隠蔽工作──シーモア・ハーシュ

シーモア・ハーシュ氏の「隠蔽工作」翻訳記事。
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シーモア・ハーシュ氏はどうやってこれほどまでの情報を得ているのか、そのヒントが「ダン・エルズバーグと過ごした50年」という記事にありました。

ダンの何時間もの家庭教師の中で、何年か後に理解したことだが、彼は、秘密と嘘の世界、声高に言われること、極秘文書に隠されたことを、できる限り学びたいという私の熱意と必要性を理解し、共感してくれた。そして、彼は喜んで私の家庭教師となり、アメリカの情報機関の隅々を覗く方法と場所を教えてくれた。

ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権

THE COVER-UP
The Biden Administration continues to conceal its responsibility for the destruction of the Nord Stream pipelines
Mar 22
Seymour Hersh

隠蔽工作
ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権
3月22日
シーモア・ハーシュ

2023年3月3日、大統領府でドイツのオラフ・ショルツ首相と会談するジョー・バイデン大統領(ホワイトハウス公式写真:Adam Schultz)
2023年3月3日、大統領府でドイツのオラフ・ショルツ首相と会談するジョー・バイデン大統領(ホワイトハウス公式写真:Adam Schultz)

ロシアからドイツへの天然ガス供給量を倍増させる予定だった110億ドルの新パイプライン"ノルド・ストリーム2"の謎の破壊を昨年9月に命じたのは、ジョー・バイデン大統領だとする匿名の情報源に基づくレポートを発表してから6週間が経過した。この記事はドイツと西ヨーロッパで人気を博したが、米国ではほとんど報道されなかった。
2週間前、ドイツのオラフ・ショルツ首相がワシントンを訪問した後、米国とドイツの情報機関は、パイプラインの破壊にバイデンと米国の工作員が関与しているという報告に対抗するために、ニューヨークタイムズとドイツの週刊誌ディー・ツァイトに偽の作り話を提供し、報道管制を強化しようとした。

ホワイトハウスと中央情報局の報道官は、アメリカがパイプラインの爆発に責任があったことを一貫して否定しており、こうした形式的な否定はホワイトハウスの記者団にとって十分すぎるほどだった。
バイデンがホワイトハウスの報道官に、まじめな指導者なら誰でもするようなこと、つまり、アメリカの情報機関が、その全ての利点(強み)を使って徹底的な調査を行い、バルト海での犯行を突き止めるよう、正式に"任務"を与えたかどうかを尋ねたという証拠はまだない。情報機関の関係者によれば、大統領はそうしていないし、今後もそうするつもりはないという。
なぜしないのか?
なぜなら、彼はその答えを知っているからだ。

エネルギーの専門家であり、主要な業界誌を発行するエネルギーインテリジェンス社の編集者であるサラ・ミラーは、パイプラインの話がドイツや西ヨーロッパで大きなニュースになっている理由をインタビューで説明してくれた。
「9月にノルドストリームパイプラインが破壊されたことで、すでに危機発生前の6倍以上の水準にあった天然ガス価格がさらに高騰した」と彼女は言う。
「ノルドストリームが爆破されたのは9月下旬。ドイツのガス輸入は1ヵ月後の10月に危機以前の10倍の水準でピークに達しました。欧州全域で電気料金が引き上げられ、各国政府はその影響から家計や企業を守るために、8000億ユーロもの費用を費やしたと言われています。ガス料金は、欧州の暖冬を反映して、現在は10月のピーク時の約4分の1まで下がっていますが、それでも危機発生前の水準の2~3倍、現在の米国の料金の3倍以上となっています。昨年、ドイツをはじめとする欧州の製造業は、肥料やガラス製造など最もエネルギー集約的な事業を閉鎖しましたが、これらの工場が再開されるとすれば、いつになるかは不明です。ヨーロッパでは、太陽光発電や風力発電の設備を整えようと躍起になっていますが、ドイツの産業の大部分を救うには、まだ十分ではないかもしれません」(ミラーはMediumでブログを書いている)

3月上旬、バイデン大統領はドイツのオラフ・ショルツ首相をワシントンに招いた。この旅では、以下の2つの公開イベントのみが行われた。
──バイデンとショルツは、ホワイトハウスの記者団を前に、質問はなしで、形式的な挨拶を交わした。また、CNNのファリード・ザカリアによるショルツのインタビューでは、パイプラインの疑惑には触れなかった。首相は、ドイツの報道陣を乗せずにワシントンに飛び、正式な夕食会も予定されておらず、このような注目度の高い会談で日常的に行われる記者会見も予定されていなかった。その代わり、バイデンとショルツは80分間の会談を行い、その間、補佐官も同席しなかったと後に報告されている。
その後、両政府から声明や合意文書が公表されることはなかったが、外交情報にアクセスできる人物から、パイプラインの暴露について議論があり、その結果、中央情報局のある構成員は、ドイツの情報機関と協力して、ノルド・ストリーム2破壊に関する代替バージョンをアメリカとドイツのマスコミに提供する作り話を準備するよう依頼されたと私は聞いた。情報機関の言葉を借りれば、バイデンがパイプラインの破壊を命じたという主張を割り引くために、"システムをパルス化する(脈動させる?)“ということだった。

この時点で、ショルツ首相は、パイプラインの破壊を事前に知らされていたかどうかは別として──まだ未解決の問題だが──、昨秋以来、バルト海でのバイデン政権の作戦の隠蔽を支持し、明らかに加担していたことを指摘しなければならない。

CIAはその仕事をし、ドイツの情報機関の助けを借りて、パイプラインの破壊につながった場当たり的な"記録に残らない"作戦についての話をでっち上げ、植え付けた。この詐欺事件は、3月7日付のニューヨーク・タイムズ紙で、匿名のアメリカ政府関係者の話として「新しい情報では、パイプラインの破壊に “親ウクライナ派"が関与した可能性がある」と報じられた。
同日、ドイツの広く読まれている週刊紙ディー・ツァイトが、ドイツの捜査当局が、9月6日にドイツのロストック港からデンマーク沖のボーンホルム島に向かったとされる豪華チャーターヨットを突き止めたとオンライン報道を行ったことを伝えた。この島は、9月26日にパイプラインが破壊された地域から数マイル離れたところにある。ヨットはウクライナのオーナーから借りていたもので、船長、ダイバー2名、ダイバーアシスタント2名、医師1名の計6名が乗り組んでいた。5人が男性で、1人が女性だった。偽のパスポートが使われていた。
(ディー・ツァイトの記事の著者であるホルガー・ス​​タークは、この記事の発表後、このヨットに関する犯罪捜査とその行方を何カ月も追っていたが、ニューヨークタイムズの報道を知り、自分たちが知っていることを急いで発表することにしたと私に語った。彼はドイツ諜報部とは一切接触していない)

両誌は、タイムズ紙が言うように「知らないことがたくさんある」という注意書きを記事中に入れた。とはいえ、新しい情報は、犯人について確固たる結論が得られるという"楽観主義の高まり"を当局に与えたとも言われている。だが、ワシントンとドイツの多数の高官によると、それには長い時間がかかるという。
報道陣や一般市民は質問をやめて、捜査当局が真実を解明するのを待つべきだというメッセージである。もちろん、それは決して実現しない。
ディー・ツァイト紙の調査部門を率いる経験豊富なスタークは、さらに一歩踏み込んで「国際安全保障機関の中には」、ヨットの話が「偽旗作戦である」という可能性を排除しない者もいると指摘した。実際、そうだった。

「アメリカの諜報機関による完全なでっち上げで、それがドイツに伝わり、あなたの話の信用を失墜させることが目的でした」。私はアメリカの情報機関の関係者からそう聞いた。
CIA内部の偽情報の専門家は、プロパガンダの糸口は、受け取る側の人間が、望まれない真実を矮小化したり、置き換えたりできるようなストーリーを必死に求めている場合にのみ機能することを理解している。そして、疑問の真相は、ジョー・バイデン大統領がパイプラインの破壊を正式に許可したことである。ドイツや西ヨーロッパの近隣諸国が、日々のエネルギーコストの高騰に伴う企業の閉鎖に苦しむ中、自分の行動を説明するのは困難だろう。

皮肉なことに、ニューヨーク・タイムズ紙の報道の弱さを示す最も有力な証拠は、この記事に署名した3人のタイムズ紙の記者のうちの1人から得たものである。
記事発表の数日後、その記者ジュリアン・バーンズは、タイムズの人気ポッドキャスト「The Daily」で、司会のマイケル・バーバロからインタビューを受けている。以下はその記録である。


司会者:この攻撃はいったい誰がやったのでしょうか?
そして、あなたと私たちの同僚はどのようにしてそれを突き止めたのでしょうか?

記者:そうですね、調査の大部分において、私たちは正しい質問をしていなかったのだと思います。

司会者:うーん。正しい質問とは何でしょう?

記者:そうですね、私たちは論理上必然的に国々に焦点を合わせていました。

司会者:そうですね。

記者:我々が調べた国、すべてロシアがやったのか? ウクライナがやったのか? と、次々と行き詰まるばかりでした。ある政府を示す信頼できる証拠があると言ってくれる関係者は見つかりませんでした。そこで、同僚のアダム・エントゥス、アダム・ゴールドマンと私は、別の質問を始めました。これは国家に属していない者によって行われたのではないか?

司会者:うーん。

記者:政府のために働いていない個人のグループによって行われた可能性は?

司会者:フリーランスの破壊工作員のようなものですね。では、この新たな問いにどんな点で答えたのでしょうか?

記者:そうですね、私たちは、この破壊工作員は誰なのだろうと考え始めました。もし答えられなかったら、彼らは誰と手を組んでいるのだろう? 親ロシア派の破壊工作員なのか? 他の破壊工作員の可能性は?
そして、情報機関にアクセスできる関係者に話を聞けば聞くほど、この説にますます弾みがつくのがわかりました。

司会者:うーん

記者:親ロシア派の破壊工作員ではないか、という私の最初の考えは間違っていたことがわかりました。親ウクライナのグループである可能性が高いことがわかりました。

司会者:んん。つまり、ウクライナのためにやった集団ということですね。そう思わせるような情報がありますか?

記者:マイケル、はっきりさせておきたいのは、私たちは本当にほとんど何も知らないということです。このグループは謎に包まれたままです。私たちだけでなく、私たちが話を聞いた米国政府関係者にとっても謎のままです。彼らは、関係者がウクライナ人、ロシア人、あるいは混成であることを知っています。彼らはウクライナ政府とは無関係であることも知っています。しかし、彼らが反プーチンで親ウクライナであることも知っている。

司会者:このような調査報道を経て、あなたは今回の犯人は、ウクライナと同じことを望んでいるが、ウクライナ政府とは公式に結びついていない人々の集団であるとわかったわけですね。しかし、これらの人々がウクライナ政府とつながっていないという確信がどの程度あるのか気になりますね。

記者:今のところ、情報ではそうではないようです。ウクライナ大統領とその重要な顧問は知らなかったと当局者は言っていますが、それが本当なのか、他の誰かが知らなかったのか、私たちには確信が持てません。


ワシントンのタイムズ紙の記者は、"情報にアクセスできる"ホワイトハウス関係者の言いなりになっていた。
しかし、彼らが受け取った情報は、CIAのようないんちきとプロパガンダの専門家グループから発信されたもので、その使命は、新聞に作り話を提供すること、そして、賢明でない決断をし、現在それについて嘘をついている大統領を守ることだった。

──おわり

ホワイトハウス国家安全保障会議のスポークスマンであるジョン・カービーは、ノルドストリーム2の破壊を"破壊行為"と呼び、ジャーナリストのハーシュは"隠蔽工作"と呼ぶ」という記事から引用

オンラインでは、匿名の情報源を引用しているにもかかわらず、ハーシュの記事が再び人気を集めている。

「ノルドストリーム・パイプラインのテロリストであるバイデンを守るために、ショルツが自国を裏切ったことは誰もが知っている」と、物議を醸したキム・ドットコムはツイートした。
「12,000のドイツ票のうち93.3%がショルツを裏切り者だと宣言した」

「ニューヨーク・タイムズは隠蔽工作の一環だ」と、ツイッターで別のユーザーが答えている。

「シーモアには悪を暴いた長い有名な歴史がある(彼をググってみてください)」と3人目は指摘し「彼のノルドストリーム報告を葬ろうとする今日の主流メディアがいかに腐敗しているかわかるだろう」

バイデンがノルドストリームパイプラインのテロリストであることは、誰もが知っている。約46,000票のうち93%がバイデンの有罪を宣言した。
ジョー・バイデンは国際法に違反してノルドストリーム・パイプラインの破壊を命じ、それゆえ彼は犯罪者でありテロリストなのだろうか?

3月3日のドイツのショルツとバイデンの会談は、シーモア・ハーシュが2月に暴露したノルドストリーム・パイプライン破壊の暴露記事の隠蔽工作だったと言っています。ショルツは犯人がバイデンだということを知っていて隠蔽工作に加担したことになります。その動機や背景の真相は分かりませんが、結果として庶民が苦しい生活を強いられたことになります。彼ら「指導者」の選択は、自国民を犠牲にすることもいとわないということです。自国民を犠牲にすることをいとわないということで言えば、ウクライナのゼレンスキーもそうです。各国から金を無心し蓄財し、訓練を受けていない兵士を戦場に送り込んでいます。日本の首相もそうです。税金をむしり取って外国にお金をばらまいています。この人たちは一体何をしているんですか? つまり西側先進国と言われる民主主義を標榜する指導者は「自国民を裏切る」という点で共通しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
@kiyo18383090

Posted by kiyo.I