性的行為と恐怖感、男性が苦手

以下の文はカウンセリング.COMで回答させていただいたときのものに手を加えたものです。

男性が苦手

初めまして。
私は男性が苦手です。処女です。今は26歳です。
高校時代に部活の顧問から性的なことをされていました。
本番まではやっていませんが、部室でいろんなとこを触られ、舐められ、写真を撮られ、ホテルに行かされ。卒業と同時くらいに彼氏ができましたが、どんどん気持ちが落ちていって、してあげることもなくなり別れました。最後に、先生とそういうことしてる子と言われすごくショックでした。

好きでやってたわけじゃないですし、私の家は父子家庭で誰にも相談できず、我慢してきました。
一度ホテルで両手両足を押さえられ相手の性器を私の性器に擦り付けて、俺だってやろうと思えばできるんだぞ と怖い顔で言われ、ますます言えなくなり、親に言えたのも一昨年くらいです。
セックスしようとすると怖くなって、涙が止まりませんでした。体が硬直するため痛みも強くなり、今の彼氏には申し訳ない気持ちです。
今でも精神科に通い薬を飲んで生活しています。
将来がとても不安です。どうすればいいかわかりません。やりたいこともないですし、今はフリーターでお金の余裕がありません。
質問になっているかわかりませんが、何でもいいのでアドバイスを頂けたらと思います。よろしくお願いします。

嫌悪感の根っこにあるものは?

同じようにセックスに嫌悪感を抱く人は少なくありません。そのときは抵抗しようにもできなかったのです。身体が凍り付いてしまって、身動きできなかったのです。ですから、自分のことを責めないでください。それが精一杯だったのです。今この瞬間にも、ご自分をいたわってください。

一般的なことしか書けませんが、例えば原因のひとつとして子どもの時、目にした両親のエッチしている姿を偶然見てしまったということがよくあります。何か普通ではないことで怖いと感じたのです。

わたしたちは子どもの時、目にしても、何が行われているのか? 母が父にいじめられているのか、何かとんでもないことが起きているのかわからないという印象だけ残って、それを心の奥深くにしまい込みます。

でも、どこかに知りたい気持ちはあります。それを自分で体験して知ろうします。そのときになると、幼い時の恐怖感がオーバーラップして、怖くなってしまいます。ですが、潜在意識の奥深くにしまい込まれているので、気が付きません。
なぜか、求めてもないのに巻き込まれてしまったり「セックスしようとすると怖く」なるのはそのためかもしれません。

薬を飲んでも何にもなりません。
実は、彼との間で起きていることではありません。それに、大人になったあなたに原因があるわけでもありません。幼いころの誤解から始まったのだと思います。

性的な恐怖感は体の自由を奪われた感覚や抵抗できなかった罪悪感などからきます。
男性に問題があるのは明らかです。女性を欲望を処理する道具として扱っているのですから。しかし一方的に女性が傷ついてしまいます。どこか虐待と似ています。抵抗できなかったことに罪悪感を感じる必要はありません。

男と女、親密、足元の写真

行為そのものとあなたが抱いているイメージは別のもの

性的な事柄は、相談する方もされる方もしづらいものです。「恥の文化」というものが根底に流れていますし、性にまつわる偏見、嫌らしいものだという誤解、恥ずかしさなどが相まって、隠さなくてはならないもののように扱われています。

それに性的な行為そのものに問題があるわけではありません。いやらしいとか不潔とか性的な行為に対する嫌悪感は個人的な経験の中で決めたものです。性的な行為そのものと個人的に抱いているイメージとはそれぞれ別のもののはずです。別のものですがあなたの中では一緒のものとしてイメージされています。ですからその二つを分ける必要があります。

本来は素晴らしい体験のはず

性的な行為と個人的なイメージを区別して考えると、本来は素晴らしい体験のはずです。ところが現実は、男性はセックスが目当てかもしれません。女性は経済的な安定やステイタスが欲しいのかもしれません。お互いに欲しいものがあります。面と向かっては言えないのでお互いそれを隠して交際します。そのための一つの道具としてセックスが使われます。
特に男性が女性を見るとき、相手を性的な欲求を解消するための道具として見ていることがあります。女性からすれば利用されていることがすぐにわかります。嫌悪感を感じ避けたくなります。
女性もまた、男性から欲しいものがあります。収入とか地位とか将来性です。お互いに相手から欲しいものがあるのです。
欲しいものは隠します。表面には出しません。多少ごまかさなくてはなりません。その結果、誤解が生じお互いが傷つき苦しむことになります。
セックスはコミュニケーションのための一つの方法です。ですがこれをお互いの欲求のために取引材料として使ってしまうと問題が起きます。

「お手本」がない!?

私たちは性的な分野でお手本となる「良い見本」を知りません。
身近で正しい情報を教えてくれる人に出会うことはなかなかないのではないでしょうか? そのうえ世の中には刺激的な話題が氾濫しています。
唯一の救いは「良い本」かもしれません。良い本だったら見つけることができるかもしれません。ぜひ探してください。そして楽しんでください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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Posted by kiyo.I