自分自身に帰る。自分らしさを取り戻す
あなたはいつも自然体でいますか? あなたという存在の中心に立っていますか? 忙しさにかまけて、人に合わせすぎて、いい人のフリをして、我慢して、仕方なくやっていると知らず知らず自分の中心から外れていきます。ときには自分の心の状態がどうなっているのかさえわからなくなってしまいます。
いつも何かに追われている感じがしていませんか?
仕事で、学校で、家庭で、そこでの人間関係で。
なぜか、たえず忙しくしていませんか?
ほっと一息つけた時間があっても、スマホ片手に、ニュースを見たり、検索してたりしませんか? まるで何かしていないと悪いかのように。
私もよくこうなります。
自分を忘れていることさえも忘れているのかもしれません。そうして、知らずに本来の自分から離れていってしまいます。
ときには、自分にもどる時間も必要です。故郷に帰るような感覚で。
一日のうち5分でもいいので自分にもどる時間を持ってください。そこで一人静かに自分らしさを取り戻してください。頭の中のおしゃべりをやめて心を静めてください。毎日のようにやっていると落ち着いてきます。いつでも冷静になれます。
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日常生活でストレスや対人関係での軋轢は必ずあります。そのたびに、わたしたちは自分の存在の中心からずれていきます。その「ずれ」を修正するのは、心の健康を維持するのにとても有効です。
「本当の自分」は出せない?
「ずれ」が出来るのは対人関係でのことが多いです。
例えば、わたしたちは、その場の”空気”雰囲気に合わせようと「よそ行きの顔」をしてしまうことがあります。
内心ではそうは思っていないのに、みんなと合わせるため、あえて本当の気持ちは隠してしまいます。ときには、そうした配慮が必要な時もありますが。
受け入れてもらいたいとか、気に入られたい、好きになって欲しいという動機があると、つい本心でもないことを口に出したり、同意してないのに同意したりということがあります。そうすると、自分にも相手にも正直でなく誤魔化しているので、居心地が悪くなってしまいます。
何回も繰り返しているうちに当たり前のように感じてきます。まわりの人でうまく受け入れられている人の真似をして、仮面をかぶっていきます。仮面はいくつもあるのが普通です。
そのうちに、どれが本当の自分なのか分からなくなってきます。
見せている顔ではなく、心の中で感じていることの方が気になる人は、誤魔化していることが気になって人間関係がぎくしゃくしてきて、対人関係から身を引いて引きこもるしかなくなることもあります。
たいていは「いい人」を演じます。
演じているので褒められたとしても、それは演じた「いい人」が褒められたのですから、本当の自分は受け取れません。いくら頑張っても評価されるのは作った演じている自分ですから、そのうちエネルギー不足になって疲れます。行き着くのは燃え尽きてしまう状態です。
反対に「悪い人」を演じることもあります。これも注目を集める別のやり方です。どちらにしても、演じた仮面の自分が評価されるだけです。
どうして、本来の自分を出せないのでしょうか?
自信がない? このままで受け入れてはくれない? いくつも理由があるかもしれません。親からほめられたことがない。よい評価をもらったことがない。いつも、叱られていた。虐待されていたというのもあるかもしれません。
本当の自分を出さないと誰が決めたのでしょうか?
親? まわりの誰か? それはあるでしょう。誰かから言われたり、そのように扱われたことでこうした方がいいって最終的に決めたのは本人ではないでしょうか?
例えば、自分はいじめられて当然だと決めていると、まわりからいじめられることが起きてしまいます。ところが、潜在意識で決めていることなので、本人には分かりません。なぜ? どうして? と考えてしまい、自分の中に原因を見つけようとします。
わからなくなって、自分を傷つける人もいます。
潜在意識を知る
潜在意識は「嫌な気持ち」の下にあります。
「嫌な気持ち」なので、感じたくはありません。避けようとします。見たくないし知りたくないので潜在意識は謎のままになってしまいます。ですが潜在意識があなたを根っこのところからコントロールしていたとしたら無視するわけにいきません。
潜在意識を知るためには「嫌な気持ち」を突き抜けて感じることです。
別の方法は「嫌な気持ち」を「そうかもしれない」と、フリをしていったん受け入れます。言い換えれば、自分で自分をだましてみるのです。表面意識のエゴの自分を迂回することで潜在意識が見えてきます。
「そんなことはあり得ないかもしれないけれど、もし、そうだとしたら」と、思ってみるのです。すると、思ってもみなかったような意外なことに気付くことがあります。