誰も信頼できない。ハートの声を聞く

信頼って何だろう?

心理カウンセラー.COMというサイトで「家族関係について」という相談に回答を寄せたことがありました。
「ベストアンサー」という評価を頂いたのですが、個人的には何かの間違いではないのかと思えて仕方ありません。というのは、どういう解決方法があるのか正直なところ今でもよくわからないからです。

母親でさえ信頼できず、祖父母にはほっておかれ、信用できる人がひとりもいない環境で育ち、暴言や暴力まで振るわれてきた女性です。信頼関係というものが培われていないので、自分がどう存在していればよいのかさえ、つかみようがありません。
でもこの女性には、とても強い芯のようなものを感じました。母親や祖父母への憎しみや怨み言が文面から読み取れないからです。
人のせいにもしていません。
しかも冷静です。

信頼というものを培うには、ほど遠いような環境で育った人、例えば、虐待、いじめ、暴力を受けた人にとって、「信頼」って何だろう?と思います。一番大切な所を傷つけられたのですから。

参考までに以下に引用させていただきます。

私の家庭は、本当に複雑な家庭だと思っています。
私が小学1年の時に両親が離婚し、私は祖父母の家がある東京へ引っ越してきました。
引っ越してきて住んだのは祖父母と同じアパートです。
部屋は別でしたが、引っ越しと同時に私の母親は彼氏を作り同棲を始めました。
母親の彼氏は、理由もなく暴言を吐いたり、私を抱きかかえて殴ってきたこともあります。
最初の彼氏と別れた後、母親と私、妹は祖父母の住んでるアパートから別のアパートへ引っ越しました。
彼氏と別れた後なので、もう大丈夫かと私は思っていましたが、やはり母親は彼氏をつくりました。
次の彼氏は、私のバイト先にまで来て、俺が父親になるんだからこれから先どうしたいか話せと言われ、私は父親になってほしいと思ってもいなかったので、話す必要はないと彼氏に伝えたところ、怒鳴りまくって私のバイト先を出て行きました。
その後、母親と彼氏はまた元に戻ったのですが彼氏と喧嘩になったのはお前のせいだとせめられました。
母親は、私に包丁を向けてくることもあり、自殺未遂も目の前でしたことがあります。
私は、子供より彼氏を大切にしている母親が嫌で少しでも話を聞いて欲しくて、自傷行為をしました。
ですが、 母親は話を聞かずに祖父母にだけ自傷行為していることをバレるな、普通の人間がやるものではないと言われました。
ただ、話を聞いて欲しくて始めた自傷行為も8年たった今でも完全に止められていません。母親の彼氏には、性的虐待もやられました。
それから私は男性が苦手になり関わるのが難しくなりました。途中、児童養護施設に行ったりした結果、母親は彼氏をとり、私は祖父母の家で暮らすことになりました。
ですが、そこでも母親のこどもというだけで全く相手にしてくれなく辛い毎日です。家を出たくても、金銭的な面もあり出ることができません。
現在、心療内科に通院していますがそこも行く意味があるのかなどよく考えてしまい行く回数も減りつつあります。
祖父母とどのように接したらいいのかわかりません。また、自分がどんな存在なのかもわかりません。どうしたいのかもわかりません。何かアドバイス頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。

花のつぼみを手に

ハートとのコミュニケーション

信頼が大切だと他の記事でも何度も書いてきました。でも、信頼とはほど遠い環境で育った人に、同じように言うことは難しいです。ただ正しいと思えることを伝えただけに終わりそうです。相手の心には届きそうにありません。

他人を心から信頼する、信頼できると思えるものとはいったい何でしょうか?
心に響く言葉でしょうか?

言うのは簡単ですが、心に届くコミュニケーションができるかどうかはまったく別の話です。
ただ、心に響くコミュニケーションができる人間になりたいと思うのです。一番大切なことのような気がします。

「信頼」というと、自分以外の誰か他の人への信頼ってイメージします。ところが、そう思っていると相手次第ですから、相手によっては裏切られることもあります。かなり傷つきます。そこからありとあらゆる葛藤が始まります。

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なげやりになったとき

自分自身への「信頼」はどうでしょうか?
時には自分さえ信じられなくなることもあります。なげやりになってしまう時もあるかもしれません。そういう時、自分自身の中にある何を、どの部分を信じればいいのでしょうか?

言い換えれば「芯」になる部分です。
「芯」に希望を置くのか、絶望を置くのか?
信頼を置くのか、不信を置くのか?
どちらを置いているのかで正反対の人生になります。

ポジティブな姿勢がないと私たちは楽に前に進むことができません。
「芯」がなければ、自らを責め続け、誰かのせいにして、結果、苦しむのがおちです。
どんな状況でもたとえ苦しくても「芯」となるのは解決できる希望とエネルギーをもたらしてくれる心の力なのだと思います。

「信頼」はあなたのなかにあります

ヴィジョン心理学の創設者であるチャック・スペザーノ博士は「信頼」について次のように言っています。

『「信頼」とは心の力をあなたのために使うことです。どんな問題をかかえていたとしても、信頼をもつことによってそれが癒やされはじめます。なぜかというと、どんな問題も信頼が欠けていることのしるしだからです。』

『あなたの心の力はどこかしらに向かっていきます。問題の方に向かうこともできるし、解決のほうに向かうこともできます。その方向を決めるのはあなた自身です。』

『信頼する時、あなたは心の力を使って、すべてのことを最善の方向に運ぶことを選択しているのです』 (チャック・スペザーノ博士)

また、ソニア・ショケットさんの「Trust Your Vibes Oracle Cards」というオラクルカードの中で『わき上がってくる感覚は、どんなものであっても信頼してください。何も検閲したり、差し引いたりしないでください。もし、すぐに何も浮かばなくても、心配しないで。リラックスしてください。オープンなままで辛抱強く待ってください。ガイダンスは、あなたが分かる前に、来るでしょう』といっています。

誰かに頼るのではなくて、自分の中の感覚を信頼することはできますか?
自分の中の感覚は唯一信頼できる感覚です。ハートの声を聞いてください。それは不信感の下に隠れているかもしれません。ハートは正直です。どうすればいいのか教えてくれます。信頼できるものは他の誰か=外にではなく、あなたのハート=内側にあります。

ブランコに乗る女性

最後までお読みいただきありがとうございました。

Posted by kiyo.I