プラズマ宇宙論と電気的宇宙論は何が違うのか?
どちらも従来のモデルとは根本的に異なる理論
ガレス・サミュエル氏のyoutubeチャンネル「See the Pattern」から「プラズマ宇宙論と電気的宇宙論、その違いとは?」を紹介します。
プラズマ宇宙論と電気的宇宙論は、ビッグバンの否定、宇宙が99.9%、プラズマで出来ているという認識など共通点があります。しかし、恒星が熱核反応であるとするプラズマ宇宙論と電気で駆動されているとする電気的宇宙論、赤方偏移の解釈の違いなど相違点もあります。この動画では、その違いをまとめてくれています。
それぞれ違いはありますが、どの理論が正しくてどこが間違っているということではなく、どのような歴史的背景の中でプラズマ現象を捉えようとしていたのかに注目したいと思います。いずれも科学者の宇宙の成り立ちを知りたいという真摯な研究の成果です。ただ思うのは現代の主流の宇宙物理学は成果の出ない核融合や重力波の検出とか無駄なことにお金をかけすぎているように思えます。科学の分野に限らず、あらゆる分野で特定の人々の利害で、とりわけ科学という名で学者の権威と利権で物事が決められていく弊害が世界をつまらなくしているのだと思います。政治や経済の世界でも同じです。誰の利益を代表しているのか分からないような人が代表に選ばれ、一部の富豪が人口削減とか温暖化とか食糧危機の演出といった、おかしなことをやりたい放題です。しかし、今やこうした何百年も続いてきた世界秩序が壊れていくという歴史的な大変革期を迎えたようです。問われているのは、この世界で何が実際行われてきたのかという認識です。誰によって、何が、いかにして? 前提として、大きな大きな嘘に気付くことなく、これからの時代は見えてこないと思います。
[要旨]
エレクトリック・ユニバースとプラズマ・ユニバース、何が違うのか?
プラズマ宇宙論の主要な概念に触れ、新たな知見を得ることを目的とした新シリーズへようこそ。まず、プラズマ宇宙論と電気的宇宙論は何が違うのか、高いレベルで検証し、次にプラズマ宇宙論の主要な概念を検証してみたいと思います。ただし、これは私の解釈であり、それぞれの違いを完全に網羅することが目的ではなく、重なる部分と重ならない部分を理解することが目的であることをお断りしておきます。
プラズマ宇宙論と電気的宇宙論、その違いとは?
Plasma Universe & Electric Universe, What’s the Difference?
エレクトリック・ユニバースとプラズマ・ユニバース、何が違うのか?
プラズマ宇宙の主要な概念に触れ、新たな知見を得ることを目的とした新シリーズへようこそ。
まず、プラズマ宇宙論と電気的宇宙論は何が違うのか、高いレベルで検証し、次にプラズマ宇宙の主要な概念を検証してみたいと思う。ただし、これは私の解釈であり、それぞれの違いを完全に網羅することが目的ではなく、重なる部分と重ならない部分を理解することが目的であることをお断りしておく。
では、さっそく飛び込んでみよう……
プラズマ宇宙の起源
プラズマ宇宙の祖父は、ハンス・アルヴェーンであると言ってもいい。
しかし、この言葉を最初に作ったのが彼なのか、それともアンソニー・ペラットなのかは、議論があるところだ。
ハンスは1937年の時点で、もしプラズマが宇宙を覆っているならば、銀河磁場を発生させることができる電流を運ぶことができると主張していた。そのため、磁場だけでなく、電場や電流をマッピングすることが極めて重要だった。
彼は、宇宙はエネルギーと運動量を極端に大きな、あるいは非常に大きな距離で伝達する電流のネットワークで満たされていると感知した。この電流は、しばしばフィラメント電流や表面電流にピンチ(つまむ)する。後者は、宇宙空間や星間・銀河間空間に細胞構造を与える可能性がある。
つまり、プラズマ宇宙論の始まりは、1986年にプラズマ宇宙論と呼ばれるようになるずっと以前からあった。ハンスはまた、電気力と磁気力が物質の凝縮に重要であるという概念を利用した太陽系形成の代替概念に関する多くの論文を書いた。
プラズマ宇宙論の最も基本的な考え方は、ビッグバンのような架空の(仮想的な)出発点から先に推定するのではなく、観測可能な実験からスケールアップすることができるということだ。
したがって、プラズマ宇宙論はビッグバンの考えを否定することになる。つまり、宇宙は膨張していないということだ。では、宇宙背景放射や銀河の赤方偏移はどのように説明するのだろうか?
私の知る限りでは、ラーナーは、このことについて語った唯一の人物であり、彼は、より遠くへ移動する光がより赤方偏移する原因となる疲れた光 tired light ※の概念に依存している。
では、プラズマ宇宙にはどんな要素が含まれているのか、まずは全体像を構築してみよう。
プラズマ宇宙論
ここで重要なのは、プラズマ宇宙論という括りの中でも、同じメカニズムに対してさまざまな考え方があり、別の理論が存在することだ。まず、遡って見ていこう。
これらのアイデアの多くは、オーロラを調査し、電流によって引き起こされると考えたクリスティアン・ビルケランドの研究から出発している。
ハンスは、実験室での研究成果を用いてオーロラを説明し、オーロラの原因となる電子を加速させるメカニズムとして、二重層(ダブルレイヤー)の概念を明らかにした。
太陽フレアもこの方法で説明することができる。
ハンスは、もし太陽がプラズマの回転する球で、強い磁場を持っていたら、この動く磁場がダイナモ効果を起こし、電流を発生させるだろうと考えた。そして、太陽電気回路という概念を思いついた。
ここでひとつ重要なのは、ハンスが “太陽とは何か"ということに興味を持たず、疑問を持たなかったことである。彼の考えた太陽回路は、星に電力を供給するものではなく、磁場の副産物でしかなかった。彼は、太陽のパワーと放射線が核過程(核融合、核分裂、不安定核の放射性崩壊など)によるものかどうか、疑問を持つことはなかった。
ハンスは、大きなガス雲はわずかに電離し、適切な条件下ではフィラメントを形成し始めると考えた。このフィラメントが、ビルケランド電流のようなフォースフリー(力のない)構成で電流を流したり、ピンチを起こしたりする。これは、重力のみのモデルが直面する、物質の崩壊は衝突によって引き裂かれる地点に達するという問題を克服できると彼は考えていた。
数年後、このフィラメント上に多くの星が形成されていることが発見され、星の形成にピンチ効果が重要であることがわかった。
もうひとつは、プラズマ宇宙論では重力が物体の形成に極めて重要な役割を果たすが、電磁気力もフィラメントの大規模な構造を形成する上で同等に、あるいはそれ以上に重要であるということである。
そして、この太陽回路の概念を銀河にまで拡大した。
銀河には磁場があり、星や物質は銀河の中心の周りを回転していることが分かっているので、もう一度ダイナモ効果が存在するはずだった。そうすると、極から流れ出た電流が赤道面へとループして戻ってくる。彼はこの概念を使って、二重電波源を説明した。これらのローブは、二重層(ダブルレイヤー)が位置するポイントに位置することになるからだ。ハンスは、銀河がどのように形成されるかを考えることにあまり時間をかけなかったので、雲が崩壊して銀河が形成されるという主流の考えを貫いた。
ペラットは、銀河の形成と進化について、根本的に異なるアプローチをとることになる(別のビデオで紹介する)。
極めて簡単に言うと、ペラットは詳細なシミュレーションによって、二つの銀河フィラメントが相互作用して銀河が形成されることを発見し、ダブルローブも全く別の方法で説明した。つまり、主流派は重力が大きなスケールで支配的な力であると見ている。宇宙はビッグバンから始まった。星は重力崩壊によって形成され、銀河も同様だ。
銀河の自転の問題や、広大な銀河のフィラメントのようなものの形成は、ダークマターの導入によってのみ調和させることができた。星はやがて崩壊してブラックホールを形成し、すべての銀河の中心には、超巨大ブラックホールが存在する。
プラズマ宇宙論は、宇宙がプラズマで満たされ、そのプラズマが広大なフィラメントのネットワークを形成しているとするものである。銀河はこのフィラメントに沿って、フィラメントの相互作用により形成される。銀河の進化は主流派とは大きく異なっている。銀河はまた、プラズマのフィラメントで満たされており、それに沿って星が形成される。
ペラットもアルヴェーンも、星とは何かについて説明しようとはしていない。したがって、ブラックホールを否定しているのか、否定していないのか、はっきりしない。
エリック・ラーナーも研究所でプラズマの研究をしていて、クエーサーとは何かという説を思いついた。それは、超巨大ブラックホールではなく、彼が実験室で作り出したものと同じようなプラズモイドだった。
ラーナーは、星は熱核反応の天体であるとする立場が非常に強い。しかし、あまりはっきりしないのは、彼が超巨大ブラックホールを否定していることが、星がブラックホールになるという考え方も否定していることになるのかどうかということだ。
フィラメントが電極に向かって収束するときに、ピンチが形成される。
プラズマ流路のくびれから、渦状のフィラメントからなるプラズモイドが形成される。
アンソニー・ペラットは、銀河の形成について、二つ以上のビルケランド電流の相互作用を伴う別の説明を展開した。これはクェーサーも説明でき、銀河の進化も従来のモデルとは根本的に異なるものになるだろう。
プラズマ宇宙論の概念のほとんどは、大きな銀河のスケールに焦点を当てる傾向があり、銀河の中のダイナミックな動きを見ることはほとんど行われていない。このことは、ペラットのコンセプトを見る上で特に重要であり、私はこれを星にまで拡大することができると考えている。
実験室から太陽系、銀河系、さらにその先へとスケーリングできる概念であることを考えると、この点が検討されていないのは少し不思議だ。したがって、プラズマ宇宙論の重要な点は、プラズマがフィラメント、ピンチ、二重層を形成すること、そして私たちが目にする多くの現象がこれらの概念で説明できることである。次回のビデオでは、このようなプラズマ宇宙論の基本的な概念をもう少し詳しく説明したいと思う。
では、電気的宇宙論(エレクトリック・ユニバース)はどう違うのだろうか?
エレクトリック・ユニバース
最も重要な違いのひとつは、原因(根源)の考え方だろう。これは、電気的な相互作用によって太陽系が再編成され、より新しい災害が発生したというヴェリコスキーの考えからきている。
エレクトリック・ユニバースの核心は、宇宙全体があらゆるレベルでこの電流によって動いているという考えだ。実際、基本的な力はひとつだけで、他の力はこの基本的な力による見かけ上のものに過ぎないと言えるかもしれない。ここで、プラズマ宇宙論との顕著な違いがすぐにわかる。
プラズマ宇宙論が宇宙の秩序や構造をテーマにしていたのに対し、電気的宇宙論は母なる自然そのものの秩序や構造に、あらゆるレベルで取り組もうとしている。
控えめに言っても野心的で、このコミュニティには、これらのコンセプトのさまざまな側面を研究する多くの支部がある。よく知られた文書(資料)もあれば、そうでないものもあり、また、ただ語られているだけのものもある。このような野心的(熱意)でスケールの大きな研究は、断片的な部分が多く、それらがどのように組み合わされているのかを理解するのが非常に難しい。中には、しばしば相反するものや矛盾するものもある。しかし、エレクトリック・ユニバースの一部を、ある人たちにとって受け入れ難くするひとつの不協和(確執)があるため、まずは少し話を戻してみよう。
理論と物語だ。
コンセプトと理論は、プラズマ宇宙論をバックボーンにしながらも、これを新鮮な新領域へと導いている。特に重要な違いは、太陽の性質である。
電気的宇宙論では、太陽はアーク放電であるとし、ジョーガンズ(ユルゲンス)の電気的太陽モデルを踏襲・構築している。これは、フィラメントや流れる電荷の概念とうまく結びついており、星の外観の変化をまったく異なる方法で説明することができ、はるかに論理的であると思われる。
ウォル・ソーンヒルもまた、電気的重力の存在を仮定している。ここでは、重力として見える力は、物質中の電荷の副次的な効果や分極によって、重力のように見えるだけである。したがって、物質に作用する力は、電磁気的なものが支配的である。
また、星は核分裂によって二つに分かれることができる。これは、星が電気的ストレスを受け、それに対応するために表面積を増やそうとしたときに起こる現象だ。このため、多くの星系が連星であることが説明できる。
また、褐色矮星は他の星に捕獲され、その結果、褐色矮星は大きなガス惑星に変化するという考え方もある。ガス惑星は、捕獲されたときに主星と異なる電位にある場合、物質を放出することがある。この放出された物質が、後に惑星として見えるものを形成することがある。
電気的宇宙論では、星はフィラメントを挟んで形成されるが、そのフィラメントから放出されることもあると考えられている。
惑星の形成についてはあまりよく立証されていないが、一般的には、電気的なストレスがかかったときに、ガス惑星や恒星から放出されるという考え方で説明されている。つまり、星はフィラメントを流れるゆっくりした電流によって動かされ、この電流が変化することで星の姿や振る舞いに変化が生じるという考え方だ。
では、銀河はどのように形成されるのだろうか?
銀河間フィラメントに挟まれてできるものもあれば、活動銀河から放出された物質でできるものもある。ここでEU(Electric Universe)は、銀河のライフサイクルに関するホルトン・アープのアイデアのいくつかを忠実に再現している。
クェーサーは活動銀河から放出された若い天体で、やがて伴銀河に変化していく。これらの考え方は、プラズマ宇宙論とは全く異なるものだが、興味深いのは赤方偏移の考え方だ。
電気的宇宙論では、この赤方偏移の一部が、距離よりも天体の年齢に関係すると思われる固有の構成要素だったため、赤方偏移を距離の測定に使うことはできないと、ホルトンと同様に強く考えていた。宇宙マイクロ波背景放射CMBRは我々の銀河系にあるフィラメントが原因である。
ドン・スコットはまた、ベッセル関数ビルケランド電流のアイデアを再検討し、電流が円柱に形成され、十分に大きければ、電流が両方向に流れることさえ可能にする。
この電流の流れは、地震や火山、地殻の金属形成にも関係(原因)している。地球や火星、そして他の惑星の地形に電気的な傷をつけるのは、最近の激しい相互作用の結果である。
そして、このことは、もしかしたら受け入れがたい側面のひとつにつながるかもしれない。地球はもともと土星の一部であり、太陽に捕らえられたという考えだ。この捕獲プロセスとその後の再配列によって、ヴェリコフスキーの著書やタルボットの著作で説明されているような破滅的な現象が起こる。
この点については、私はまだ迷っているところだが、オープンマインドでいるつもりだ。私にとって、より興味深いのは、電流の流れや、あらゆるレベルにおける電気力の優位性に注目したアイデアだ。
EUの副次的な理論として注目すべきは、ジム・ウェニンガー Jim Weninger の、シリウスを中心に渦巻く恒星の運動という考えで、これはアークトゥルスを中心に渦巻くもので、歳差運動や災害のサイクルを説明する全く別の方法である。
エド・カール Edo Kaal の構造化原子(SAM)モデルのコンセプトは、強い核力を取り除き、中性子を電子と陽子のペアに置き換えるというアイデアだ。
比較検討
つまり要約すると、
プラズマ宇宙論は、宇宙は99%プラズマであり、フィラメントが構造を与え、物質を運んでいるとする。
ピンチは、銀河や星の形成を引き起こす。
星は本質的に熱核反応の性質を持っており、フィラメント内のプラズマの流れは星の挙動に直接影響を及ぼさない。
赤方偏移は疲れた光 tired light だけで説明できる。
ホルトン・アープの研究を全く考慮していないが、ペラットの後の研究は、銀河からの物質の放出に関するホルトン・アープの考えのいくつかを説明する代替方法を確かに示している。
いいところは、非常によく文書化されていることだ。アルヴェーン、ペラット、ラーナーには、アイデアの多くの側面をカバーする広範な文書や本があるが、この分野で活躍しているのは、現在ラーナーだけだ。
電気的宇宙論は、プラズマ的宇宙の基本的な概念のいくつかに基づいている。
すなわち、99%のプラズマ、フィラメント構造。
星や銀河はピンチの中で形成される。
星は熱核反応ではなく、電気的な性質を持っている。
電気的な力は、私たちが見ているすべての現象を動かす基本的な力である。
銀河の中の電流の流れは、星の振る舞いに直接影響を与える。
銀河系も同様で、銀河系間の大きなビルケランド電流が動力源となっている。
私たちが観測する赤方偏移の大部分は、その電気的性質によって引き起こされる天体の年齢によるものである。
天体が古くなるにつれて、赤方偏移は小さくなっていく。
私たちよりも古い天体は青方偏移して見える。
また、エレクトリック・ユニバースのコンセプトは、惑星体の内部や周囲を流れる気象システムや電流の考え方にまで及び、プラズマ宇宙がカバーできない多くの地質学的プロセスを説明することができる。
ドキュメンテーション(文書化)は確かに彼らの得意とするところではない。部分的には存在するのだが、古い概念に頼っていることもある。
そのため、どのような仕組みで動いているのか、詳細を理解しようとする人にとっては、非常に難しい。コミュニティはまだ活発で、これのさまざまな分野で今も多くの人が働いている。
それで、私が忘れている多くの側面があるだろうから、この二つの違いのイメージに追加できるものがあれば教えていただきたいと思っている。
プラズマ・ユニバース | エレクトリック・ユニバース |
ビッグバン なし | ビッグバン なし |
宇宙 99.9%プラズマ | 宇宙 99.9%プラズマ |
フィラメント=構造・駆動機構 | フィラメント=構造・駆動機構 |
ピンチは銀河と星を形成する | ピンチは銀河と星を形成する |
星=熱核反応 | 星=電気 |
電気的な力 基本的な力 | |
電流の流れが星や銀河に影響を与える | |
赤方偏移=疲れた光 | 赤方偏移の大部分は年齢によるもの |
あらゆるスケールで説明する | |
十分に文書化されている | 一部文書化されている |
──おわり
ビッグバンを否定する疲れた光
Tired Light Denies the Big Bang
WRITTEN BY Ming-Hui Shao, Na Wang and Zhi-Fu Gao
Submitted: August 19th, 2018 Reviewed: August 31st, 2018 Published: December 7th, 2018
DOI: 10.5772/intechopen.81233
「ビッグバンを否定する疲れた光」より一部引用
2018年12月7日
概要
近年、ビッグバンに関連する問題が次々と出てきている。すべての問題は、赤方偏移のドップラー解釈に起因している。
1929年にツヴィッキーによって提案され、2013年にシャオによって進化した"疲れた光"理論は、赤方偏移の新しい説明となる。この理論では、赤方偏移が、宇宙空間を旅する際の物質粒子との相互作用による光子のエネルギー損失から誘発されることを明らかにした。
エネルギー移動に関する基本原理は、主に質量・エネルギー等価とローレンツ理論である。超速度、地平線の問題、宇宙マイクロ波背景放射、オルバースのパラドックスなどの問題は、"疲れた光"理論の宇宙論モデルで消滅する。このモデルは、無限の、時間を超越した宇宙を記述する。
①はじめに
宇宙論は、他の科学分野と同様に、古代ギリシャに始まった。1917年のアインシュタインの理論的研究と1929年のハッブルの観測的研究によって、近代的な宇宙論研究は20世紀に始まった。
ビッグバンの宇宙論的モデルは、主にハッブルの研究によってもたらされた。ハッブルはドップラー効果を用いて、宇宙赤方偏移と呼ばれる現象を解釈した。ハッブルの論文の後、1929年にツヴィッキーがドップラー効果に代わる宇宙論的赤方偏移の解釈として、"疲れた光"仮説を提唱した。
1929年、ハッブルは観測によって距離と赤方偏移の関係を得た。その後、ドップラー効果を用いて赤方偏移を解釈し、新たな距離─速度の関係を得た。ハッブルの論文から約半年後、ツヴィッキーは距離─赤方偏移の関係を説明するために"疲れた光"仮説を提案した。しかし、"疲れた光"の性質はツヴィッキーの著作で曖昧にしか説明されていなかったため、"疲れた光"仮説は今日までほとんどの宇宙学者や天文学者に受け入れられていない。
ビッグバンは、ハッブルの研究を経て、最も受け入れられやすい宇宙論的モデルとなった。近年、ビッグバンに関連する問題が、宇宙学者や天文学者によってより明確に認識されるようになった。いくつかの問題は、宇宙論的赤方偏移に対するドップラー効果の解釈に直接関係している。ビッグバンモデルは、これらの問題を克服することができない。幸いなことに、"疲れた光"理論の研究は続けられている。
2013年、シャオは物理原則、すなわち(a)電磁場理論、(b)質量エネルギー等価、(c)量子光理論、(d)ローレンツ理論に基づいて、"疲れた光"仮説を展開した。これらの物理原則に基づき、"疲れた光"理論は、光子が宇宙空間を移動する際に物質粒子との相互作用によって光子のエネルギーが失われる結果として、宇宙赤方偏移を説明する。この宇宙赤方偏移の解釈により、宇宙は無限であり、永遠であることがわかる。
②ビッグバン、その歴史と問題点
ハッブルは、距離─赤方偏移の観測結果から、ドップラー効果の解釈により、距離─速度関係を導き出した。ビッグバンは現代では一般的に知られているが、それに付随するいくつかの問題が指摘されている。さらに、宇宙赤方偏移をドップラー効果で解釈した場合にも、いくつかの問題が生じている。
実は、これらの問題はすべて、宇宙赤方偏移のドップラー効果の解釈に根ざしている。このように、ビッグバン宇宙論は、ビッグバンモデルの枠内では容易に乗り越えられないハードルに直面しているのが現状である。
③"疲れた光"説の歴史
ハッブルは、宇宙論的赤方偏移を解釈するためにドップラー効果を用いた研究を行った。深く考えていればしなかったかもしれない大胆な行動だった。しかし、ツヴィッキーはドップラー効果を宇宙赤方偏移の解釈には適さないと考えた。ドップラー効果は、物質の性質について何も語っていない。運動学上の問題に過ぎない。ドップラー効果によって引き起こされる赤方偏移は、光源と観測者の間の相対運動によって引き起こされる。
ツヴィッキーは、事態はそれほど単純ではないと考えた。彼は、宇宙論的な赤方偏移は、光と宇宙の潜在的な特徴との相互作用によって引き起こされるという"疲れた光"仮説を提唱した。"疲れた光"仮説は、光が伝播する間、宇宙空間のあらゆる事柄の影響を受けているはずだと主張する。この考え方は、宇宙空間に存在するすべての物質が関連しており、物質のどの部分も他のすべての部分から影響を受けると考えたマッハに由来している。
ツヴィッキーは宇宙赤方偏移のドップラー効果解釈に異を唱えたが、疲れた光仮説は物理力学的に曖昧であったため、この仮説を真に受ける人は少なかった。しかし、疲れた光について考え、その物理的な仕組みを熱心に探そうとする人が何人もいたが、成功しなかった。
疲れた光の物理的な仕組みは、2013年に M. シャオが論文を発表するまで、明確に説明されていなかった。シャオは、疲れた光の物理的な仕組みは、物質粒子に作用する光子の電磁場が生み出すローレンツ電気力であるべきだと指摘した。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。