プラズマ宇宙論⑱ ── アンソニー・ペラットとペトログリフ
このような現象に気づいている人がいかに少ないかということに驚かされる
プラズマ宇宙論の進化発展に寄与した科学者といえば、クリスチャン・ビルケランド、ハンス・アルヴェーン、アーヴィング・ラングミュア、アンソニー・ペラットなどが代表的な人物です。その中でもアンソニー・ペラットはペトログリフを研究したことで、他のプラズマ宇宙論学者と際立った違いがあります。それはプラズマ実験室で見たプラズマ現象と古代に岩に刻まれたペトログリフが似ていることに気が付いたからです。それ以降、電気的宇宙論との解釈の違いも含め、宇宙や地球の成り立ち、神話や聖書に描かれている古代世界の歴史解釈に、まったく新しい視点をもたらしました。しかし、ウィキなどでは今だに、ペラットは「プラズマ宇宙論の有力な提唱者であり、ビッグバンに代わるものとして提唱され、主流の宇宙論者によって否定された非標準宇宙論である」と紹介されています。
“主流"だから正しいのかどうか私は知りませんけど、言い換えれば、権威による抑圧機構ではありませんか?
この記事の最後に紹介されているアンソニー・ペラットの講演動画から、
コメントから
@TWN-nw4jd
このような現象に気づいている人が、いかに少ないかということに驚かされるし、私たちが共有する歴史にとっての重要性に関心を持つ人が、いかに少ないかということに悲しくなる。
@ubergeraldine
つまり……私が衝撃を受けたのは、人類学者が作り上げた偉大な信仰の大聖堂が、恐ろしいほど間違っているということだ。人類学は、ペトログリフを人間の知性の空想的な発達と見なしてきた。
アリゾナ州とウィンジャナにある56の放射状ペトログリフが綿密に同一であるとすれば、古代人は自分の知性への好奇心からきれいな模様を作るために座っていたのではなく、驚くべき出来事に直面し、懸命に生きていたと考えることができる。
@ironbutterflyrusted
プラズマ宇宙は新しいパラダイムであり、数十年以内に学校で教えられるようになるだろう。これらの例から、我々の祖先が強力な宇宙現象を目撃したことを信じないのは難しい。
@ayes0772
これは本当に信じられないし、度肝を抜かれる。
ジョー・ローガンのポッドキャスト・インタビューでロバート・ショッホ博士がこの研究に言及した後、私はここに来た。そして、我々が見ているものを裏付ける証拠と確固たるデータ科学がここに提示されていることに唖然としている。このビデオを保存してほしい!
時間はかかるだろうが、この話はいずれメインストリームで日の目を見ることになるだろう。このウサギの穴(未知の世界と幻想の象徴)に入ったペラット博士に称賛を送りたい。地質学/考古学/歴史学の各分野の他の研究者たちによって消化されれば、多くのことを説明できるかもしれない。
@daviddrew7852
私はこの講演に参加した。魅力的だった。ペラットは当時、プラズマ研究を取り巻く秘密主義が強まっていることをほのめかしていた。
ペトログリフに限らず、シュメールやメソポタミア、エジプト、マヤ文明など、そして日本でも見つかる縄文時代の文様、古代文字とされているものが、民族移動、海洋航海、つまり人間の移動によって伝えられたというのが古代史の大前提とされているようですが、本当でしょうか? 私には疑問です。
さらに、創造神話をビッグバンとからめてイメージされている方がいますが、、、無から生まれたとか、、、ビッグバンを経験した人類は存在するんですか?
Ancient Testimony / Peratt and Petroglyphs
古代の証言/ペラットとペトログリフ
1962年7月9日、ジョンストン島上空400kmのスターフィッシュ熱核爆発。
写真は開始時刻の3分後にロスアラモスのKC-135航空機から撮影された。
ペラットとペトログリフ
アンソニー・L・ペラット
アンソニー・L・ペラットは素晴らしい学歴と職歴の持ち主である。高エネルギー密度プラズマとプラズマ関連現象の第一人者として知られている。
IEEEの終身フェローであり、ハンス・アルヴェーン(プラズマ物理学とプラズマ宇宙論の父)の元大学院生でもある。米国エネルギー省の元科学顧問でもあり、ロスアラモス国立研究所の準研究所長を務める。核融合や核兵器の監視にも取り組んでいる。
アンソニー・ペラット
主な栄誉は以下の通り。しかし、これらに限定されるものではない。
❁ 米国エネルギー省特別功労賞を1987年と1999年の2度受賞。
❁ 1993年 IEEE特別講師賞
❁ 1995年 ノルウェー科学文学アカデミー、クリスティアン・ビルケランド講師
❁ 1999年 IEEEフェローシップ
❁ 2006年 ロスアラモス国立研究所所長30年カリフォルニア大学功労賞
彼は、アメリカ物理学会会員、アメリカ天文学会名誉会員である。
ペラットの個人ウェブサイトは"プラズマ・ユニバース“である。
(最近まで、アクセスできていましたが、いまのところアクセスできなくなりました。ウエイバックマシンで調べると、4月16日まではアーカイブされています)
プラズマ関連の"神話"
この “古代の証言"セクションの"神話と天変地異説"のページでは、惑星天変地異説の可能性について論じている。つまり、太陽系の惑星が人間の記憶の中で軌道を移動し、この大地に波乱の結果をもたらしたという考え方である。この考え方は一般にイマニュエル・ヴェリコフスキーが提唱したものとされているが、彼以前にも同じような考えを提唱した人物は大勢いる。
「繰り返されるペトログリフのパターンは、宇宙空間におけるプラズマ現象の再現である」
アンソニー・ペラット、2003年
しかし、前ページの比較神話学者で歴史言語学者のレンス・ファン・デル・スルイスのように、プラズマ物理学者のアンソニー・ペラットは、いかなる意味でもヴェリコフスキー派ではない。しかし、古代におけるプラズマ現象が"神話と伝説"の多くを説明できることは下記のように認めている。
強烈なオーロラ
前ページも参照のこと。
新石器時代と初期青銅器時代の物や美術品が、高電流Zピンチに関連したパターンを持っているという認識は、これらの古代のシンボルの起源と意味についての洞察を提供する。多くの古代のペトログリフは、プラズマの安定性と不安定性のデータに従って分類できることが発見されている。同じ形態のものが世界中で見つかっていることから、数千年前に太陽風が一桁から二桁増加した場合に生じるような強烈なオーロラの発生を示唆している。
オーロラ現象としてのウロボロス
前ページも参照のこと。
徹底的な調査の結果、レンスとペラットは、ウロボロスの起源は紀元前5千年紀か4千年紀以降の特定の時期であり、最終的には、見慣れたオーロラとは異なる特徴を持つ強烈なオーロラの、世界的に独立した観測に基づいていることを示唆した。具体的には、ウロボロスは、オーロラが今よりも小さく、赤道に近い位置にあった時代の、全体として見ればオーロラ・オーバル(オーロラがよく発生する地球の高緯度の領域)を表していた可能性がある。地磁気エクスカーションの時もそうだったのかもしれない。地磁気が弱まり、その小規模な極が強まり、磁極の一部は場所を移動する。
トック・トンプソンとグレゴリー・アレン・シュレンプは、この新しいアイデアは「現代科学が可能にした大胆な新しい学際的冒険を意味する」かもしれないと認めている。
古代におけるペトログリフ/岩絵
「……現代の天文学的証拠は、夜空が5,000年間変化していないという一般的な推測を支持しない」
ウィリアム・ネイピア、天文学者、アーマー天文台
高緯度で地球の大気に出入りするビルケランド電流をアーティストが描いた
何世紀にもわたり、緊迫した声を響かせてきた古代人は、私たちに何を伝えようとしているのだろうか?
紀元前5万年ごろから、予想されるように岩絵 rock art は狩猟、動物、豊穣のシンボルに集中していた、 しかし、それは突然変化した。
およそ紀元前12,000年から紀元前500年の間に、再現可能なプラズマ現象を薄気味悪いほど彷彿させるような、より抽象的な形が見られるようになった。ドラゴン、蛇、螺旋、"棒人間"などは、この時代を通じて繰り返し登場するモチーフである。(岩絵の年代を正確に特定することは非常に難しい)。
ペトログリフの方向と位置は明らかに重要であり、その形態は緯度に左右される。さらに、岩絵は断崖絶壁や急斜面など、アクセスしにくく危険を伴う場所に、しかも北や南の見通しがきく場所に描かれることが非常に多い。それはまるで、古代人が現象を観察し、次にその現象から目をそらすことを望んだかのようだ。
以下のPDF(古代に記録された高電流Zピンチ オーロラの発生の特徴)を強くお勧めする。
少々専門的ではあるが、古代におけるペトログリフとプラズマ現象の関係を詳述した決定的な論文である。
▼「古代に記録された高電流 Z ピンチ オーロラの発生の特徴」の全訳
論文から抜粋した画像:
「量的に、宇宙の観測可能な物質の99.999%はプラズマ状態で存在している。このことから、プラズマ宇宙という言葉が生まれた」
ティモシー・イーストマン
人工衛星から撮影された地球のオーロラ。
地球の磁気圏を通過した太陽風プラズマが地球のオーロラの原因となっている
56対称性と28対称性
左:強烈なオーロラファンネル(漏斗)の描写、
右:フィラメントの穴の位置を示した鋼鉄製のウィットネスプレート。穴の位置はデジタル処理で強調されている。
ほぼ円筒形のビームには、円周上に56個の穴の周期性がある。
プラズマカラムは、56の個々の電流(ビルケランド電流)にフィラメント化する傾向がある。電流やプラズマカラムの大きさに関係なく、その数は通常56である。
上左はオーロラトンネルの描写、上右はフィラメントホールの位置を示したウィットネスプレートである。
※ウィットネスプレートは、クリーンルーム、実験室、工業環境など、さまざまな環境で粒子沈着や汚染を測定するために使用される平らで滑らかな表面でできている。通常、シリコンウエハ、ガラス、金属などの材料で作られ、10μm以上の粒子を検出するように設計されている。
古代の対象物の56対称性と28対称性は至る所に存在する。ジオグリフ(石の環)、巨石、その他の建造物から、同心円状のペトログリフまで、世界中に分布している。最も有名な56対称性の巨石は、おそらく上の写真のストーンヘンジだろう。ストーンヘンジは、英国ウィルトシャーのエイムズベリーの町の近くにあるユニークな巨石建造物である。
同心円状で、直径約100mの土の外側の土塁がふたつある。構造物は円形で隙間がある。周囲の土塁に隣接して円形と半円形の溝があり、それぞれの半径は5mから6mで、三つの同心円状のパターンがある。土塁の中にはオーブリーホールがある。現在は埋められているが、これらの目印となる穴は、小さな同心円状の溝を横切る大きな円の周囲56箇所に等間隔で並んでいる。
ネイティブ・アメリカンのヘッドドレスにも、56枚の羽があしらわれていることが多い。56対称性シンメトリーの無作為例をいくつか以下に示す。
左上、アメリカ、アリゾナ州北部のピクトグラフ(絵文字)。
右上、インガラディ、オーストラリア北部準州、ライトニング・ブラザーズ。
左下、サウジアラビア、グランダティルム。
右下、オーストラリア、ウィンジャナ、ピクトグラフ。
「プラズマは生命にとって望ましい性質を持っているようだ。液体の水のようなもので、予測不可能であるため、飛び抜けて複雑な振る舞いをすることができる。おそらくDNAと同じくらいの情報を運ぶことができるだろう。少なくとも、興味深い方法で自分自身を組織化できる可能性がある」
フリーマン・ダイソン
英国レッドヒルでのSIS講演
「"神話"は非常に正確だ」
A・ペラット
ペラットは2005年、英国のレッドヒルで開催されたSIS(※学際研究協会)の会合で、この魅力的な講演を行った。意味深いことには、2:20※のところで彼が、神話学者のデヴィッド・タルボットによって見せられた多くの映像を、機密扱いのプラズマ環境以外で初めて見たときの驚きを回想していることだ!
それ故に、彼はこの分野で長年ロックアートの研究に費やすことになり、意図せず、プラズマ物理学に加えてプラズマ神話の権威となった。
最後の質問コーナーでは、関連研究を出版することの難しさについても触れている。それぞれの分野に何十年も費やしてきたような専門家たちは、新しい研究が突然自分たちの"専門的知識"を損なうと、一般的には喜ばないのは言うまでもない。回避策は存在するが、"金のなる木"(研究資金)は支配的な"常識"を支持する傾向がある。
ハンス・アルヴェーンは、査読に内在するこうした問題についてしばしば意見を述べた。
「ペラットとペトログリフ」
アンソニー・ペラットがペトログリフと太陽アウトバースト、研究室でのプラズマ物理学実験について語る。
※ 2:20〜
私が最初にペトログリフを知ったのはデヴィッド・タルボットからだった。
偶然、彼のメディアに行き、彼らが何をしているのかについて学んだ。
そして彼は私に何枚かの写真を見せてくれた。
私はその写真を見て、この写真をどこで手に入れたんだ?と私は言った。
本当のことを言うと、この岩はどこで? この岩はどこで研究されてる?
そして彼は言った。あちこちにあるんだ。
核物理学で高エネルギー密度プラズマ、高エネルギーNCと呼ばれるものを研究していた私は唖然とした。
何千年も前のものらしいこれらの写真が、大金をかけた新しい設備で二年ほどしか記録していないものをさらに進めていることに、私は唖然とした。
「査読システムは、静穏な時期には満足のいくものだが、しかし、宇宙物理学のような学問分野の革命の最中には、体制側は現状を維持しようとするものだ」
ハネス・アルヴェーン
SISについて
https://www.sis-group.org.uk/sis-background/
SISは1974年、イマニュエル・ヴェリコフスキーの著書『衝突する宇宙』の出版に端を発した地球規模の宇宙的カタストロフィーへの関心の高まりと、学界によるその弾圧の企てに対応して結成された。過去の惑星の不安定性、特に金星と火星に関する彼の主張、宇宙における電気の役割、神話を使った彼の理論の根拠はよく知られている。SISの起源についての詳細は、以下を参照されたい:
⚫︎ 学際的研究協会の起源:共同設立者ブライアン・ムーアによる個人的回想録(2022年)
⚫︎ SIS、その歴史と業績:共同設立者ハロルド・トレスマンによる個人的視点(1993年)
学際的
地球規模の宇宙大破壊主義の理論には、他の学問分野間の裏付けが必要である。そのため、宇宙大災害論は真に学際的で包括的なものとなる。そのような学問分野や対象には、次のようなものがある:
考古学
地層学
心理学
古天文学
言語学
生物学
天体物理学
地磁気学
宗教学
神話学
天文学
進化論
古生物学
様々な科学的年代測定法
聖書学
神話と宗教
プラズマ物理学やロックアートと連動して、太陽系軸の神話も最近、はるかに明確になってきた。
太陽系がかつてどのように運行し、現在もどのように運行されているのか、どのような再構築も正統派の科学者には理解されないままだろう。そのような新理論に合理性を見出す人々が、客観的な意見聴取と考察を求め続けない限りは。しかし、新しい異端的な考えを何らかの手段で検閲し、弾圧しようとする試みは、今でも日常茶飯事である。
ヴェリコフスキーの主張のもうひとつは、エジプトからの出エジプトの際、イスラエルの民に降りかかった災難は、このような宇宙の不安定性の結果であるというものだった。
挑戦(課題、異議)
多くの偉大な発見や洞察は、直感的な非科学者によってなされるが、残念なことに、学界が既成概念への挑戦者を歓迎することはほとんどない。にもかかわらず、1974年、SISはヴェリコフスキーのオーソドックスな宇宙観(惑星は安定している)への挑戦を取り上げ、調査を行った:
⚫︎ 宇宙の大災害が古代において世界的に果たしたかもしれない役割
⚫︎ 世界中の文化によって記録された神話は、何が起こったかを発見する上でどのように役立つのか?
⚫︎ 新しい世代の天変地異説論者が生まれた。彼らはヴェリコフスキーによって切り開かれたあらゆる分野の調査と意見交換を奨励し続けてきた。
美術史、氷床コアの年代測定、地球の反転(または地軸の移動)、地球の気候に対するあらゆる種類の大災害の影響なども取り上げられている。
また、過去の気候変動が年代学に及ぼす影響も扱われる。
包括的に重要なのは、宇宙におけるエレクトリック・ユニバースの役割である。これは、よりオープンマインドな研究者や科学者に受け入れられつつあるとはいえ、英国の"エスタブリッシュメント"にはいまだに無視されている。
エジプトにおけるイスラエル民族の歴史と出エジプトを(オーソドックスな年代測定法のように18世紀ではなく)第12王朝と第13王朝に整合させ、エジプト史の多くを再修正した。これによって多くの論文や記事も生まれた。
著者とその論文の包括的な歴史については、『古代史の修正』を参照されたい。
──つづく
最後までお読みいただき、ありがとうございました。