不倫。何が起きていたのでしょうか?
妻の側が不倫をしたとしても夫の側がしたとしても、した相手に対して裏切られた気持ちがします。これまでの月日は何だったの? これだけ尽くしてきたのに。様々な思いで心が張り裂けそうになってしまいます。
修復してこのままの関係を続けるのか? 別れることを決意するのか? 二人の関係にとっては大きな分岐点となります。二人の間に子供がいればなおさら自分一人だけの気持ちでは決められなくなります。経済的な問題も出てきます。様々な思いがないまぜになって、どう気持ちを整理すればいいのか分からなくなります。
不倫に至った背景には何が起きていたのでしょうか?
不倫という事実が明らかになった時、普通された方は不倫という行為そのものを問題にします。相手の不誠実な態度をなじる一方、裏切られた気持ちがします。つまり起きてしまった後のことを問題にしがちです。ですが仮に寝耳に水だったとしても、そこまでに至るには何か原因があったはずです。
二人の間でコミュニケーションは取れていたのでしょうか?
相手への不平不満はありませんでしたか?
すでに不平不満が表面化してケンカしてばかりの関係だったかもしれません。反対に不平不満があっても口には出さず我慢してきたのかもしれません。
相手への不平不満は必ず出てくるものです。お互い育った環境も違います。考え方も違います。相手を自分の思い通りにしようなんてなおさら無理な話です。ですが不平不満があったとしてもなかなか相手に伝えられないものです。
言ってしまったが最後、ハチの巣をつつくような騒ぎが起きるのが嫌なのです。やっかいなことに発展しまうことを怖れて、不平不満があっても内側にため込んでしまいます。ため込んでしまえばしまうほど相手との間に見えない壁が高くそびえたってきます。そうなってしまうといずれうんざりして諦めてしまうか爆発するかしかありません。
パートナーとの間に壁を感じてしまうと仕事や趣味に走ったり、相手との関係に飽き足らず、別の異性を試したくなって浮気、不倫という形に発展するかもしれません。ですがパートナー以外の人との関係でも同じ問題が起きてくるのは時間の問題です。二人の関係をコミュニケーションで解決しようとする冒険を避けているからです。
不平不満があれば積極的に分かち合ってください。
不倫に至った背景には何があったのでしょうか? 一方的に不倫をした側が悪いのでしょうか? パートナー=あなた以外の魅力的な人に関心が移ってしまったという事は、パートナーに対するなにかしらの不満があったという事です。この人とはもうやっていけないという思いかもしれません。同じような思いは不倫をされたあなたの方にもありませんでしたか? そのことについて、自分自身の不満について、相手から薄々感じる不満について話したことがありますか? 話しても意見の食い違いで喧嘩別れで終わっていましたか? なぜそうなってしまうのでしょうか?
言いたいことが伝わらず上手くいかない原因の一つには自分の正しさ、こうあるべきという思いを相手が認めてくれないというコミュニケーションの食い違いにあるのかもしれません。不平不満があるということは自分の「正しさ」を押し付ける関係になっていたのが原因かもしれません。
人それぞれ「正しさ」があります。妻とはこうあるべき、夫とはこうあるべき、仕事とは、家事とはこうあるべきという「正しさ」を誰もが持っています。
ある意味、不倫という事態は「正しさ」の証明だったのかもしれません。このことが起きる事で心のどこかで不平不満の「正しさ」を確信できたのかもしれません。やっぱりそうだったのかって感じで。
ですが「正しさ」に二人の関係を壊すほどの価値があるのでしょうか?
不平不満をため込んでいると、いずれは人間関係を壊してしまいます。
ですから不平不満の壁を乗り越えて二人の関係を深化させていくのか、不平不満の「正しさ」を証明するために人間関係を壊してしまうのか、どちらが大切なのかという選択になるのではないでしょうか?
お互いに同じような思いを抱いていたのかもしれない
二人の関係を次の段階に進め深化させていくために内面にあることを正直に伝えてみてください。
これまで言えなかったこと、我慢していたことやして欲しい事などを伝えてみてください。その際、不満という形で伝えてしまうと上手くいきません。あらかじめ二人の関係を深化させることが目的だという事を確認したうえで始めてください。自分にも相手にもその人なりの「正しさ」があることを認めてください。それを押し付けあっていれば話は物別れに終わるだけです。自分の「正しさ」をまず手放すことがコミュニケーションの成否を決めます。
今がコミュニケーションで冒険をすべき時ではないでしょうか? 不平不満があれば積極的に分かち合ってください。お互い同じような思いを抱いていたのかもしれないのですから。
どうすれば自分の心が楽になるのか?
妻が3年間不倫していました。
パート先の責任者が不倫相手で2年前には妻が妊娠、中絶している事もわかりました。私も私の子供3人の事もしっているのに、こんな事をした事を決して許せません。不倫相手に言われて避妊具を付けずに性行為をしていたそうです。中絶後にも避妊薬を飲んで、避妊具を付けずに行為を続けていた事もわかりました。
そしてこの1年、妻が買い物でクレジットカードや消費者金融から150万円の借金を作っている事がわかりました。一括で返済しました。さらに10年間で約1500万円程度化粧品や洋服にお金を使っている事もわかりました。妻はどちらかというと外では非常に愛想が良く人気者です。でも家では家事や育児をほとんどせず、私が平日深夜に洗濯や皿洗いをして、土日も子供の面倒及び家の片付け掃除を私がやってきました。妻には誕生日、クリスマス、その他も似合うかなと思ってカバンをプレゼントしたりもしていました。
あまりに事実が衝撃的でここ数か月、心が壊れそうになるぐらい、毎日同じような事を考えて悩み苦しんでいます。妻は離婚する場合、親権は渡すと言っています。妻の顔を見ると様々な思いが交錯して非常に辛いので本当は別れたいのですが、子供が小学生2人、中学生1人の3人います。
子供達は何も知らないのでママが大好きです。特に一番下の子がママ大好きと言って抱き着いている様子を見ていると、子供がかわいそうなので離婚は出来ません。
ただ、これまでの事があまりにも衝撃的すぎて離婚は出来ないと思いつつも、割り切れずに色々な思いが毎日交錯して辛くて苦しくて心が壊れそうです。もう数か月同じような事を考え悩み続けています。ほとんど眠れておらず、毎日をなんとかギリギリ過ごしている感じです。
妻はたぶん反省してこれまでやらなかった家事をしっかりやっており、子供の相手もよくする様になりました。でも不倫に対してはちゃんと私に謝罪をせず、何か他人事の様に感じます。
こんな妻と40年以上生活を続けると思うと正直憂鬱です。顔を合わすと連日辛くて頭がおかしくなりそうになっています。最近毎週2、3回は不倫相手と3年間性行為をしている事もわかりました。
子供たちの為とはいえ、我慢するのがすごく辛いです。一緒に生活していく上でどうすれば自分の心が楽になるのか、この最悪の精神状態から抜け出せるのかどなたかアドバイスを下さい。
どうかどうかみなさん助けて下さい。よろしくお願いします。
以下の文はカウンセリング.COMで回答させていただいたときのものに手を加えたものです。
犠牲と我慢は誰のためにもなりません
よくここまで頑張ってこられましたね。
仕事はもちろん家事、子どもの世話まで、身を粉にして働いてきた様子が浮かびます。こんなにも自己犠牲して、家族のために仕事も家事もできる人は少ないです。家族への愛ゆえでしょうか。
ここまで我慢して耐えて、ひとり毎日のように頑張っているのに、どうしてこんなことになってしまったのか? それが一番の疑問ではないですか?
奥さまへの許せない気持ちは当然あるとしても、ここまでしているのに奥さまは何が不満だったのか、何が原因でこのような事態を招いてしまったのか? 自分に何か問題でもあったのか? いろいろな思いが渦巻いていらっしゃると思います。
もしかして何もかもやり過ぎなのではありませんか?
人任せにできない、自分がやらないと気が済まない、それで気がついたら、すべて自分がやってしまっていたということはありませんか?
もし職場の仕事で誰かが、あなたの分まで全部片づけてしまっていたら、どう感じますか? それが毎日のように続きます。
自分の居所がなくなって、自分はこの場所に必要ないと感じるかもしれません。もしかしたら、これがあなたの家庭で起きていることかもしれません。
家族のため奥様のため良かれと思ってしているのに頑張りすぎてしまうと、あなたの誠意や好意に反して、奥さまは家事を奪われているように感じ、必要のない人間だと勘違いして外に出かけるのかもしれません。
あなたの方はというと、やってもやっても、していることと反比例して誰からも感謝されない、評価されるどころか奥様からは当てつけのようなことまでされている。
このままいけば、そのうち燃え尽きてしまいます。
なぜ、ここまで頑張ってしまうのでしょうか?
いろいろ理由はあると思います。奥さまがなにもやってくれないから。・・・結局、自分がやるしかない。でもこれだと、これまでの繰り返しを延々とし続ける羽目になってしまいます。
これまで我慢と犠牲の人生だったのではないでしょうか?
我慢と犠牲をしていると、皮肉なことに魅力的でなくなってしまいます。あなたの中に、自分は「役に立つ人間だ」ということを証明したい気持ちがあるのだと思います。その証明したい思いが犠牲の人生をつくっていきます。
質問された方からのコメント
ありがとうございます。非常に参考になりました。
お役に立てたでしょうか?
→いままで一番役立っています。
コメントの内容はわかりやすかったですか?
→非常にわかりやすいです。
的確でしたか?
→めちゃくちゃ的確です。
(以下略)
わたしからのコメント
役に立てたと思うとうれしいです。(略)
実はあなたの方にも不満があったのではないでしょうか。妻に対して、もっとちゃんと家事をしてほしいとか、こうして欲しいという気持ちがありませんでしたか。当然の要求なのですが。
ただ、こうあるべき、こうするべき、こうでなくてはいけないという「正しさ」があるので、妻のしていることに不満が出てしまいます。妻からすれば命令されているような感じがして嫌なのです。
あなたの言う通りにはならないわよ、というわけです。それがケンカに発展してしまいます。お互いに相手に対して不満を持っています。あなたにとっては妻の不満は身勝手に思えるとしても、ここでコミュニケーションが取れるかどうかが二人の関係にとって大事です。