援助交際、やめられない理由を探してみる

やめたくない気持ち

頭ではいけないとわかっているのにどうしてもやめられない。もしかして、どこかに止めたくない気持ちが隠れているのかもしれません。それは何でしょうか?

皮肉なことに、やめようとしてもやめられないものほど、わたしたちを誘惑します。スイーツ、甘いもの、食べるものに限らず甘い気持ちにさせてくれるもの、お酒、タバコ、性的なこと。そそられるものほど中毒性があります。

だから、やめようとしてもなかなかやめられません。やめられない理由をいくら考えても答えはすぐ見つかりません。見つからないからズルズルと関係を続けてしまいます。結局きっぱりとやめられなければ、飽きるまでやり続けるか、何か事件が起きて破局がやってきてやっとやめられるか、溺れてしまうか、、、。

正直な気持ちに気付く

本当の気持ちを大切に出来ていますか? 自分の正直な気持ちに気付いていますか? それを認めてください。受け入れてください。そうすると何かが自分の中で変化し始めます。物事の本当の姿が見え始めます。自分がどうすればいいのか分かってきます。

大切なもの 胸に手を当てて

 

やめられない理由は?

やめられないのはやめたくない気持ちがどこかに潜んでいるのかもしれません。それを探してみましょう。援助交際に限らず他のことでも使える方法です。

Step.1 ふりをする

本当はやめたくないってフリをしてください。本心ではやめたくないのだと思ってみてください。もっと続けていたいって。
すると、何が浮かんできますか? ひとつひとつ書き出してください。コレ大切です。内面にある思いを正直に出して表現してください。

Step.2 欲しかったもの

次に、浮かんできたものについて、やめたくない気持ちから得られるものを書き出してください。
そこから実際に得られたもの、得られるはずと思っていたものは何でしょう?

次に、それぞれについて、欲しかったものを書き出してください。
得られるものと似ていますが、以前から欲しいと思っていたものを重複してもいいので挙げてみてください。

最後に、それがどのくらい手に入ったか、○✕△で評価してください。

Step.3 誰から?

ここまでくると、頭の中が整理されてきたのではないでしょうか? もうひと息です。
次に、書き出したものそれぞれについて同じように書いてください。

それは誰からもらえるはずのものでしたか? もともと誰から欲しかったものだったのでしょうか?

やめたくない気持ちが明確になってきましたか? 本当はこれが欲しかったからやめられなかったんだという事が見えてきましたか?

Step.3+1 失うもの

もうひとつ、ダメ押しでやってみると、いいかもしれません。

こんどは反対に、
『わたしは本当はやめたい』ってフリをしてください。
やめると失うものは何ですか?

 

どうでしたか?
それは手っ取り早くお金かもしれません。普通にバイトして稼ぐよりも収入が一桁上がります。魅力的です。
ですが失うものもあります。欲しいものの代わりに差し出すものがあるわけですから。

それは自尊心かもしれません。大切にされたり褒めてくれればうれしいです。自分の価値を認めてもらえたと錯覚するかもしれません。たとえ嘘でも、その場しのぎの言葉だとわかっていても、欲しいという気持ちの方がうわまわります。ですが罪悪感が付いてしまいます。

お金が欲しくて自尊心を失い、自尊心が欲しくて価値を失います。何かが欲しくて何かを失います。

欲しいものと失うもの

優しい言葉が欲しい。
可愛いって言って欲しい。
大切に扱って欲しい。
価値のない自分を認めてほしい。
お金も欲しい。
なにか買ってもらいたい。
誰でも持っている欲求です。
普通は最初、親に求めます。求めたものは十分に応えてもらえていたでしょうか?

父や母からそれが満たされない時、”外”に探しに出かけます。友達や異性に求めたり、化粧品、装身具、ショッピング、趣味、学業だったりするかもしれません。

あなたの場合それを援助交際で見つけたという訳です。求めても求めても得られなかったものが得られたわけですから、うれしくて舞い上がってしまいます。やっと願いがかなったのですから。

ですがいいことばかりではありません。未成年の場合、犯罪として処罰されることもあります。心の中の大切なものを犠牲にしているかもしれません。ここで葛藤が始まります。得たものとは裏腹に心穏やかではいられません。いつかは止めなくては。でも止めたくてもやめられない。

止められないわけ

いけないとわかっているのにやめられない理由は何でしょうか?

相手はあなたが欲しかった何かを満たしてくれます。だから止めようにもなかなか止められません。せっかく掴んだものは失くしたくありません。
ですが、あなたが心から欲しかったものは援助交際の相手から手に入りましたか?

本当は別のものではありませんか?
もしかしたら父や母からもらえるはずだったのにもらえなかったものではありませんか?

両親からもらえるはずという期待が裏切られてきたのかもしれません。本来なら父と母に愛されて育てられるはずが、何か家庭の事情があって満たされなかったのかもしれません

親から相手にされない。ほっておかれる。かまって欲しいときにかまってくれない。無視された。こんなことが続くと親に求めることをあきらめてしまいます。諦めるだけでなく、空っぽな感じ=空虚感、喪失感、敵意すら感じることもあります。

両親はただ仕事や家事、育児で精一杯でそれどころではなかっただけなのかもしれません。持っていれば与えられたはずです。
実は両親も持っていなかったのかもしれません。
得られるはずのものが得られないので仕方なく傷ついた思いを抱えながら”外”に探しに出かけます。”ここにあった!”と喜んでみても、それは”訳あり”だったりします。そうなると満たされない思いは満たされないままです。

相手から得たいもの

やめられないのは、欲しいものがあるからではないですか?
それはその相手からしかもらえないと思っていませんか?
欲しいものは何でしょうか?
気持ちよくしてくれる言葉、行為?
認めてもらえること?
我慢していたものが満たされるから?

一方、欲しいものを得るためには何かをあげなくていけないと思います。相手はあなたの体が欲しくてお金を差し出します。あなたはお金やもっと大切な何かが欲しくて体を提供します。

『わたしは○○をあげるから、あなたは✕✕をくれる?』という関係は、お金や体、心までも取引材料に使っているという事になりませんか?
それは奪い合う関係です。奪い合う関係は上手くいきません。援助交際に限らず恋愛関係でも普通にやってしまう過ちです。

奪うと奪われる

止められないのは、その人から欲しくて欲しくてたまらない何かを手に入れることができたか、いつか手に入ると思えるからです。
それはとても興奮します。気持ちが高ぶります。
その興奮が次の「もっともっと」を求めたくなります。ある程度満たされるか、なんか違うなと気付くか、”破局”が起きるまでそれは続きます。

「もっともっと」にはキリがないことはわかっているけれど、キリがなく求めてしまうのは、なにかが足りないと感じるからです。本当の意味では満たされてないことをあなたはどこかで知っています。

欲しいものがあって相手に執着してしまうと、その人やお金の「奴隷」になります。依存して言いなりになってしまいます。こちらから差し出すものがまだまだ足りないのかもと思います。奪うといつかは奪われます。

言いなりになってしまうと欲しいものは手に入りません。むしろ逆です。言いなりになってしまうと手に入るものは不安や猜疑心、嫉妬、罪悪感です。欲しいものとは反対のものも付いてくるっておかしいと思いませんか?

コーヒーカップが二つ、女性の相手はいない

自分の価値に気付く

なによりもまず自分自身を思いっきり愛してください。愛するといっても特別なことをするわけではありません。赤ちゃんや幼い子どもペットに接した時わたしたちは誰でもかわいいなって優しい気持ちになれるときがあります。その気持をそのまま自分自身に向けるだけです。

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その気持を本当に大切な人に与えてください。
例えば、認めて欲しければ、まず自分を認めてください。
その時初めて、まわりの人を認めて受け入れていなかったのは自分だという事に気が付きます。
例えばそれは両親です。両親を受け入れていなかったのは自分の方だったことに気が付きます。

自分の価値が知りたければ、自分の価値に気付いてください。否定したり人と比べたりしないでください。足りないところもオッケーって言って肯定してください。欲しい言葉があれば、あなたの方から言ってください。

ダメな自分を認めてください。この世の中にいいとかダメとか本当はないのです。すべてがただ「ある」だけです。
試しに欲しいものをあなたが与えてください。そうすると自然に欲しかったものが手に入ります。欲しいものは実はあなたが持っていたのです。それはあなたから両親やまわりの人への贈り物だったのです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Posted by kiyo.I