宇宙天気データに基づく自然災害予測技術 ── 量子振動と自然災害(地震、火山噴火、暴風雨)の予測
宇宙, 大気, 地下の間のエネルギー交換
前回はコンポップ・ユーイェン博士の2015年の講演「太陽系形成、量子振動、天変地異」を紹介しました。今回は2016年の講演「宇宙天気データに基づく自然災害の予測手法」を紹介します。
最近は日本でも"揺れる"回数が増えて、次のあるかもしれない巨大地震に関心を持つ人が増えているのではないでしょうか。地震を語る時、主流の科学の世界ではプレートテクトニクス理論で説明されることが大半です。よく有名大学の教授が出てきて、何年以内に起きるというような解説をされています。地震予知に莫大なお金を使っているのでしょうが、その予測が “当たった"ためしはありませんでした。宇宙論の世界と同じで、いつも"不意打ち"を喰らわされているようです。そのうち、主流の宇宙論がどれだけ予測を外してきたのか、というか、ほとんどハズレなんですけれど、それがよく分かる動画があったので紹介しようと思っています。
“何か"が、間違っているのだと思います。プレートテクトニクス理論は断層を問題にします。結果として断層がズレるのでしょうが、原因のとらえ方、アプローチの仕方そのものの方が “ズレ"ているのかもしれません。それは地震予知に限らず、コロナ、温暖化をはじめ、事の始まり、大前提そのものが疑わしいという事例が増えています。だから、何かおかしいと気付き始めている人が増えてきているような気がします。
コンポップ・ユーイェン博士は「大きな地震が発生するのは、空が晴れていて、雨が降っておらず、湿度が低く、非常に乾燥しているとき」だと言います。また「大地震の直前には、大気と地下の間で何らかのエネルギー交換が行われている」と指摘されています。だとすると「宇宙、大気、地下の間でどのようにエネルギーが交換されている」のでしょうか?
そこでユーイェン博士が提唱されている「量子振動の理論」の説明がされます。この理論は、太陽系を共振系として扱います。前回の記事とも併せて読んでいただくことをお勧めしますが、この動画の中でも紹介されているクラドニプレート実験が面白い。アクリルの円板に振動を与えると、その上に置いた塩の粒が円形を基本にした様々な図形を描きます。まるで太陽系の軌道のような模様が表れます。そこに惑星を模した磁性を帯びた"粒"を置くと様々に変化していきます。
土星の極に六角形の渦があるというのはご存知の方も多いかもしれません。それは土星だけに限らず、水星は1,金星は2、地球は3、火星は4、木星は5、土星は6という形で共振振動していると言います。ユーイェン博士は実験で、共振がどのようなパターンを描くのか見せてくれます。とても興味深いです。このような研究ならば研究意欲もわくだろうし、科学も面白くなるに違いないと思います。何よりも夢があります。ですが、このような研究は主流の科学界からすれば即却下なのかもしれませんね。コンセンサス・サイエンスという裸の王様はいつ自分の姿に気がつくのでしょうか? というか、見る勇気があるのかと問うた方がいいかもしれません。
余談ですが、ユーイェン博士はタイ人で仏教徒の方だと思います。人柄が伝わってくるような講演内容でした。
[要旨]
コンポップ・ユーイェン博士から自然災害予測技術が発表された。この技術は、地球とその周辺空間の物理的・電気的相互作用の理解に基づいている。この技術を用いることで、地震、火山噴火、暴風雨などの自然災害を予測することができる。この理論を検証するために、いくつかの実用的なケーススタディを紹介する。
コンポップ・ユーイェン:宇宙天気データに基づく自然災害の予測技術
Disaster Forecasting Technique Based on Space Weather Data
宇宙天気データに基づく自然災害予測技術
皆さんこんにちは。
本日は、私が過去7年間取り組んできた研究、その仕事を発表します。私の研究の背景は、自然災害と同様に太陽活動予測に非常に積極的であったことです。この7年間は、太陽活動や自然災害の予測に取り組んできましたが、太陽活動と地球の変化の間に多くの関連性を発見してきました。もちろん、電気やエレクトリック・ユニバースとの関連も見いだしました。そして、この研究を今日、皆さんに紹介したいと思います。
まず最初に。この講演の目的は、世界的な自然災害の予測技術について、いくつかの知見を提供することです。次に、自然災害の発生を説明するために、宇宙と惑星の特性を利用することです。そして三つ目は、太陽活動、惑星直列の相互作用と、それがどのように地球上の自然災害につながるかを説明することです。
惑星直列のような多くの現象は、世界中の多くの観測者が何らかの関係があると見ていますが、それがどのように作用するのかを説明するのは本当に難しいのです。そこで私は、科学を通して、これが真実であることを証明するための科学的実験のいくつかを紹介するつもりです。
次に、予測という言葉から始めます。予測とは、ご存知の通り定義からすると、予測する、推定するということです。この会議に参加する人がどのように来るのか、など、将来のことを知りたい、誰かに知ってほしいということです。もちろん、私たちはこのようなことを以前から行ってきました。だから、多くの経験や練習が必要なのです。そのためには、どのようなツールを使って、どのような方法で発信していくのか、そして実際にそのための努力をしなければなりません。当然、生まれたときから歩き方を覚えている人はいませんから、練習を重ね、その技術を身につけるために多くの時間を費やす必要があります。ですから、予測を成功させるためには、まず対象となるものをありのままに見て、その二つのものの関係から何がわかるかを調べることから始めます。
まず、デイヴィッド・ソマヴィル David Somerville とヒュー・マクロイ Hugh Mcleod の図を使って、私たちが実際に何かを理解する方法について説明したいと思います。
まず、データから始めます。これは情報の集まりで、それをカタログ化して、異なるデータの間に何らかの関係を作ることができるようにします。そしてもちろん、知識が必要です。この場合、すべてのデータを結びつけ、それぞれのデータや情報がどのように他と結びついているかを理解するための科学的知識を探しています。そして、洞察力が必要です。当然のことながら、どこに向かって進んでいるのかを知らなければなりません。これは予測を行う上で非常に重要なことです。つまり、目標に向かう道筋があるということを洞察する必要があります。もちろん、そのためには努力も必要ですから、これを知恵と呼んでいます。正しい道を選び、正しい道具を使い、努力することです。そしてもちろん、私たちが選ぶ道は、最短の道を選びたいです。そして当然、道具を使うにも、さまざまな道具があります。最も効果的な道具を使いたいものです。
自然界で最も効果的な道具を、私たちは"自然の法則"と呼んでいますが、これは、この種の道具は時間が経っても変わることがないからです。科学的な理論とは異なり、ある種の知覚に基づくものです。もし私たちが認識を変えれば、理論も変わるかもしれません。
この場合、私たちは世界中の哲学者が発見した究極の自然の法則を調べ、この宇宙で起こることはすべて理由があって起こっており、それは多くのものに依存しているという究極の結論を出します。つまり、あるものが存在するためには、他のものに依存しなければならないということです。そして、それだけでなく、それが存在するとき、決して永遠に続くわけではありません。その存在を維持しようとする要因がなくなれば、消えてしまいます。ですから、私が使おうと思っている他の道具は、言うまでもなく、物理の法則です。
そしてもちろん、この会議では"エレクトリック・ユニバース"について話します。ですから、電気理論を使って、多くの自然災害現象を説明するのに役立てようと思っています。言うまでもなく、地球の局所的な環境における相互作用を説明するために、私たちは電気を使っています。
太陽系スケールの相互作用を説明するための"量子振動"
それに加えて、私たちは、もう少しミクロなモデルでちょっとしたことを説明するために、波の性質に頼っています。そこで、太陽系スケールの相互作用を説明するために、量子振動という言葉を使うことを提案しました。なぜこの言葉を使いたいのか、これから先、量子という言葉について説明したいと思います。
次に、自然災害の予測方法について説明します。当然のことながら、皆さんがこの部屋に来られたように、あるいはスーザンとデイブ・タルボットがこの会議を立ち上げたように、まず第一に、重要でなければなりません。そうでなければ、やる気が起きないでしょう。つまり、自然災害の予測には、重要度(有意性)が一つの要素になります。そして当然、重要であることがわかったら、いつやるのか、と言うことになります。それがタイミングです。そして当然の成り行きとして、最後は"どこで"ということですが、これは今このホテルの部屋でやっています。
だから、自然災害の予測も同じことです。重要性があれば、そのタイミング、つまり事象の初期化(初期設定)、そして当然、事象の発生を見たいと思います。重要性という点では、被害が大きいこと、つまり人的なインフラに影響を与える可能性があることを重視します。普段から起きていることや、ごく当たり前のことであれば、意味がありません。
最後に、場所ですが、これはもちろん、地球上のさまざまなタイプ、さまざまなゾーンに特定されるものです。しかし、このプレゼンテーションでは、この二つの要素、意義とタイミングに焦点を当てたいと思います。また、場所については、この講演の枠を超えることになります。
電気的理解を自然災害の予測に応用
そこで次は、電気に関する基本的な理解を、自然災害の予測に応用してみたいと思います。自然災害の最も単純な見方は、もちろん、何か理由があって起こるわけで、何かが起こる前に何らかのエネルギーの蓄積が必要だということです。
そこで、今回は電気エネルギーの蓄積に注目しました。一番簡単に理解できるモデルは、キャパシタ(コンデンサー)やバッテリーです。キャパシタやバッテリーがあるとき、かなりの確率で分極が起こります。つまり、電荷が分離しています。電荷の分離が起きると、そのエネルギー量に応じた応力が常に発生します。
次に、電荷がある特定のポイントまで蓄積されると、何らかのサインが出始めます。例えば、キャパシタが壊れ始めると、ノイズや振動が発生し始めますが、これはある閾値に到達した時です。地震や火山の噴火、竜巻の発生といった自然災害についても、ある閾値が存在します。また、地震準備区域の近くでは、放射性物質の放出や、ラドンガスの放出、機械的な動きなどの兆候も見られます。その雲は波紋のように見えるので、人々はそれを"地震雲"と呼んでいます。もちろん、他にも熱放射や電磁放射のようなタイプもあります。これらは自然災害の警告サインです、この場合は。ですから、電気を理解することで理解することができます。
そして、最後の段階は、エネルギーの放出です。エネルギーが体積から放出されると、当然ながらさまざまな形態になります。大気中に放出される場合は、鉄砲水、嵐、雨、竜巻、ハリケーンと呼ばれます。地下に放出されるエネルギーは地震と呼ばれます。ですから、多くの科学者が、地上だけでなく、地震が起きたときに地下でも多くの放電が起きていることを発見しています。
次に、何がこれらのものにエネルギーを与え手を貸しているのかについてお話します。様々な要因があります。ひとつは外的要因、つまり空間、周囲の空間です。もうひとつは内的な要因です。しかし、内的要因はデータを見つけるのが非常に難しいです。そこで今回は、宇宙空間や太陽活動といった外的要因に焦点を当てます。このスライドにあるように、太陽はこちら側(右側)で、コロナ質量放出を発生させています。
よく見ると、プラズマの大きな輝きが見えます。金星に到達したとき、金星の周囲にどのようなエネルギーが発生したかをご覧ください。そして、尾の一部が見え始めるかもしれません。ここで、太陽風の揺らぎも見られます。
太陽風の変動やコロナ質量放出など、太陽活動がある間は、常に地球の大気に何かが起こっています。そして、周囲のプラズマと地球の相互作用を調べるには、実験をする必要があります。
周囲のプラズマと地球の相互作用を調べる実験
私が自宅で行った簡単な実験は、真空チャンバーとパイプ、圧力計、圧力弁、真空ポンプで構成される、とてもシンプルなものです。
そして、高周波交流ジェネレーター(発生器)の電力を発生させるバッテリーも使いました。また、DCジェネレーターを使うこともでき、これは真空チャンバーの中心にある磁性球に接続されています。高電圧をかけると、プラズマが光り始めますが、これは右の写真です。当然、光り始め、実際に最も明るく光っている場所は、極の周辺です。
これは、ある種のオーラ現象と見ることができるかもしれません。当然のことながら、外的要因がある場合はどうなるのでしょうか?
これは、プラズマの種となる高導電性の場所を供給するチャンバーに手を近づけるだけという、非常にシンプルな実験です。では、もう一度やってみるとどうなったかというと、これがその結果です。
このように、手にプラズマがつながっていて、極に向かうエネルギーに加えて、赤道付近で二つの形の明るさが発生しているのがわかります。つまり、太陽活動現象が起こると、世界中のあらゆる場所に影響を及ぼすことを示唆しています。そのため、エネルギーは大気中に放出されます。つまり、このような現象が起きて、それが地球に到達した場合です。もう一つの手がかりは、このような衛星画像を見ると、地球上空400kmの電子密度、電子数密度を見ることができます。この実験と同じようにです。
高プラズマ密度の二つの帯が見えます。
どのように予測するか
では次に、どのように予測するか詳しく説明します。プラズマ密度が大気や大気のエネルギーを調節するのに重要な役割を担っていることを関連付けます。それで、ある種の予測をすることができます。まずは簡単なものから。まず、太陽から始めましょう。
太陽を見ると、黒点の数が少ない時期と多い時期があります。その違いは、プラズマ密度です。これはプラズマ密度のひとつの側面です。電離層を見ると、スプライト(大気中の放電発光現象の一種。雷の稲妻と似ているが、はるかに高い高度で起きる)が多く発生しているときは、宇宙空間がたくさんのプラズマを含んでいるときです。次に、大気圏の方に降りていくと、空を見てみてください。
空が晴れているときはプラズマの濃度が低く、小さな雲に向かうにつれて凝縮され、電流やプラズマ放電、竜巻の形成が見られるようになるのですが、これはビルケランド電流と呼ぶことができます。このように、プラズマ密度の低い時期と高い時期があります。そして、この二つは実は太陽と大きく関係しています。
黒点数の低下と黒点数の上昇については、11年周期だけでなく、数日のうちに低活性から高活性へと急速に変化するすべてのサブ周期が含まれています。
太陽黒点、自然災害、電気
では、これをどのように自然災害と関連付けるか、あるいは電気と関連付けるか。空が晴れているときは、電場が強くなっています。つまり、空にはあまり電流が流れていないのです。そして、稲妻や雷雨が多い時間帯には、強い磁場が発生します。そのため、電力の伝達と放散が起こります。ですから、自然災害を予測する場合、例えば、いつ嵐が起こるかを予測する場合、その前兆である空を見ると、ちょうどこのような感じになります。
薄雲から高密度の雲まで、雲がどのように積み重なるかを見ることができます。これは世界的な出来事です。つまり、世界中で起こるということです。しかし、このような現象が他の地域よりも顕著に起こる場所もありますが、これは一般的な観察結果です。当然の成り行きとして、地震を予測することはできますか?
逆なんです。つまり、電荷が蓄積される時間帯、つまり強電界の時間帯を見ているのです。地震を予測する場合、大きな地震が発生するのは、空が晴れていて、雨が降っておらず、湿度が低く、非常に乾燥しているときです。なぜなら、もしイオン風を発生させることができれば、天候に突然の乱れが生じますが、水分量の観点ではなく、単なる風の観点でです。
もうひとつは、太陽黒点がピークに達した後、減少期に入った場合です。このように、電気を使って自然災害を予測する方法を理解することができます。
では、ケーススタディに入りましょう。昨年と今年の事例です。
昨年は、2015年9月に発生したハリケーン"ホアキン"が大きな被害をもたらしました。太陽活動やCME( コロナ質量放出 )が多い時期から始めると、9月27日のコロナ質量放出イベントの後に嵐が形成され始めたことがわかると思います。そして次に、今年最大の太陽フレアが発生しました。これはM7太陽フレアです。そして、その頃の空を見ると、全地球的に雲がたまり始めているのがわかります。二つ目のCMEは、嵐を加速するのに役立ちます。さらに、X線も追加されました。
そして最後に大事なことですが、9月30日に最後のCMEが発生し、嵐に活力を与えました。嵐が減衰する前の最後の時期です。そして言うまでもなく、その日、新しい嵐が発生しました。
もう一つのケーススタディは、黒点がピークに達し、太陽活動のピークがあるときです。太陽活動が低下している時に、です。今回のケースは、9月16日に発生したチリ地震です。そしてその間に、ご覧のように、黒点は衰退期に入り、116日目を迎えました。
この日、収束点に達した後、再び上昇に転じました。つまり、2ヶ月以上の期間にわたってエネルギーサイクルに乱れが生じています。そして確かに、トリガーとなる出来事が起こり、4日後にM8.3の地震が発生します。私はこのパターンを発見し、昨年「グローバルテクトニクス(地球変動学)の新概念 New Concepts in Global Tectonics」誌に発表しました。そこでご覧いただけます。
当然、宇宙からのもう一つの警告サイン、私たちが惑星直列と呼んでいるものも一緒に起こりましたので、それについてはすぐにお話します。
もう一つ、世界中の人々が採用している人気のある観測は、コロナホール、つまりこのような黒いスポットが、どのように動き、回転し、地球と整列しているかを見ることです。
※ コロナホール:太陽のもっとも外側の大気であるコロナに見られる、低密度で暗い領域だ。物質はほとんど含まれておらず、温度が低いため周囲よりもはるかに暗く、X線で観測するとまるで穴が開いたように見える。太陽の代表的な特徴のひとつで、太陽の活動に応じて異なる場所に現れたり、出現頻度が変化したりする。
この観測の問題点は、例えば3〜5日おきに頻繁に起こるので、他のタイプの要素を使わずに地震を予測するのはかなり難しいということです。ただ、繰り返しになりますが、私はコロナホールの観測をする専門家ではないので、これまで見た中でということです。
それだけでなく、嵐と大地震の二面性を見ることができます。嵐が多い時期、この例では2015年9月5日に、地球上に同時に五つの熱帯低気圧が存在しました。そして、地震が起こる直前には、これらの嵐がすべて消えてしまいました。
つまり、大地震の直前には、大気と地下の間で何らかのエネルギー交換が行われているのです。このとき、嵐のピーク付近でも何らかの地震が発生しますが、それほど激しいものではありません。最近起きた事例としては、2016年4月15日から16日にかけて起きた日本とエクアドルの地震があります。ここでもまた同じパターンが繰り返されています。
約8週間にわたって減少し、その後、再び収束しています。そして確かに、大地震のちょうど3日後くらいにトリガーポイントがあります。ですから、黒点パターンの仕組みと、太陽のエネルギーサイクルの仕組みを理解すれば、これらのことを実際に予測することができます。コロナホールを見たい人がいれば、同じように、4月15日に揃い始めるこの黒いスポットを見ることができます。
地震や嵐をどのように予測できるか
次に、地震や嵐をどのように予測できるか、特に地震について見てみましょう。これは、全世界の風速のプロットです。各特定の日の全ての暴風雨を合計したものです。Y軸は風速(ノット)、X軸は日付です。
もし、地震を予測したいのであれば、嵐がない、あるいは、嵐が弱まった地帯を調べます。ここで、二つの期間があり、その期間に地震が発生していることがわかります。ひとつは台湾の地震でマグニチュード6.4、もう一つはインドネシアでマグニチュード7.8です。
次に、もっと大きいシステムレベルのスケールに移ります。宇宙、大気、地下の間でどのようにエネルギーが交換されているかがわかりました。宇宙天気の変動を事前に予測したいので、太陽系スケールに移行します。
量子振動の理論
そこで、今度は量子振動の理論に進みます。これらの理論では、あらゆる方向に関与するあらゆる物理的実体の最小量であることから、量子という言葉を使います。地球を宇宙の塵と見立てた場合、これは量子と呼ばれるほど小さなものです。自然災害が起きて、それがとても大きく見えても、人間にとっては、たった一人の人間にとっては、太陽系では全く無視できるほど小さいものです。ですから、量子の振動は、私たちが顕著な(容易に気付く)相互作用をもたらすのに十分な、ほんのわずかな振動です。だから、私たちを中心にしています。
宇宙天気の変動を予測
ここで、前回のエレクトリック・ユニバース会議でお話しした、太陽系における共振結合についての概念を少し紹介したいと思います。
この理論では、太陽系を共振系として扱い、太陽が振動の中心で、もちろん地球はこの振動の第三高調波に位置しています。このような波が光速で伝わることを示す証拠はたくさんありますが、プラズマ波のような他のタイプの波もあり得ます。もちろんその周波数は、距離と光速から計算すると3mHz程度になります。
そのようにして、私たちの太陽系と同様に、この原始惑星系円盤に似た軌道面をどのように再現できるかを見ることができます。そこで、この理論を拡張して、太陽活動や地球周辺の宇宙天気の変動を、かなり前から予測する方法を考えたいと思います。
もう一つ、木星の軌道について注目していただきたいことがあります。ここ(青い部分)に二つの小惑星の塊がありますが、このようなセパレーション(角距離)を再現する実験をしてみたいと思います。
惑星と宇宙空間の相互作用とその実験
さて、次は惑星と宇宙空間の相互作用です。言うまでもなく、これは惑星直列現象の説明のひとつの可能性です。そこで、アクリル板からなるクラドニ板を使い、その上に塩の粒を乗せました。
エネルギーを加えると、それがリング状に組織化され始めるのがわかります。そして、周波数を変化させると、時間の経過とともに物事が進化していくのがわかります。この場合は、この構造体の共振ピークである1049Hzの周波数を使用しました。もし誰かがそれを再現しようと思えば、プレートの直径は11インチ(28cm)になります。これが四つのリングを作り出しています。
さて、これから境界条件を導入しますが、これは惑星です。
この場合、惑星を磁気のボールとして模倣し、このプレートの上部と下部に置くだけで、お互いがしっかりと固定されるようにしました。
ところで、"惑星"はひとつではあまり効果がありません。ですから、この観察から転じて、振動を加えると、組織されていないシステムが組織化されることが分かります。
なるほど、私たちは今、境界条件の一つとして、"惑星"を導入し始めました。では、もっと多くの惑星や点をシステムに入れるとどうなるのでしょうか?
これがひとつの"惑星"です。
今度は、ふたつの"惑星"にします。
このように、惑星が増えるにつれて、宇宙環境が変化していくことが分かります。より多くのオブジェクトがシステムに導入されることで、局所的な宇宙環境が変化し始めるというのは、なかなか理解しにくいものです。それだけでなく、適切な位置に設定されると、エネルギーがどのように凝縮されたり、散乱されたりしているかが見えてきます。
これは、ボーアの原子モデルによく似ていて、原子の軌道の周りに定在波が発生しています。二つの惑星を一直線に並べると、当然ながら対称的な形になり始めます。そして、惑星をある安定した場所に巧妙に配置すると、エネルギーが凝縮され、他の場所に配置するとエネルギーが散乱することがわかります。
では、二つの惑星だけでなく、複数の惑星が太陽系にあるわけですが、ここでもう少し実験をしてみましょう。
そこで、今回は周波数をどのように変化させるかを見てみましょう。
周波数を変調させると、エネルギーは変化し始めますが、周囲の境界条件は、惑星の周りのエネルギーは、ほぼ同じままであることがわかります。ところで、これは周波数の約0.6%のわずかな変化です。ですから、太陽の爆発があると、その時に太陽での日震活動が変化していることが予想されます。つまり、コロナ質量放出が起こる周辺空間だけでなく、太陽系全体が変化していることが分かります。
次は三つの"惑星"です。これはもっと面白いことになりそうです。何か新しい、もっと素晴らしいものが見え始めるでしょう。
これは、三つの惑星が互いに整列し、遠ざかるように動くというものです。つまり、多くの惑星が整列すればするほど、エネルギーはより凝縮されます。ここでお気づきでしょうか。"惑星"の周りにできた粒子の塊(下図、矢印)が二つあります。しかし、これは粒子が小惑星を形成するのに似ていると思います。木星から等距離にある木星軌道の周りに集まっています。
そして、これがズレているときです。
今は本当にずれていますが、二つは整列したままです。
そこで次の実験ですが、もっといろいろなことをやってみます。もっと境界条件を増やして、それがどのように働くか見てみましょう。
このようにして、動き続けるだけです。今度は、基本的にすべてを揃えるつもりです。
さて、金星を軌道から外しました。
まだ対称性があります。
今度は全部を動かして、エネルギーが散らばるようにします。今、すべてのものがあちこちに散らばっています。
ご覧のように、地球を第三の惑星と仮定すると、外側の惑星で起こったことは、内側の惑星のエネルギーにはあまり影響を与えません。
そこで、四つの惑星が整列(左)するわけです。(中と右)三つの惑星と四番目の惑星は、ただ移動しているだけで、四番目の惑星はあまり影響を及ぼさないことが分かります。
次に、惑星が整列しているときと、全く整列していないときです。それで、どのように見えるか分かると思います。
ところで、惑星を使って予知をする人が多いのですが、その時期は他の時期よりも頻繁に変動するものが多いので、そのせいだと思います。
次に、この共振のより多くの証拠に目を向けています。そこで、太陽系の調和共振について調べてみました。このような高調波が惑星レベルで起こっているのを見ることができるはずですが、それを見るのに最も適しているのは極域です。
極域では双対関係を見ることができ、水星の北極には黒い斑点があります。水星の南極には白い点があります。つまり、温度差があります。
金星では、第二惑星で二つです。二つの渦があります。ひとつは北極に、北極に二つ、南極に二つ、これらは無限大(記号)のような形をしています。
もちろん、地球上では見ることは難しいので、風系(風力システム)を見ます。
南極や北極の風向図を見ると、だいたい三つの渦が発生しています。これは、ブルース・レイボーン Bruce Leybourne という研究者が、宇宙から地球へのエネルギー結合を、三つのノードからなるYおよびデルタ変圧器として提案したものと一致します。
言うまでもなく、火星で何が起こったかを推測するのであれば、極の周りから四つの渦が見えるはずで、長方形のような形をしているのが見えます。そして、南極では氷が消え始め、中央の氷が少なくなっているのが見えます。
そして木星は、はっきりしませんが、もちろんよく知られているのは土星で、極に六つの六角形の形をしています。
このように、太陽系には共振振動が起きている証拠がたくさんあり、実際に太陽活動の予測や気候の予測に利用することができます。これらは、黒点形成などの予測を行っている研究者のための基準(参考箇所)です。左側のグラフは、惑星直列を利用して、複数の太陽サイクルにおける黒点形成を予測していることが分かります。
しかし、不規則な周期と規則的な周期があるので、それについては多くの詳細(細部)があります。また、ジョン・ネルソン John Nelson はこれを用いて、毎日の電波伝搬を予測しています。言うまでもなく、地震予知もたくさんやっている人たちがいます。
そうですね、前述のすべてに加えて、最後の試みの一つです。ここでは、その事例を紹介します。
2010年6月に起きたインド洋地震のケーススタディですが、惑星が一直線に並ぶ時期には当然ながら太陽活動があります。この場合、複数の惑星が同じ平面上に並び、地球はその並びから90度ずれていることが分かります。ですから、惑星が一直線に並ぶ時期に、太陽黒点がピークに達するのが分かります。そして確かに、マグニチュード7.5の地震が起こり、その3日後にもマグニチュード7.0の地震が起こりました。この関連性については、前回のプレゼンテーションですでに説明しました。言うまでもなく、コロナホールの配置もありますから、それを使って予測することもできます。
これで私の講演は終わりですが、私たちはここで、電気と量子振動の理論に基づいた自然災害の予測技術を提案しました。私は自分の観測と他の人の観測を通してこの理論を検証しようとしました。また、実験室での実験を行い、これが過去数百年間ずっと続いてきた謎を説明するのに役立つことを確認しました。それでは、これで私の話を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
──おわり
コメントから
ユーイェン博士のコメントがありましたので紹介します。
「私の研究等々を発表する機会を与えてくれたサンダーボルトプロジェクトに感謝します。自然災害が外的な影響と結びついている証拠はいろいろありますが、自然災害に影響を与える要因は非常に速く変化し、また地域の気象条件とも関連しているため、自然災害を正確に予測することはまだ困難な課題です。さらに、長期的な季節変化も考慮しなければなりませんが、今回の発表では触れませんでした」
最後までお読みいただき、ありがとうございました。