エレクトリック・ユニバース── COSMOSはどのように働いているのか:マイケル・クラレージ
一方は外を見ると死んだ宇宙が見え、もう一方は生きている宇宙を見ている。その違いは?
この動画の中で、マイケル・クラレージ博士は「あまりにも長い間、現代科学の進歩は、何を探しているのかがわからないために、とんでもなく遅くなっている。しかし、私たちが生きている宇宙は階層構造になっており、エネルギーや影響力は大きな世界から小さな世界へと移動し、小さな世界から大きな世界へと再び引き上げられるという考えから出発すれば、科学の進歩はずっと早くなるはず」と言います。
そして「ウォル・ソーンヒルの超新星を電気現象としてとらえる研究に出会い、それをきっかけに、電気をモデルに含めることで、階層的な宇宙の的確な姿を自然に描き出すことができると思うようになった」と言います。
見える世界=物質と、見えない世界=エネルギー、氣、波動とか曖昧に言われる世界を、対立してとらえる方が多いです。19世紀後半、物理学の世界では、ファラデーなどが見つけた電気や磁力の世界は、見えないので、それをどう表現するのか苦労しました。電気や磁気は見えない世界に属します。しかし、見える世界とみえない世界をつなぐ鍵が電気的なものだと理解すれば、分かりやすいのではないでしょうか? 電気というとあまりに一般的で、ありふれている印象を持たれる方も多いかもしれません。マイケル・クラレージ博士は「電流は、地球と地球の表面に住むすべてのものと相互作用するために降りてきている。これは呼吸のようなもので、消化のようなものだ。地球は太陽エネルギーを受け取り、地球は何かを返している」と言います。
また「大気が層状になっていることに驚くのではなく、そのような仕組みになっていることを想定して研究を始める。そして、これらの層を維持するために電気がどのような役割を担っているかを調べる」と言います。想定する前提が間違っていれば結果は出ません。
言いかえれば、宇宙を重力中心に見るという宇宙論は、前提が間違っているのだと思います。間違った前提で始めるから、ビッグバン、ブラックホール、ダークマターという、無いものを作り出して袋小路にはまり込んでしまったのだと思います。それは医学の世界でも、ウイルスという存在証明がされていないものを、あるかのように、そこから作り出されたワクチンというものが、まるで効果があるかのように扱われている現状と似ています。
「もしあなたが科学者を自称するならば、そろそろ大人になって、それが何にも基づかない思い込みであることを認めるべきでしょう」
タイトルで使われている"cosmos"という言葉ですが、宇宙、マクロからミクロまですべてをひっくるめた全体としての概念が欠けているのが現代科学なのかもしれません。マイケル・クラレージ博士は「生きている全体を表す言葉として使われていた」と言っています。一般的には次のように説明されています。
(秩序と調和の表われとしての)宇宙、コスモス ギリシャ語「秩序,宇宙,世界」の意 宇宙, 完全体系, 秩序, 調和 存在するすべてのもの。コスモス(cosmos)とは、一般的に、宇宙を秩序ある、調和のとれたシステムとみなす宇宙観である。コスモス(宇宙観)(←→chaos)
ウィキ:一般的な意味でのコスモスは、秩序ある、あるいは調和のとれたシステムのことである。ギリシャ語で「秩序」「装飾」を意味するκόσμος(コスモス)に由来し、カオスの概念とは対極にある。現在では、一般に Universe(秩序ある側面で考える)の同義語として使われている。コスモスの語源は同じ語源である。ロシア語やブルガリア語などの多くのスラブ系言語では、Космос cosmos は「宇宙空間 outer space」も意味する。中国語では、コスモスは yuzhouと訳され、直訳すると時空(宙yu=空間+宙zhou=時間)を意味する。
この説明の中に、命を感じることはできません。
動画の最後に"citizen cosmos"という言葉が出てきます。シチズンとは"国民, 市民, 住民、構成員"という意味ですが、日本語に直訳すると、"市民コスモス"とか"住民宇宙"とかになり変です。秩序ある体系としての"宇宙の住人"とでもいうのでしょうか。とりあえず “シチズン・コスモス"としておきます。
[要旨]
私たちの大気は、磁気圏に到達するまでに7〜8層の層があり、磁気圏自体も7〜8層ある。この層の働きによって、私たちは太陽風と完全に結びつけられている。そうでなければ、太陽風は地球の表面に衝突し、セラミックと溶けたガラスが混ざったような状態になる。
もしあなたが、宇宙には生きているものは何もないとか、星は身ごもって生まれないとか、愛と憧れは銀河や星や細胞にとって強力な力ではないと考えているなら、すべてまさに実験的証拠ゼロに基づいているのだから、そろそろ大人になって、これらはあなたが知らないことに基づいた信念(思い込み)だと認める時である。
地球上のすべての生命が偶然だと言うことは、現代科学がいかに現実とかけ離れたものであるかを示している。
宇宙物理学者であり、SAFIREの主任研究員であるマイケル・クラレージ博士は、生きた宇宙にどのように、そして、なぜ機能(作用、働き)を見出すのかを巧みに説明している。
マイケル・クラレージ:コスモスの働き
Michael Clarage: Function in the Cosmos
機械工学を専攻する友人と散歩しながら話していると、科学って何だろう? と尋ねられました。
この質問がきっかけで、私たちは現在の科学に何が欠けているのかについて話しました。私は、天文学者が美しい星雲を見たとき、まず、その機能 function(働き、役目)は何かということを考えるべきだと提案しました。しかし、もちろん、ほとんどの天文学者が最初に問うのはそんなことではありません。
これが、現在の天文学がこれまでのところ、なぜ破綻しているのかの核心です。
最初の質問は、それはどんな機能を果たしているのか(働きをしているのか)、ということであるべきです。それなのに、そのことは問われることすらありません。したがって、現代の天文学は、見ているものを決して理解することができないのです。
彼は驚いたような笑みを浮かべながら、宇宙論的なものに機能がある例を挙げてくれますか、と言いました。私たちの頭上にある大気は、磁気圏に到達するまでに7〜8層あることをご存知ですか? と私は答えました。また、磁気圏自体も7〜8層構造になっており、それが太陽風とのつながりを完成させているのですよね?
太陽風と地球をつなぐには、これらすべての層(レイヤー)と構造が必要なのです。それが層の働きです。
もしこれらの層がなければ、太陽風は地球の表面に衝突し、セラミックと溶けたガラスが混ざったような状態になるでしょう。これらの層は偶然の産物ではありません。その目的のひとつは、地球上に有機生命体が存在できるようにすることです。
植物や動物が存在することは、地球にとって、ひいては太陽系全体にとって生命維持に必要な(不可欠な)重要なことです。地球上のすべての生命が偶然であるというのは、現代の科学者がいかに現実と乖離しているかを示しています。
もう一度言いますが、地球上のすべての生命が偶然だと言うことは、現代の科学者がいかに現実から遊離している(疎い)かを示しています。
なぜ、惑星には磁性体、プラズマ体、単原子体、ガス体があるのでしょうか?
※単原子気体:単原子分子ともいう。常温でヘリウム,ネオン,アルゴン,クリプトン,キセノン,ラドンの不活性気体は,原子1個のまま存在するので,単原子気体と呼ばれている。常温では多原子分子の物質も,高温にするか放電空間におけば,単原子分子になる。
太陽からの電流がなぜ地球の極に入り、極から出るのでしょうか?
答えは、太陽のエネルギーは、地球で消化されなければなりません。地球の外には、ほとんど想像もつかないような火のような世界があり、我々の理解を超えるほど希薄で、ほとんどの原子が存在できないほどエネルギーに満ちています。電子と陽子が十分に落ち着き、最初の分子を作るには、惑星の球体まで下りてこなければなりません。しかし、ここ地球の表面では、すべてのものが、雨や木や氷や魚や川や原野のある涼しく湿った世界に住んでいます。
これは非常に大きなステップダウン(逓減)です。液体が氷になるよりもっと極端な凝縮です。物質そのものを慎重に運び、次から次へと冷却し、凝固させなければならない。太陽風のエネルギーを地球で利用できるように変換するには、これらの機能層が必要なのです。
私のエンジニアの友人は、それは物事を描写するとても詩的な表現だねと言いました。
私は考えて、こう答えました。
でも、これは工学的な問題に対する解決策でもあるんです。工学的な解決策と美の結合を、他にどこで見たことがあるでしょうか?
ああ、ですよね。この地球上のいたるところで、それを目にすることができます。蝶の羽、蜘蛛の巣、楽器、花、完璧に調整された車のエンジン、すべてが非常に実用的な問題を解決するために作られ、すべてが美しいのです。
性欲を失ったビクトリア朝のバカな戦争屋とダーウィン学派のカバン持ちたちは、人生は醜くて残酷で、利益が上がり続け、新しい領土が征服されれば、どうにか意味を成すと、多くの人に信じ込ませてしまったのです。
自然は常に恩恵をもたらしますが、自分自身を犠牲にすることはなく、非常に高い美の基準を維持することで、それを成し遂げています。もし、現在の科学者が美の訓練を受けなければ、永遠に的外れな(失敗する)存在になるでしょう。皆さんの解釈を聞かせてください。もし、それが美しさに欠けているならば、私はあなたが間違った道を進んでいることを知るでしょう。エレクトリック・ユニバースの立場は、このすべてに役立ちます。
どうしてそうなるのか、まだ少し戸惑いがあります。2010年にウォル・ソーンヒルの超新星を電気現象としてとらえる研究に出会い、それをきっかけに、電気をモデルに含めることで、階層的な宇宙の的確な姿を自然に描き出すことができると思うようになりました。
電気は、大きな世界と小さな世界の間を自然に行き来しているからかもしれません。もしかしたらその反対で、私たちが生きている宇宙に住んでいると感じている人は、目に見えるものを表現する方法として、電気を使うことに惹かれるのかもしれません。
あまりにも長い間、現代科学の進歩は、何を探しているのかがわからないために、とんでもなく遅くなっています。しかし、私たちが生きている宇宙は階層構造になっており、エネルギーや影響(感化)力は大きな世界から小さな世界へと移動し、小さな世界から大きな世界へと再び引き上げられるという考えから出発すれば、科学の進歩はずっと早くなるはずです。
大気が層状になっていることに驚くのではなく、そのような仕組みになっていることを想定して研究を始めるのです。そして、これらの層を維持するために電気がどのような役割を担っているかを調べます。
私の同僚が、ACES IIミッションに関するこのリンクを送ってくれました。このミッションについて少し考えてみましょう。
これは岩石でできた固い地球の周りの電流の流れの画像です。
地球の電気体、磁性体はかなり複雑です。
地球の本体とは何なのか、発想を転換することが大切です。
私たちは、五感の使い方の訓練を受けていないので、地球の本体とは足元の岩盤だけだと思っています。しかし、それは地球の一部分でしかありません。岩盤の部分を地球の骨と呼んでもいいかもしれません。この強固なコアの周りには、骨を包む他の部分と同じように、複雑で何層にも重なった物体があります。
プラズマは、壁や膜、管などを形成するために分離する素晴らしい能力を持っています。この地球という大きな物体の中を流れる電気の流れは、ちょうどあなたの血管の中の血液の流れのように分離されています。
プラズマ plasma(電離した原子の集団、通常は電離した気体。血漿)は、それが想定される場所にのみ流れます。
そして、動脈や静脈と同じように、細胞膜 plasma membranes も半透膜(半透性)になっています。適切なものが入ってきて、適切なものが出ていく。しかも、システム全体が高度に加圧され、自己完結しています。
哺乳類の循環系が誕生するずっと前に、地球は半透性を使った自己完結型の循環系の問題をすべて解決していました。ただ、プラズマ、電気、磁気の領域でそれを実現したのです。
ACES IIミッションの話に戻りますが、この画像を見てください。
地球に入ってくるオレンジ色の線と、地球から流出していくオレンジ色の線は電流です。
この流れは、二重の出たり入ったりする構造になっているのが面白いです。エネルギーは遠くからやってきて、磁気圏に戻り、また帰ってきて、太陽系に送り返されます。この活動の多くは、日の出と日の入りの境界線に沿ったものです。
地球から後ろに引くと、地球の影は固定されたままですが、その影の下で回転しているのは地球の表面なので、日の出と日の入りはひとつだけであることがわかります。この影の線に沿って、地球の内外に電流が流れています。
地表に近いところでは、この電流がどうなっているかはわかりません。ACES IIミッションの焦点は、この下層域に二機の観測用ロケットを飛ばし、データを収集することです。
非常にエキサイティングなミッションではありますが、ミッションとしては中途半端です。なぜなら、オーロラの働きとは何かという疑問から出発していないからです。オーロラの機能とは何かという問いから出発していないので、ミッションとしては中途半端です。オーロラはそのエネルギーを地球本体に伝えなければならず、さらに消化されたエネルギーを太陽電流に変換して戻さなければなりません。
この回路は、行き当たりばったりに降りてきて、右折して、磁気圏に戻るというものではありません。
この話にはまだ先があります。
電流は、地球と地球の表面に住むすべてのものと相互作用するために降りてきています。これは呼吸のようなもので、消化のようなものです。地球は太陽エネルギーを受け取り、地球は何かを返しています。これは物理学であり、工学です。
美しさも広がっています。文字通り、日の出とともに太陽エネルギーが地球に降り注ぐ。私たちは、動物も植物も地衣類も、すべてこのエネルギーを使って地球で一日を過ごします。
そして、私たちが眠りにつくとき、何かが太陽風の流れに連れ戻されます。
ACES IIミッションは、地球表面の電流や磁場の測定と対になっている必要があります。
懐中電灯の電流がフィラメントを流れるように、オーロラと地表が直接つながっているかもしれません。
太陽電流が直接、地球の本体に流れ込む可能性があるかもしれないし、オーロラは、入力電流の振動が受信コイルに伝えられるACトランスのように、誘導によって接続されるかもしれませんが、一方から他方へ電荷が流れることはありません。
私の見立ては、誘導と物質の移動の両方が起こっているということです。このような問いかけが、この種のミッションの指針となる必要があります。11月21日の打ち上げ成功後、このミッションの最新情報を探していますが、まだ何も見つかりません。
数千年前、"コスモス"という言葉は、生きている全体を表す言葉として使われていました。すべての"コスモス"は同じ設計図に基づいて作られており、唯一の違いは、大きさとその大きさで物理法則がどのように現れるかを示していることです。
あなたと私はそれぞれ、地球という大きな宇宙の中で生きるシチズン・コスモス citizen cosmos の実例です。
惑星は、星という大きな世界の中で生きているシチズン・コスモスの実例です。
星は、私たちが銀河と呼ぶ大きな存在のシチズン・コスモスの実例です。
逆に言えば、地球上のすべての植物や動物は、この同じ設計図に基づいて作られた細胞で構成されています。
コスモスは、生まれては死に、食べては排泄します。コスモスは、怪我や病気を治す力を持っています。冒頭の話に戻りますが、私たちの銀河系にある星雲はコスモスではありません。少なくとも私はそう思っていません。星雲は、銀河系の中の大きな存在、あるいは器官の一部です。
そう、銀河には特定の機能を果たす器官があります。この美しさのように。
これについては、どのように説明するのが一般的なのでしょうか?
ああ、これはつかみどころのない周囲の気体にぶつかる、ただのランダムな爆発です。
もっといい説明は?
この高度に構造化された物体は何かをしています。自然は常に構造と機能(働き)を結びつけます。では、それが何をしているのかを理解するためにやってみましょう。
エレクトリック・ユニバースというパラダイムは、これらのことをよりよく理解させてくれます。電気と光は、私たちが知っている最も微細な物質として、宇宙のあらゆるレベルに浸透しています。
電気と光は、大小のあらゆるレベルで器官を組織し、顕在化することができます。そして、大小の間を行き来することができます。それに比べれば、たとえば細胞の世界では、重力は非常に小さな役割しか果たしていないと言えるでしょう。
もしあなたが、宇宙には生きているものは何もないと信じているなら、それは思い込み(信念)であって、科学ではありません。あなたは、その思い込み(信念)を検証するための実験をまったくしていないのです。
もしあなたが、星は妊娠も出産もしない(宿すことも誕生することもない)と信じているなら、それはまさに実験的証拠が少しもないということです。
もしあなたが、愛やあこがれ(熱望)は星や銀河や細胞にとって強力な力にはならないと信じるなら、それは思い込み(信念)と言えるでしょう。
もしあなたが科学者を自称するならば、そろそろ大人になって、それが何にも基づかない思い込み(信念)であることを認めるべきでしょう。
おそらく、あなたはもう自分の感情を信用せず、金属やガラスでできた器具だけを信じているのでしょう。金属とガラスでできた測定器は生きていませんから、生きていないものしか測定できません。
生きているものは、他の生きているものによってのみ感知されます。
一方は外を見ると死んだ宇宙が見え、もう一方は生きている宇宙を見ているのです。
死者を研究する人は、いつも新しい発見に驚きますが、生者を研究する人は、私たちが何を発見するのか、しばしば予感しています。
──おわり
ロケットでオーロラを発生させる電気回路を発見(※1)
Rockets to Uncover Electric Circuit that Powers the Northern Lights
2022年11月21日更新:2022年11月20日18時20分00秒と18時21分40秒に、ノルウェーのアンドーヤ宇宙基地から二機のオーロラ電流・電気力学構造 II 実験ロケットが打ち上げられた。ロケットはそれぞれピーク高度252.5マイル(406.3キロメートル)、116.7マイル(187.8キロメートル)に達した。実験チームによると、オーロラアークはどちらのロケットも良い位置にあり、多くの観測機器から良いデータが得られたという。
私たちの上空には、宇宙からの電子が流れてきている。その電子が地球の磁力線を伝って、大気中の気体にぶつかり、発光する。地上からは、ルビー色やエメラルド色に輝くオーロラ(北極光、南極光)を見ることができる。
しかし、オーロラはより大きなシステムの一部に過ぎない。オーロラは、電球がコンセントに差し込まれているように、地球と地球近傍の宇宙を結ぶ大きな電気回路によって動いている。
地球磁気圏(※2)
内部磁気圏は、地球の磁場に閉じ込められた三つの荷電粒子集団で構成されている。これらの粒子は磁力線のまわりを円運動(旋回運動)しているが、互いに作用しあうことはほとんどない。
環流:地球の周りを漂う中エネルギー粒子の集団で、陽子は一方向に、電子は反対方向に漂っている。
プラズマ圏:電離層から漂ってくる低エネルギー粒子で構成され、地球と共回転する非常に低温でかなり高密度のプラズマの球状貯留層を形成している。
ヴァンアレン放射帯:高エネルギーの粒子が二つの領域に捕捉されている。これらの粒子は、極に向かう磁力線に沿って、反射されるまで移動し、跳ね返るような運動をする。磁場に沿って十分な速度のある粒子は、磁力線に沿って極に向かい、上層大気に入り込む。
環流データ : コロナ質量放出(CME)は、太陽コロナ中の圧力や重力に磁力が打ち勝つことで発生する。このとき、コロナから巨大な太陽プラズマの塊が持ち上がり、衝撃波が発生して、太陽風の粒子の一部が非常に高いエネルギーと速度に加速される。その結果、高エネルギー粒子の形で放射線が発生する。
ヴァン・アレン・プローブ:NASAのヴァン・アレン・プローブ(旧名:放射線帯嵐探査機 RBSP)は、放射線帯のプロセスをよりよく理解するためのミッションである。RBSPの技術的な課題は、宇宙船にとって極めて有害な放射線帯の非常に高エネルギーの捕捉電子やイオンに耐えることである。宇宙ステーションは、ヴァンアレン帯の下、地球の磁気圏の保護カバーのかなり内側を飛行している。ほとんどの無人宇宙船のミッションは、この帯を比較的早く通過するように設計されている。
クレジット:NASA/Troy Benesch
NASAのACES 2ミッションがオーロラの背後にある地球規模の回路を明らかにする(※3)
NASA’s ACES 2 mission will reveal global circuitry behind auroras(部分訳)
なぜこの話が重要なのか?
オーロラは視覚的な楽しみのひとつである。しかし、この見事な現象にはもっと深い意味がある。研究者たちは、オーロラは地球と地球近傍の宇宙を結ぶ大きな電気回路によって動いていると考えている。ACESⅡが成功すれば、これまでの知見に加え、オーロラが発生する最も難しい部分である電離層を含むオーロラ電流のモデルを科学者が作成するのに役立つ。
これまでの研究は、ある種の仮定に基づいている
これまでのオーロラ電流に関する研究の多くは、電離層より高い領域で起こる流入・流出を測定することにのみ焦点をあてていた。下層で何が起こっているかについては、仮定しか提供されていなかった。
ACES Ⅱが提供するオーロラ電流の全体像
ここがACESⅡのミッションと異なる点だ。それは、オーロラ電流の全体像を、上から下まで “スナップショット"して撮影することだ。そのために、チームは二つのロケットを作り、同時に運用することにした。"ハイフライヤー"は大気を出入りする粒子を計測し、"ローフライヤー"は電離層でのダイナミックなやりとりをとらえる。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。