トラウマ(性的なイタズラ)
以下の文はカウンセリング.COMで回答させていただいたときのものに手を加えたものです。
あのとき守ってもらえなかった
私は小学校5年生から中学校1年生まで2歳上のいとこの男の子から性的なイタズラを受けていました。
法事のため父の実家に帰ると、親戚の人数分が多いこともあり、子供7人が同じ部屋でした。
寝ていると離れて寝ていたはずのいとこが隣にいて、キスをされる、指を入れられる、舐められる、触られるなどをされました。
その時は恥ずかしさと、私が抵抗すると妹たちに被害が及ぶのではないかという気持ちから誰にも相談できませんでした。
ずっとこのまま黙って自分の中にしまっておこうと思っていたのですが、最近、この出来事がトラウマになっていると感じています。
症状は男性を汚らわしいと感じている。人と付き合えない。思い出すと辛くなり、涙がとまらなくなる。感情のコントロールがうまくいかず、家族にあたってしまうなどです。
自分で相談をしなかったにも関わらず、両親と喧嘩をしてしまった際に、あのときに守ってもらえなかったなどと考えてしまいます。
時間が経てばなにも思わなくなると思っていたのですが、この2年ほどでひどくなったように思います。
どうしたらいいのでしょうか?
過去の出来事に別の光を当ててください
どうしてあんなことになってしまったのだろう? 恥ずかしかったから? 勇気がなかったから? もしかして自分になにか落ち度があったから?
どうしてもいろいろと考えてしまいます。
しかし、あのときは自分のことよりも妹たちのことが大切だったのではないでしょうか? そうすることで妹たちを守ったのです。
今のあなたから見れば、もっといい方法があったかも知れません。何かできたはずだと思えるかもしれません。
ですが、あのとき自分にできる精一杯のことをしたのです。ですから責めることでも後悔することでもありません。
あのときはそういうふうにしかできなかったのです。幼いあなたにできる、できる限りのことはしたのです。
子供というのは、家族を守ろうとして、自分を犠牲にすることがあります。自分の身よりも家族を救うことの方が大切だと思うのです。助けたい一心で自分を犠牲にします。
ただ、自分を犠牲にしていると、ちゃんとやることはやっているのに、受け取れないので、なんとなく虚しさを感じるかもしれません。
家族にあたったり、守ってくれなかったと責めてしまいます。そのうえ、この出来事によるトラウマで人との自然なかかわりが妨げられてしまいます。
あのときのことを別の視点でとらえ直すことができます。そうすることで、男性を汚らわしいと感じることも人と付き合えないという怖れも乗り越えることができます。
責めることでも責められることでもありません
そのときのことが頭から離れないでいるとしたら、自分のことをいまだに責め続けているのかもしれません。
ですが責められることでも責めることでも決してありません。精一杯のことをしたのです。そのときできるすべてのことはしたのですから。
責めてしまうと問題を長引かせてしまいます。責める相手も自分だけでなく、助けてくれなかった人、すべての男性が対象になってしまいます。
あなたの中の幼い子は助けを待っています
過去の出来事に別の光を当ててください。あなたは犠牲者ではなく、妹を(この相談では)助けようとしたのです。もちろん自分も守ろうとしたのです。とても勇気ある行動です。あの時の幼い自分をいたわりねぎらってください。責めていたとしたら間違って責めてしまったあなたを許して下さい。親に相談するといっても難しいかもしれません。恥ずかしさもあるし、どう説明してよいのか、した相手に対する配慮もあります。
されたこと、抵抗できなかった自分を責めること、親が助けてくれなかったことなどを手放してください。わだかまりを持ったまま、気にすればするほど男性を汚らわしいと感じてしまい、さらに人との距離を感じ、感情のコントロールもできなくなります。あなたは妹を守るために、よくやったのですから。
自分のせいではないことに気づくことで癒されます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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