど、”トータルウォー”と呼ばれるプロパガンダキャンペーンを許可している。

この戦略の特にひねくれた例として、ウクライナ24というテレビ局がある。このテレビ局のゲストは、ロシアの子どもたちを大量虐殺するよう呼びかけているが、今年4月には、腹に血まみれのかぎ十字が書かれた女性の死体という写真を掲載した。ウクライナ24は、ロシア人が3月29日に明け渡したキエフ州の地域の一つであるゴストゥメルで、この女性を発見したと主張している。

ウクライナ国会議員のレシア・ヴァシレンコと、ゼレンスキー大統領最高顧問のオレクシー・アレストヴィッチは、穢された女性の死体の写真をソーシャルメディアに公開した。ヴァシレンコが写真をネット上に残したのに対し、アレストビッチは投稿から8時間後、フェイクを掲載した事実を突きつけられ、写真を削除した。

実はこの画像は、ドネツク在住の米国人ジャーナリスト、パトリック・ランカスターが、マリウポリの学校の地下室を基地に改造したウクライナ軍アゾフ大隊の隊員が拷問し殺害した女性の遺体を撮影した映像から引用したものだった。

マリウポリの”軍事基地”である学校の地下で拷問を受けた女性が発見された

ランカスターのビデオの2分31秒に、女性の死体がはっきりと映っている。

ウクライナの政治家レシア・ヴァシレンコは、特に皮肉なフェイクを広めている。
元の画像は PLnewstoday が撮影したもので、マリウポリの学校の地下室で、ヴァシレンコの味方であるウクライナのナチスによって拷問され殺害された女性の死体が写っている。

NATO諸国からウクライナに兵器が流入し、戦争が激化するにつれ、残虐行為が積み重なっていくことはほぼ確実である。今年4月、ブチャ市を訪問したゼレンスキーは「もし我々が文明的な解決策を見いだせなければ、我々の仲間は、野蛮な(粗暴な、下品な)解決策を見いだすだろう」と宣言した。


マックス・ブルーメンタール MAX BLUMENTHAL
編集長
受賞歴のあるジャーナリストで、ベストセラーとなった『共和党のゴモラ』『ゴリアテ』『五十一日戦争』『残虐性のマネージメント』などの著書がある。また、さまざまな出版物に記事を掲載し、多くのビデオ・レポートや、「キリング・ガザ」などのドキュメンタリーも制作している。ブルーメンタールは、アメリカの永続的な戦争状態とその危険な国内での反響にジャーナリスティックな光を当てるため、2015年にThe Grayzoneを設立した。

エシャ・クリシュナスワミ ESSHA KRISHNASWAMY
エシャ・クリシュナスワミは、ヒストリクリー・ポッドキャストhistoricly podcastのホスト。また、フェアFAIR(報告における公正と正確さ)に寄稿し、国際的な出来事に関する企業メディアの報道を批評している。

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Posted by kiyo.I