盗み癖が治らない。寂しさと疎外感
一人ぼっちのあまりの寂しさから、まわりの人の注目を引こうとして、なにか事を起こしてしまうことがあります。目立つことをしたり、人とは違う事をしたり、ちょっかいを出したくなったり、駄々をこねたりして。自分はここにいるって気付いて欲しいのです。それが思わぬ事件になることもあります。
気付いて欲しい
幼い子はお母さんやお父さんに、見てみて! 今からすることを見てて!って、おねだりします。よく目にする光景ではないでしょうか?
母親や父親がキチンと見てあげていれば、その場でその欲求は満たされます。
両親が自分のことで忙しく、かまってあげる余裕がなければ、その子の中では、どうして見てくれないんだろう? 好かれてないのかな? というような疑問が生まれるかもしれません。その子の悲しい気持ちは容易に想像できます。
それは成長するにつれて様々に形を変え、漠然とした不安、認めて欲しい気持ち、裏切られた思い、親への不満、自分への疑問へとつながっていきます。ありとあらゆる問題が始まる根っことも言えそうです。
その人の中では見て欲しい、かまって欲しい、大切な存在として認めて欲しい。子どもの時のそうした欲求が満たされいないままになっています。
それを今の人間関係の中で満たそうとします。
誰かに依存したり、その人なしではいられなくなったり。
そうなると止まりません。満たされない思いだけが膨らんでいきます。
しかし、幼いときの欲求が満たされていなかったことに気が付けば対処のしようがあります。
以下の文はカウンセリング.COMで回答させていただいたときのものに手を加えたものです。
https://sinri-navi.com/counsel/sinri/qa/2694
今ならもっといい選択ができるはず
寂しくて、心細くて、悲しくって、泣いている子があなたの前にいると想像してみてください。
その子を助けたいと思いませんか?
なぜか、その子は外に出るのを怖がっているようです。
外に出てくれば、周りの人も気付いてくれます。
こんな情景を目に浮かべて見てください。
「わたしは、ここにいるのよ!」
「どうして、だれも気がついてくれないの?」
いくら、叫んでも、だれの耳にも届きません。
隠れているから、ひとりぼっちで寂しくしていても誰も気がついてくれはしません。
小さい頃から万引きを繰り返したり人様の財布から現金を抜き取っていたのは、自分の存在に気付いて欲しかったからかもしれません。
確かに、そんなことをすると騒ぎになって気付いてくれます。
誰かのものを盗むという行為はまわりの注目を集めるためには、手っ取り早い方法かもしれません。あなたなりの幼いときに決めたやり方だったのかもしれません。
言うまでもなく、それは問題を引き起こしてしまいます。ですが成長して大人になった今、もっといい選択ができるはずです。