SAFIREプロジェクト ─ 地球上の実験室で太陽の大気のリバースエンジニアリングに成功
- 1. エネルギー生成、元素の変換と創造、放射性物質の修復、太陽と星間物質……
- 1.1. SAFIRE 2018、エレクトリック・ユニバース英国会議
- 1.1.1. 研究目的 RESEARCH OBJECTIVES
- 1.1.2. SAFIREの技術 TECHNOLOGY IN SAFIRE
- 1.1.3. 光学的分光法 OPTICAL SPECTROSCOPY(光学分光学)
- 1.1.4. SAFIREシステム SAFIRE SYSTEMS
- 1.1.5. 実験計画法 DESIGN OF EXPERIMENTS
- 1.1.6. 放射線流体力学 RADIATION HYDRODYNAMICS
- 1.1.7. 予測──熱力学 PREDICTIONS – THERMODYNAMICS
- 1.1.8. 電圧プローブ──タングステンチップ VOLTAGE PROBE – TUNGSTEN TIP
- 1.1.9. アノード(光学顕微鏡) ANODE (optical microscopy)
- 1.1.10. 走査型電子顕微鏡 Scanning Electron Microscopy (SEM)
エネルギー分散型分光器 Energy Dispersive Spectroscopy (EDS) - 1.1.11. 新型電圧プローブ NEW VOLTAGE PROBE
- 1.1.12. 太陽の大きさを予測する PREDICTING THE SIZE OF THE SUN
- 1.1.13. プレゼンテーションまとめ PRESENTATION SUMMARY
- 1.2. マイケル・クラレージ──星間物質の新たな見解
- 1.1. SAFIRE 2018、エレクトリック・ユニバース英国会議
エネルギー生成、元素の変換と創造、放射性物質の修復、太陽と星間物質……
2018年、2019年のSAFIRE国際会議の模様の動画を紹介しているサイトにあるPDFファイルを紹介します。内容は、モンゴメリー・チャイルズとマイケル・クラレージによる三つの講演です。今回は、そのうちの2本です。
このプレゼンテーションから引用します。
11月9日~10日、オランダ、ヨーロッパ
注:SAFIREのカンファレンスへの参加は撮影されており、後日公開される予定です。
これは、この会議のオリジナルの概要とポスター(上図)です。
GlobalBEM会議では、画期的なエネルギーソリューションの科学と将来の方向性に焦点を当てた10人以上の著名な科学者、業界関係者、創造的な思想家が参加します。プレゼンテーションとディスカッションパネルでは、ゼロポイント、磁気、水力、プラズマ、冷温核融合などの新しいエネルギー技術を取り上げます。
SAFIREプロジェクトは、地球上の実験室で太陽の大気のリバースエンジニアリングに成功しました。オランダで開催されるGlobalBEM会議では、モンゴメリー・チャイルズとマイケル・クラレージ博士が太陽の2つの理論モデル(重力と電気)を比較し、エネルギー生成、元素変換、放射性物質の浄化に関する最新のSAFIRE実験からの証拠を発表する予定です。
ザ・サファイア・プロジェクト2019、イギリス・バス
SAFIREチームは3年間、SAFIREラボで起こっていることを誇張しないよう、控えめにしてきました。現在、SAFIREは、エネルギー生成、元素の変換と創造、放射性物質の修復、太陽と星間物質について、具体的な証拠に裏付けられたいくつかの決定的な声明を発表することができます。
「もし、SAFIREの太陽を作るためのプロセスが、本物の太陽や星を作るプロセスと似ているとわかったら、科学界は大喜びでドアを開けることでしょう。
すぐ下のプレゼンテーションムービーをご覧ください……
https://youtu.be/DTaXfbvGf8E
ダイナミックアース
サイエンス・カンファレンス
2019年7月6日、イギリス・バース大学
www.electricuniverseuk.eu
SAFIRE PROJECTのその意味するところは?、2019年7月6日にバース大学で開催される第2回 Electric Universe UK 会議で発表します。
最近の実験では、あらゆる元素が特定の電圧範囲に共鳴し、電場中のダークモードプラズマの組織化された安定構造、すなわち自己組織化可視二重層の前兆を作り出すことが示唆されています。
球状の可視プラズマ二重層は、イオン、電子、分子を捕捉する変換コンデンサーとして働き、太陽に匹敵するエネルギー密度を生成します。これは、自然界が極めて高いエネルギーを生み出す手段であるように思われる。その意味するところは?
高エネルギーの生成。
暖かいプラズマ核合成は、より重い元素が星の光球内で形成され、そのコア内の深いところではない電気太陽モデルの主要な構成要素です。2018年、モンゴメリーとマイケルは、陽極の表面における興味深い元素の変化を報告しました。今年、彼らは新しいアノードの化学データを発表し、この探求のラインをさらにサポートする予定です。
彼らはまた、安定した太陽大気を作る上で電気二重層が果たす役割について、より詳細に議論することができるでしょう。
SAFIREラボで得られた最近の証拠に基づいて、モンゴメリーとマイケルは、プラズマ物理学、天体物理学、太陽物理学の間の驚くべき新しい関係を描くことができます。
①と③を翻訳しました。②は次回です。
3つのプレゼンテーション
ELECTRIC UNIVERSE(英国)におけるTHE SAFIREプロジェクト
国際会議&シンポジウム
2018年7月7日~11日、イギリス・サマセット州
① SAFIRE 2018、エレクトリック・ユニバース英国会議
(https://safireproject.com/movies/ewExternalFiles/SAFIRE-EUUK-2018.pdf)
② モンゴメリー・チャイルズ──コラボレーションとサイエンス(https://safireproject.com/movies/ewExternalFiles/EUUK-Montgomery-Childs.pdf)
③ マイケル・クラレージ──星間物質の新たな見解
(https://safireproject.com/movies/ewExternalFiles/EUUK-Michael-Clarage.pdf)
モンゴメリー・チャイルズは、理論と実証の"ふたつの世界"という概念と、SAFIREプロジェクトがいかにその境界線を鋭く見据えているかを探求しています。
また、SAFIREの方法論について、葉巻、セーリング、そして風をテーマにした興味深い考察を展開しています。
(②の記事)
SAFIRE 2018、エレクトリック・ユニバース英国会議
モンゴメリー・チャイルズ&マイケル・クラレージ
SAFIRE 2018
エレクトリック・ユニバース英国会議
2018年7月7日開催
モンゴメリー・チャイルズ:私たちを招待してくれたルーシーとエイドリアンに感謝します。私たちは経験科学を行っています。私たちは理論物理学者ではありませんが、SAFIREの開発・設計・構築に理論数学を多く使っています。SAFIREの目的は、電気的太陽──電気的宇宙モデルを検証することです。
2011年、私はエレクトリック・ユニバースのコミュニティから、このモデルをテストする方法はないかと持ちかけられました。私は評価を行い、これから"実験計画法"と呼ばれるものについてかなり話をすることになります。実験計画法とは、仮説を検証可能かどうかフィルタリングするための方法論です。それが起きたことです。
SAFIREは2013年にスタートしました。SAFIREは、高エネルギー高密度プラズマを封じ込め、制御し、安定化させる能力があることを証明しました。私たちは化学的変化を目の当たりにしています。光速を遅くしているのです。光球や太陽圏、核爆弾に匹敵する電子密度の変動が得られ、高エネルギー光子の電気的閉じ込めも実現しています。モデルを分解すると、それは異なる電位の物質に影響を与える荷電プラズマによるものであり、そうなのです。他の要因がないわけではありませんが、この2つが主要な要因であり、検証可能であるように見えます。
研究目的 RESEARCH OBJECTIVES
SAFIREとは、Stellar Atmospheric Function in Regulation Experiment(恒星大気制御実験)の略称です。
1年半前に発表された査読付き論文がひとつあります。それは、ストライエーション(光条、条線)と球対称の水素放電の研究です。私たちは、ビデオでご覧になった二重層で電子とイオンが捕捉されていることを発見しました。私たちはこれをプラズマの壁ともダブルレイヤー(二重層)とも呼んでいます。この二重層の中に、実際に物質が封じ込められています。二重層は、アノード(陽極)の表面のすぐ上にあるコアに物質を封じ込めています。他にも4つの論文を執筆中です。今年中には出版できるかもしれません。そう願っています。まだやることはたくさんあります。
SAFIREの技術 TECHNOLOGY IN SAFIRE
SAFIREにおけるテクノロジー。これらはSAFIREで測定しているもののほんの一部です。かなりの機器です。装置があって、それを起動させるだけというわけではありません。リアルタイムで計測するさまざまな機器があり、後ほどご紹介しますが、計測を行った後、リアルタイムでデータを収集します。
現在、リアルタイムでデータを重ね合わせる作業を行っています。質量分析、光学分析、オシロスコープの測定値、RF(高周波)を記録し、それらを重ね合わせて、これらの測定値が互いに関連していることをリアルタイムで表示するのだと考えてください。今までにはなかったことだと思います。いくつかのこと、いくつかの機器を使うことはあっても、ここまでのことはないだろうということです。さらに、実験後の分析も行っており、そちらについても取り上げます。チャンバー内でプラズマを封じ込め、制御し、リアルタイムで測定します。そして、収集したデータについて、さらに実験後の分析も行っています。
・浮遊電位
・プラズマポテンシャル
・プラズマ密度
・イオン電流密度
・電子のエネルギー分布
・電子温度
・質量分析
・光学分光
・熱測定
・赤外線サーモグラフィ
・高周波計測
・電磁波測定
・走査型電子顕微鏡(SEM)
・光学顕微鏡
・プラズマ電圧
・プラズマ電流
・プラズマに印加する電圧
・プラズマに供給される電流
・プラズマ現象のビデオ撮影
光学的分光法 OPTICAL SPECTROSCOPY(光学分光学)
マイケル・クラレージ:光学分光法は、チャンバー内で起こっていることを分析するための私たちの方法のひとつです。ここでご覧いただいているのは、3つの異なる設定または放電の強さです。
中央の光る球がアノード(陽極)です。そして、主に可視光線ですが、赤外線や紫外線も少し取り込むために光ファイバーを設置します。
この場合、光ファイバーがストライエーションの内側に配置されているのがわかると思います。
次のものは、ストライエーションから離して、放電の側面に向けています。
そして、この最後のひとつでは、すべてのダイヤルを11まで回して、できる限りの光を得て、その放電から来る光を測定しています。
光学分光でよく注目されるのは、線の幅です。光は、ご存知のように色で表現されます。光学分光法では、多くの場合、ある物質から出るひとつの色、ひとつの輝線だけを見ます。
これは、分光器から得られるデータの一種です。これは光の強度を波長の関数として表したもので、波長656nmを中心として、ある幅を持った非常に有名な水素の輝線であることが分かります。
2番目のケースは、光ファイバーを少し横にずらしたものです。同じように測定してみます。すると、線の幅が違っていることがわかります。
そして、3つ目のケースでも同じように測定してみると、線の幅が異なっています。
スペクトル線の幅は、プラズマの中で何が起こっているのか、多くのことを教えてくれます。スペクトル線の幅は、天文学者が太陽の温度を測るのに使う主な方法のひとつです。他の方法もありますが、これは主な方法のひとつで、SAFIREでの私の仕事のひとつは、NASAとESAによって使用されているどんな方法論でも取り入れ、同じ方法論を私たちのチャンバーで使用することです。そうすることで、同じものを使って比較することができます。
このデータを太陽物理学者に見せると、温度や電子密度の変化と解釈されるでしょう。この2つをどう区別するかは、ここでは触れません。ここでは、この線が教えてくれる電子密度変化の側面について見ていきます。
この線の幅は、太陽物理学者が考えるように、どのような意味を持つのでしょうか?
線幅が0.05nm違うだけで、チャンバー内の電子密度が50倍から100倍違うということになります。この数字から絶対値はわかりません。どれだけ変化しているか、どれだけ変動しているかが分かります。そして、先ほどお見せした3種類の放電の中でも、電子密度のばらつきは100倍にもなります。
これは私たちにとって非常にエキサイティングなことでした。なぜなら、光球を電気的に説明する上で、これが大きな難問のひとつだったからです。あの大きさの電子密度変化をどう再現するのか?
このようなことが起こるとは思ってもいませんでした。全く予想できませんでした。しかし、この密度変化は、光球から離れた自由電子の変化とまったく同じものなのです。ボイジャーが太陽圏を通過する際にも、同じような自由電子の密度変化を観測しています。繰り返しますが、これは全て私たちのチャンバーで天文観測を再現しているのです。
SAFIREシステム SAFIRE SYSTEMS
モンゴメリー・チャイルズ:そして今、私はポールのために話を始めなければなりません。ポールは…… ポールは違います。彼は化学者なんです。私は機械屋で、ドン・スコットは火付け役で、私は気難しいんです。いずれにせよ、ポールはここにいません。
実験計画法とは何か、どのように使われるかを説明しようと思いますが、これまで私たちは実験計画法の説明に成功しているとは思えません、なぜなら複雑だからです。やってみて、成功したかどうか、後でフィードバックしてください。これは、私たちがカソードを制御していることを示す、クールで小さなビデオ(下の画像)です。
これがSAFIRE、リアクターです。複雑な構造です。おそらく10人くらいは中に入れるでしょう。ジェットエンジンのように見えます。チャンバーを冷やすために一旦起動すると、ジェットエンジンのような音がします。背面のファンは毎分14,000立方フィートの空気を送り出します。
ここはSAFCON──SAFIREのコントロールルームです。技術者の一人、ヤーノです。
5領域の高分解能光学分光装置。
SAFIREは、プラズマ内の5つの領域を測定することができます。長いプローブが2本入っています。プラズマの中のどこにでも3Dで移動させることができます。二重層の中に入れたり、別の領域に移動させたり、同時に5つの領域を測定することができます。そして、1分間に100万回、メガヘルツで測定します。(マイケルに向かって)、そうですよね?
マイケル:毎秒だよ。
モンゴメリー:毎秒。そうです、すみません。そう、1秒あたりです。1秒間に100万回の測定が可能です。可視分光の変化を素早く拾い上げることができます。感度がいいんです。
SAFCON:SAFIREコントロールルーム(左上から順に右回りで)
5 領域高分解能光学分光法
データ変換
ライブ・ラボ・ステレオカメラ
リアルタイム紫外線測定
赤外線測定とリアルタイムチャンバー圧力制御
SAFIRE 監視制御・データ収集 SCADA
SAFCON、SAFIREコントロールルーム
6領域質量分析計
電源・プラズマパワー測定(ラングミュアプローブ)
高周波・電磁波測定
データ変換。
すべてのデータを重ね合わせることができます。すべてのデータを収集します。ひとつのコンピュータ・システムに入ります。そして、データをグラフを使って重ね合わせることを始めます。私のように数字を見ても、私は数字の意味を理解できませんが、グラフを見れば、それに関連付けることができるようになります。
ライブラボ・ステレオカメラ。
万が一、誰かがいる場合に備えて。安全のためです。でも、操作の一部を見ることができます。SAFIREの実行中は、誰もチャンバーエリアに入ることはできません。
紫外線のリアルタイム測定。
赤外線──もちろん温度をモニターするために行っています。
監視制御とデータ収集、SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition)。
これはおそらく多くの人にとって初めてのことでしょう。チャンバーの中で起こっていることをデータとして収集することができます。チャンバーをどのように稼働させるかについては、すでにプリセットしてあります。つまり、監視制御です。コンピュータ自身が、例えば圧力や、真空を制御することができます。ある圧力になるように真空を設定し、クールな技術でサーボモーターとバタフライバルブをリンクさせ、コンピュータがチャンバー内の真空の圧力を維持することができます。
※バタフライバルブ:バタフライ弁[バルブ]、ちょう形弁。気体または液体の流量を調節するために用いられる
6領域の質量分析計。
質量分析計は光学分析計と2つのプローブに搭載されており、光学、質量、浮遊電位のプローブがひとつのプローブに収まっています。この3つを同時に測定することができます。そして、このプローブをチャンバー内のどこにでも移動させることができます。私たちは、化学的な変化を探しています。
電圧プローブは、ドン(スコット)が指摘したように、電場の測定やその他多くのことに使用されます。これによって、プラズマで何が起こっているのかがよくわかります。マイケルが分析に入りますが、これはかなりすごいことです。
高周波、その他いろいろありますが、それはSAFCONの話です。あそこには15台のコンピュータとサーバーがあると思います。中には巨大なものがあります。処理するデータがたくさんあります。
アノード(陽極)取り出し用挿入スクリューの概観です。チャンバーのガスを損なうことなく、アノードをチャンバーから取り出すことができます。チャンバー内の不純物をすべて取り除くには、時には2~3日かかることもあります。
この小さな隔離エリアには、開閉可能なバルブがあります。陽極を取り出したら、チャンバーを密閉します。陽極を交換したり、いろいろなものを変えたりすることができます。そして陽極を再び挿入し、隔離エリアを閉じて排気し、陽極をチャンバーにスライドさせて戻せば、チャンバーの状態(真空とガス)を乱すことはありません。このようにして、さまざまな実験を素早く行うことができます。
真空ポンプ──真空を得るためには真空ポンプが必要だからです。
極低温、空冷、冷却器──なぜ冷却器があるかというと、実際にコアを冷やすためです。電気を通さない脱イオン水(純水)を使い、コアといくつかの陽極(中空のもの)を通して、冷却します。これは、物を溶かさないようにするためです。
質量分析計と遠隔データ収集システム、ジンバル、チャンバードア──大きなチャンバードアがあり、それを開けて中に入ることができます。
①メインドライ真空ラフィングポンプ
②クライオジェニック(極低温)真空ポンプ
③空冷ファン
④冷却脱イオン水マニホールド(連結管)
⑤脱イオン水比抵抗モニター
⑥高圧冷却ポンプ
⑦再循環ポンプ
⑧冷却器用ラジエーター
⑨質量分析計・遠隔データ収集ジャンクション
⑩ジンバル
⑪チャンバードア
⑫アノードアイソレーションチャンバー
⑬アノード取り出し挿入ネジ
ここでは基本的な回路を紹介します。これは、ガスと真空の制御のアイデアを提供します。今見ているものを理解できるとは思っていません、複雑なのです。チャンバー内にガスを入れる場合、圧力を維持する必要があります。それを制御できなければなりません。ガスをどれだけ入れ、どれだけ取り出せるかを知る必要があります。
水素はチャンバーに入ります。もちろん、水素と他の元素を混ぜても、特に今の温度では何も悪いことは起こりません(会場笑)。ですから、チャンバーに入れる水素の量だけでなく、排気システムを通して水素を送り出す場合、排気管から生の水素が出ているので、工場を爆破するのは良い考えとは言えませんよね? そこで、窒素で拡散させ、それらのガスをすべてリアルタイムで監視し、安全なレベル内であることを確認し、さまざまなテストや事前テストを行います。
747型機を操縦するパイロットのチェックリストを見たことがありますか? 一冊の本です。実際にエンジンをかける前のチェックリストで、200〜300くらいの項目があるのではないでしょうか。それと同じようなものです。私たちは、それをひとつひとつクリアしていかなければならないのです。
私たちは、夕方のニュースに載らないように、エンジニアリングやプロセスで何か見落としていることがないか、いつも考えています。夕方のニュースには載りたいですが、ミシサガ(オンタリオ州)の真ん中にブラックホールを作ってしまったからというわけではありませんよ。
実験計画法 DESIGN OF EXPERIMENTS
実験計画法──私の話を聞いた後で、"実験計画法"をググることをお勧めします。実験を計画することではありません。SAFIREを設計することでもありません。実験をどのように実施するかということです。
SAFIRE regimes(形態[体制])──この絵は、実験計画法のデザインスペースと呼ばれるものの典型で、ポールも何度かこの説明を試みています。フィードバックとしては、それほど成功したとは言えません。
電圧を400から600に上げたらと言ったが、
……そして、電流を1.5 か2からに設定します。
……そして圧力トール(圧力単位、1 Torr = 1 mmHg)を20に上げると、
……トップ・ミドル・プラズマ領域が得られます。さあ、目が閉じてきた。そこで、私たちは、人々が共感できるような話をすることにしました。
私はヨットが大好きで、アメリカズカップやカナダカップ、アドミラルズカップに出場していることはご存知の方もいらっしゃるでしょう。2004年当時、私たちのボートだったのがこの船で、速い船でした。アメリカズカップのデザイナーであるスティーブ・キリングがデザインしたものです。プロトタイプです。
セイリングには、4つの主要な要素があります。風、水、帆、そして船体です。
それから、相互作用する要素もあります。これらはすべてではありません。これらは、船乗りなら知っておくべきことです。セイルボートを設計するのであれば、それを10倍することができるでしょう。
まず、本当の風向き、つまりどこから風が吹いてくるのか? 風がこっちから吹いていたら、いわゆるポイントオブセイルを取りたいんですが、あっちに行きたいんだ。風には乗れないけど、風には降りられる。だから、セイルポイントを選択します。
それから、見かけの風と呼ばれる、ポイントを設定した後にセイル(帆)に入ってくる風を確認します。次に、メインセイルとジェノア(帆)の形状を決めます。この2つのセイルは、前のセイルと後ろのセイル、そして実際のフォイル(水中翼)の形について話しています。飛行機とセーリングには多くの共通点があります。あのセールは翼であり、セイルの翼に低圧のシステムを得たいのです。それが船を引っ張ります。これも要因のひとつです。だから、形状を工夫する必要があります。形状を変えることができるので、これを可変と呼んでいます。
風速は絶対的な要素なので、実際の風速を変えることはできません。メインセールとジェノアの形状は、可変要素です。そして、メインセイルとジェノアセイルにかかる層流を考慮します。層流があるからこそ、揚力が得られます。
セッティングが完了し、ボートが航行し始めると、ボートは回復し始めます。回復し始めると、すべての要素が変化し、再びセイルポイントを設定する必要があります。これは2次の相互作用のようなもので、船に対するこれらすべての変化の影響によって帆が変化します。ボートがヒールオーバーし始めると、キール、ラダー、ハル上の層流が変化するため、それらを調整する必要があります。それがうまくいけば、レースで勝てるようになります。これをイン・ザ・グルーヴ(最高潮)といいます。そして、そのすべてがボートスピードとイコールになる。
究極の目的は、ボートスピードを出すことです。セーラーである以上、そしてレースに勝つためには、これらの要素をすべて考慮しなければなりません。もし、ここでこれらのことを考慮せず、あなたがセーラーなら、まあ、ストレスレベルが上がり、すべての要素を考慮しないなら、基本的にこうなります……
これらは、私たちが得ることのできる regimes(形態[体制]、安定状態)の一部です。静止状態 quiescent。タフティング tufting。これはどちらかというと、アクティブなプラズマです。この静止画では動きが見えません。明らかに、有名な二重層が見られますが、これはもっと強烈です。これは非対称の二重層ですが、最後のものはあまり見ていません。
ダーク 静止、タフト、ムービングタフト、ダブルレイヤー、静止、非対称ダブルレイヤー
私たちがやっているのは、これらの安定状態 regimes を分類して、グループにカテゴリー化することです。そうすれば、もしあなたが私たちのところに来て「二重層を提供してくれませんか」と尋ねたなら、私たちは振り向いて「ここにチェックリストがあります、はい。今ならすべてダイヤルで調整できます」と言うことができるし「これが"二重層"です」と言うことができます。そして、あなたが望むだけずっと、望むだけ多く、これを行うことができます。そのようにして、私たちはプラズマを非常にうまくコントロールすることができます。
プラズマにありがちな制御不能ということはありません。とてもきれいです。私たちはいつもこのようなものを見ています。それはとても大変な仕事です。
このタフトのようなものは、実は表面に止まっているわけではありません。左上にあるのが、ちょうど拾えるかもしれません。これはちょうど陽極の表面の上にあるのがわかります。この後、電圧降下の話をするときに、これが少し重要になります。
これは11に設定されています。誰かスパイナル・タップ(脊椎穿刺)見たことありますか? 11だ、オーケー? まあ、とにかく、忘れてください。
この写真では見えないけど、実はこの中に二重の矢があって、これが今ある最も強いプラズマです。ダイヤルが11になっています。私たちは実験計画法を用いて、プラズマを発生させるために必要なすべての要因とシステムの相互作用を理解しています。
二重層が形成される前のプラズマは安定していません。この点については、後でマイケルが解析してくれます。二重層が形成されると、プラズマは安定化します。二重層が形成されると、電圧降下が見られ、SAFIREは「大丈夫だ」と言っています。これ以上の電圧は必要ありません。「今あるもので満足だ」と言うのです。好きなものに変えられる、かまわない、それを望んでいない、これはなかなか奥が深い。
その反応は、二重層の中にイオンと電子を閉じ込めることです。そうすると、安定します。つまり、電圧と電流の関係を完全に変化させる2次反応・応答と言ったところでしょうか。これについてはマイケルが話してくれるでしょう。放射線流体力学は、先ほども言いましたが、面白いものばかりです。
DOX
・二重層が形成される前は、プラズマは安定していない。
・二重層が形成されると、プラズマが安定化する。
・イオンや電子が二重層に捕捉される。
・電圧と電流の関係が一変する
放射線流体力学 RADIATION HYDRODYNAMICS
マイケル:これは、いわば私たちが受け継いできた物理学が、必ずしも予測可能なものではないことを示す良い例です。私たちは、チャンバーを実験室として使い、現象を観察しています。そして時には「物理学者の視点から見て、これはどのように起こったのか」というようなギャップを埋めるために、過去にさかのぼって研究を行うこともあります。
モンティがじき言うように、私たちはこの実験室でかなりの数の装置を壊しました。そして、私たちが見たような損傷を起こすのに十分なエネルギーが存在しないように思えたので、どうしてそんなことが起こるのか、あまりはっきりしませんでした。
ローウェル・モーガンは再び戻って、放射(線?)水素の動的解析を行いました。そして出てきたのは、私たち全員にとって驚きであり、非常に素晴らしいことだったのですが、チャンバー内の放電が紫外線の通過を遅らせるということです。光学的な光はそのまま通過してしまいますが、10電子ボルトという特定の周波数の高エネルギー紫外線は、原子から原子へと非常にゆっくりと通過していきます。
高密度のプラズマでなくても、断面積が非常に大きいので、光子が放出されるとすぐに別の水素原子に吸収されます。つまり、紫外線の光子であれば、光子の場合に比べて6万倍の時間をかけてこのチャンバーから外に出ることができます。
このような光の速度の低下は、私たちが太陽について知っていると思われることに起因することが多いのですが、このチャンバーでそれを確認できたことは、非常にエキサイティングな結果です。また、蓄積されるエネルギー量は、放電を思い出していただければわかると思いますが、それらの層、放電を、あなたの目が見ているものだと考えてみてください。私たちの目には見えませんが、この隠された、あるいは閉じ込められた、あるいは蓄えられた高周波エネルギーは、プラズマの中で、無防備な機器がそれに遭遇して破壊するのをただ待っているのです。モンティはそれについて教えてくれるでしょう。
予測──熱力学 PREDICTIONS – THERMODYNAMICS
モンゴメリ:予測と熱力学。皆さんの中には、計算流体力学と呼ばれるものをご存知の方もいらっしゃるでしょう。熱力学の分野ではこれを使います。気体の流れにも使います。液体も気体も同じように扱います。ヨットの速度を最適化するのにも使われます。高速戦闘機のフィンの上の層流の計算にも使われます。流体的というか、境界条件と呼ばれるようなものに使われます。
熱力学の分野では長年にわたって多くのことが学ばれ、ある条件下で何が起こるかを非常に正確に予測できるモデラーを作ることができました。私たちが行った計算では、チャンバーで得られた予測された反応が正確であることが示されました。
チャンバーの周囲には、温度を測るための熱電対(熱電温度計)が設置されています。この数値はかなり正確です。つまり、私たちがモデルを作成し、SAFIREを一定期間稼働させれば、このような温度になるはずだということです。だから、私たちは満足しています。
これはガスフローと呼ばれるものです。SAFIRE内部のガスの流れは非常にゆっくりしていると、正確に予測することができました。熱浮力を受けているわけではありません。SAFIREを見ていると、重力の影響を受けているようには見えません。重要なことです。
温度、いいですね。そこにプローブがあります。温度が適切かどうか確認したいのです。2300℃は、私たちが入れたすべての情報をもとに、CFTが予測したものです。
しかし、実際にはどうでしょう? プローブを入れてプラズマを測定してみると、うまくいっているように見えます。ちょっと見てみてください(下の画像)。すると突然、それがなくなってしまったのです。マジックショーではありません。一瞬見えたと思ったら、見えなくなる。ここは、約182ワットでした。チャンバーの大きさを見てください。このチャンバー全体で182ワットのエネルギーが消費されています。
そして、これがその後の様子です。私たちは何かが間違っていると言いました。こんなはずじゃなかったんです。タングステンがこれほど蒸発する温度には達していないはずです。でも、私たちは182ワットでそれをやってのけたんです。200ワットの電球を持っている人もいますが、これは182ワットの電球です。ちなみに、プローブは接地されておらず、浮いています。
つまり、ペーパークリップのようなものをコンセントに差し込んだことがあれば、接地されたものがどうなるか、すぐにわかるでしょう。何かが点灯するのです。しかし、これはそうではありません。これは浮遊している、いわゆる浮遊電位ですが、それが起こりました。
前。そしてその後。私たちはこのようなことを何度も経験しました。サプライヤーに電話すると「おたくのプラズマは熱すぎる」と言われました。でも、このプラズマのために設計されたものなのですそこで、より頑丈な電圧プローブを新たに作り、改良する必要がありました。
これがそうです(下の画像)。この上の先端部には、その下に2組の光ファイバーがありますが、ひとつは実際に先端部と交差するように指しています。電圧プローブの先端を真下に見ているのです。プラズマの中にチップを入れると、チップの中で何が起こっているかを電気的だけでなく光学的にも見ることができます。
さらにその真横にあるのが質量分析計です。この部分から実際にガスも吸い出しています。これにはかなり満足しています。これでまた準備が整ったというわけです。
これを撮影することができました。見ての通り、白くなっているのは熱いということです。そこで、プローブを入れて計測してみることにしました。測定が進み、数値が戻ってくるので嬉しくなって、私たちは、よし、なんだ、なんだ、と言っています(明るい光に支配され始め、会場から笑いが起こる)。
チャンバーの中は何も変えていないのです。ただ、これが反応であって、私たちは「2週間分の仕事、1万ドルほどが煙と消えたわけです」。興味深いのは、プローブが生き残ったことです。しかし、陽極の側面にクレーターがあることにお気づきでしょうか。すぐにそのことに戻りましょう。
今回は、電球から発生する熱電子放射をお見せします。プローブは浮遊電位にあり、電気回路の一部ではありませんが、陽極は浮遊電位にあります。この大きな球が熱電子放射です。では、なぜプローブはアノード(陽極)に比べてこんなに明るいのでしょうか?
実際にはこんなことはないはずだという疑問が湧いてきます。
本当にクールなアートワークができました。これを印刷して額に入れようかと考えているのですが、とても美しいですね。先ほども言いましたが、1万ドルもするのですから、そうすべきなのかもしれませんね(観客が「Tシャツ」と言う)。Tシャツか、なるほど。
電圧プローブ──タングステンチップ VOLTAGE PROBE – TUNGSTEN TIP
テストが終わって、じゃあ、タングステンはこんな感じかな、ということになったのです。焼結したような外観をしています、前……そして後。
そして青色は、なるほど、以前にもこの種のものを見たことがある、材料を熱すると色が変わることがある、と思いました……
この縦の傷はダイヤモンドホイールでつけたものなので、傷んでいるようには見えませんでした。私はそれを認識していますが、劣化はしていないようです。
アルミナ製のプローブシャフトは、溶けてしまったようです。かなり熱くなっています。
そして、ペンチでプローブの先端を引き抜こうとしたら、手の中で崩れてしまったのです。19,000℃のアーク溶接やTIG溶接ができるのですから、本当に不思議です。TIG溶接(タングステン電極不活性ガス)は信じられないほど高温なのです。しかし、このチップは20~30分もあれば、交換したり研磨したりしなければならないのです。崩れることはないのです。
これが、その違いです。私はこれを見て、実に奇妙な結晶構造だと思いました。
この白いものが何なのかもわからない。こんなの見たことない。
そこで、トロント大学に持ち込んで、走査型電子顕微鏡で観察してみることにしました。これが、プローブチップの内側にあったものです(下の画像)。
(上の赤丸内)私たちはこれを「シェール(頁岩)」と呼んでいます。これが何であるかはわかりません。
(下)これはタングステンです。
アノード(光学顕微鏡) ANODE (optical microscopy)
続いて、陽極を見てみました。ここがクレーターのあったところです。そして、前にも言いましたが、素晴らしいアートワークになります。ちなみにこれが本当の色です。
これは銅だと思ったのですが(上の画像)、銅ではなく、酸化鉄です。とりあえず場所を決めてみたのです。あの小さな山の頂上(下の画像)、面白いなと思って中に入ってみました。この小さなノジュール(小さいこぶ、小塊)を見て、これはおかしいと思い、それをSEM(走査型電子顕微鏡)で観察してみました。
走査型電子顕微鏡についてご存知の方は、通常、明るいスポットライトが見えたら、それは通常、かなり重い元素であることを意味します。
走査型電子顕微鏡 Scanning Electron Microscopy (SEM)
エネルギー分散型分光器 Energy Dispersive Spectroscopy (EDS)
走査型電子顕微鏡では、この通常の鉄。
これは陽極のマウントの上部です。
これらは、私たちが見ているものの一部です。これらの元素は、当初の鉄には含まれていませんでした。
そして、このような化学的性質を持っていないことは確かです。バリウム、チタン、カルシウムがどこから来たのかはわかりません。しかし、これらの元素は以前は存在せず、なぜその後、陽極に存在するのか、その理由は分かっていません。
新型電圧プローブ NEW VOLTAGE PROBE
その後、新しいプローブを作りました。このプローブは生き残ったので、アノード(陽極)からの電圧降下を理解するために取り組んでいるところです。ドン・スコットは、アノードの表面からの電圧降下は極めて高いはずだと予測していました。
私たちは知りませんでした。何も判断していません。理論家の見解を額面通りに受け止めていただけなのです。私たちは中に入って、これらのことを調べました。
最初のプローブは、先端が長いものでした。この先端で、表面から約30ボルトの平均電圧降下が得られました。
これをどう処理するかを検討しました。先端をすごく短くしたらどうだろう? そこで、実際にやってみました。これが短いチップで、プラズマに近づくことができ、270ボルトの降下を測定しました(Donの予測通り)。そして、すぐに元に戻りました。
さて、これらは差分や変化として見ている絶対的な数字ではありませんが、私たちが測定できたものです。もっと高いかもしれません。次に、ジンバルでプローブチップを取り出して、マイケルが分析した結果をお見せします。
マイケル:チャンバー全体のパラメーターのグラフをいくつかお見せしましょう。私たちがこれをやっている理由のひとつは、ウォルだったかドンだったか、電気技師はみんな天文学者になるべきで、その逆はあり得ないと言ったのは誰だったかな? 私たちの使命のひとつは、その橋渡しをすることであり、それぞれの仲間が相手のデータについて考えるための方法を提供することです。
ここ(上図)で見ているのは、チャンバー内の測定結果です。下の方に、4つの異なる放電領域があるのがわかると思いますが、これをマッピングしています(A-D)。赤い線は電流です。
この実験では電流が駆動源で、状態を変えるために回すレバーです。電流は約2アンペアから約6アンペアまで変化します。それに反応して、青い線はチャンバー全体の電圧、つまり放電全体の電圧を表しています。そしてその電圧は約300ボルトから450ボルトに上昇します。そして、放電の性質が変化します。
写真Bでは見えませんが、実はこの2枚目の写真には多くの動きがあり、非常に複雑なパターンの変化が見られます。さらに電流を上げ、約12アンペアまで上げると、チャンバーから新たな反応が返ってきます。
電圧の部分だけを見てみると、電圧が2つの異なる変化をするのがわかります。これはすべて、プラズマが二重層を形成しているためです。余分な電流、余分なエネルギーを処理するために、放電の性質を変えているのです。くねくねした動きについては、後述しますが、よくわかりません。電源のせいではなく、プラズマのせいなのですが、なぜ今そのような現象が起きているのか、私たちにはわかりません。
押し出しているグラフの右端(画像D)、この安定領域を超えて放電、アーク放電に突入しています。
放電の抵抗と放電で消費される電力を見ると、これは別のレンズで状況を見ることができます。緑色の線は、チャンバー放電の抵抗値です。黒い線は電力です。同じ状態、同じ実験ですが、今はこの2つの変数だけを見ています。
第一段階から第二段階にかけて、抵抗値が大きく下がっているのがわかると思います。プラズマが行うこの変化は、チャンバー内の抵抗を下げる方法なのです。電力は大きく上昇します。これは、より大きなエネルギーを処理するために、プラズマが自分自身を調整する方法です。二重層の方に行くとさらに抵抗値が下がり、消費電力も大きくなってしまう。ということは、どういうことでしょうか?
そうですね、それは私たちが考えていることです。基本的なことですが、プラズマは非常に広い範囲の安定性に適応しています。1000ワットから2万ワットに上げても放電は正常で、どんな電力を与えてもそれに対応できるように絶えず変化しています。非常に安定したシステムなのです。
これ(上図)は、電圧プローブを陽極から引き抜いたときの様子です。赤い線は電位の変化です。陽極から離れるにつれて、約300から0になります。電圧の変化から電界の強さを計算することができます。──これが緑色の線です。
宇宙には強い電場がないと言う天文学者にとって、この例は、放電やアーク放電を起こすことなく、非常に強い電場を維持できるプラズマであると言えるでしょう。プラズマを安定した状態に保つことができるのです。
黒い線は電荷密度です。このデータでは陽極に近づけませんでしたが、電荷密度はマイナス方向に大きく下がります。グラフから外れていますね、電荷密度が。
青い線は、プローブで測定した抵抗値です。放電中のプラズマの抵抗値をこんな風に測った人はいないと思います。これが私たちが得たデータです。その特定の経路をたどるというのはどういうことなのか、それはまだ分かっていない他のパラメータと何らかの関係があるように思えるのですが、どうなのでしょうか?
これは新しいデータであり、新しい分野を切り開くものです。
電子温度(上図)。陽極から遠ざかるにつれて、電子の温度が上がっているのがわかります。これは初期のころの話です。これは古典的な疑問のひとつでした。そう、温度逆転や温度異常、太陽の大気はなぜ遠ざかるにつれて熱くなるのでしょうか?
これを説明する方法はあるのでしょうか?
私たちはそれを証明しようとは思いませんでした。ただ、この電気太陽の模型に点火して、その温度を測定したのです。そして、電子温度(チャンバー内の電子の温度)は、陽極から遠ざかるにつれてかなり上昇することがわかりました。電気技術者から見て、なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
まだそれほどはっきりとはわかっていません。しかし、箱から出してすぐにそれがわかるというのは、非常にエキサイティングなことです。陽極に近いその温度は、81000度に相当します。もし私が天文学者で、このシステムを見たら「ああ、コロナの温度が81000度に上がったんだ!」と言うでしょう。私たちのチャンバーでは、その温度が安定した状態で維持されています。81,000度の意味するもの、私たちは温度の話をよくします
モンゴメリー:そうです。
マイケル:温度は、蒸気機関について説明するために開発されたものです。そして、その温度は蒸気機関を説明するのに最適なものです。そのアイデアを太陽の世界に持ち込むことはできないでしょうか?
これは時間外のディスカッションのひとつで、かなり長く続きます。
太陽の大きさを予測する PREDICTING THE SIZE OF THE SUN
太陽の核融合モデルには、太陽の振る舞いについてほとんど何も予測していないというような問題があることを聞いたことがあるかもしれません。核融合モデルは、黒点やコロナループ、光球の元素の相対的な存在量などを予測することができないかもしれません。磁場の11年周期や光球の下の対流量、光球の存在も予測できないかもしれない。彩層やコロナの存在、太陽大気の温度分布も予測できないかもしれない……
しかし、もし太陽の内部で水素がヘリウムに融合していると仮定すれば、太陽が放出するエネルギーの量を予測することができ、それは良いことです。これはとても良いことです。実際、なぜ太陽が輝くのかについて、他のどの物理モデルも、太陽の振る舞いのこの基本的な側面をこれほどうまく予測することはできなかったのです。
ご存知のように、SAFIREプロジェクトは電気太陽モデルを調査しています。ここでは、私たちが調査している多くの問題のうちのひとつを紹介します。ここでもまた、小さな実験室と大きな太陽(上の画像参照)SAFIREのチャンバーの表面積は約10,000平方センチメートルです。これを利用して、放電であれば太陽の大きさはどうなるかを予測できないでしょうか。
100年たってもそんなことを成功させた人はいないので、それはそれで面白いかもしれません。1万平方センチメートルから6×10の28乗センチメートルになるんです。これはとても大きな飛躍です。実験室でやっていることに、24個のゼロを加えるのですから。かなり大胆ですね。
モンゴメリー:「そうだと思います」
マイケル:「オーケー」
モンゴメリー:「3分です。3分しかない」
マイケル:「君ならできる」
モンゴメリー:「ええ、できますよ。プレゼンのまとめ、ワオ! オーケー、急いで。
SAFIRE──エネルギー密度の高いプラズマや化学変化を抑制、制御、安定化させることができる。このスライドに戻るのを忘れていました」
マイケル:「明日」
モンゴメリー:「明日にしよう」
プレゼンテーションまとめ PRESENTATION SUMMARY
モンゴメリー:「私たちは、本当に興味深い化学反応を目の当たりにしています。そして、3という重要な原子質量があります。それが何であるかはわかりません。でも、あるんです。これは重要なことです。化学変化、光速の低下、光球、太陽圏、核爆弾に匹敵する電子密度の変化──素晴らしい成果だ、マイケル」
マイケル:「ありがとう」
・SAFIRE – 高エネルギー密度プラズマを閉じ込め、制御し、安定化させることができる。
・化学変化
・光速の低下
・光球、太陽圏、核爆弾に匹敵する電子密度変化
モンゴメリー:マイケルからこの返事が来た時、ポールと私はメールを書き、ポールは言いました「モンティ! マイケルがやったことを見なくちゃ!」
・光球の放射照度に匹敵するプラズマの二重放射照度
・高エネルギー光子の電気的閉じ込め(フォトン トラッピング)
・SAFIREのコアは周囲の大気より低温である。
高エネルギー、光子の閉じ込め、SAFIREのコアは周囲の大気より温度が低い。面白いでしょう、太陽の中を見れば見るほど低温になるのは、SAFIREでも同じような挙動です。ここでボリュームを1000回ほど上げました(下の画像、チャンバー内の陽極を指しています)。これをちょっとだけ凍らせてみましょう。
ローウェルは、ある時期からSAFIREにカソードが不要になるかもしれないと予測していました。このことを問題視する電気技術者がいることは承知していますが、ここでご覧いただいているのは、左側のカソード(陰極)が暗くなっているところです。プラズマに供給する電子のほとんどは、通常、銅製のカソードから供給されます。このカソードはかなり大きいです。しかし、ローウェルが予言したように、二重層に捕捉された電子が、実は陽極に供給されていることが分かってきたのです。今年、この点を調査する予定です。
もちろん理論的な側面もありますが、実際、プラズマに供給される電子の大部分は、この二重層にあるプラズマ自体からもたらされており、プラズマが物質をコアに引き寄せていることがわかります。つまり、私たちが見ているのは、ただそれだけのことなのです。以上です。
マイケル・クラレージ──星間物質の新たな見解
2018年のSAFIRE国際会議の模様の動画を紹介しているサイトにある三つのPDFファイルの3番目、マイケル・クラレージの「星間物質の新たな見解」です。これは既に「宇宙は生きていますか? 死んでいますか?」というタイトルで記事にしています。個人的にマイケル・クラレージという人が好きなので、以前翻訳した動画と同じものだということは知っていましたが、もしかして、なにか違いがあるかもしれないと思い再度翻訳しました。結果、ほぼ同じでした。文字部分のみ掲載します。
Michael Clarage
New Views of the Interstellar Medium
8th July 2018
p.2
SAFIREチームでの私の仕事のひとつは、衛星や望遠鏡のデータと相関させることができる、研究室でできる具体的な実験を提案することです。この2回目の講演では、私がそのプロセスにどのように関わっているのかを紹介したいと思います。
水素をチャンバーに注入するモンゴメリー・チャイルズ。このようなプラズマ二重層を生成しているところ。
p.3
SAFIREプラズマエンジンの内部と周辺を計測する機器。
データは制御室のコンピューターに送られ、収集、同期、カタログ化され、後に分析され、論文執筆に使用されます。
p.4
ローウェル・モーガンの論文の1ページと、モンゴメリー・チャイルズの論文の1ページです。現在、チームはさらに4つの論文を執筆中で、SAFIREプラズマエンジンでの実験結果を説明・解説しています。SAFIREの使命は、イベントを発生させて記録し、データを収集、分析、発信することです。この目的のために、SAFIREはコアチーム、審査委員会、特別なコンサルタントを擁しています。理論的なものと実証的なものを明確に区別し、SAFIREが実験とデータの記録を厳格に守るよう、全員が常に気を配っているのです。私は、SAFIREプロジェクトが永続的に貢献できるのは、生のデータと実証的な証拠だと考えています。
SAFIREのデータと深宇宙からの最新データの関連付けは、口で言うほど簡単なことではありません。ハーシェル望遠鏡とプランク望遠鏡が送ってきた銀河系内の星間物質の新しい画像は、天文学の多くの人々を動揺させるものでした。まるで、自転車に乗っていて、誰かに車輪を引き抜かれたような感じです。
p.5
私たちは、このデータの意味を理解するのに苦労しています。単純に、これまでの理論と合わないのです。これまでの理論を放棄するか、大きく修正する必要があります。新しいモデルが必要かもしれません。経験科学は、プロセスと発見に関する厳格なルールの遵守を必要とします。新しいモデルを開発するためには、ある種の自由な発想、想像力、あるいは推測が必要であり、新しい洞察を得るために他の学問分野に深く入り込んでいくことも必要です。この2回目の講演では、私が新しい天文学的データを理解し、新しいモデルの可能性を探るために行ってきた方法の例をいくつか紹介します。
p.6 細胞、星間物質
私たちは今、天文学において非常にエキサイティングな時期を迎えています。うまくいけば、私たちの子供の子供たちは、ああ、21世紀の初めに天文学が書き直されたときに私もそこにいたらよかったのに、あれは何だったんだろう、と言うようになるでしょう。ダークマターやブラックホールといった天文学者の持論の多くは、ゴミ箱行きになりつつあるのです。これは、ハーシェル望遠鏡やプランク望遠鏡による星間物質からの新しいデータのおかげでもあります。このように、ますます素晴らしい望遠鏡から多くのデータを収集するようになると、生物の画像を見ているのか、それとも天体の画像を見ているのか、わからなくなることがよくあります。
一つは細胞の顕微鏡写真。
星間物質の新しいデータ。
同じように、ひとつは星間物質から、もうひとつは細胞の世界からのデータです。
p.7 生物学の、銀河の
同じく、星間物質、細胞の世界。
これは私のお気に入りです。そのうちふたつは生物学の世界からのもので、銀河系で起こっている何かについての我々の見解がふたつあります。
p.8
このふたつが同じに見えるのは偶然ではなく、我々の観測機器のせいでもありません。このふたつの世界がこれほどまでに似ているのは、多くの点で似ているからです。私たちは生きている宇宙に住んでいるのです。私たちが育ってきた宇宙論は、"もう終わった"という意味ではなく、"死んだもの"についてしか語っていないのです。星は死んだとされ、銀河は死んだとされ、宇宙全体は死んだとされ、あなたと私だけが生きているのです。あなたと私だけが。この不条理の奥深さは、もう一度見直す必要があります。
宇宙物理学は、研究対象があなたや私、そして私たちの小さな細胞と同じように生きていることを認めるまで、行き詰まるでしょう。私は、誰かに映画を見せられる前から、自分の細胞が生きていることを知っていました。また、星や銀河が生きていることも、映画を見せられる前から知っています。
p.9
それが有糸分裂、細胞分裂です。
左の写真を見ていたら、たまたま右の写真が天文カタログに載っていて「どこかで見たことがあるなあ」と思いました。
p.10
クリエイティブ・コモンズ:細胞画像ライブラリー
これは、動物の細胞の画像です。可視光線を使って目で見ることができるものです。私は若い頃、ミトコンドリアやゴルジ装置、リソソームといった小さな機能的断片が、無秩序な水の袋の中でランダムに浮かんでいると聞かされていました。そして、目的のないランダムな運動が、細胞生命に必要な数百万の複雑な生化学反応をすべて何とか達成していると思い込んでいたのです。例えば、細胞の右側から新しいアミノ酸が入ってきても、左側で何かをするために必要であれば、なぜか必要なところに蛇行していってしまうのです。実は、生化学反応の速度を説明するには、ランダム拡散は100万倍も遅いことが分かっていたのですが、細胞が実際に何をしているのか、なぜそれをするのかを知っているモデルを提案することは禁じられていたのです。
クリエイティブ・コモンズ:細胞画像ライブラリー
1990年代には、それまで見えていたのとは別の生体分子に付着する蛍光色素を開発し、それが細胞の姿となりました。この研究が別の場所で行われていたとき、私は大学院にいました。それで、みんな何を見ているんだろうという感じでした。ほんの数年の研究の後、私たちは、これらの異なるフィラメントが実際に細胞のすべての部品をつなぎ合わせ、細胞のすべての部品を動かしていることを明らかにしました。さらに観察すると、アミノ酸などの原材料が細胞に持ち込まれると、それらはパッケージ化され、細胞が必要とする場所に運ばれていくことが分かりました。
p.11
これは、細胞内で物質が運ばれていく様子を描いたコンピューターアニメーションです。私は、この動画を見始めたときのことを鮮明に覚えています。これが基になったデータは、私たちが細胞の働きを理解する上で、まさにすべてを変えてしまったのです。
つまり、細胞レベルの生命に関する説明がすべて覆され、ランダムで目的のないものと思われていたものが、注意深く組織化され、目的を持った活動であることがわかりました。また、細胞は分子のランダムな運動によって機能するという古い考え方は決して証明されてはいません。実際、私たちが得た証拠はすべて、そのようなことはあり得ないと言っていました。しかし、ランダムモデルは、私たちが目的のないランダムな宇宙に住んでいると仮定されているため、何年にもわたって強力に擁護されました。拡散モデルが誤りであることが証明されるには、新しい顕微鏡技術の発明が必要でした。つまり、私たちは自分の目でそれを見なければならなかったのです。私たちは、見たものからしかモデルを作れないのです。
P.12 DSS1
例えば、骨だけ見えて、内臓や筋肉が見えないとしたら「ああ、人間の体には何もない空間がたくさんあるんだ!」と言うでしょう。骨は気流に流されたり、他の骨にぶつかったりして動いているのです。しかし、筋肉があれば、筋肉によって骨が動かされ、体を動かしているというモデルを構築することができます。
星に話を戻すと、これは私たちがよく知っているイメージです。夜空に望遠鏡を向けると、何もない空間に光が1点、さらにもう1点、何もない空間が見えます。これが私たちの目に映るすべてなので、近代天文学はこの絵の上にモデルを構築したのです。学校の課題で思い出したのですが、星と星の間の距離と星の大きさを調べてふたつの星が触れ合うほど近づくことは 不可能だと証明しなければなりませんでした。私は、私たちが切り離された宇宙に住んでいることを証明しなければならないような課題が大嫌いでした。しかし、今でもこのような話し方を耳にすることがあります。最近、ある著名な天文学者のラジオインタビューを聴いていたのですが、彼女は「暗闇の向こう側」とか「想像を絶するほど広大な空の宇宙」といった表現を使っていました。
p.13 DSS1、ハーシェル
同じような空の領域を、望遠鏡から戻ってきた新しいデータで見てみましょう。完全に逆転しているように見えます。新しいデータは、すべてではないにしても、ほとんどの星が他の星とつながっていて、孤独な離ればなれの星は、ルールというより例外に違いないということを示しています。現代の天文学はすべて左側の断絶のイメージの上に成り立っており、私たちは目に見えるものからしかモデルを作れません。そして今、現在のモデルを修正する必要があり、今まさにその書き換えが行われているところですが、これはとてもエキサイティングなことです。
このフィラメントから何が見えているのでしょうか?
これは新しいデータで、他の望遠鏡から得られるデータと同じように、部分的であり、そこにある本当のものの狭いスリットを示しているに過ぎないのです。つまり、このフィラメントはケイ酸塩という微粉末の岩石でできていることは間違いないのですが、炭化水素や糖類、アミノ酸なども大量に含まれていることがわかります。炭化水素、糖類、アミノ酸ですね。数年前まで、これらの物質は、私たちの小さな切り離された地球の表面にしか存在しないと考えられていました。では、銀河の中の何十億という星々をつないで、いったい何をしているのでしょう。多くの出版物では、フィラメントを星形成領域と呼んでいますが、それは正しいかもしれませんが、その記述は、銀河内のあらゆる物質の最終的な目的が、私たちが星と呼ぶものを作ることであると仮定しています。フィラメントが育星場(星の揺り籠、星が形成される分子雲)であるということは、フィラメントが星のために存在することを意味しています。しかし、もしかしたら星はフィラメントのためにあるのかもしれませんし、フィラメントと星はお互いのため、あるいはもっと大きなもののためにあるのかもしれません。
星間物質の構造からより多くのデータを得るにつれて、私たちは、私たちが見ているものが何であるかについての結論を急ぐのを控え、開かれたより大きな絵について心を開いておくことを提案します。
p.14
私はしばしば星や惑星の電気的な性質を観察しているので、宇宙で放電が起こっていないか、宇宙で稲妻が光っていないか、見てみたいと思っていました。同僚のイグナシオ・シスネロスは、空のさまざまな領域を重ね合わせる多波長天文学の方法を教えてくれました。これは、空の中のひとつの領域の写真です。ふたつの画像の間には約50年、もしかしたら40年の隔たりがあります。この放電は何なのでしょうか?
これが何であるかは誰も知りません。
たくさんあるのですか?
はい、1時間ほどで、このような例を12個ほど見せてくれました。
放電はどのくらい続くのですか?
わかりません。
どれくらいのエネルギーが放出されるのか?
わかりません。
彼らはそこにいる。問題は、誰もそれを探していないことです。ガイア望遠鏡のような素晴らしいプロジェクトでさえ、点光源の変化しか見ていないのです。これは設計上のことです。ですから、このような拡散放電の変化を見るには、新しい研究が必要です。
p.15
ほとんどの天体物理学は、有用な機能を果たしている構造を見ているという考えがないため、データ過多で四苦八苦しているのだと思います。
星と星の間にあるフィラメントの機能は何なのか?
過渡的な放電の機能は何なのでしょうか?
正しい問いを立てなければ、データを増やしても必ずしも役には立ちません。私は、現代の宇宙論は、数百年前に、より大きな宇宙における機能や目的の問題を否定または無視することによって、不幸な方向に進んでしまったと思います。生物学者は、"形は機能に従う"という原則を認識しています。
では、なぜ宇宙物理学者はこの原則を認めないのでしょうか?
なぜ、宇宙物理学者はこの問いを立てないのだろうか?
生命や知性が惑星や星に付着しているという考えは、私たちの意識にとってあまりにも大きなものであったため、その可能性を否定したのです。その否定を実証する証拠は何もありませんでしたし、星が生きている可能性を否定することが科学的方法の誤用であることは、この部屋にいる人たちに言うまでもないことです。この2世代で、私たちは望遠鏡を開発し、銀河、何十億もの銀河、何兆もの星を見せるようになりました。そして、すぐに、それらの星はすべて死んでおり、それ自体にも他のものにも目的がないと宣言したのです。
私は、このような私たちの盲目性は、私たちの知覚の限界によって説明することができると提案します。私たち一人一人は、地球上で約80年間生きていますが、自分の周囲の数マイルしか直接知覚することができません。銀河は何百億年も存在し、その大きさは光が端から端まで行くのに10万年かかるほどです。では、この底知れぬ時間差と大きさをもってして、私たちは銀河の何を直接知覚できるのでしょうか。私たち一人ひとりの銀河系に対する位置づけは、電子一個があなたの体に対して立っているのと同じです。つまり、私たち一人ひとりが、人体のどこかの血液細胞の中の分子の中の電子であると想像してください。そしてさらに、あなたの電子の一生が100万分の1秒で行き来していると想像してください。
p.16
この例えを続けると、人類の歴史、既知の歴史のすべてが、100万分の1秒の間に過ぎ去ってしまうことになります。では、そのシナリオの中で私たちのような電子天文学者は、人体について何を直接知覚することができると思いますか?
私は、電子天文学者が物理学を間違っていると言っているのではなく、彼らが見ているものについて何を理解することができるのか、と言っているのです。
私たち天文学者は、星や銀河を研究しようとするとき、まさにそのようなハンディキャップを背負っているのです。私たちは、それ自体がさらに大きな世界の一部である、はるかに大きな世界の一部である世界に住んでおり、私たちの中には、さらに小さな世界からなる小さな世界があり、これらの世界をそれ自体に見えるように知るには、私たちの認識を変える必要があり、おそらく私たちの感情の質も変える必要があるのです。
p.17
太陽や地球を直接感じようとすると、太陽や地球に感謝する気持ちになれるのか、微妙に変化することに気づきました。このような認識の限界を克服するためには、データを増やすだけでは必ずしも深い理解にはつながりません。また新しい望遠鏡が登場しても、それだけで私たちの認識や感情が高まるわけではありません。また、自分の知覚、感情、感覚をどのように高めていくかを考える必要があります。私たちの多くは、少なくとも知覚が高揚する瞬間を経験したことがあります。それが私たちの多くがそもそも科学者になった理由です 。もし、このことについてもっと議論したい人がいたら、私を訪ねてきてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。