chriskit⑥パワートランジスタをサンケンLAPTに変更
パワートランジスタを2SA1186/2SC2837に交換
新しいパワートランジスタに何を使うかネットで調べていたら三重拡散という製法で作られたトランジスタは音が良くないという記事に出くわしました。調べてみるとこれまでずっと使っていた東芝のパワートランジスタがまさにこのシリコン三重拡散形ではありませんか。この2SC5197と2SA1940は音があまり良くないという事は知ってはいたのですが手を付けずに来ました。遅きに失したというか今さら後悔しても始まりません。ということは改善が期待できる可能性があるという事です。ついでにトランジスタの製造法には「三重拡散」と「エピタキシャル」があるという事も知りました。三重拡散がすべてダメという訳ではないようですが試してみる価値は大いにありそうです。
ここも本当はメタルキャンを使いたいところですがヒートシンクも同時に交換しなくてはなりません。ということでメタルキャンは諦めて東芝のものと仕様の似たパワートランジスタを探しました。サンケンというメーカーのLAPTというトランジスタが使えそうです。
秋月電子の通販で2SA1186と2SC2837を注文しました。注文時それぞれ100円と135円でした。そのまま付け替えるだけで交換が済みました。アイドリング電流も調整しないでこれまで通りの100mAです。
長年の"なんだかなぁ"が一気に解消!
大正解! こんなにも違うのかとびっくり仰天。
このパワートランジスタ2SA1186/2SC2837はとてもいいです。長年のモヤが一気に晴れました。パワートランジスタを最初に交換していれば他の所をいじらなくても満足できていたのかもしれません。ですが逆に手順としては時間と手間がかかりましたが周辺から攻めていって正解だったのかもしれません。
このサンケンのトランジスタ2SA1186と2SC2837は音量を下げても音が痩せません。豊かに鳴ります。空間表現もいい感じです。東芝の2SC5197と2SA1940と比べたら雲泥の差です。2SC5197と2SA1940は音が痩せていたという事を実感しました。
XLO Test & Burn-in CDでテストしてみた
空間表現のチェックのためにこれまた『通電してみんべ』の「XLO CDで音質判断」を参考にXLO Test & Burn-in CDの6."Prof." Johnson Does Something Spatialで距離感がどう表現されるかテストしてみました。
キースジョンソンさんの声が1分48秒過ぎたあたりから奥の方に動いて、けっこう遠くの場所から聞こえてきます。やれやれ一安心。このCD、回路とスピーカーの消磁にも使えるので便利です。
これに味を占めてドライバー段のトランジスタ2SC2336/2SA1006もサンケンの2SC4883A/2SA1859Aに替えてみるつもりです。2SC2336/2SA1006もエピタキシャルですが使い始めて20年近く経ちます。試してみる価値はありそうです。それと振動対策も検討してみようかと思っています。
Reference Recordings (1996-02-06)
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