SAFIRE ─ 今持っているエネルギーと密度は太陽で見られるものに匹敵する

プラズマがやりたがっていることを見て、それを実行しようとしている

前回は、2018年、2019年のSAFIRE国際会議の模様の動画を紹介しているサイトにあるPDFファイルを二つ紹介しました。今回は、モンゴメリー・チャイルズ氏によるプレゼンテーションです。

この中でモンゴメリー・チャイルズは次のように発言しています。(抜粋)

私たちは証拠に耳を傾け、それが何を語っているかを知ることを学んだからです。これこそ、私たちがSAFIREで行っていることです。

重力は存在すると言ってもいいし、重力が普遍的に存在することを示す証拠があると言ってもいいですが、重力が宇宙の主要な推進力であるとは言ってはいけないのです。重力は電気や光の起源であり、電気や光は重力に対する反応であると主張することになるからです。しかし、重力だけが電気や光の発生源であるという科学的なデータはありません。

実験家はブラックホールに対してイエスと言うことはできませんが、ノーと言うこともできません。私たちがEU(エレクトリック・ユニバース)のモデルを検証せずにイエスともノーとも言えないのと同じです。

検証可能でなくても、それが真実でないということではなく、その仮説を検証するための技術や手段、発想がないだけなのです。

電子は負の電荷を持っています。その理由は不明です。陽子は正の電荷を帯びていると思われます。それがどういうことなのか、私たちにはわかりません。正と負が引き合う理由は不明ですが、引き合うことは確かです。

実験家である私は冷静ですから、答えを持っている必要はありません。だから、そのままにしておいたんです。もし、何もないところから粒子を作っているのなら、私たちが光を作るとき、実は宇宙に質量を加えているということになるのでは?
知らなくてもいいんです。知っているつもりで、実は知らないというのはダメなんです。何かを知るということは、科学的手法で自然のプロセスを調査した結果です。ですから、私たちはデータを集めることを常にしています。

プラズマがやりたがっていることを見て、それを実行しようとしているのです。

これらすべての新しい元素が形成されました。私たちは主張をしているのではありません。私たちは、これが起こったことだと言っているのです。それから、もちろん、バリウムとチタンですが、これはチャンバーにはなかったものです。

マイケルが言ったように、私たちが今持っているエネルギーと密度は、太陽で見られるものに匹敵すると言っています。

私たちは、意図的に原子をぶつけ合い、そのエネルギーを高出力の電磁石を使って封じ込めようとしているのではありません。(※大型ハドロン衝突型加速器 LHCのこと)
プラズマ自身が封じ込めフィールドを作ります。プラズマは組織化したがります。SAFIREのプラズマエンジンは、それを促進するための環境をつくります。
私たちは、自然がやっているかもしれないと思うことを再現しようとしているだけなのです。

協調と科学 Collaboration and Science

コラボレーションとサイエンス 2018年7月8日

Montgomery Childs
Collaboration and Science
8th July 2018

モンゴメリー・チャイルズ

葉巻 THE CIGAR

おはようございます。さて、私が葉巻を吸っているのを見た人もいると思いますが、葉巻に話を戻します。そして、自然が本当は何をしているのかに敏感になることについてお話します。

葉巻

また、私がヨットをやっていることもご存知でしょう。これが私たちの帆船です(画像、下)。

ヨット

これは私たちのレーサーです。アメリカズカップを設計したスティーブ・キリングがデザインしたものです。木造ではなく、単なる化粧板ですが、特別なデザインです。私たちはカナダで優勝し、たくさんの国旗を掲げ、マストもたくさんあります。しかし、あのレベルのセーリングとレースを学ぶには、多くの技術とチームワークが必要です。4、5人で協調性を持って臨まなければなりません。そこで、マイク・ウルフというコーチを雇いました。彼はオリンピックの銀メダリストです。だから、何かを学ぶには、できれば実績のある最高の人に教えてもらいたいものです。

マイク・ウルフというコーチ

彼は2年間私たちを指導してくれました。あるとき、土曜日の午後にチーム全員が練習していました。風もなく、見かけ上は無風状態でした。すると彼が言ったんです。
「モンティ、いい風が吹いているときは簡単にセイリングできるが、こんなときはチャンピオンシップの勝敗はここにあるんだ。君に見せたいものがあるんだ」そして「誰かタバコを吸う人はいる?」と聞いてきた。
4人が手を挙げた。葉巻に火をつける。葉巻を持ち上げた。彼は、これを見てほしいと言った。私たちの帆はまっすぐ下に垂れ下がっていました。

それで、私たちは少し待って、煙が左舷に流れていくのを見ました。彼は、よし、みんな左舷に寄れ、と言いました。セーリングでは通常、風上側に行って力に対抗しますが、風下側に行くと、ボートはほんの少しヒールオーバーし、セイルはほんの少し後退し始め、そして風を受け始め、0.1ノット、0.25ノット、0.5ノットと前進し始めました。レース当日、最初のレースは、スタートを切り抜けるのに十分な、とても軽い風が吹いていましたが、そのうちに風が止んでしまったのです。

レースに臨みました

それで、葉巻に火をつけて、みんなボートの片側に乗り移りました。このレースには30艇が参加し、レースは40マイル(約64km)に及びます。ジョージアン・ベイがどのくらい大きいかというと、長さ300マイル(約482km)、幅80~100マイル(約144km)です。だから、このレースは大きなレースで、標識のまわりを走るわけではありません。最初の1時間はそうやって航行し、他の船団を2マイル以上引き離しました。数秒の差ではありません。実際にそうやってレースに臨みました。その年、私たちは優勝カップを手にしました。

なぜなら、私たちは証拠に耳を傾け、それが何を語っているかを知ることを学んだからです。これこそ、私たちがSAFIREで行っていることです。

コンセンサスか事実か CONSENSUS OR FACT

ここで議論したいのは、コンセンサスとファクトの違いです。宇宙が無から生じたというのは一般的に受け入れられている事実です。これは現代の話です。つまり、"無"なんです。私のような者は「無からどうやって生まれたのか?」と聞かれると、そうですね。

無
何もない

しかし、ビッグバンの結果として、重力が私たちが見ているすべてのものの起源であることも、一般に受け入れられている事実です。そして、これが私たちが見ているもの全てなのです。だから、たくさんあるのです。そしてそれは重力によるものとされており、ビッグバンによるものとされており、したがって、これらすべては無から生じたものであり、もちろんランダムに生じたものです。つまり、星の核が重力の働きで核になったというのは、一般に受け入れられている事実です。

私たちが見ることのできる
私たちの目に映るものすべて

ブラックホール、ダークマター、ダークエネルギー、その他のダークなものが、宇宙を動かしているというのは一般的に認められている事実です。つまり、ブラックホールというのは、実際には何もなく、一度も測定されたことのないものです。私たちにはダークエネルギーがあり、それは数学の方程式のもう一つの変数であり、ダークマターもまた、無から生じた、私たちが見ているこの宇宙の意味を理解しようとする方程式のもう一つの変数です。

ブラックホール、ダークマター、ダークエネルギー
ブラックホール、ダークマター、ダークエネルギー

しかし、何千年もの間(最近まで)、風よりも速く航海することはできないということも一般に受け入れられていた事実です。また、一般に認められた事実として、空気より重い飛行機は、ここ110年ほど前までは飛ぶことができませんでした。

ダークなもの
暗いもの

二つの世界 TWO WORLDS

理論的、経験的
理論的、経験的

つまり、私たちには二つの世界があります。理論的な世界と、経験的な世界です。私は経験的な実験主義者です。しかし、ニュートンのように、私たちは理論的なものを否定するのではなく、私たちの周りの世界で起こっていることについての考えを発展させるために必要なものとして、それを受け入れているのです。

アイザック・ニュートン
アイザック・ニュートン

アイザック・ニュートン:「私は仮説を立てないし、仮説を作らない。このような重力の性質の理由を、私はまだ現象から発見できていないし、仮説をふりかざすこともしない。現象から導き出されないものはすべて仮説と呼ばなければならない。仮説は、形而上学的か物理学的か、オカルト的性質に基づくものか機械的なものかにかかわらず、実験哲学にはふさわしくない」

ヒポテセス・ノン・フィンゴ(Hypotheses non fingo:私は仮説をつくらない)は、ニュートンの有名な言葉

これは現代では、科学的な方法と言えるかもしれません。

哲学的方法論、実験哲学
哲学的方法論、実験哲学

つまり、この二つの世界は、太古の昔から争っていました。理論的なもの、現代風に言えば哲学的方法論と呼ばれるものと、経験的な実験哲学、つまり実験の進め方があるわけです。哲学的方法論は主にアプリオリな(a-priory──観察や経験からではなく、理論的な演繹から進む推論や知識に関連する、またはそれを示す)正当化に頼っており、時に"アームチェア"哲学(書斎の哲学)と呼ばれます。一方、実験哲学は経験的、実験的データを利用します。

つまり、重力は存在すると言ってもいいし、重力が普遍的に存在することを示す証拠があると言ってもいいのですが、重力が宇宙の主要な推進力であるとは言ってはいけないのです。重力は電気や光の起源であり、電気や光は重力に対する反応であると主張することになるからです。しかし、重力だけが電気や光の発生源であるという科学的なデータはありません。

アルベルト・アインシュタイン
アインシュタイン

多くの人が彼を批判しているので、私はアルバート・アインシュタインに話を移したいと思います。しかし、彼はこう言っています。
「現実に関する全ての知識は、経験から始まり、経験で終わる。純粋に論理的な手段で到達した命題は、現実に関しては全く空虚である」
それがアインシュタインです。

アインシュタイン:「ガリレオはこれを見抜き、そして特に彼がこれを科学の世界にたたき込んだから、彼は現代物理学の父、いや、現代科学全体の父なのだ」

オックスフォードでの別の講演では、彼はこうも言っています。
「もし、あなたが理論物理学者から、彼らが使っている方法について何か知りたければ、私は一つの原則に忠実であることを助言します。彼らの言葉に耳を傾けないで、彼らの行為に注意を集中することです。この分野の発見者にとっては、自分の想像の産物がとても必要で自然に見えるので、彼はそれを思考の創造物ではなく、与えられた現実として考え、また他人にもそう考えてもらいたいのです」

これはアインシュタインのことですが、彼は多くの批判を受けます。しかし、彼は別の見解も持っていて、自分の理論に疑問を持っていました。

ブラックホール、ダークマター、ダークエネルギーは決して測定されていないことを知る必要があります。これらは数学的変数であり、数学的方程式で推論されたものです。これは、哲学的方法論としては受け入れられるかもしれないが、科学的方法ではないので、科学的事実として奨励することはできません。これらの主張は、経験科学とは何の関係もなく、現実に関しても全く空虚なものです。

それは、それらが存在しないということではありません。ただ、自然のプロセスの一因として測定され、定量化されるまでは、これらのものは科学的事実として奨励する資格がないということです。

謙虚な水素原子 THE HUMBLE HYDROGEN ATOM

陽子、電子、光子
陽子、電子、光子

私たちは理論物理学や計算流体力学を駆使していますが、SAFIREで起こっていることを数値化できるわけではありません。例えば、謙虚な humble(語源は大地、地球の意)水素原子を考えてみましょう。
陽子があります。電子があります。電子は負の電荷を持っています。その理由は不明です。陽子は正の電荷を帯びていると思われます。それがどういうことなのか、私たちにはわかりません。

正と負が引き合う理由は不明ですが、引き合うことは確かです。また、電子を軌道から引き伸ばすと、電子が戻ってこようとするときに光子が放出されます。そして、光子は粒子であると言う人もいます。

ある日、私は物理学者にこう尋ねました。もし私たちが水素原子を励起し、それを無限に行うことができるとしたら、彼は、ああ、無限に行えるよと言いました。そしてそれは粒子だよと私は言いました、そしてそれは光子を作り出すと私は言いました、光子を作りますと、彼は、それは本当に面白いと言いました。ということは、水素原子は無限に光子を供給できるということですか?

この人は83もの論文を発表し、査読も受け、IEEEの編集者でもあり、本当にいい人なのですが、この質問には3秒間の沈黙があり、それが永遠のように感じられたのは、彼がこの質問の行く末を知っていたからでしょう。私は、これは光子の供給が限られているということなのか、それとも光子を生成しているのか、と尋ねました。というのも、私たちが言っているのは、水素原子を励起すると、何もないところから粒子が生成されるということだからです。

実験家である私は冷静ですから、答えを持っている必要はありません。だから、そのままにしておいたんです。
もし、何もないところから粒子を作っているのなら、私たちが光を作るとき、実は宇宙に質量を加えているということになるのでは?

知らなくてもいいんです。知っているつもりで、実は知らないというのはダメなんです。何かを知るということは、科学的手法で自然のプロセスを調査した結果です。ですから、私たちはデータを集めることを常にしています。今日入ってきた情報に基づいて、私たちは意思決定をしています。

ライト兄弟 WRIGHT BROTHERS

ライト兄弟
ライト兄弟

空気より重い飛行機は飛べないというのが、一般的に受け入れられている事実です。そして、ライト兄弟がいて、彼らのことをすべて知っている、あるいは知っているのでしょうか?

ライト兄弟は、物理学者でもなく、機械工学者でもなく、自分たちが信じる"ありえること"にインスピレーションを受けたのです。しかし、理論的な推測を推し進めるのではなく、何度も何度も実験を繰り返しました。

キティホークの準備が整うずっと前、フライヤー2やシルバーダートを作るずっと前、彼らは多くの問題を抱えていました。リリエンタールという名前だったと思いますが、彼は飛行のための数式を開発していました。

オットー・リリエンタール
オットー・リリエンタール

当時、彼らは理論的な観点から、飛行に必要なもの、つまり飛行を制御するために必要なものを数値化したと考えていたわけです。ライト兄弟はこの方程式を使いましたが、墜落してアザができた後、あまりうまくいかないことに早くから気づいていました。

ライト兄弟はこの方程式を使った
ライト兄弟の方程式

それで、彼らは忙しくなった。

ライト兄弟はこの方程式を使ったが、墜落

彼らはオハイオ州デイトンの野原で、ワシや他の鳥が飛ぶのを見ていて、どのように飛ぶかを研究していました。その証言のひとつに、鷲が飛ぶのを見ているとき、彼らは──私が羽の指先と呼んでいるものですが、エーテルあるいは空気、まあ、彼らはエーテルと呼ぶでしょうが、その中を滑るように羽の先を少し後ろに動かすところを見ているんです。

プレゼン中のモンゴメリー・チャイルズ

そこで、翼の形を調べ、制御飛行を調べ、忙しくなって、墜落事故はもういい、最初の風洞のひとつを作ろうということになりました。そして、これは実際に写真に撮ったものです。NASAから出たものです。NASAのウェブサイトを見ると、飛行の歴史についてとても美しいセクションがあります。

最初の風洞
最初の風洞

そこで彼らは、さまざまな形状や風速、揚力、キャンバーのそり)などをテストし、独自の計算式を考案して、揚力を得て飛行するための計算式を数値化しました。

飛行するための計算式

そして、この公式とそのバリエーションが、今日のすべての航空機の基本公式となっています。もちろん、これらは改良されています。計算流体力学やセーリングなどについても触れますが、科学的手法によって発見すればするほど、人類にさらなる進歩、技術的進歩をもたらすことができます。しかし、理論によって自分を閉じ込めてしまってはいけません。

初飛行

というわけで、これが初飛行です。すごいですね。そして、それが終わると、彼らはそれをフランスに持ち込んだのです。アメリカはあまり彼らを支持しませんでした。彼らは、わかった、これをやるための資金を得ることはできない、と言いました。それで、二人はヨーロッパへ旅立ちました。あまりの楽しさに姉に怒られながら旅をしていたという話もあります。フランスのワインとかも楽しんでいました。そして、自分たちの主張を証明するために、自由の女神の周りを飛び回るようになりました。そうして、飛行の時代が始まったのです。

自由の女神の周りを飛び回る

風よりも速く FASTER THAN THE WIND

風よりも速く。ここ何年か前までは、誰も風よりも速く走ることが可能だと信じていませんでした。本当にシートを掛けて、あら不思議、風が吹いて船が動き出し、人々は帆を支えるために様々な方法を考案しました。

サンタマリア号の想像図

これはサンタマリア号の想像図ですが、スピードは4ノットくらいでした。計算すると、ヨーロッパからカリブ海に渡るにはかなりの時間がかかったことになります。しかし、科学や自然の特性を勉強し、テストを通して数値化を始めると、かなりクールな数学が開発できるようになります。

では、これを再生します。

セーリングニュースTVが制作したビデオの一部

(セーリングニュースTVが制作したビデオの一部を再生し、ワールドカップの最先端技術である風速の速いセーリングの様子を紹介する)

昔のクリストファー(コロンブス)や他のセーラーたちは、今の私たちが知っていることを知らなかったのが残念です。

科学的な観点や実験家、工学や計算流体力学、FEA
セーリングの要素

しかし、科学的な観点や実験家、工学や計算流体力学、FEAなどを扱う人間からすると、これは実験計画法の悪夢としか言いようがありませんね。なぜ悪夢なのかというと……昨日、関係する要素をいくつか挙げました。

ライト兄弟は、ある要因を特定しました。彼らは、翼のキャンバー(そり)や形状、面積を数値化できる数学的な方法があることを発見しました。同じことがセーリングでも起こります。セーリングは、同時に多くの相互作用する要素があるため、実際にはさらに複雑です。そして、あなたがしたいことは、船の速度を最適化することです。その要素とは何なのか? それをどのように数値化し、どのようにデザインを変えていくのか?

これはほんの一部で、もっとたくさんの要素があります。それらを組み合わせて、レシピのようなものを作り、設計、ソフトプロトタイプ、つまりコンピュータモデルを開発しなければなりません。これは現代の理論物理学者の多くが行っていることです。しかし、それをテストしなければなりません。言ってみれば、足がつくかつかないかを見極めなければならないのです。

計算流体力学 COMPUTATIONAL FLUID DYNAMICS

計算流体力学。これは数あるツールのうちのひとつに過ぎませんが、これらは非常に強力なツールです。ヨットを見て、それをコンピュータ・モデルに入れて、実際に層流を見ることができます。これは、翼の上部を通過するときの緑色の部分です、これは垂直翼ですからね。このように、ライト兄弟から学んだ数学もあります。層流があると、セイルに低圧がかかり、セイルが前方に引っ張られます……

垂直翼、層流、コンピュータ・モデル

……船がヒール(風下側にヨットなどの船が傾くこと)し始めると、すべての要素が再び変化します。そして、ボートをトリム(帆の位置を変える)しなければなりません。ですから、モデルは非常に洗練されたものになり、ある位置から別の位置へ移動したときに、どのような影響が出るかを予測することができます。

フォイル(水中翼)は航空機の水平翼のようなものですが、水を通過するように設計されています。とても薄いんです。素材はカーボンファイバーでしょうが、水の上を流れる層流がキール(船底に突き出した翼)に揚力を与えるというのが、ここでの考え方です。

層流がキール(船底に突き出した翼)に揚力を与える

そして、それをドーン・トレッダー号という船で体験しました。特別に設計されたキールです。ヒールオーバーさせると、微風時にボートが水面から顔を出し始めます。そこで、抵抗を減らし、これは写真ですが、フォイル(ワールドカップレーサー)の例で、非常に速く、非常に高く水面を乗り越えてきます。

私たちはドーン・トレッダー号でそれを経験した

この写真に写っているのは、世界記録です──風よりも速く走る。

ポール・ラーセンが乗るヴェスタス2型セーリングロケットが、セーリングの世界速度記録(65.45ノット)を樹立したときの映像

ポール・ラーセンが乗るヴェスタス2型セーリングロケットが、セーリングの世界速度記録(65.45ノット)を樹立したときの映像。2012年11月24日、ナミビア・ウォルビスベイ。

実験家(ビデオの中でポール・ラーセンを指して断定的な発言;会場爆笑)。風速は23ノット、距離にして約42キロメートル。そして、最高速度は時速127キロメートルでした(会場から驚きの反応)。

それが風なんです。コロンバスは1日ちょっとで、こう言ったはずだ(ビデオより引用)。「速い!とても速い!」と。だから、彼が新世界を発見したかどうかは別として、彼にとっては、スリルを味わうためにもう一度やったに違いありません。

門番 THE GATEKEEPERS

そこで、ここで一種の杭(境界標識)を打つことにします。実験家とは……門番です。応用科学や技術的進歩の鍵を握っています。実験家はブラックホールに対してイエスと言うことはできませんが、ノーと言うこともできません。私たちが EU(エレクトリック・ユニバース)のモデルを検証せずにイエスともノーとも言えないのと同じです。

ニュートンやライト兄弟、アインシュタインが理解していたように、ふたつの世界は一緒になる必要があります。技術的な進歩を実現するためには協力が必要であり、どちらか一方が欠けても成り立たないのです。私は、科学は人類に奉仕するものであり、人類は科学に奉仕するものではないという信念を持っています。科学は非常に素晴らしいツールですが、それは私たちに奉仕するためのものです。

SAFIRE(恒星大気機能制御実験)

SAFIRE(恒星大気機能制御実験)の論文
Copyright © 2018 Aurtas International Inc. – The SAFIRE Project

2011年のことですが、私は評価を行いました。何かをテストしようとするとき、あるいは誰かが「風よりも速く走れる」と主張したとき、あなたは「まあ、いいか」と思うでしょう。SAFIREの場合は「宇宙は電気的だ、太陽は電気的だ」と思うでしょう。

実験計画法と呼ばれる最新のツールを使えば、仮説が検証可能なモデルであるかどうか、フィルターにかけることができます。検証可能でなくても、それが真実でないということではなく、その仮説を検証するための技術や手段、発想がないだけなのです。そこで、ヘルツシュプルング図をもとに評価、統計的フィルター試験、分散分析などを行い、電気宇宙モデルを分解すると、電位の異なる物質に影響を与える帯電プラズマの主要因はふたつあるという結論に達しました。

ビルケランドのテレラ実験

つまり、風と水のように、このふたつの間に差があるとすれば、それがふたつの基本的な要因であり、そこから出発しています。それから私はモデルを開発し、ビルケランド、クイン、フィオリートなど、プラズマを研究してきた多くの先行研究を調べました。

そのほとんどはカソード中心でしたが、エレクトリック・ユニバースのモデルはアノード中心です。ですから「これはどうなるんだろう?」というリスクもあります。私がどう反応するかはわかりませんでした。しかし、明らかに非常にうまくいっています。しかし、SAFIREは、自然の営みを研究しているという点で、よりセイリングに近いと言えます。

ビルケランドのテレラ実験
ビルケランドのテレラ実験

無理をしているわけではないのです。マイケルが去年言ったように、呼吸と同じで、自然なことです。私たちは、石を押してぶつけたり、大きなモーターを使って水中を進むようなことはしていません。プラズマがやりたがっていることを見て、それを実行しようとしているのです。私たちは、プラズマが組織化されるように、私たちが考えていること、あるいはアイデアを持っていることをプラズマに与えようとしています。そして、そのパラメータをモニターしています。

これが実験計画法のやり方です。すべてのデータが戻ってくるので、それをコントロールすることができます。もっといい言い方をすれば、尊重するということでしょうか。

プレゼン中のモンゴメリー・チャイルズ

つまり、私たちはプラズマを組織化させようとしているのではなく、それがどのようなものであれ、ある条件下で組織化されることを望んでいます。ルパート(シェルドレイク)や他の人たちは、それについて何か考えているかもしれません。ですから、私たちは何か特別なことをしようとしているのではありません。このようなタフトを形成するのが好きなのです。

私たちはそれを理解しているわけではなく、組織化するために見ています。彼らのフィールドは均一で、分離されたいと思っています。マイケルが言ったように、私たちが今持っているエネルギーと密度は、太陽で見られるものに匹敵すると言っています。実際、かなり驚くべきことです。

SAFIRE実験の様子
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私たちは異常な化学反応を起こそうとしているのではありません。さて、これは議論の余地があることで、どうやってこれを得たのか、現時点ではまだあまり多くを語ることはできません。しかし、質量分析や残留ガス分析器に詳しい方なら、ここ(下の画像)を見てお分かりになると思います。

パラメータをモニター
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データー、パラメータをモニター

まず、チャンバーと純水素を用意しました。それを2~3日かけて焼き固めました。そして、チャンバーがきれいになったことを確認しました。パージ(空に)しました。そして、水素を注入しました。質量分析計によると、チャンバーには100%純粋な水素が入っているそうです。

これは素晴らしい出発点だと思いました。何かできることがあるはずだと思ったのです。別のガスを導入したところ、二重層が形成されました。そして、そのまま数時間放置して焼成しました。すると、何の変化もなく、非常に安定した状態になったのです。

そこで、もうひとつ別のガスを導入すれば、二重層を乱し、崩壊し始めるだろうと考えました。それで、これを実行しました。しかし、その前に質量分析計はここに置かれていて、他の化学物質を導入したにもかかわらず、100%水素しか読み取れませんでした。チャンバー内では化学物質は一切検出されず、水素のみが検出されました。

2番目のガスを導入し、二重層が消えた瞬間に、このような結果が得られました(上図)。そして、ご覧のように(赤丸で囲った部分)、原子量が3、14、15、16、17、18、20、40、30であることがわかります。そして私たちは他のものを手に入れました。それが移動しながらそこに留まりました。静止しているのです。

興味深かったのは、導入した水素と他のふたつの気体が、導入した成分の割合のままで留まっていたことです。これは後で記録しました。画面には映っていませんが、構成比はそのままで、100%から39%に下がった元素は水素でした。

そして、これらすべての新しい元素が形成されました。私たちは主張をしているのではありません。私たちは、これが起こったことだと言っているのです。

2番目のガスを導入し、二重層が消えた瞬間に、このような結果が得られた
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バリウムとチタンですが、これはチャンバーにはなかったもの

それから、もちろん、バリウムとチタンですが、これはチャンバーにはなかったものです。なぜそれが陽極にあるのか、あるいはないのかはわかりません。また、二重層のシェルがなぜ組織化されるのか、その理由もわかっていません。

二重層のシェル
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ここでもう一枚、小さなショットをお見せしましょう。私たちはきつい仕事をしています。一日中これを見ることになるのですから(会場笑)。白い部分の温度と密度は、マイケルが話していたことですが、ローウェルも非常に強烈な高エネルギーとして話していたことなんです。

二重層が崩れて別の形になる
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(二重層が崩れて別の形になる)
あれは興味深かった。それが何なのか、なぜそのように崩壊したのかはわかりません。陽極の周りにはまだ二重層が残っていますが、実はすべてのエネルギーがさらに濃縮された状態になっています。そういう瞬間があります。ですから、私たちは、太陽の光球に匹敵する高エネルギー光子と電子を閉じ込めようとはしていません──しかし、私たちはそうしているのです。

中空の陽極
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また別のビデオですが、これは中空の陽極です。この場合、重水素と水素を混合して陽極のコアに通しています。このプロセスは特許を取得しています。私たちが今やっていることは──冷温核融合に興味があり、原子状水素の入手に苦労している方がいらっしゃれば──知っておいてほしいのですが、SAFIREは大量に生産しています。

金属合金のマトリックスが水素から電子を奪い、フリープロトンを残す
Copyright © 2018 Aurtas International Inc. – The SAFIRE Project
金属合金のマトリックスが水素から電子を奪い、フリープロトンを残す

私たちが行っているのは、水素を中空の陽極に入れることです。この陽極には特殊な物質が使われています。この物質がH2をHに解離させます。陽極はプラスに帯電しているので、電子を取り去ると、陽子は陽極の表面からSAFIREの大気中に移動します(長い間)。ということです(会場から笑い声)。

さて、このアイデアの発端は?
2011年、私がEUに研究協力の問い合わせをしたとき、EUは私に研究協力するよう説得してきました。ウォル・ソーンヒルと私はスカイプでやり取りをしていますが、彼は「私たちがやるべきことは、オーストラリアの声(意見?)で、中空の陽極を作り、そこに水素を入れることだと思う」と言うのです。

そこで、私たちは雑談をしながら、その可能性について話し合いました。しかし、その時は、実際にどのような反応が起きるかはわかっていませんでした。つまり、Hを解離してHにし、そこから電子を奪うなんてことは、二人とも思いもよらなかったのです。

いくつもの二重層がある
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とにかく、私たちはよく雑談をして、葉巻を吸い、ウイスキーを少し飲み、キャンプファイヤーの周りに座って「もしも(もし~としたらどうなるだろうか)」を考えていました。まあ、それが『もしも』なんですよ、その反応(右の画像)がこれです。しかし、カメラの露出が強度に対応できなかったため、ここでははっきりと見ることができません。しかし、この内部では、人間の目で見て、いくつもの二重層があることが分かります。これはシェル(電子殻)です。
写真の問題点は、平面的な写真になるので、あたかもリングのように見えますが、そうではなく、球体かシェルなのです。ビューポートで見ても、紫外線が強すぎて目玉が焼けてしまうので、実際には見ることができません。

リングのように見えますが、そうではなく、球体かシェル

これらは、私たちが行っていることの写真です。このように、私たちは航海を試みています。航海の仕方を学ぼうとしています。セーリングに関わる要素を学び、実験的な方法論を行おうとしています。そして、それがオータス・インターナショナルでやっていることです。

私たちは、意図的に原子をぶつけ合い、そのエネルギーを高出力の電磁石を使って封じ込めようとしているのではありません。プラズマ自身が封じ込めフィールドを作ります。プラズマは組織化したがります。SAFIREのプラズマエンジンは、それを促進するための環境をつくります。私たちは葉巻の煙を見ています。私たちは、自然がやっているかもしれないと思うことを再現しようとしているだけなのです。

斉一説 uniformitarianism

チャールズ・ダーウィン、ジェームズ・ハットン、トーマス・ハクスリー
チャールズ・ダーウィン、ジェームズ・ハットン、トーマス・ハクスリー

この人たちを知っているかもしれません。ジェームス・ハットンを知らない人もいるかもしれませんが、実はチャールズ・ライエルは、ハットンの研究に基づいて多くの研究を行いました。それが斉一説です。斉一説とは、何十億年もの間、徐々に変化する事が我々が見ている全ての結果の原因であるとする考えです。

チャールズ・ライエル、カール・マルクス
チャールズ・ライエル、カール・マルクス

これらの研究者は皆、お互いを知っていました。当時、イギリスの教会は大きな力を持っていました。しかし、自分たちのモデルや仮説にどう対抗するかということについては力を持たず、それは理論、哲学的な理論にはなりましたが、科学的な事実にはなりませんでした。それで、チャールズ・ダーウィン、チャールズ・ライエル、ジェームズ・ハットン、トーマス・ハックスレー、カール・マルクスなどの歴史上の人物は、斉一説という考え方をとっていました。

そして、長い時間をかけて徐々に変化していくことが進化の主な要因であるとするこの考え方は、現代科学の多くの中心をなすものであり、斉一説なのです。また、宇宙の原動力は重力であるとするビッグバン理論の根底にあるのも、この斉一説です。

問題は、これらのどれもが検証可能ではないということです。進化の過程には、テストするのに十分な要素がないため、欠落しています。科学では、まず方程式から時間を取り出します。時間は最初の評価には関係ありません。シチューを作るにしても、船に乗るにしても、まず材料があって、それから化学反応にどれくらい時間がかかるかを見ることができます。これで、反応や相互作用の時間的要素を見ることができるようになります。これが事実であり、私たちの仕事のやり方です。私たちは当初、時間には注目していませんでした。

一方、知性が創造の起源であるとする考え方もあります。しかし、どちらの説も経験科学とは何の関係もありません。どちらかを科学だと主張することは、科学を堕落させることになります。科学には、理論的なものと経験的なものとの協力が必要です。

ですから、私は皆さんに、カーテンを開けて、テストして、どんな現実があるのかを見て、私たちが提供できるフィードバックで、EUやESがより成熟したモデルを開発する手助けをすることをお勧めしたいのです。私たちは、このことについて主張することはありません。

私たちは彼らに事実を伝え、それが何であるかは教えません。ドンとウォールがモデルを開発するのを助けるためです。それは彼らの仕事で、私たちの仕事ではありませんから。そのようにして、私は非常に強く、謝意があるところには謝意を表し、名誉があるところには名誉を表します。ですから、カーテンを開けて、勇気を出して、岸辺を離れて、素晴らしい発見をしてください。これが私の講演です。
ありがとうございました。

ジェームズ・ライダー、モンゴメリー・チャイルズ、マイケル・クラレージ、SAFIREのSAFCONにて

ジェームズ・ライダー、モンゴメリー・チャイルズ、マイケル・クラレージ、SAFIREのSAFCONにて

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Posted by kiyo.I